戦術機は登場しないのであしからず。
それっぽいISは出るかもしれませんが。
好きなんですTE勢。多分ロシア組はでるかも。
さて、ヴィーラさんに連れて行かれたのは、大きな扉の前。どうやら社長室らしい。
「あ、違います。こちらは白野様専用フロアなので、社長室ではありません。こちらは応接室です」
部屋でなくフロアときたか。ここ最上階なんだけど。
「この日本支社は白野様の為に作られたものです。IS《聖杯》のメンテナンスや開発はもちろん、白野様自身のサポートも我々の役目でございます」
……貝殻水着とかって、ある?
「はい。キアラ様よりうかがっています。一応、数名分の水着を用意してあります」
それじゃあ……ゴニョゴニョ。
「はい。了解いたしました。楽しみにしていて下さい」
完璧(パーフェクト)メイドヴィーラさん。これだけで1本話が書けそうだ。ともかく、臨海学校の楽しみが一つ増えた。じゃ、社長さんに会おっか。
「はい。こちらでお待ちです。失礼いたします」
ヴィーラさんに扉を開けてもらうと、そこには二人の人物。片方はナイスミドルなオジサマ。もう一人は、キラリと鋭い瞳がゾクリとくる素敵な女性。どちらもロシアの人みたいだ。
「よく来てくれた。私は《カリス社》社長ウラジーミル・インペラトル・イヴァンだ。君と出会えたこと嬉しく思う」
耳が孕むかと思うほど、いい声。少しあのマーボーを思い浮かべてしまったが、あいつとは絶対違う。
「とは言っても、私はキアラくんの隠れ蓑だがね。この会社はあの人によって作られたものからね」
やはりあいつが黒幕でしたか。そう言えばキアラは?
「今研究室にいるよ。それよりもキアラ君をあいつ呼ばわりか。そんなこと出来るとは流石だね」
……お疲れ様です。あ、そう言えば、今日はどうして私を呼んだんですか?
「一度稼働した《聖杯》を実際に見てみたくてね。到着がずれてしまい、急になってしまってすまなかったね」
いえ。堂々と授業をサボれるのは良いことです。
「ははは、なら良かった。っと、彼女の紹介もしなければな。彼女はフィカーツィア・ラトロワ中佐だ。第一回モンド・グロッソ格闘部門準優勝の元国家代表選手だ。君のIS操縦のサポートを引き受けてくれる。中佐」
「は。先程社長から紹介があったが、私はフィカーツィア・ラトロワだ。一応軍属だが、こちらには無期限の出向という扱いだ。そのことは気にしないでいい。よろしく頼む」
格好いい女性とはまさにこのこと。千冬先生にそっくりな雰囲気である。それに強そう。
「織斑か。第一回では彼女に負けたから、少し複雑だがな」
いえ、彼女はまだ彼氏無しですから。確かラトロワさんはお子さんがいますよね? それだけで、あなたが勝者です。
「……ははっ。聞いたとおりのくせ者だな。まさかそんなことで織斑に勝てるとは思わなかった。あとで連絡しておこう」
……私の死亡フラグが立った気がする。
「イヴァン様、ラトロワ様。そろそろ……」
「っと、すまんな。では岸波君、試験場に向かおうか」
ヤー。行きましょう。ヴィーラさんにいいとこええとこお見せします。あ、他のメイドさんたちにも見せておきたいんですけど、いいですか?
「構わないよ。ここは白野君のものだ。それにあの子達は君に会うのを楽しみにしていたからね。彼女たちも喜ぶだろう」
じゃあ、ヴィーラさんよろしくお願いします。
「はい。あの子達も喜ぶでしょう」
ならば最高に格好いい姿をお見せしなければ。そう、惚れさせるつもりで。
気合い十分で向かったのは大きなアリーナ。一企業がこんなに大きな建物を持っているのに驚きだ。どうやら試験に必要らしい。
『では岸波。まずは機動テスト。その次に武装テストだ。こちらからの指示はないが、展開装甲を使用してくれ』
了解。セイバー達のはやったから、他のをやろう。まずは機動だから、赤ランサーの魔法の箒(槍)でアイドルは魔女をやろう。行きますよー《絶頂無情の夜間飛行(エステート・レピュレース)》発動。文字通り夜間飛行。昼だけど。
『ふむ。本来は攻撃手段か。槍に乗るとは随分異質なものだな。こちらも槍兵なのだな。もう一つの槍兵のデータはあるから、武装テストに移ってくれ』
ふむ。せっかくだ。私のことを死に行くときまで時まで愛してくれた子達の技を使わせてもらおう。流石にオリジナルのようには使えないが、アレンジして威力を落とせば使える。
では、計器に注意してご覧下さいな。
《死が二人を断つまで(ブリュンヒルデ・ロマンシア)》、発動。
《弁財天五弦琵琶(サラスヴァティー・メルトアウト)》、発動。
《C.C.C.(カースド・カッティング・クレーター)》、発動。
さぁ、狂おしい程の愛を。
私に着いてきてくれると言ってくれた可愛いメイドさん達に、一途な愛を見せてあげよう。
……少しばかり重いけど。
Another side ラトロワ
岸波が技を発動した瞬間、アリーナ全体が大きく揺れる。
「計器、数値限界域に到達! 尚もシールド内エネルギー増加中!」
「シールド内の電波が異常に揺らいでいます! っ!? 地面の一部が融解を始めています! 非常に危険です!」
「同じく、シールド内に設置されている仮想標的消失! 強引に押しつぶされた模様です!」
「っ!? 緊急報告! シールド内に正体不明の領域が出現! 数値が虚数域に到達。原因は不明です! 観測は可能ですが、計測は不能! シールド外への影響は……無い?」
研究員達が、それぞれ悲鳴を上げる。しかし、それに答える余裕はない。計器の数値を見るまでもなく、目の前で吹き荒れる天災に目を奪われる。織斑の《暮桜》いや、《白騎士》でも出せないこの暴力は、不思議と目を奪われる。
「白野様……」
隣ではヴィオリニスタが涙を流している。しかし、それは恐れではなく、歓喜の涙だ。見れば他のメイド達も同様に涙を浮べている。みな歓喜の表情を浮べている。
「大丈夫か?」
「はい……失礼いたしました」
ヴィオリニスタは涙を拭くと、一心に岸波の姿を見つめる。さながらその姿は恋する乙女のようだ。
気がつくと、研究員たちも落ち着いてきている。岸波の攻撃が弱まってきているから、落ち着いてきているのだろう。
「結果はどうだ? 随分荒れていたが」
「はい。計器は故障したものはありますが、データ自体は取れています」
どうやら目的自体は達成できたようだ。
「で、結果はどうなんだ」
「異常、の一言ですね。数値の高さもそうですが、最後の《C.C.C.(カースド・カッティング・クレーター)》は、計測不能。数値が何故か虚数値を示していました。今回は数値計測のために行っているので問題は起りませんでしたが、場合によっては絶対防御を通り抜ける可能性もあります」
《暮桜》のような単一能力による力ではなく、一武装の純粋な威力によって絶対防御をすり抜けるということか。恐ろしい威力だ。
「岸波、テストは終了だ。ピットに戻れ。その後は一時間ほど休憩を取るから、自室に案内してもらえ」
ちらりと見ると、メイド達は全員いなくなっていた。ヴィオリニスタは恐らく迎えに行ったのだろうし、他のメイド達も岸波の部屋に向かったのだろう。
「全く。あの者達の心を掴むとは。大したヤツだ。確か、ジゴロというのだったか」
メイドSideの話は書きます。
ちなみにメイドズの好感度はMAX状態です。