仮面ライダーレイバ   作:夢野飛羽真

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本編関係ないですけど、大谷さんご結婚おめでとうございます。

OP曲
https://www.youtube.com/watch?v=x358hbFHzqw


第3話【新企画】今日からバイク旅をすることにしました。

「なるほど。そういう経緯で龍生さんはレイバになって戦うことになったんですね。」

 

「まあ、そんな感じだ。」

 

道の駅での戦いの後、龍生は美月を自分の家に連れてきていた。

彼が1人暮らししているのは一般的な一軒家の家ではあるが、1階部分はガレージになっていてこれまでは物置として使われていたが、これからはしばらくキリンジの部屋として使われるだろう。そこで龍生達は自分達の本名のことや、キリンジが住んでいた惑星レインの話をしていた。

 

「それでまあ、仕方なくお前を仲間に入れたけど、本当に大丈夫か?」

 

「え、ええ…大丈夫です。覚悟はできています。」

 

宇宙規模の戦いに片足を突っ込む形になってしまい、元々一般人である彼女が参戦するのは荷が重いと言えるだろう。

 

「私、昔龍生さんに助けられたので次は私が支えたいんです。」

 

「昔?助けたっけ?」

 

過去に龍生に助けてもらったと語る美月だが、龍生はそのことに関して心当たりがなかった。

 

「直接助けてもらった訳じゃないんです。私は学生時代、龍生さんの動画を見て元気をもらってたんです。だからいつか龍生さんが困ってたりしたら助けようって思ってたんです。」

 

「確かに、普段あんましないバイク旅とか敵との戦闘とか、新しいことがいっぱいだからな。色々とサポートしてくれる人がいた方がありがたい!」

 

慣れないことを新たにするのは、最初の内は不安などが付きまとう。龍生は普段、公共交通機関やレンタカーを使っての旅をしており、バイクでの旅は初めてすることだ。そこに一抹の不安があるが、バイク旅経験者である美月にサポートしてもらうことで龍生のその不安は払拭できる。

 

「まあ、とりあえず次は今後の方針だ。さっきも言ったけど、俺達は四聖獣の力を集める必要がある。」

 

「そうだな、キリンジはその四聖獣の力がどこにあるのか知ってるのか?」

 

「まあ、大体の座標は分かってる。そこに行けば何とかなるかもな。」

 

事前に四聖獣に関する情報や、地球の情報を調べていたため、四聖獣がどこにいるかは大体分かっていた。

 

「なら早速どこに行くか話し合いだ!てことでどこに四聖獣の力があるのか教えてくれ!」

 

「勿論だ。」

 

龍生、キリンジ、美月の3人のチームはお互いの故郷を守るために動き出した。

 

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「ぺガスノイドとユニコノイドが敗れたか…」

 

荒廃した金属の惑星のとある建物。

そこにある玉座の様な椅子に腰かけるのは黒色の戦国武将の甲冑の様な姿形の金属製の装甲を纏う者であった。その彼の前に、ぺガスノイドたちと同様に何らかの生物を模した金属製の人型の生命体が跪いていた。4体の金属生命体は、頭を上げて報告を続ける。

 

「どうやらマシンキリンジが地球人と手を結び、レイバの力を発現させたようです。」

 

複数の触手を持ち、タコの様な頭部を持つクラークノイドが地球に誕生した仮面ライダーレイバが、2体の仲間が葬られた原因であると告げる。

 

「レイバ、遂に目覚めたか…」

 

玉座に腰掛ける黒い機械生命体の名はベイダー。レイス内の勢力のドミネーターズのトップに立つ者である。

 

「たかがキリンジと地球人が組んだだけだろ?そんなの俺がぶっ潰してやるぜ!」

 

「レイバの力を侮ってはいけない。かつて惑星レインに迫った脅威を撃ち滅ぼした英雄の力、それが派生したものがレイバの力だ。」

 

上半身が人型、下半身が馬の身体となっている4つ足のケンタロノイドが直接倒しに行くと主張するがクラークノイドに諫められる。仮面ライダーレイバとはかつてこの星を救った英雄の力であり、既に彼らの仲間のレイス達を2体葬っている。彼らでも油断はできない存在である。

 

「だがしかし、潰すなら今の内ではあると思われます。」

 

ここで狼の姿を模した少しクールな雰囲気のフェンリノイドが口を開き、ケンタロノイドの意見に賛同を示す。

 

「あなたがケンタロノイドの意見に賛同するとは珍しいな。」

 

彼らドミネーターズ普段は脳筋気味なケンタロノイドのことをクラークノイドとフェンリノイドが諫めているが、今回は少し訳が違う様子だ。

 

