悪の女幹部にあこがれて   作:MIA

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えちぃ感じの絵が出たので後ろの方に付けたので、閲覧注意です♥


81 世界で唯一人

『……お前は転生チート持ちかよ……っ!?』

 

 ……いや、残念ながら、至って普通の小学生……でしたよ? ……魔法少女になっちゃったので、最早普通とは言えないけどね。

 

「器用貧乏なだけだよ。なぁ~んにも興味持てないから、一生懸命にやってる才能のある人には敵わないもん」

 

 ……まぁ、実際、私は天才ではなく、単に器用なだけであろう。その道のプロには絶対及ばない自信がある。

 

 ……好きなものなんて無い。

 ……興味のあるものなんて無い。

 

 ……おねえちゃん以外はどうでもいい。

 ……おねえちゃんさえいればどうでもいい。

 

 ……私自身だってすら、どうだっていい。

 

 ……な~んて、そんな感じだったのに。

 

 今は……少しだけ、違う。

 

 少なくとも手の届く範囲なら、どうだっていいとは思わない。

 惰性と打算で続けてきた料理は今では割と好きだし、音楽活動だって嫌いじゃない。

 

 ……それに、コイバナは割と好物だって気づいたよ!

 

「……まぁ、他ならないネモちゃんの頼みで、真珠ちゃんのためって言うんだから、お勉強してあげてもいいよ?」

『……いや、どんだけ毟り取るつもりだったんだよ……』

「え~……? 適正価格を提示するつもりだったのに……値上げしちゃおうかなぁ?」

『……やめて……』

 

 泣きそうなネモちゃんのか細い声に、くすくす、と私は笑みを漏らした。

 

 ……正直、ネモちゃんなら、真珠ちゃんのために全財産どころか借金までしてでもお金を用意しそう。

 

 ……さすがの私もそこまで鬼畜な真似はしないよ? …………うん! しないしない!!

 

 ……………………ぁ~……でも、いくらくらいまでだったら用意できたかなぁ……? 最悪はネモちゃんの見えちゃいそうな写真とか売ったり、SNSで「いいね」稼ぎして、広告収入もらったり、使用した衣装(下着含む)も売れれば、それなり以上に稼げると思うんだよねぇ……おっと、げふんげふん!

 

「……まぁ、出世払いと言うか、売れたら払いでいいよ!」

『……え? マジでか!?』

「ただし、一曲だけだよ!」

『マジか!? サンキュー!!』

 

 電話越しにネモちゃんの嬉しそうな声が聞こえた。

 ……うんうん。真珠ちゃんのことを考えて喜んでるネモちゃんの姿を想像するととってもかぁいいよね♡ ネモちゃんの見た目はとっつき辛くて、ちょっとヤンキーっぽく見えるが、純情で初心な女の子だからね。顔真っ赤にしながら、によによ微笑んでいる様子が目に浮かぶよ! 私はギザ歯で、ニカッ、と笑ってるところも気に入ってるけどね!

 

 ……しかし、これだけは言っておかないと!

 

「……あ、でも、真珠ちゃんの、クソみたいな歌詞はなしね!」

『……お、おまっ……クソはねーだろ……』

 

 はっはっは! フォローしたい気持ちがあるのは分かるが、語尾が尻すぼみですよ?

 ……心当たり、ありますよね?

 

「かわいい♡ キレイ♡ またまちゃ~ん☆

 ラブリー♡ キュート♡ またまちゃ~ん☆

 わたしがいちばん! またまちゃ~ん☆ キラッ☆」

『や、やめろぉぉぉぉぉぉ!?』

「佳人♡ 麗人♡ またまちゃ~ん☆

 プリティ♡ チャーミン♡ またまちゃ~ん☆

 みんなだいすき! またまちゃ~ん☆ ちゅっ♡」

『ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?』

 

 ……前にカラオケで聞かされた真珠ちゃんのテーマソングである。

 なお、本人が歌うと音程がハチャメチャなので……脳がバグる!

 

 ……あれ? 今、カラオケしてるんだっけ? いや、真珠ちゃんを崇める会の会合だっけ? 頭の中で「またまちゃ~ん☆」って声が強くなったり、弱くなったり? ……あ、何だか手が震えて、涙が出てくるよ……?

