旅させてくれないから家出したわwww 作:ガチャ石は貯めない
ようやく続きを書き終えたぜ……
新社会人になってから早2ヶ月と少し。
時間はあったけど疲れてて書けなかったからこんなに長くなっちゃった……。
へ?それより前から書いとけ?
それはほんとうに申し訳ない。
まぁ、失踪する気はないのでよろしくです。
ポケモンワールドチャンピオンシップスに挑戦し始めたユウキは、トキワの森にてチャンピオンワタルとバトルしていた…!
なお、彼らはモンスターボール級である。
──まず、このPWCSにおけるバトルについて説明しよう。
PWCSにおいてランク上げをしなければ最後の決戦──《マスターズトーナメント》への参加が不可能である。
しかし、多くのバトルをしていくにあたって一々スタジアムでバトルするのは効率が悪い。
よって、モンスターボール級とスーパーボール級では自由に参加者同士でバトルする事ができる。なお、近場にいる参加者なら誰とでもマッチングするので次々にランクバトルができる仕組みになっている。
そして、そこには運営側が用意した審判が居る。
それがロトム(ドローンの姿)だ。
このロトムにより試合の撮影や試合結果が運営に報告され、それにより順位が決定される。
もちろん、この試合も運営ロトムによって撮影、進行されているぞ。
「───まさか、貴方がまだここに居るとは思ってませんでしたよ…!!」
「なに、仕事が多くてね。カイリュー!破壊光線!!」
「リザードン!りゅうのまいで躱せ!!」
カイリューから放たれる光線を、リザードンは回転しながらギリギリの距離で躱し接近する。
そこから放たれる逆鱗を、カイリューは柔術のように受け流し回避した。
「逆鱗!」
「飛べ!」
そこに、カイリューからの逆鱗の猛撃が放たれるがリザードンは即座に空中に避難。
しかしカイリューも空に飛び上がり接近してくる。
カイリューの拳が迫る中、リザードンは己の主であり相棒のユウキと目が合う。
ほんの一瞬、カントーとジョウトのチャンピオンであるワタルとその相棒であるカイリューですら感じ取ることのできないコンマ0.0000何秒程の刹那の一瞬
──────瞬間、カイリューの目の前が爆ぜた。
「ばぅっ!?」
「カイリュー!!」
叫ぶワタルの方を全く気にせず、ユウキは爆煙を見ていた。
リザードンを中心とした爆煙、それはカイリューの視界を遮るのにうってつけのものだ。
逆鱗によるあばれ状態のカイリューは、その爆煙の発生により驚き、あばれ状態を解除を余儀なくされた。
カイリューは周りを見て敵であるリザードンを探す。しかし、視界は煙だらけで何も見えない。
「カイリュー!煙を吹きとばせ!ぼうふう!!」
ワタルの指示により、背中にあるその小さな羽から、見た目からは想像もできないほどに強烈で凄まじい暴風を放つ。
煙は一種で晴れ……しかし敵は何処にも居ない。
「なっ、!?リザードンは何処に!?」
ワタルもリザードンを探し、辺りを見渡すが……リザードンの姿は見当たらない。
──────その瞬間、何かが地面に激突した。
「な、なんだ!?
───カイリュー!?」
そこに居たのは、地に倒れ伏すカイリューであった。
「バカな…いくら彼のリザードンが強いと言っても、俺のカイリューが劣っているとは思えない……!ユウキ君!一体何を…!?」
ワタルの疑問は最もだろう。
唐突にリザードンとカイリューの近くで何かが爆ぜ、爆煙がカイリューを覆ったからと言って、唐突に落ちてくることなんてありえない。
それに、カイリューの"ぼうふう"により視界はクリアだったハズなのだから。
「───よくやったぞリザードン。」
「グルォ。」
空から降りてくるリザードン───その姿は"メガシンカ"した状態であった。
「────メガシンカしている……メガシンカしているっ…!?馬鹿な、いつ、何処で、どのタイミングだ………まさか、爆煙を発生させた時に…!?」
ワタルが思考の渦に飲まれそうになっているのを見て、ユウキはリザードンをボールに戻し、ワタルに話しかけた。
「……えと、あの爆煙は"えんまく"と"だいもんじ"を同時に放って爆発させた……いわゆる"見せかけの爆煙"です。」
「……まて、ユウキ君!リザードンに指示は!?」
「アイコンタクトで。」
「なっ…」
それは、正しくレッドと同じやり方だ。
しかし、レッドの場合はそもそも無口な面が多いので、アイコンタクトが常な所が多い。その為レッドと彼の手持ちポケモンたちは全てそれができる程度のレベルになっている。
しかし、ユウキの場合はちゃんと声に出して指示をしている。
ワタルも多少のアイコンタクトで簡単な指示を出せるが、ユウキやレッド程の練度は持ち合わせていない。
同じ条件にいたはずのトレーナーは、いつの間にかこのような芸当ができるようになっていた。
「……レッド君と、同じようなことが……!」
「まぁ、大体の手持ちとは。けど、リザードンのように細かい指示は出せないです。俺とリザードンは俺が捕まえて、出会ったどのポケモンよりも長く居るので。」