「確かに、彼の力は強力で油断は大敵です。だが、それ故に放置はしておけない。今彼らが地球にいると言うことはこのまま四聖獣の力を先に手に入れられるかも知れません。そうなればこちらも対処が難しくなります。早めの対処が最良かと思います。」

 

「確かに…一理あるな…」

 

3つの頭部を持つ寡黙なケルベロノイドがフェンリノイドの意見に同意し頷く。

 

「ウム…ならば貴様ら4人に地球に行ってもらうとしよう。」

 

フェンリノイドの言葉を聞き、ベイダーが立ち上がる。彼の厳格で重い雰囲気に気圧されて4体のレイスは再び頭を下げる。

 

「奴の狙いは明白。四聖獣の力を得ることだろう。どうせ我らも欲しているモノだ…先手を打って我らもその力を奪いに行くとしよう。部下を引き連れ地球に向かえ!」

 

「「「「ハッ!!」」」」

 

ベイダーの指示を受け、彼らはすぐに立ち上がると地球に向かうための各自の準備に取り掛かった。

 

「地球か…ここは我らの新たな住処に相応しい…いずれは我が手に!」

 

ベイダーは拳を硬く握ると再び玉座に腰掛ける。

 

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「まさか、こんな近くに四聖獣ってのが眠ってるなんてな…」

 

キリンジに跨る龍生と自身の愛車に跨る美月は、四聖獣の力を得るためにとある地に向かっていた。

 

「お前達2人がたまたま近場に住んでただけだろ。しっかし、このスマホってのは便利だな。この辺の情報がすぐに調べられるぜ。」

 

キリンジの車体ヘッド部分には、今新たにスマートフォンがセットされている。ナビ用にスマホを付けれる方が良いと美月にアドバイスされ、龍生のスマホが取り付けられている。キリンジからは小型のロボットアームとコードが伸びていて、アームでスマホを支えながらコードを挿入して周囲の情報を得ている様だ。

 

「ところで気になってたんだけど、お前とか美月がやってる動画配信者って職業はなんなんだ?美月も昔お前の動画見て救われたとか言ってたけど、それもどういうことなんだ?」

 

スマホに接続しながら、キリンジはふと気になっていたことを龍生に問いかける。それは彼らが普段行っている動画配信業に関することであった。

 

「そっか、キリンジの星にはそういう職業は無いのか…流石に動画とかはあるのか?」

 

「まああるぜ。過去のこととか、他の星に関する資料映像で見ることはある。後、グレイテストコアが元気だったころはヴィーティってのはあったな?」

 

「ヴィーティ?なんだそれは?」

 

「ニュースとか、エンタメとかの面白い番組を放送してる機関だ。まあ、地球ではテレビとかテレビ局みたいなもんだ。」

 

惑星レインでは、地球で言うところのテレビの様なものはあったそうだ。ニュース番組や、バラエティ番組など地球にもあるような番組が放送されていたようだ。なお、今はグレイテストコアが衰弱しつつありいくつかの勢力による抗争が激しくなってきたためか、番組を作る余裕はないようだ。

 

「なるほど。まあとりあえず俺達の仕事を簡単に説明すると、自分で番組を作ってそれを全世界に配信してお金を稼ぐって感じだ。」

 

「自分で番組を作る!?それって結構すごくね?」

 

「まあな。テレビとかそのヴィーティってので放送されてる番組はプロデューサーとかディレクターとかカメラマンとか、後出演者…色々な人が居て作られてるけど、俺の場合動画は基本俺一人で作ってる。クオリティとか規模はテレビ番組の方が上かもだけど、面白さではテレビより上って自信はある!」

 

龍生は自分が作る動画に誇りを持っている。自分が動画の撮影や編集を楽しんでやり、それを視聴者とシェアすることで笑顔の輪を広げていた。彼の動画が生み出すプラスのエネルギーは美月等の視聴者に伝わり、新たな行動を起こす人物が増えていく。これも動画や配信サイトの魅力と言えるだろう。

 

「なるほどなあ…今度見せてくれよ。」

 

「もちろん!楽しみにしといてくれよな!」

 

龍生とキリンジがそんな会話を交わしていく内に、彼らの目的地である埼玉県大宮の土地に彼らが辿り着いた。

 

「けど、キリンジさん。本当にこんな都会に聖獣が眠っているんですか?」

 

「都会にっつっても…四聖獣がここに来た時は何もない平原だったんだろうな。」

 

嘗てこの地に四聖獣の1体が現れた時、ここは田園が広がる平地であったと考えられる。その地は今や東京に繋がるベッドタウンであり埼玉県の中心部でもある都市大宮となっている。様々な商業施設がある中、特に象徴的なのは格闘技の聖地さいたまスーパーアリーナだろう。その付近の駐車場に立ち寄り、龍生はスマホで地図を確認する。