 

 ……みたいな感じになる。

 

 自分賛歌をあそこまで熱唱できるのはある意味才能である。頭悪くて、クソみたいな歌詞だが!

 

『……やべぇ……っ! 恐ろしい洗脳ソングだっ! 本人が歌うと脳味噌から気持ち悪くなるのに、つぼみが歌うと真珠以外考えられるなくなるっ!?』

「……洗脳ソングなのは否定しないけど、真珠ちゃんだけしか考えられなくなるのはネモちゃんだけの症状だと思うよ」

『クッ……これはもう歌詞はクソだと認める他ない……っ!』

「……そうでしょ? ただでさえ、真珠ちゃんのメタメタな歌声で私の曲が穢されるのに、歌詞までレ〇プされるなんて耐えられないよっ!」

『……そうだよなぁ……お前が作った曲って言うんなら、それはお前の娘も同然だろ? ……自分好みに目立たないように大切に育ててきた娘をでっかい乳だけが取り柄みたいなポッと出の女にレ〇プされるみたいなもんだよなぁ……っ!』

 

 ……何かどっかで聞いた話だね。

 

『……い、いや、でも聞いてくれ! 真珠もちゃんと進歩はしているんだ! 条件さえ整えば、歌姫もかくやと言わんばかりの美声で歌ってくれるんだっ!』

「…………おぱんつ脱ぐんでしょ? 知ってるよ……」

『………………………………何で、つぼみが、知ってんだよっ!!!!』

 

 ……もぅ、ネモちゃん、急にキレるし。

 

「や……一緒にカラオケ行ったとき、あまりにも下手過ぎて……一枚ずつ剥いた!」

『……剥いた!?』

「……まさか最初にパンツを脱ぐとは思わなかったよ……」

 

 ……どうやってその境地に至ったのかはわからないが、真珠ちゃんは脱げば脱ぐほど歌が上手くなる!

 

 一人カラオケに行くという真珠ちゃんとたまたま出会って、彼女が音痴だと言うことを知らないままカラオケに付き合ったのだが……。

 

 ……どうするとここまで適格に音程が外れるんだろう。

 ……え? これ? うろ覚えで歌ってるわけでもなくて、マ?

 待って!? 私の好きな曲をそんな風に歌わないで!? 穢れる!?

 

 ……と思った私が、演奏を途中で止めて、説教した。……真珠ちゃんは涙目になった。

 

 音楽に申し訳ないと思うなら、自分の全てを曝け出して見せろ! とかなんとか言ったような気がする。それは心の持ちようであり、言うなれば中途半端な気持ちじゃなく魂込めて歌ってみろ、とそういうつもりで言った……ハズだ。でも、下手くそな歌を聞かせるつもりなら、脱げ、脱いで楽しませろ、とも言った。

 

 ……結果、しくしく、と泣きながら真珠ちゃんは、スカートの中に手を入れた。

 

 ……ん? と思った。いや、脱ぐにしても、制服のスカーフからとかでいいじゃん、と思った。

 

 しかし、彼女は、するん、とおぱんつの脱いだ……そして、それを恥ずかしそうに私に渡してきた。

 

 私はまだちょっとだけ温かいそれを受け取った。ぴんく色の紐パンだった。ちょっとしっとりしていた。

 

 ……そのとき、彼女は化けた。

 

 通常状態がマイナス50くらいだとしたら、パンツを脱げば、プラス80ほど……。

 

 私は思った。

 

 ……なるほど、これは酔拳のごとく、脱げば脱ぐ程上手くなるな、と。

 

「……結果、途中で面白くなって、歌ってる真珠ちゃんの服を一枚一枚剥いちゃった♡ てへ♡」

 

 歌いながら逃げる真珠ちゃんの背中をとり、とん、と一突き。私にはそれで充分だった。

 

 ……ホック外し。

 

 胸を覆うようにしながらブラを押さえる真珠ちゃん。

 ……隙だらけだった。私は無防備になった彼女の側面に手を振り下ろし、ジィィッ、と音がした。

 

