旅させてくれないから家出したわwww 作:ガチャ石は貯めない
──…………ええ....(困惑)
どうも、ポケモンリーグに挑んだけど負けてしまった敗北者のユウキです。(1敗)
ここどこや??まぁいいか。
それにしても……いや〜、酷い有様だったな!まさか最後の最後までトレーナーの体力が持たずに負けるとか!
これはいただけないですなぁ!!
………さて、自虐はここまでにして、振り返るか。
幸い、俺の肉体はおねむり〜しているところだ。ならば、こういう時にサラッとバトルのおさらいでもしておくぐらいが丁度いい!
『いやいや………休みなよ。』
──誰だテメェ!?
『口悪!?いや、そうなるのもわかるけど……』
なんか居るんですけど。姿は俺に似てる…?
『そらそうさ。僕は君なんだから。』
──俺??
『そう、君。』
ほーん?つまりは"もう1人の僕"的なやつか?
『そう思ってくれて構わないよ。』
──ホーン。んで?何か用か?
『まぁね。────もう一度言うね。休みなよ、君。』
──………なんでさ。いや、そら疲れで集中力が落ちてるのは仕方ないにしても、まだ何とかなるレベルだと思ってたんだぜ?
『そうだね。ただ、想定より体力は減っていたし、スタミナなんてもっと減ってた。』
──そうなんだよなぁ………あれって、多分慣れてねぇからだよな?チャンピオンの圧みたいなのに。
『うーん、違うかな。あれは、君が"緊張"していたんだ。憧れの人と戦えるんだから仕方ないのかもしれないけど。』
──ええ....マジ?そっかァ………え、じゃあなんで休むことに繋がるのさ。
『当たり前でしょ?君は、今、病人なんだよ?病人がやる事は?』
──しっかり休んで、回復する。
『そう!ほら、さっさと寝る!───そして、またリベンジしよう?』
──ん〜……いや、リベンジはしばらくいいや。それより、カントージョウトのポケモンリーグに挑めなかったのが悔し〜い!
『────え。ちょ!?ならもう一度くらい挑んだらいいじゃないか!?なんで挑まないのさ!?』
──いやいや………もう一度なんて、今すぐは無理だろ。それに、「あと一歩まで行けたんだから、次は必ず勝てる」なんてあまっちょろい考えはしてねぇよな?
『………それは、そうだけど。』
──な?そもそも、俺たちはあの人に勝てなかった。勝てなかった理由は俺のせいだ。俺が俺自身を鍛えてなかったが故の体力切れ。集中切れだ。もっといい選択が色々あるはずなのに、それが出来てなかった。
『………最善策を選んでたと思うけど?』
──いいや……Z技を切るタイミングも、タイプ相性による戦術の変化も、何より俺自身が交代を駆使せずに戦っていた。…………もっといい選択がいくらでもあるのに、頑固になって戦ってた。
『…………』
──そして、負けた。次は勝てるなんて言葉、今の俺じゃ死んでも言えないね。
『…………それじゃあ、どうするのさ。今の君は何も出来ないよ?』
──できるさ。なんでも。
『………?』
──ここは、無意識下の、夢の世界なんだろ?なら、俺の思い通りに色々出来るはずだ。───シミュレーションってやつだよ。
『!!』
こうして、ユウキは目が覚めるまでの間、今までの戦い方やポケモンたちの様子、それにバトル中のたくさんの選択を見つつ、再現した状況での別の指示を試していくなど……
彼は、夢の中でも強くなるために邁進するのだった。
『だから休めってば!!!』
──Drro!?
────時折、もう1人の彼によってはっ倒されながら………。
ーー現実世界ーー
さて、未だにすやすやしてやがる彼の周りはと言うと……?