 

「場所的にはこの辺なんだけどな…少し2人で調べてきてくれないか?」

 

「おう、分かった。」

 

「それと、龍生のスマホを俺と連携できるようにしておいた。アップデートって奴だ。」

 

「ん?なんかゴツくなってる?」

 

キリンジに着けていたスマホを取り外そうとする龍生だが、その形が少し変化している。金属でできたケースと一体化しているような形で、つい数時間前まで使っていたものから大きくなったと言える。それでも手で持つには差し支えないサイズだ。

 

「俺と直接通信できるアプリとか、レイバのサポート用アプリが入ってるぜ。名付けてキリンジフォンだ!それにまあドミネーターズとかの攻撃受けても壊れないぐらい頑丈だ!勿論、前まで入ってたアプリとかデータはしっかり残してあるから安心しろ。」

 

「なんかすごカッコいいな!!」

 

ソフトウェアどころか、ハードウェアまで強化された自身のスマホに目を輝かせて龍生は歓喜の声を上げる。普通ならスマホが魔改造されていたら怒るところだが、宇宙の技術で進化したスマホへの好奇心が勝ってしまうのが龍生という男だ。自身の強化されたスマホ、通称K-フォンを手に取り画面を眺め操作性を確かめている。

 

「ところで、あのすごカッコいいってなんなんだ?」

 

「龍生さんが動画でよく使うオリジナルのワードです。このワードが出る回はファンの間では人気なんです。」

 

「そうか、あ、後一応俺と通信する用のアプリ美月のスマホにも入れとくよ。ちょっとスマホ出してくれ。」

 

「は、はい。」

 

美月がスマホを差し出すと、キリンジから触手の様にコードが伸びてその先端部が充電プラグに突き刺さる。

 

「これでインストール完了だ。」

 

「確かに、このアイコン押したらなんか出てきたな。」

 

龍生と美月がスマホのホーム画面を確認するとそこにはキリンジをデフォルメ化したような青色のアイコンがあり、そこを押すとキリンジの全身が映し出される。

 

「これでどこに居ても俺と話すことができる。何か見つけたりしたら教えてくれ。」

 

「おーこれは結構便利そうだな。」

 

実際にスマホに触れたことでキリンジのできることはさらに増えた。スマホに入れたキリンジアプリを通じて遠くに居ても龍生達と繋がることができる様になった。

 

「それじゃあ、俺はテキトーにそこら辺に居とくし、何かあったら言ってくれ。」

 

「ええ、それでは行ってきますね。」

 

キリンジと美月の愛車を付近の駐輪場に停め、龍生と美月の2人はスマホ片手にキリンジから送られた四聖獣を探し始める。

 

「それで、ここに居る聖獣ってのは誰なんだ?」

 

『ここにいる聖獣は青龍だ。雷を操る長身の聖獣で、陸だろうと空だろうとレールを作り出して縦横無尽に走り回るそうだ。』

 

駐輪所から少し離れ、さいたまスーパーアリーナ周囲を歩く龍生が、Kフォンを通じてキリンジに問いかけると、電話で通話している時のようにスマホからキリンジが応える。ここに居るという青龍は日本でもよく知られた聖獣である。

 

「で、その青龍ってのがここにいるみたいだけど、どこ探せばいいんだ?」

 

『土地が昔から大きく変わっちまったからな。そもそもどう眠ってるかとかも分かんないし、分かってるのは場所だけだ。』

 

「じゃあ、四聖獣に出会う方法も探さないといけないのか。」

 

思っている以上に難易度の高そうなミッションに、この先が心配になってため息をつく龍生に対し、美月はスマホ片手に周囲を見回している。何か聖獣と出会うためのヒントが無いかと探している様子。

 

「あ、もし仮に昔ここで眠ったり封印されてるなら、なんか祠的なのがあるかもしれませんね。ゲームとかアニメでそういうのよく見ます。」

 

そして美月はあることを思い浮かべた。それはゲームなどでよく見る何かが封印されている祠や石碑のようなものであった。かつてこの地で青龍が眠りについたのならその青龍が眠る祠などがある可能性もあると考えた。

 

「それなら、この辺の図書館で調べてみるのが良いかもな。こういう地域の伝承とかって図書館に資料があったりするしな!」

 

仮に青龍がこの地域で人々と関りがあれば、何か伝承が伝わっている可能性がある。

 

「キリンジさん。その、聖獣の方々がここに来たって言うのは何年ぐらい前何ですか?」

 

『まあ大体3000年ぐらい前だ。』

 

「3000年前…それだと当時の資料とかは残ってないどころか、記録したりするものもないかも知れないですね。」

 

