旅させてくれないから家出したわwww   作:ガチャ石は貯めない

68 / 84
という訳で、アローラ編最後です。



走り抜いた結果

────ユウキは、全力で戦った。

 

チャンピオンサトシとのバトルを、己のポケモンと共に全てをかけて戦った。

 

───しかし、それでも敵わない時も、まだあるのだ。

 

 

「─行け、グライオン!ギガインパクト!!」

──!?警戒しろジュナイパー!!躱せ!!

「逃がすか!そのまま追いかけてシザークロス!!」

──はぁっ!?ジュナイパー!!剣の舞!!

 

何とか、サトシの策に対応しようとするユウキ。しかし、その程度で倒せる相手ではない。

 

「そこだ!!」

「ぐらいおー!」

 

「ジュっ───!?」

 

剣の舞で回避しようとしたジュナイパーを、的確に捉えてシザークロスを叩き込むグライオン。その一撃で、ジュナイパーは瀕死にまで持っていかれた。

 

──嘘だろ…!?戻れジュナイパー!……すまない。俺が油断したせいだ。……行け、ガオガエン!!

 

「よくやったぞグライオン!まだまだ行けるか?」

「ラァイオン!!」

「よし、このまま行くぞ!」

 

相性が多少不利であっても、今までのユウキなら何とかして来ただろう。

しかし、ここまで連戦であるユウキの集中力は、既に限界になりつつあった。

 

否……たとえ万全であってもこの結末は変わらないだろう。

 

「グライオン!?」

「ぐらぁ……」

 

──いいぞガオガエン!!

「ガゥ!!」

 

例え、追いついたとしても、ユウキの集中力はどんどんと削れていく。………このアローラ地方のポケモンリーグはその日に四天王からチャンピオン戦まで全てを行われる。

 

それ故に、どのような場面でも冷静でいられる強靭な精神と、無限にあると思わせるほどのスタミナが必要なのだ。

 

しかし、それも島めぐりをちゃんと(・・・・)経験していれば、ちゃんと得られるのだ。

 

────そう、カントージョウトのポケモンリーグに挑む為とはいえ、RTAのような事は、本来はしないのだ。

 

島めぐりとは、何十日とかけてやる、盛大な儀式のようなものなのだから。

 

「ガオガエン!!」

──アシレーヌ!!

 

ユウキは、サトシがガオガエンを繰り出した事で、アシレーヌに交代。

しかし、それでも相打ちに持ち込むことしか出来なかった。

───ユウキのスタミナは、既に尽きていた。

それでも、サトシに食らいついているは

 

 

───トレーナーとしての意地であり、ポケモン達と勝ちたい一心で、我武者羅に抗っているのだ。

 

「決めろピカチュウ!!ボルテッカー!!!」

「ピィカァ──チュゥゥウウウ!!!!」

 

「決めろガオガエン!!フレアドライブ!!!」

「ガルゥ───ォオオオオオオ!!!」

 

最後の二体による、最後の一撃がぶつかり合う。その衝撃で、ユウキは吹き飛びそうになるが、必死に踏ん張り、その結末を見届ける……。

 

 

「───────」

「──ピィ……ピィ……。」

 

 

 

ドサッ

 

 

 

 

先に倒れたのは

 

 

 

 

──……………っ…………………………っっ…………………………ありがとう、ガオガエン。

 

 

ユウキの、ガオガエンだった。

 

 

 

 

 

チャンピオンサトシVSチャレンジャーユウキのポケモンリーグ最終戦

 

勝者 チャンピオンサトシ

 

 

 

 

「やったなーピカチュウ!!」

「ぴっかぁ!!」

 

──…………。

 

チャンピオンと、その相棒が笑顔で称えあっている。その様子を見ながら、ユウキはガオガエンをボールに戻した。

 

──…………………………。

 

戻した後、声が出せなかった。いや、出すことすらできなかった。

 

ユウキには、何も聞こえてなかった。目の前も、殆ど真っ白に見えていた。

 

涙すら流れず、意識がどんどんと、遠くなっていく感覚が強くなっていく。

 

しかし、それでも───。

 

──……………ありがとう、お疲れ様。

 