「
「そうよグリーン。今回のは完全に私達の怠慢が起こした監督責任。貴方だけが悪いだけじゃないわ。」
「わかってるよ!……ただ、押し進めたのは俺だ。一番責任を取らないと行けないのは俺なんだよ………。」
「………そうね。それに関しては仕方ない部分ではあるわね……。」
「
「わかってるよ。………にしても、まさかここまで大事になるとはな……。」
「そうね。それは同感。………まぁ、そりゃそうよね。メディアとかには、"若き新星"とか言われてたものねー。」
「
レジェンドたちは頭を抱える。
当の本人はグースカ寝ているが、現状としては
「過酷な環境(アローラ)で、島めぐりを終えた所まで上り詰めた後、付き添いで居たトキワジムリーダーのグリーンに勧められ、ポケモンリーグに挑戦。ポケモンリーグの最終戦終了後、気絶寸前になるまで疲弊した状態でポケモンセンターに。ポケモンを預けた後に気絶した。」
という事実があるだけである。
傍から見れば、ただの体力切れにしか見えないかもしれない。しかし、ここに"グリーン"という存在が邪魔をする。
トキワジムのジムリーダーである"グリーン"は、世界から見てもかなり高位のトレーナー。世間からの信頼や、その功績から"レジェンド"と呼ばれるまでに至る文字通りの最強格の一人である。
彼の近しい血縁であり、アローラチャンピオンサトシの初代ライバル。今は研究員として日々努力をしている"シゲル"や、カントー地方に研究所を構え、ポケモン分野における貢献者の"オーキド博士"の孫であるが故に、その影響力はポケモン分野においてはかなりのモノとなる。
そんな存在に、勧められたがゆえに挑んだらポケモンリーグで、疲弊してボロボロになって帰ってきたトレーナーが居たとなれば、いいネタにならのは間違いなかった。
世間では、グリーンに対するあらゆる噂が出ていた。SNSと言えばの掲示板では……
・名無しのトレーナー
まさかこんな事が起こるとはなぁ
・名無しのトレーナー
レジェンドたちがアローラに来てたのは噂になってたけど………まさか、弟子に修業させるために来てたのは予想外やったわ。
・名無しのトレーナー
今北産業
・名無しのトレーナー
・話題のトレーナーがアローラリーグに挑む
・チャンピョン戦敗北、その後ポケセンで気絶
・挑んだ理由がレジェンドの一人の推薦
・名無しのトレーナー
おぉう……中々に荒れそう
・名無しのトレーナー
それはそう
・名無しのトレーナー
弟子とは言え、無理させちゃったのはね……
・名無しのトレーナー
しゃあない。というか、問題なのは普通にソイツが今話題のトレーナーだったのがね……
・名無しのトレーナー
話題というか……ジムリーダー達がこぞって名前を挙げたのがね……
・名無しのトレーナー
各地のチャンピオンすら、気になってるって言ってたからなぁ……
・名無しのトレーナー
ポケモンリーグがジム戦の映像を公式で流してたのもある。
・名無しのトレーナー
草
・名無しのトレーナー
今も尚寝ている本人は、今も尚グースカしてるんか?
・名無しのトレーナー
そらしとるやろ。まだ目が覚めてないらしいし。ただ、グリーンはそこまで悪くないとは思うんよな。
・名無しのトレーナー
なんでや?
・名無しのトレーナー
普通に監督不行届やと思うが?
・名無しのトレーナー
グリーンは勧めただけやろ?挑む事にしたのは寝とる本人やんけ。そもそもの話、寝てる本人が休もうとせずに突っ走ったのも悪いと思うわ。
・名無しのトレーナー
それはそう。
・名無しのトレーナー
いやいや……流石に休んでるやろ。そんなすぐに挑む訳ないやろ。
・名無しのトレーナー
ワイ、現地民やけどそのトレーナー見たで。
・名無しのトレーナー
お、なりすましか?
・名無しのトレーナー
違うわ!マジのマジやで!件のトレーナーはちゃんと休んではいたで!ただ、寝たりはしてなかったみたいや。部屋でぐったりダラダラしてって感じ。
・名無しのトレーナー
それ、休まってるんですかねぇ……?
・名無しのトレーナー
無理やろうな。ただ、件のトレーナーは緊張みたいなのはしてなかったと思うで。勝つことが当然とかも思ってはなさそうやったけどな。
・名無しのトレーナー
ほーん……それでそれで?
・名無しのトレーナー
その後見たのは、ポケモンセンターに帰ってきたあとや。………殆ど意識なかったんやろうな。けれど、すんごい圧が出てたで。ボロボロやったのに、足を引きずりながら、ジョーイさんの元に向かって行って、何とかたどり着いたところで意識が無くなった感じやな。
・名無しのトレーナー
…………それ、本当なら真面目にヤバない?
・名無しのトレーナー
ポケモンリーグが過酷なんか?って思ったけど、そういう程ではなかったはずやしなぁ……(前年度を思い出しながら)って考えてたら、件のトレーナーが倒れた後に、心配になって来たであろうチャンピオンとか四天王はかなりテンパってたで。さすがに、倒れてるなんて思ってなかった見たいや。
・名無しのトレーナー
まじかぁ………
・名無しのトレーナー
うへぇ……ようやったなそのトレーナー
・名無しのトレーナー
チャンピオンが負けたって出てないし、多分件のトレーナーは負けたんやろうな……けど、倒れる前に何とかポケモンセンターに辿り着いてるだけすごいわ。
・名無しのトレーナー
件のトレーナー、ボロボロって書いてるけどどんな感じやったんや?