3000年前となるとまだ紙などを作る技術も発達しておらず、文字もまだ象形文字などの時代。

残っている当時の資料と言えば土器になるかもしれないと美月は考える。その場合記録などが残っていない可能性もあるというヒントが得られないケースも考えられる。

 

「けど、お話とかで口伝いにこの出来事が継承されてどこかで記録されてたりするかも知れない。行ってみる価値はあるかもな。」

 

だが、その可能性は0ではない。昔の人々が口で伝え、その話がまだ残っていればきっと何か資料があるかもしれない。機械の聖獣と出会ったという出来事であれば、伝承としてその話が伝え続けられている可能性はあるだろう。

 

「可能性が低くても、突っ込んでって挑戦する。それが俺達ハーチューバーだろ?その精神で我武者羅に探せばきっと何かが得られるさ!さあ行こう!図書館へ!」

 

「はい!」

 

その少ない可能性でも検証していくのが、龍生ら動画配信者のポリシーだろう。かつて彼らが使うハーチューブを切り開いていった先人たちも様々なことに挑戦し続け道を作った。その道を歩む龍生達はその精神を分かっており、図書館に向けて歩みを進めていく。

 

「見つけたぞ!地球人!」

 

だがその時、どこかから龍生らを呼び止める声が聞こえ、立ち止まった彼らが後方を振り向く。

 

「お前は…」

 

先程までそこには誰もいなかったはずが、彼らの後方に大きく太い足を持つゴリラの様な機械の怪人と、ケンタロノイドが立っている。

 

『アイツはビグフノイド!?それにドミネーターズ幹部のケンタロノイドじゃないか!?』

 

片方はビッグフットを模した怪人ビグフノイド、もう片方はケンタウロスを模したケンタロノイドだ。2体の怪人はキリンジもよく知るドミネーターズの実力者である。周辺の商業施設目当てに周囲にいた人々は2体の珍しい怪人の姿に興味津々でカメラを向けている。

 

「うおおおおおおおおおお!!」

 

ビグフノイドがそんな彼らを威圧するように雄たけびを上げると、恐怖心を覚えた周囲の人々が逃げ始める。

 

「ここにいんだろ?聖獣サンが。悪いけどそいつは俺らが貰うし、なんならテメエもここで終わりにしてやるぜ!」

 

「その情報、どこで手に入れたんだ?」

 

「聖獣がいるなんてこたあ俺らでも知ってるし、テメエが壊したドローンの記録でテメエがキリンジの協力者ってことも分かってる。ここで始末してやるぜ!」

 

自身がこの地に降り立った目的を告げるとともに、ケンタロノイドは金棒を取り出し、馬のような4本の足で地面を蹴り龍生に迫る。

 

「おいおい、まずいだろ!キリンジ!来てくれ!」

 

『ダメだ!チェーンで出れねえ!』

 

「そうだ!お前駐輪所にいるんだった!」

 

先程キリンジ達を停めた駐輪場で、ご丁寧に龍生はキリンジの車体をチェーンでロックしていた。社会人じゃ当然のルールではあるが、接敵してしまった時にそれは最悪の行動に変わってしまう。お金を払わない限りキリンジは動けない。

 

「龍生さん!」

 

一直線に駆け抜けてくるケンタロノイドに対し、龍生と美月は敵の進行方向に対し垂直の方向に体を移動させることで攻撃を回避する。ケンタロノイドは馬力こそあるが小回りは利かず彼らの意図通り攻撃を回避されてしまう。

 

『けど、アプリから…転送!』

 

すると龍生のKフォンが発光し、その光が彼の腰に集中してレイバドライバーを形成する。

 

『アップデートしてて正解だったな。これで俺と離れてても変身できるぜ!』

 

「ありがとう!キリンジ!」

 

キリンジが龍生のスマホをK-フォンにアップデートした意図は、自身と離れていても変身できるようにするためであった。こういった非常事態に備えていたが、1時間も経たないうちにその機能を使う時が来た。

 

『ヒーロー!』

 

『ローディング!』

 

ベルトと共に転送されてきたヒーローコアディスクをベルトに装填する。

 

「変身!」

 

『アップロード!ザ・ヒーローパワー!』

 

ベルトのレバーを引き、龍生は仮面ライダーレイバへと変身を遂げる。

 

「さて、2対1か。」

 

「いいや、10対1ぐらいだな。」

 

レイバと向き合う怪人2体の周囲にトループノイドが現れる。完全に数で不利になってしまっている。

 

「美月!さっきの駐輪場からキリンジを開放してきてくれ!それまでは俺1人で何とかする!」

 

「分かりました!」

 

レイバからの指示を受けて美月は先程キリンジらを停めた駐輪場に向けて走り出す。

 

「行かせるか!」

 