一時期リザフィックバレーに置いていたとはいえ、ユウキとリザードンのコンビは数々の激戦を超えてきた相棒である。
例えコンマ0.0000何秒であろうが雑な命令なら目を合わせれば指示を出せる。
その様は数十年時を過ごした熟年夫婦のようであった。
「……すまないが、流石にそれだけでは説明になっていないぞ……」
「……後、レッドさんのを身近で何時間も見てたので……」
「そ、そうか……」
なお、話題に出ていたレッドはホウエン地方であらゆるPWCS挑戦者をバッタバッタ倒してランク上げ中である。
それはさておき、リザードンのメガシンカが解ける。リザードンが力を抜いたとかではなく、必然的に解除された。
「……舐められたものだな、私も。ユウキ君!バトルはまだ終わっていないぞ!」
「………」
ユウキは何も答えない。
しかし、決してユウキがバトルが終わったと思っているわけではない。
バトルが終わったのなら、運営側のロトムにより試合結果が運営に報告される仕組みになっている。
そのロトムが微動だにしていない以上、バトルはまだ終わっていないのだ。
「行けるか?カイリュー」
「……ばぅ、ばぁうぅぅぅぅ!!!」
立ち上がったカイリューが、空に舞い上がり雄叫びをあげる。
その咆哮はトキワの森全体を揺らすかのような振動を放つ。
「行くぞカイリュー!!」
天を引き裂き、地を砕く!!ドラゴンの真髄を見るがいい!!
その宣言と共に、カイリューを虹色の光が渦巻き包み込む!
頭にある触覚のようなものが大きな翼に変化し、尻尾にはハクリューの時のような光り輝く水晶が出現する。肩や足にも羽のようなものが生まれ、まさに神秘のドラゴンと呼べる姿へと至った。
「───なら俺たちも!リザードン、メガシンカ!!」
ユウキが持つキーストーンとリザードンのメガストーンが反応し、リザードンはメガリザードンXへ姿を変えた。
「(───再びメガシンカしただと…?)いや、今は関係ない!!カイリュー!りゅうせいぐん!!」
カイリューの口から強大なエネルギーが真上に放たれ、弾けるとまるで隕石のようにリザードンに降り注がれる!!
リザードンはユウキの指示を理解し、そのままりゅうせいぐんの中に突入する。
迫り来る攻撃の中、唯一開けている真ん中に入り込み初段を回避
続くりゅうせいの嵐の中を、リザードンは軽やかに舞うように避けて進んでいく
「カイリュー!しんそくだ!!」
メガシンカしたことによりスピードも早くなったカイリューが、りゅうせいぐんを避け続けるリザードンへと迫る!
「リザードン!」
たった一言で多くの意味を持たせる主に辟易としながら、指示通りに動く。
無茶に無茶を重ねることが得意な主に、安息を与えるべくリザードンはカイリューのしんそくを
それにより、りゅうせいぐんの包囲網はワタルの予想以上に早く終わり、反撃の隙を見出すことができる。
しんそくは
しかし、ジムリーダーが本気を出した場合やチャンピオン級ともなると連続で攻撃してくるのだ。
───であれば、いくらしんそくの動きといえど攻撃の合間に隙が生じるものである。
しかししんそくのスピードはその名の通り神速の域に達している。並大抵の策ではどうにもならない。
───故に
カイリューが一撃、二撃とリザードンに拳を打ち込む。そして三撃目を叩き込もうとした瞬間
ニヤリ……
何かを企んでいるリザードンの顔を見た。見てしまった。目撃してしまった。
カイリューには見えた。攻撃しようとする自分の拳よりも先に置かれている拳を。
りゅうのまいを使って攻撃力を上乗せしたリザードンの拳が、目の前に迫る
───行動が、読まれていた。
トレーナーにではなく、リザードンという相手に読まれていた。どのように行動しようとしているのかを一瞬で、反射的に反応したのだろう。
しんそくという技は、その速さ故に行動が読まれやすい。それすら許さないからこそ"しんそく"なのだが、ユウキのリザードンはその域には居ない。
りゅうのまいを舞っているからと言えど、しんそくに追いつくには何度も使わなければ反応することすら叶わない。
カイリューは避けられない。例え何度もしんそくをたたき込めることができようと急な方向転換ができない。
その拳は、カイリューの顔に直撃した
「カイリュー!?」
「畳み掛けろ!!逆鱗!!」
しんそくを破られ、カイリューが少し吹き飛ばされる。
その勢いのままカイリューに追撃のごとく逆鱗の乱打が襲いかかる!!
「カイリュー!!」
カイリューはその乱打の嵐から抜け出そうとするが、技を出す隙すら与えられずに乱打を叩きつけられる。
両腕の乱打から、足蹴りにより体勢をさらに崩され、尻尾を掴まれる。
「カイリュー!逆鱗!!」
リザードンが尻尾を掴み、地上へと叩きつけようとしたのだろう。だが、チャンピオンの手持ちであるカイリューはそこまで好きにさせてくれるほど大人しく訳がない。
掴まれた尻尾を振り回し、リザードンから離れるとすぐさま接近戦を挑む!!