・名無しのトレーナー
服とかはボロボロにはなってなかった。ただ、目が殆ど見えてないって感じやった。意識も殆どないのか、たどり着くまでに何度か転けかけたり、足もぶるぶる震えてたわ。………相当疲弊してわ間違いなく。
・名無しのトレーナー
ヒェッ……
・名無しのトレーナー
怖すぎやろ……
・名無しのトレーナー
執念がすごいし、ポケモンのことがめちゃくちゃ好きなのもわかるわ……。はよ起きて欲しいなぁ……
と言った感じで、グリーンよりかはユウキのことで話されていることが多かった。
しかし、批判もあるにはある。
グリーンにも、ユウキにもある。
・名無しのトレーナー
グリーンはグリーンで、弟子のことちゃんと見とけよ。
・名無しのトレーナー
それな!じゃなきゃ件のトレーナーが倒れることなかったやろ
・名無しのトレーナー
アホか。結局休まず挑んだのは件のトレーナーの方やんけ。
・名無しのトレーナー
は?そもそも島めぐり自体ポケモンリーグに挑む前に終わるが??アローラのポケモンリーグ
は出来たばっかやからまだ島めぐりの内容には追加されてないが??
・名無しのトレーナー
にわか乙。今年度から追加されたが??
と言った具合に、色々と情報も錯綜していくこととなる。
その中で、グリーンが取った行動は………記者会見であった。
その行動を取った理由としては、良くも悪くもユウキの事を色々言われているので、真実を己の口から伝えるべきと、考えたのだ。
……………結果としては、丸く収まりはした。
グリーンの説明はこうだ。
『今、アローラポケモンリーグに挑戦し、疲弊の元倒れているトレーナーが居る。そのトレーナーにポケモンリーグを挑ませたのは他ならぬ自分である。』
『しかし、件のトレーナーが休まず挑んだことに関しては、しっかり休ませずに放置した自分の責任であり、更にはポケモンリーグに挑む為の準備として、手持ちポケモンを鍛えている事が、先日判明しました。』
『これにより、件のトレーナーが更に休んでいないことが判明しました。それによる肉体的、精神的疲労が積み重なり、最終的にポケモンリーグ最終戦であるチャンピオン・サトシとのバトル中に限界が来たと思われます。』
端的に、そう言うグリーンに記者たちは色々と質問を投げかけた。
「チャンピオン・サトシは彼の様態に気が付かなかったのか」
「なぜ、彼をほおって置いたのか。」
「彼の様態は、回復の目処が立っているのか。」
などなど………
様々な問いが投げかけられた。
しかし、次の一言で記者たちは黙ることになる。
『──────彼は、今も尚眠っている。けれども、彼は今も尚歩みを止めてはいない。』
────記者達は、その言葉に気圧された。なぜ気圧されたのか、それは彼らもまた「トレーナー」という……どんな形であれ、ポケモンと共に生きている人であるが故に。
その言葉で嫌という程理解したのだ。
────倒れた件のトレーナーは、今も強くなるために己を鍛えていると。
それが、夢の中であろうと鍛えているのだと、理解したのだ。
『────馬鹿みたいな話だと思う。けれど、俺は見た。』
『─────寝てるはずのあいつは、ヨダレを垂らしながら笑ってやがった。ムカつくほどいい顔で。』
『────終いには、寝言で作戦を考えてやがった。なんだよ、リザードンに"こうそくいどう"と"剣の舞"の両方を同時に使わせて"擬似強化版りゅうのまい"とか。意味わかんなすぎて膝から崩れ落ちたんだが??ここ1週間と数日の心配が意味なかった気がしてたぜ??』
────記者たちは戦慄した。なにそれって。
意味不明な寝言、しかし彼らも一端の記者。これでも件のトレーナーの戦いは、ある程度知っている。
故に、あいつならやりかねんって考えになるのも仕方がなかった。
『───今回のことに関しては、全面的に俺が悪い。完全なる監督不行届だ。それは間違いない。あいつの性格を考えたら休むなんてするわけ無かったのを失念していた俺に非がある。』
『………けれど、文句の1つぐらいは言いたい。件のトレーナーの手網の握り方、誰が握れんの??握れる人がいるなら、誰か教えてくれないか??』
こうして、結果としては「挑戦前夜まで修行してたドアホトレーナーが悪い」となった。
それはそうと「これからはちゃんと監視しとけレジェンド達」ともなった。
「…………それで?コイツ、いつ起きるの??」
「…………さぁな。」
こんなに色々あったってのに、未だにグースカ寝てる件のトレーナーこと、ユウキ。
こいつの色々と度が過ぎる旅は、まだまだ続く。
はてさて、次はどこに行くのかね〜?
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