援軍を呼ばれると悟ったケンタロノイドが、部下たちに美月の追跡をするように指示を飛ばし、トループノイドとビグフノイドが駆け出す。

 

『龍生、K-フォンのガンアプリを使ってみてくれ。』

 

「分かった!」

 

龍生がキリンジの指示に従いアプリを起動すると、K-フォンに持ち手と引き金が生成される。

K-フォン上部には銃口の様なものが付いており、レイバは持ち手を握って銃口を敵に向ける。

 

「いくぜ!」

 

引き金を引くとガンモードになったK-フォンから光弾が放たれ、美月に向けて走るトループノイドとビグフノイドの胸部を撃ち抜き火花を散らす。

 

「おっと、アイツは頑丈そうだな!」

 

トループノイド達は数発の銃弾で地面に倒れ伏してしまっているが、ビグフノイドは流石にその程度では倒れずレイバに向けて突進してくる。

 

「じゃあ、今度はコイツで!」

 

左手にK-フォンガンモードを持ちつつ、右手でレイズブレードを1本持った状態でビグフノイドに向けて走り出す。互いの距離が徐々に潰れていく中、レイバは走りながらK-フォンでビグフノイドに向けて光弾を次々と放って命中させていく。

 

「フンガー!」

 

多少体力を削られても、頑丈な装甲に覆われたビグフノイドはダメージを感じている様子を見せずに飛び上がる。金棒の様に太く強固な脚で上からレイバを踏みつけようと試みる。

 

「よっと」

 

レイバは相手の踏み付け攻撃を予測し、後ろに下がって攻撃を避ければ地面に落ちてくるビグフノイドに向けて剣を振り上げる。

 

「ウガッ!」

 

地面を踏むと同時にレイズブレードの刃が腹部から胸部にかけて自身を切りつけてきて、火花を散らしながら後ろに倒れ込む。

 

「中々やるな!だが無駄だ!」

 

さらに追撃しようとレイズブレードを振り上げるレイバだが、突進してきたケンタロノイドの前足に蹴り飛ばされる。

 

「2対1か…まあいいや。かかってこい!」

 

2体の機械生命体レイスを相手に戦うこととなったレイバ。

剣と銃を構えて敵の次の攻撃に備えて身構える。

 

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その一方で、美月はキリンジのいる駐輪場に辿り着いていた。

 

「キリンジさん!」

 

「来たか!美月!」

 

早急にキリンジを龍生の下に送り届けるため、美月は駐輪場の清算を済ませてキリンジの前輪からチェーンを外す。遠くに居ても龍生がレイバに変身した影響を受けてか、車体は黄色くなっている。

 

「ったく、もう金輪際こういうので縛るのやめてくれよな。」

 

「けど、仕方ありません。地球のルールですから…」

 

駐輪場のルール通りにキリンジも普通のバイクと同様にチェーンでロックしていたが、キリンジ本人からは不評であった。今回の様にドミネーターズが突然現れた時に対処ができないからだ。

 

「あーもう!とにかく行くぜ!」

 

「ちょっと!キリンジさん!」

 

人を乗せていないバイクが自律して走っているのを見れば、周囲から注目されたりして機械生命体レイスのことなどが世間に知られかねない。だが、早く龍生の下に駆け付けなければいけないと焦っているキリンジはそんなことお構いなしと走り出し、駐輪場を飛び出して行ってしまった。

 

「私も早く行かないと…」

 

『Hey,Girl!ちょっと待て。』

 

「なんですか!?」

 

自分のバイクの方も清算して駐輪場から出そうとした美月に1つの声が聞こえてくる。だが周囲を見渡してもそこには誰もおらず、どこからかした声に驚きつつも気のせいだろうと思って美月はこの場を後にしようとする。

 

『Hey!ここだ。』

 

その声は空耳ではなかった。青い光が美月の目の前に浮かび上がってくる。

 

「ゆ、幽霊!?」

 

『その答えはNoさ。俺の名はセイリュウライナー、久々にこの辺にレイスが現れたかと思えば麒麟の坊やの子孫が来てるとはな。』

 

自ら青龍と名乗った青い光はコアディスクに変化して美月の手に収まる。

 

「あなたが青龍さん!?」

 

『Yes!俺がセイリュウだ。まさか昔の仲間の子孫がこの地に来るとは驚いた。』

 

そのディスクこそキリンジ達がこの地に訪れた目的の聖獣、青龍であった。

 

「まさかこんなあっさり会えるなんて…どうやって目を覚ましてたんですか?」

 

『20年ぐらい前だったかな。この地にさいたまスーパーアリーナってのができてそこで色んなLiveがあったんだ。そのBeatに呼び起されてたって感じだ。長らくMusicとか格闘技とか楽しませてもらってたが、どうやら俺の出番が来たみたいだな。』