 ……ファスナー下ろし。

 

 声にならない声を上げ、しかし、それでも、真珠ちゃんは歌い続けた。

 ……だが、私は無慈悲だ。片手で胸を、片手でスカートを押さえる彼女より、両手が使える私の方が有利なのは自明。

 

 ……スカート落とし。

 

 ……ほほぅ、こんなにばいんばいんなのに、つるんつるんの一本筋ですか、そうですか。私の感想を聞いた真珠ちゃんは、顔を真っ赤にした状態で、涙目で睨んできた。

 

 ……でも、そういう顔されると、もっといたずらしたくなっちゃうじゃない♪

 

「……まぁ、そんなこんなで、シャツと靴下だけは勘弁してあげた感じ♡」

 

 見よ! 柊流脱衣術を! ってね!

 伊達に寝ぼけてる姉を着替えさせたりしてないよ!

 私にかかれば、制服脱がすのなんて楽勝、楽勝!

 

 ……真珠ちゃんの根性あるところは、そんな状態でも歌い切ったことだよね! ……目がちょっと艶っぽく濡れていたことは……見ない振りで!

 

『……お……ま、え~、はぁぁぁぁっ!? ()()()の真珠になにやってんだぁぁぁ!?』

 

 おー……スピーカーが壊れるくらいの大音量! 耳がキーンってなる!

 

「……まぁ、前払いということで! ……………………………………だめ?」

 

『……っ……はぁぁぁぁっ……お前だけ責められねぇだろうが……真珠のガードが緩すぎるんだよ……』

 

 まぁ、実際、本気で抵抗しようと思えば、歌をやめて抵抗できたのに、恥ずかしそうにしながらも歌い続けてたんだから、ネモちゃんの言うこともわからないではないが。

 

 ……どっちかと言うと、真珠ちゃんが、それだけ歌に真剣だったということだ(ほぼ裸状態だったことはおいといて)。

 

 真珠ちゃんが歌にこれだけ真剣で、それを支えようとするネモちゃんが応援しようとしている……。

 

 ……応援しなきゃ、って思うのは変じゃないよね……?

 

「……よし♡ ちょっとやる気出てきたし、さっそく作っちゃおうかな♪」

『……え……マジで?』

「私に二言はないよ、ネモちゃん! ……でも、考えておいてね?」

『……? 何を?』

「もし、真珠ちゃんがアイドルデビューを目指すんだとしたら……この先、真珠ちゃんはネモちゃんだけのものじゃなくなるよ? 皆が真珠ちゃんを見る……もう、ネモちゃんだけのアイドルではいられない」

『……』

 

 ……ネモちゃんの沈黙。

 

 ……私が言うまでもなくネモちゃんは理解している。

 

 でも、彼女が好きなのは、アイドルを夢見て一生懸命頑張っている真珠ちゃんなのだ。

 

 夢を応援したい気持ちと独占したい気持ち。

 

 ……わかるよ。……私も魔法少女おっかけして顔がとろけてるおねえちゃんがだぁいすきだし♡ そういう姿を誰にも見せたくなくなるし♡ 私だけのものにしたくなる♡♡♡

 

「……うぇへへ♡ ……ひとりじめぇ……♡」

『い、いやっ!? そんなことは考えてないぞっ!?』

 

 ……いや、私の妄想が垂れ流されただけなんですが。

 しかし、ネモちゃんの反応から察するに、天秤はそっちに傾いているのかな?

 

「……ま、時間はあるし、ちゃんと考えて決めてね。……ふたりで♡」

『……お、おぅ///』

「あ、あと、歌詞はネモちゃんね! 普段から何かいい感じにポエムってるし!」

『……ってアタシかよ!?』

 

 ……適任だと思うよ? 誰よりも真珠ちゃんを表現できるのは世界にネモちゃん唯一人だもの。

 





【挿絵表示】

強制脱衣カラオケ真珠ちゃん♥

PixAI Hruka v2
Lora:Matama "Loco Musica" Akoya (阿古屋 真球) - Gushing over Magical Girls (魔法少女にあこがれて)
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