リザードンに拳を数発叩き込み、畳かけようとさらに拳を突き出す!!
「カウンター!!」
だが、ユウキのリザードンは挑む全てのポケモンバトルにおいてほぼ全てで拳を使った肉弾戦を主戦場にしている。
例えチャンピオンのカイリューといえど、土俵が違うのだと示すかのようにカイリューの拳を避けカウンターをぶち込む!!
その拳を、その勢いのまま下に叩き込むように振り下ろす!!
カイリューは地面に叩き落とされた!!
「カイリュー!!」
「リザードン!!」
「破壊光線!!」
「ブラストバーン!!」
口に超強大なエネルギーを瞬時に溜め、りゅうせいぐんの特攻ダウンのデメリットがないと言わんばかりの必殺の一撃を放つカイリュー!
その光を前に、業火の炎を纏い突撃するリザードン!!
破壊光線が放たれようとした時、リザードンはカイリューへの接近を完了しかけていた!
しかし、そんな事をお構い無しにカイリューの口から放たれる光線!
だが、その光線をすり抜けてぶつけられる業火!!
それにより爆発が巻き起こり!しかしそこにブラストバーンによる火柱がさらにその爆発の中心に集まり、爆発の威力がさらに上昇!!
「うっ!?」
「グッ…!!」
ユウキとワタルはたまらず吹き飛ばされてしまう─!!
爆煙の中、ユウキとワタルは意識を失わず、何とか立ち上がった。
「勝負は…」
「どうなった…!?」
煙が晴れ、勝負の行く末を見ようと近づき……その瞬間凄まじい風が吹き荒れた。
「……リザードン」
「カイリュー……」
リザードンとカイリューは立っていた。
あれ程のダメージを受けてなお、この二匹は倒れてはいなかった。
「リザードン!!」
「カイリュー!!」
「「ドラゴンクロー!!」」
二匹の龍は、瞬時に巨大な爪を出現し互いに撃ち合う!
振るわれる龍の爪を受け流し、自身が持つ龍の爪を叩きつけんと交互に放ち続け、されど直撃はいなされる!
「りゅうのはどう!!」
「かみなりパンチ!!」
先に動けたのはリザードン!雷を纏う拳をカイリューへと放った!直撃を受けたカイリュー、しかしリザードンの肩を掴み、至近距離からりゅうのはどうを放ち吹き飛ばす!
だがリザードンは倒れない!
「これで決める─!!」
「これで決めろ──!!」
「りゅうせいぐん!!」
「フレアドライブ!!」
カイリューが空へと飛び上がり口からエネルギーを放出する!そのエネルギーからりゅうせいが再び出現し、リザードンへと降りかかる!
だが!蒼炎の炎を纏い、リザードンがカイリューに向けて舞い上がる!!
流星群を全て受けながら突き進み、蒼炎の炎は神秘の龍へと突き進む!
流星はその炎を止めることは叶わず、神秘の龍は逃げることができなかった!
りゅうせいぐんを突き抜けたリザードンがカイリューに接触し
瞬間、爆発した!!
「カイリュー!!!!」
爆煙が辺りを包む中、その中から空へと舞い上がる存在がいた!
煙を払い、その姿を現すと
蒼き炎を吐いた。
そして、そうひとつの影が地上に落ちる。
目を回し、倒れ伏す龍は、姿が元に戻っていた。
─────神秘の龍は、地に堕ちた。
『カイリュー、戦闘不能。リザードンの勝利。』
『よって勝者、ユウキ選手』
そこに、バトルの撮影をしていた運営ロトムが姿を現し、試合結果を2人に告げた。
「───ふう。勝てた〜……」
「くっ、2回も同じ相手に負けるとは……」
ワタルはカイリューをボールに戻し、握手をした後悔しそうにそう言った。
「ふふふ……ワタルさんに2回も勝ってるなら、もはやカントー・ジョウトのチャンピオンと言っても差し支えなーし!!」
「ふふ……それはどうかな?まだフルバトルはしていないだろう?」
「あ"」
「───マスターズトーナメントで、再び会えることを願っているよ。ユウキ君。次は負けないからな!」
「いーや、今度も俺が勝つね!!」
「「──ふふ、あはははは!」」
2人は笑い合う。
まるで仲のいい友達のように。
全力で戦ったふたりは、手を振り笑顔で別れた。
「……あ、待ってくれユウキ君!!さっき一瞬だけメガシンカしていたがあれは一体!?」
「HAHAHAー…ニゲロ!!」
「待ちたまえユウキ君!!!」
……なお、ちゃんと覚えていたワタルによって一日中追いかけ回されたユウキであった。
ひっさびに戦闘シーンを書いた気がする。
アイコンタクトによる指示は、修行中にリーフの隙を着くために始めたのがきっかけ。割と無我の境地に入ってたらどのポケモンともリザードンと同じレベルで指示が出せる。けど基本的にはちゃんと指示をするので使用頻度は控えめである。