 

「はい!龍生さんとキリンジさんに力を貸してください!」

 

腰を曲げて頭を下げるような姿勢になり、美月は青龍に自分達への協力を求める。

 

『Off course早くその2人に会わせてくれよ。』

 

「ありがとうございます!それじゃあ、早く行きましょう!」

 

美月は青龍のコアディスクを握り、龍生達の下に走っていくのであった。

 

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「流石幹部、中々強いじゃねえか…」

 

キリンジも合流し、レイバ自身と共に2体のレイスと戦っていたが、それでも向こうの方が強かった。

2対2の状態でもケンタロノイドの強さと、ビグフノイドのパワーの前にレイバ達は劣勢を強いられていた。

 

「剣じゃ防ぎ切れない!」

 

2本のレイズブレードを手に戦うレイバはビグフノイドに対して少し押され気味だ。金棒の様に太くて厚い両足での蹴り上げや踏みつけを防ごうとするも押されてしまい、剣でも敵のパワーを殺しきることができずに後退や回避に専念せざるを得ない。敵の装甲も硬く、レイズブレードでの攻撃が通り切っていなかった。

 

「当然だ。我らはドミネーターズのエリートだ。その辺のガキが勝てるわけがなかろう!」

 

一方でケンタロノイドが金棒を振るってキリンジと対峙している。馬型の下半身から繰り出される脚力でキリンジに迫り地面に足を付けて踏ん張りながら蹴りや踏みつけを繰り出してキリンジに当てていく。

 

「龍生!このままじゃまずいぞ!」

 

「分かってる!」

 

2体のレイスがレイバ達を徐々に追い詰めていく。追い詰められた2人が一か所に集めると、ケルベロスノイドが金棒を上空に突き上げる。

 

「さあ、これでも受けてみよ!」

 

するとケンタロノイドの上に炎を纏う矢が次々と生成されていく。100本以上の矢が上空に作り出されていき矢じりがレイバ達の方を向く。

 

「防ぎ切るぞ!」

 

キリンジが後輪を支点に前輪を上げてウィリーの体制で回転して火矢を次々と弾き、その防壁から漏れて迫る矢をレイバはレイズブレードで次々と切り落としていく。

 

「ならこれはどうだ!」

 

ケンタロノイドが後脚を地面に付けて両方の前脚を振り上げ、地面を踏みつけると地面が一直線に爆発していき、その爆発はレイバ達に向かっていくとキリンジとレイバが爆発で吹き飛ばされる。

 

「はあッ!」

 

そこに追加の火矢を投入し、防御が崩れたレイバ達を次々と襲う。

 

「劣勢か…」

 

火矢による攻撃も喰らってしまい、地面に倒れてしまうレイバだがレイズブレードを杖代わりにして立ち上がり戦い続ける意思を示す。

 

「龍生さん!これを!」

 

「美月!?ってなんだこれ?」

 

とその時、美月が駆け付けてきて何かをレイバに投げ渡した。

 

「これは…」

 

「セイリュウのコアディスクだ!」

 

『よう、youngなお二人さん。力を貸すぜ、昔の仲間と縁もありそうだしな。』

 

その投げ渡されたものとは、先程美月が出会ったセイリュウのコアディスクであった。

 

「よく分かんねえけど、セイリュウさんの力!使わせてもらおう!」

 

『おう!一緒にいくぜ!』

 

「何を企んでるんだ!やれ!」

 

伝説の四聖獣青龍の力を使おうとするレイバに向けてビグフノイドが駆け出す。

 

『セイリュウライナー!』

 

『ローディング!』

 

青龍と言葉を変わり、龍生は青色のコアディスクをレイバドライバーに装填する。

するとドライバーから青い龍の姿をしたエネルギー身体が現れて、レイバとキリンジの周囲を飛び回る。

レイバを襲おうとするビグフノイドも青い龍に弾き飛ばされてしまう。

 

『アップロード!ドラゴンパワー!』

 

その青い龍は徐々に大きくなり2体に分裂。

1体はレイバの中に入っていき、レイバの装甲は青色に変わっていく。アンダースーツも龍の鱗のような模様になり、頭部の兜も龍の頭部のような形に変化する。

 

『サンダードラゴン!』

 

そしてもう一体の龍の姿をしたエネルギーは高速でキリンジの周囲を飛び回る。するとキリンジの身体が浮かび上がり龍が飛んだ軌跡が球状になる。青い龍とキリンジは青い光の球になったかと思えば、その球の殻を打ち破って姿を変えたキリンジが現れる。体のサイズは先程のバイク形態に比べるとかなり大きくなっている。それこそ鉄道車両4両分と言ったところだろうか。

