はくのんIS(更新停止しています)   作:天神神楽

12 / 52
はくのん無双その2
色々異論はあるとい思いますが、すべては主人公力(ぢから)。
ちなみに単一能力はあのお方の技。
ショウジキナイワー


はくのん、たたかう

さて、戻ってきましたアリーナ。ヴィーラさんに見送られてアリーナに飛び立つ。観客席側にはメイドさん達が勢揃いしていた。手を振ってみる。あ、控えめだけど返してくれた。

『白野さんスキンシップはそのくらいにしてくださいませ』

あ、キアラ。

『では、早速ですが……あら、二次移行は終わっていますね。先程の三人の技が切っ掛けでしょうか』

さっきのフルバーストが効いたらしい。あれ、二次移行って。

『理論上では単一能力も使用可能ですが、ここで使うとビルが倒壊しかねないので発動はしないで下さいね』

じゃ、臨海学校でやりましょうか。んー……。

『あら、どうかなさいましたか?』

んー、《聖杯》がどうしても披露したいって駄々こねてる。

『困りましたわね。何とか宥めて下さい』

《聖杯》くん《聖杯》くん。何とか我慢して下さいな。え? だったらせめて《王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)》かませ? それなら大丈夫?

『それなら大丈夫です。出来るだけ広範囲に散らして下さい』

よし。なら行こう。今度は「偽」じゃない。本家本元金ピカ王の《王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)》だ。

取り出したるは原初の宝具。全ての奇跡の原型。

無数に出現する的をかけらも残さず消滅させる。今度の宝はまさしく宝具。地面がどんどん抉れていく。

『白野さん、そのくらいで終わりにして下さい。それ以上やるとアリーナが使えなくなってしまいます』

メイガスストップがかかった。《聖杯》くん、満足した? あぁ、早く臨海学校にいきたいの?

『ふふふ、では臨海学校でお披露目しましょうか。白野さん、単一能力は発現できそうですか?』

うん。いつでもOKらしいよ。

『ではそうすることにいたしましょう。次は実戦をしてみましょう』

実戦? 誰と? キアラと?

『それをしてもいいですけど……』

あ、冗談です。何か世界が崩壊する気がする。それで、誰が相手なんですか?

「私だ」

そこに聞こえたのはクールな声。ラートローワさーん。

「量産型だが、一応新型だ。今度IS学園にも卸すから、ちょうどいいだろう」

新作……心震える響きだ。なんていう名前なんですか?

「《ヴォジャノーイ》だ。水の精霊の名だ。第二世代型だが、一部《聖杯》の機能を積んでいる。性能的には第三世代型にも劣らないとされている。バランスの良い機体だな。乗り手によってはドイツの第三世代機も圧倒できるはずだ」

おぉ、格好いい。それにも乗ってみたいなーってウソウソ。私は《聖杯》が一番だよ。

「おや、嫉妬されたか?」

はい。結構ヤキモチ焼きみたいです。なんか凄いやる気満々ですこの子。

「では、こちらも油断せずに行こう。キアラ、合図を」

『はい。では五秒前。四、三、二、一、開始』

合図と共に、私とラトロワさんが同時に瞬間加速で一気に近付く。私は《原初の火(アェストゥス・エウトゥス)》で、ラトロワさんは透明な刃の槍だ。

「ふむ。いい太刀筋だ。技だけではなく、剣術も出来るか」

セイバーの剣を使うのだ。みっともない姿はみせられない。

「ほう。その剣の持ち主を大層愛しているのだな」

そりゃあもちろん。全てを愛する彼女の顔に泥を塗ることなんか出来ないですから。

「ならば、私を打ち破ってみろ。軍事ISを操っていた第一回モンド・グロッソ出場者の私だ。こう言っては何だが、現行のISとは戦う意味が違った時代だ」

本職の人たちということですか。ならば、敵わないまでも、心に刻みます。

「それは楽しみだ。私を惚れさせてみせろ」

会話はそこまで。私は機動力を駆使して、ラトロワさんのあらゆる方向から斬りかかる。が、流石は織斑先生と戦った相手。どんなに死角から打ち込もうと、受け止められ、避けられ、何度も返り討ちにされる。

気がつけば、シールドエネルギーはあとわずか。どんなに機体の性能が良くても、中身が未熟者だ。

「そんなではお前には心惹かれないぞ。先程ヴィオリニスタ達を虜にしたような技を見せてみろ」

……《聖杯》。あれ、出来る? …………。……ありがと。

「来るか?」

はい。行きます。一度しか見たことはないけど、必殺の技です。全力でよけて下さい。

「では、来い」

ラトロワさんは大きなシールドを出し、私のことを待ち構えてくれる。私はそれを打ち破るために、全ての意識を瞳に向ける。見るのは姿ではなく、死の概念。全てのものには綻びがあり、それはエネルギーでも、機械でも、世界にも。ならば、神様だって、殺してみせよう。

全ての力は左手の無名の古刀に。全ての意識は二つの瞳に。

ラトロワさんの命ではなく、シールドエネルギーの命を絶とう。

――直死。

次の瞬間、ヴォジャノーイのシールドエネルギーが尽き、私の勝利を示すブザーが鳴り響く。

その音を聞いた瞬間、私の視界が揺らぎ、何かに受け止められた感触を最後に、私の意識は途絶えた。

 

 

 

Another side ラトロワ

一瞬でシールドエネルギーをゼロにされた。それに驚く暇も無く、岸波のISが解除されたので、急いで彼女のことをキャッチする。

「全く、何という奴だ。キアラ、今のは何だ?」

『私のデータベースにはない技ですわね。単一能力の一部発現ですね。一番高威力かつ低範囲の能力のようですが、岸波さんへの負担が大きすぎますね』

気絶をしているのだから、そうなのだろう。しかし、彼女は何をしたのだろうか。

『恐らくですが、死の概念を直視したのでしょう。それ故、全ての守りを通り越して、シールドエネルギー自体を殺したのでしょう』

死の概念を切る、か。何とも、オカルトチックなものだ。しかし、それを否定できない自分がいる。斬りかかられたとき、私は確かに死を感じた。

『まぁ、考察はさておいて、白野さんをこちらに連れてきてください。ヴィオリニスタさん達が今にも泣き出してしまいそうですから』

ふむ。確かにその通りか。この機体の考察などは研究員の役目だ。私の役目は、この子リスのような少女を、従者に預けることか。

『あぁ、そう言えばラトロワさん』

「なんだ?」

『白野さんに惚れましたか?』

……まぁ、モニターをしているのだから、会話は聞かれていて当然だが、こいつに言われると妙にイラッとくる。

こいつの思惑通りになるのは癪だが、勝者に敬意を称して素直に答えてやるとしよう。

「あぁ。惚れてしまったよ。この力、感じてしまっては惹かれてしまう」

『あら、情熱的ですわね』

あぁ、情熱的にもなろう。なんせ、最後の一撃以外は、燃えたぎるかの如き炎に焼かれていたのだから。

 

Side out

 




ネタで聖杯くんと言っていますが、《聖杯》は女の子という設定
あと数話の後、番外編を二つほど。
一方その頃あいえす学園編とメイド達の密談編
Q.はくのんは何をつくったのでしょうか。
その後に臨海学校編。相当の無双を披露しそうです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。