何とか、動くことすら出来ない体を動かし、手持ちが入っているボール全てに触れて、そう呟いた。

 

──────まだ、終わっていない。

 

 

──………対戦、ありがとう、ございました。

 

ユウキは、サトシに一礼した。この戦いは、これにて本当の終わりを告げたのだ。

 

─────ま、だ………

 

「──ああ!またやろうな!」

「ピィカチュウ!」

 

サトシは、既に、色々言ったあとだったのだろう。しかし、ユウキには殆ど聞こえてなかった。それでも、サトシの最後の言葉を聞き、ユウキは笑顔で、その部屋を後にした。

 

────ま、、、だ、、、

 

 

 

 

 

ポケモンリーグを出て、ポケモンセンターに向かう途中………。

 

切れた体力、そして既に限界すら超えて燃やしていた気力は、戦いが終わった瞬間になくなっていた。

 

それでも、何とか外に出て、ポケモンセンターに向かっていた。ただ無意識に。

 

ポケモン達を回復させる為に。その身体を酷使しようが構わないと、最後の意地を、燃やして。

 

 

そして、

 

「こんにちは、トレーナーさん!ポケモンを回復させま───ラッキー!!!」

 

「ラキー!!」

 

「彼を医務室に!!彼のポケモンも!!」

 

「ラキ!!」

 

ポケモンセンターのジョーイさんの元に行き、ポケモンを預けた後………

 

「………ここまで、事切れるまで、歩いてきたのね。………確か、この子は……。」

 

その後、レッドたちが駆けつけ、様子が変だと思っていたサトシも駆けつけた。

 

しかし、ユウキが目覚めることはなかった。

 

 

 

 

 

それからしばらくして……レッド、リーフ、グリーン、そしてサトシとピカチュウがユウキの病室に居た。

サトシのピカチュウは、ユウキの近くで丸まって大人しくしていた。

 

「………。」

 

「……もしかして、彼は……あの時には、もう……?」

 

「……あの時?何があったんだ、サトシ。」

 

「うん。彼とのバトルが終わった後、俺さ、めっちゃくちゃ楽しかったから、色々と話したんだ。」

 

ーー回想ーー

 

その時の俺は、めちゃくちゃ興奮しててさ。凄く強くて、すごく楽しかったから、もっとやりたいって思ったぐらいで……。ずっと話しかけてた。

 

『──凄かったぜ!君と君のポケモンたち!!凄く練り上げられた技ばっかだったし!俺の戦略を何度も超えて来たし!』

 

『それに、俺のポケモン達とのぶつかり合いに、何度も挑んできては、どんどん強くなっていってた!!俺、めちゃくちゃ驚いたし!めちゃくちゃ楽しかった!!』

 

『それに、君の戦略も凄かった!!見ていても対処できなかったのがいっぱいあってさ!凄く凄く楽しかった!!』

 

『なぁ!!またバトルしようぜ!!今度はもっと色んなポケモンで!!それで───』

 

その後、彼は、ユウキは『ありがとうございました。』って、一礼してきてさ。

俺も、『またやろう!』って言ってさ。その後、ユウキはそのまま帰って行ったんだ。

 

ーー回想終わりーー

 

 

「………けど、その時のユウキは、なんと言うか、登ってきたよりもずっとフラフラしてた。もし、あの時に俺が異変に気がつければ……」

 

「……………!」

 

「そうだぜ、サトシ。初対面のやつの様子を、すぐに見抜けって言われても無理だろ。……それに、バトルの後にフラフラになるやつは少なからず居るからな。」

 

「そうよ。ユウキ、バトル前は元気だったんでしょ?負けてぐったりしてるだけって可能性もあったし、仕方ないわ。」

 

「………うん。」

 

 

その後、サトシとピカチュウは帰って行った。レッドたちは、時間ギリギリまでユウキのそばに居たが、ジョーイさんの言葉に帰らざるおえなくなった。

 

─────それから、ユウキは一週間ほど眠っていた。

 

その間に、カントー、ジョウト地方のポケモンリーグが開催されたが、ユウキは参加出来なかった………。




…………悲しいけど、これもまた運命なのでね。

感想お待ちしております!
誤字脱字があれば、ご報告お願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。