 

「まるで電車だな…」

 

「なんなんだこれ!?」

 

大きさだけでなく、キリンジが変化した姿は電車の様に直方体が4つ連なり下部にはいくつもの車輪が付いている。体全体は青に染まっており先頭車両と言えるような箇所には龍の頭が付いている。青龍と電車が合わさったような姿をしている。

 

『これは俺自身の姿だ。今は力も身体も失ってるが、どうやらお前達の力で昔の俺を具現化できるらしい。』

 

キリンジが変化した姿とは、嘗ての青龍の姿そのものであるそうだ。

伝説上の青龍と、現代の乗り物の電車を組み合わせた巨体のキリンジは地面にレールを生成してその上に降り立つ。

 

「フンガー!」

 

相手の姿がどう変わろうと関係なく潰してやろうと、ビグフノイドが強固な両足で地面を蹴りセイリュウライナーへと変化したキリンジに向けて走っていく。

 

「パワー勝負と行こうじゃねえか!」

 

迫り来るビグフノイドの足元目掛けて青龍ライナーから線路が伸びていけば、その上をセイリュウライナーが走りビグフノイドに向けて突き進む。

 

「ンガー!!」

 

自身の身体とセイリュウライナーの身体がぶつかりそうな距離になると、ビグフノイドが前蹴りを繰り出してセイリュウライナーを止めようと足を突き出し前蹴りを放とうとするがかなりの重量と速度を誇る鉄道車両にぶつかってしまえば強力なパワーを誇るビグフノイドでも止めることができずに吹き飛ばされてしまう。

 

「スッゲ~」

 

「これがセイリュウさんの力…」

 

吹き飛ばされるビグフノイドだが電車にぶつかってしまえば人間であれば体の部位が欠損などして無事では済まないだろうが、頑丈な機械の体を持つビグフノイドはそれを耐える。だがそこに追い打ちと言わんばかりにセイリュウライナーが操る雷が落ちてくる。

 

「さて、俺も行くか。」

 

一方、セイリュウライナーの力によって仮面ライダーレイバ・青龍フォームへと変身した龍生は青龍刀型の武器であるレイズナギナタを構えてケンタロノイドに向かっていく。

 

「先にお前から潰してやる!」

 

馬の脚で走りながら、金棒振り上げてレイバに迫っていくケンタロノイド。

それに対しレイバがレイズナギナタの剣先を向けると、その刃が青く光り雷が放たれてケンタロノイドの胸を撃つ。

 

「こういうの、1回やってみたかったんだ!」

 

さらにレイバが全身に稲妻を纏わせると、レイズナギナタを構えて少し後退したケンタロノイドに向かっていく。ケンタロノイドは金棒を振るってレイバを殴ろうとするが、レイバはレイズナギナタを当てて攻撃を防ぐ。パワー自体はケンタロノイドの方が上であるがレイズナギナタから放たれる稲妻が攻撃を弾いていく。

 

「それ!」

 

振るわれる金棒を数回レイズナギナタからの稲妻で防ぎ切ると、レイバが掌を翳しそこから放たれる雷でケンタロノイドの腹部を撃ち抜く。

 

「馬鹿な!これが聖獣の力だというのか!?」

 

「どうやら、そうみたいだ。お前達が狙いたくなる理由もよく分かる!」

 

さらにレイバは敵との距離を詰めながらレイズナギナタを振るっていく。放たれる雷でケンタロノイドの金棒や前脚での踏み付けを防いで剣先で敵の身体を切りつけていく。

 

「調子に乗るなあ!」

 

ケンタロノイドもやられたままではいられない。金棒を振り上げると空中に火矢が生成され、次々とレイバ目掛けて放たれていく。

 

「捌き切れるかな?」

 

自身に向けて飛ばされる矢の数に少し圧倒されつつも、レイズナギナタを天に向けて突き上げると空中から稲妻が落ちてくる。落ちてきた稲妻がレイバの周囲に落ちてレイバに迫る火矢を撃ち落としていく。強力な雷撃は一発で大量の矢を落としていき、撃ち漏らしてしまい自身に迫って来る矢もレイズナギナタで切って防いでいく。

 

「ならこれでどうだ!」

 

ケンタロノイドが両足にエネルギーを纏わせ、地面を踏みつけると地面が爆発していき1直線状に伸びていきそれがレイバの足元に迫る。

 

「同じ手は喰らわないぜ!」

 

レイバも地面にレイズナギナタを突き立てて雷を流し込むことで敵の放ったエネルギーを撃ち消す。

 

「お返しだ!」

 

地面に突き立てた薙刀を引き抜く様に振り上げながら雷を放てば、雷の斬撃がケンタロノイドに向かっていく。金棒でその攻撃を防ごうとしたが金棒と雷の斬撃がぶつかり合うと金棒を通じて電撃がケンタロノイドの全身に駆け回る。

