旅させてくれないから家出したわwww 作:ガチャ石は貯めない
ファイヤーLv100
VS
リザードンLv82
──行くぞ……!!リザードン!!
「グルガァア!!」
「ショオォォ!!!」
「ハッハッハ!ファイヤーも一段燃えておる!!ゆけぇ!!だいもんじだ!!」
──躱してかみなりパンチ!!
ユウキはあえてりゅうのまいを指示せず躱すことに専念させた。トレーナーとの戦いによる経験と直感、そして伝説ポケモン達との戦いによって鍛えられた予測によって出された結論に沿っての行動であった。
(伝説のポケモンとマトモに戦っては行けない。)
これが、ユウキの"現状"の対伝説ポケモンに対する回答である。
その予感は的中しており、ファイヤーのだいもんじはユウキが見た中で最高のデカさかつ火力も桁違いだった。当たればリザードンでは耐えきれないだろう。掠っても大ダメージは、必須である。
リザードンもその事をユウキから感じ取ったのか最大限の回避によりファイヤーの懐より離れた位置に回避する他なかった。
その結果、かみなりパンチは不発となった。
──………だいもんじ一発で、フィールドが焼け野原になってる……
そして、地面に着弾しただいもんじは爆散し、バトルフィールドが燃え盛る大地とかした。もはや、草タイプや虫タイプではその場にいるだけでスリップダメージが起きそうである。
──……リザードン!!りゅうのまい!!
ユウキは伝説のポケモン達が下手なポケモンより強大だと身を持って知っている。そのレベルは100。
ポケモン研究の資料を漁っている時に得た情報のひとつに『伝説のポケモン達は強大な力を有するが故に通常のポケモンが最大であるLv100か、それに近い力を有している。伝説ポケモン達のレベルは高すぎるが故にレベル自体は上がらない。それ故に捕獲する事自体が至難の業であることが伺える』……と記載されていた事をユウキは思い出した。
──……流石に、スイクン達は使えねぇ。リザードン!一発当てることに集中するんだ!!
「ガァァァ!!」
──よし!リザードン!!りゅうのまいをしながらファイヤーの周りを動き回れ!!
相手はレベル100、こっちは手負いかつレベル差は18ぐらいはある。
そんな相手を前にやることは、"全力でバフを積んで同じ土俵に無理やり立つ"しかない。
その上で、相手の土俵で殴りあって勝つ必要がある。最低、無視できないレベルのダメージを与える。
(やるしかない!!)
やらなければ、負ける。
これは、ユウキとリザードンの一世一代の賭けだ。ファイヤーの攻撃に合わせて、カウンターを仕掛けるしか、方法は無い。
だがそれは──
「………カカッ!」
炎のスペシャリスト、ジムリーダーカツラも読めている。
ファイヤーに対する攻略はひとつ。"リザードンのかみなりパンチを当てて、かつ麻痺を引く"しかない。そうしなければ、ユウキの手持ちではファイヤーを超えることは出来ない。
そして、ユウキは伝説ポケモンに頼ることはしない。なぜなら、伝説のポケモン相手にいつまでも頼る訳には行かないからだ。彼らに頼るのではなく超えなければならない。
そう、この機会はある意味恵まれているのだ。
伝説の、ほんの一角……されど伝説である。
「ファイヤー!エアスラッシュだ!!」
風の刃を、リザードンは躱していく。放たれた風の刃はそんじょそこらのポケモンと規格外の速さと火力を有している。
リザードンも、避けるだけで精一杯であり反撃は許されない。
──まただ、まだ耐えてくれ、リザードン
リザードンは風の刃を躱しながら、自身の体を慣らす。
放たれるエアスラッシュを回避し、インターバルの間にりゅうのまいを行う。
そして再度放たれるエアスラッシュをまた躱しりゅうのまい……これをし続ける。
普通の、ごく一般のトレーナーが見ても分からないコンマ0.0何秒のインターバルの間にりゅうのまいを何度も行う。
そのりゅうのまいは、回避に使われていると錯覚する程に、短い。
リザードンは、空中でそれを行う。何度も何度も行う。そのうち、エアスラッシュのスピードに、自身の体は追いつき、感覚は慣れていく。
エアスラッシュを、リザードンはほぼ完璧に見切ることに成功した。
そして、それはトレーナーであるユウキにも感じ取れた。
──リザードン!!かみなりパンチ!!