 

「ハアッ!」

 

身体を駆け回る電撃に怯んでしまったケンタロノイドを、レイバはさらに手から放つ雷撃で吹き飛ばす。

 

「これでもくらえ!」

 

一方でセイリュウライナーとなったキリンジも突進と雷撃でビグフノイドを追い詰めていた。

雷を纏った状態でビグフノイドに向けて突撃し、自身の重量ある身体と纏う雷を敵にぶつけて吹き飛ばす。そんな攻撃を繰り返してビグフノイドの体力を徐々に削っていく。

 

「そっちも良い感じだな。」

 

「まあな、余裕だ!」

 

レイバとセイリュウのそれぞれが目の前の敵を追い詰めている。

 

「まだまだ!」

 

「フンガー!」

 

まだ彼らを倒すことを諦めていないケンタロノイドとビグフノイドが突撃し攻撃を試みるが時すでに遅しだ。レイバとセイリュウがそれぞれ天から落とした雷に2体とも撃たれてしまう。

 

「トドメだ!」

 

『セイリュウパワー!フルバースト!』

 

そして敵にトドメを刺すべくレイバがセイリュウライナーのコアの力を開放すると、空に向かってセイリュウライナーの足元からレールが伸びていく。天空に向かうレールの上を青龍が走っていくと、レールは途中で曲がり、先頭車両の龍の口が開きその口が2体の怪人の方を向く。

 

『セイリュウ!ライトニングフィニッシュ!』

 

雷を纏うレイバが飛び上がると、セイリュウの口から雷が放たれてその雷に乗りながらレイバが蹴りの態勢で敵に向けて突き進む。

 

「俺を守れ!」

 

「フンガー!」

 

ビグフノイドがケンタロノイドを守るように彼の前に立つと、その身で雷を纏うレイバの蹴りを受ける。

追撃の雷の勢いもあってビグフノイドの身体が耐え切れず貫かれてしまい、ビグフノイドの身体に空いた風穴を通ったレイバの蹴りがケンタロノイドに当たり、ケンタロノイドの身体が後ろに下る。

 

「クッ…」

 

ビグフノイドを犠牲に、何とか生き残ったケンタロノイドが体制を立て直そうとしたその刹那。空中から伸びてきたレールがケンタロノイドを捉える。

 

「ハアッ!」

 

そしてセイリュウライナーの巨体がケンタロノイドにぶつかると、ケンタロノイドの身体はその衝撃に耐え切れず爆発しながら四散し金属の塊になってしまう。

 

「勝ったのか…?」

 

「ああ、俺達ドミネーターズの幹部連中を倒しちまったみたいだ!」

 

変身を解除した龍生とキリンジは現れた2体の怪人を倒して鉄屑と化した彼らの身体を見て改めて勝利を実感する。そんな2人の下に美月が駆け寄る。

 

「今回もすごかったですよ!お2人共!まさかキリンジさんが電車になるなんて…」

 

『そりゃ俺の力が加わってるからな。』

 

セイリュウライナーのコアディスクから声がして、龍生はそれを持ちセイリュウの言葉に頷く。

 

「けど、こんな力をアイツらに奪われたら大変だ。早く他の聖獣達を集めよう。」

 

『ああ、俺も早くBrother達に会いたいからな。よろしく頼むぜ!』

 

セイリュウの力をこの身で体感したことで、彼ら聖獣の強力さを理解していた。

もし敵の手に渡ってしまえばと考えると、龍生達は新たな脅威になると感じて奪われる前に早く手に入れようと言う。

 

「次は遠い場所になるからな。気合入れていこうぜ!」

 

「勿論!」

 

「じゃあ今日はしっかり休んで明日に備えましょう。」

 

バイク運転前に無理をするのは禁物だ。安全のために今日は帰って休もうという美月に応えて龍生はキリンジに跨り東京方面に戻っていくのであった。




川村美月
CV花澤香菜
容姿
身長155cmの美少女。
青色の瞳と赤いポニーテールの髪型が特徴的。胸の大きさはEカップ。
キャラ詳細
年齢は18歳
龍生と同じくハ―チューブで活動する動画配信者で登録者数は2万人。
少し人見知りで控えめな性格で、動画配信活動を始めて1年目になる。動画内容はバイクで全国各地の名所を旅している。愛車はSUZUKIマローダー250。
高校時代は引っ込みじあんな性格で暗い印象の少女だったが、龍生の動画と出会ったことで徐々に明るくなった。因みに高校時代は黒髪にメガネだけであったが、今はコンタクトに変えている。
そのことから龍生に憧れを抱いている。
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