もはや、細かい指示はいらない。エアスラッシュの嵐をくぐり抜け、リザードンは己の拳に雷を纏う。
「──!?みがわ」
「───グルァァァァああ!!!」
カツラが指示を完了する前にリザードンのかみなりパンチがファイヤーの肉体にヒットした。
その雷は、ファイヤーの肉体で弾け、弾け飛んだ電気はフィールドまでも削っていく。
そのままリザードンは地面にファイヤーを叩きつけた。
ドゴォォォォォオン!!
大きな音を立てながら、ファイヤーは地に伏せた。
「なん、じゃと?」
その一撃は、"急所に当たった"。
─────。
ユウキも、リザードンも、油断せず構えたまま待機している。
ファイヤーは、立ち上がることなく、目を回し倒れていた。
ファイヤーは、倒れた。
──……やっっっ、た?………!!!
いぃやっっっっっっったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
その叫びは、ジム内に響き渡った。
「ハッハッハ!燃え尽きたぞ!お主たちの力、ポケモンとの絆を見せてもらった!持っていけ、クリムゾンバッチじゃ!」
──ありがとうございます。……これで、ジムバッチは7個……。
「うむ。残り1つでポケモンリーグに挑むことができる。そして、これがワシからのわざマシンじゃ。中身はオーバーヒート、己の全てを炎に変え放つ大技じゃ!使うと特攻が下がるから使う分には注意せい。」
──はい!
「そして、ファイヤーを超えたお主には、このボールをやろう。」
──これって
「中はファイヤーが入っておる。元々は、グレンタウンの火山の中に住みついておったが、噴火の影響で行き場を失っておっての……お主が連れて行ってやってくれんか?」
──……でも、それじゃあ
「心配せんで良い。ファイヤーも、ワシも納得した上でお主に預けたんじゃ。お主は伝説のポケモン達をボールから出して自由にさせとるそうじゃな?」
──……はい。
「なら、お主が持っておいた方がいいじゃろう。そっちの方がこんな火山でもない場所で暮らすよりよっぽどいい。」
──……わかりました。
「うむ、頼んだぞ」
ファイヤー、貰っちまった……。うーん、とりあえず出すか。
──おいで、ファイヤー。
「しょお!」
ファイヤーは、どうやら俺がトレーナーになった事を理解しているようだ。俺に頭を下げている。
俺は、ファイヤーの頭を撫でつつ、目を見る。
………
カツラさんと一緒にいたい、そう見えた。……なら
──ファイヤー、ボールは俺が持っておくよ。カツラさんと一緒に居てあげて。けど、たまには帰ってきてね?
「……!しょお!」
そして、ファイヤーはカツラさんのところに飛んで行った。……ファイヤーとしては理解も納得もしている。けど、トレーナーが俺になっても変わらない絆はある。
ポケモンが幸せになるなら、これでいいと思う。
それに、カツラさんも無理してるような気がするし……よし!
──次は、トキワシティだ。グリーンさんを、超えてやる!!
「グォ!!」
その数日後、普通にカツラさんに別れを告げたファイヤーが帰ってきて、ボールに納まった。
トレーナーは完全に俺になり、ファイヤーは他の伝ポケと同じように外に出し、ファイヤーも世界を周りに行った。
そして、俺はと言うと
『もうカントーのバッチを7個集めたのか!?』
──ああ。しばらく連絡してなくてごめんな、シンユウ。
久しぶりにシンユウに連絡をとっていた。
いやー、とうとうカントー編終わるわ〜。次のジョウトは短くやれるといいなぁ……
あ、感想待ってます!