むふふ~。クリスカにチューされちゃった。これ以上無いほど幸せ~♪
「ほ、ほら、早く準備をしろ!」
恥ずかしがっちゃって~。うふふ~♪
「ハクノ、うれしいの?」
もちろん! だってクリスカがキスしてくれたんだもの。とっても幸せだよ。
「むー……」
ん? どうしたの、イーニァ?
「んー……チュッ!」
んむっ。
「えへへ。わたしからもプレゼント! ぜったいにかってね!」
うん。絶対に勝ってくるよ。まずは予選からだね。《聖杯》、行くよ!
《聖杯》を纏ってアリーナに出ると、大歓声に迎えられる。ロシアの時もそうだったけど、この雰囲気は中々に心地よい。
周りにいるのはみんな先輩さんたち。恐らく、というか、確実に私狙いだろう。私でもそうする。ならば、どうするか。一つは唯依姫先輩のように駆け抜けるか、クリスカから聞いたサラ先輩のように相手をねじ伏せるか。私としては前者だが、《聖杯》の性能も見せなければならないらしい。だったら、決勝戦に私のスタイルを見せ付けよう。だから、予選はキアラお手製のワイヤーで捕縛してしまおう。
スタートの合図と同時に、他の九人が一斉に私に襲いかかってくる。何人かは先回りして、私の通り道を逐一潰していた。でも、今回はそれじゃダメ。《TYPE:ARCHER》だから、みんなの動きは全部分かる。罠仕掛けは緑譲り。ロビン・フッドのトラップに気付けるならば、その人はまさしく英雄だ。
でも、そこまでの人なんて滅多に現れないからこその英雄だ。現に私の他の九人は、私の前に立ちふさがった姿勢のままで固まっていた。百八十本は無理だが、百本くらいなら動かせる。一人十本合計九十本だ。半分だから、私の考えたとおりに動いてくれる。ブレード部分を地面や壁に突き刺して、手足を縛り、その場に縛り付ける。何の特別なことはしていない。単純だからこそ、対応策は力尽くで抜け出すしかない。
そして、そのタイムロスは、致命的となる。
私がチェッカーを手にした後、ゴール出来た先輩はいなかった。
少しの困惑と、大きな歓声に見送られてピットに戻る。イーニァ、見ててくれた?
「うん! よせんとっぱおめでとう!」
ふふ、ありがと。
「ハクノ? どこか痛めたのか?」
うーん、少しポリシーと反することをしちゃったからかな。その分決勝では自重しないつもりだけど。だから、メンテナンスの協力してくれるかな?
「もちろんだ。お前が気持ちよく飛べるよう、全力で調整してやる」
「わたしもわたしも!」
ふふふっ、今日の私のチームは最強だ。さっきのレースで義理は果たした。今度は世界に見せ付けてあげよう。ISは壊すモノなんかじゃなくて、作り出すためにあるんだってことを。だから、束さんもよーく見ててね。
『へっ!? 何で気付いてるの!?』
いや、こんなイベントを束さんが見逃すとは思えないので。予選の時は不本意だったので、決勝では見てて下さいね。単純なスピードで勝負しますから。
『そんなに気にしなくてもいいのに。でも、楽しみにしてるよ。はくのんのトップスピードを』
はい、楽しみにしててくださいな。
束さんとの通信を切って、改めて《聖杯》の機体を見る。汚れの全くない白銀。見ているだけでも惚れ惚れしてしまう。今度は観客皆の惚れさせちゃおうね、《聖杯》。
「わっ、このこ、すごいよろこんでるよ」
そっか。……イーニァ、クリスカ。ちょっと《聖杯》のことお願いしてもいい?
「構わないが……あまり無茶はするなよ?」
大丈夫。安心して下さい。
「……本当に、無茶をするなよ?」
りょーうかーいでーす。
クリスカたちと別れて、私はある人を探す。人がたくさんいるので、さっきまでレースをしていた私に注目が集まる。今は一人なのでサインは流石にお断りさせてもらったが、注目されていたお陰で、その人は見つけられた。
「白野さん、先程のレース、お見事でしたよ」
ありがとうございます、スコールさん。ちょっとお話しましょ?
「あら、素敵なお誘いね。文化祭のときもあるから少し恐ろしいけれど」
いえいえ。はくのんは無害な小リスですよ? それに、今は《聖杯》も持ってないですし。
「それでも、あなた自身が恐ろしいわ。でも、お話もしたいけど。それで、何を聞きたいのかしら? そんなに時間も無いでしょう?」
では、単刀直入に。あなたに聞くのもなんですが、クリスカって双子なんですか?
「それは、あなたの所のメイド長に聞く方がいいのでは?」
もちろん、今日の試合が終わったら《カリス社》に行くつもりですよ。でも、まずは胃賃ばん妖しいスコールさんに直接聞きたくて。
「……私からは何も。本当のことを言えば、「彼女」については、私たちも詳しくは知らないの」
じゃあ、もう一つ。あの子のお名前は?
「マーティカ・ビャーチェノワよ。クリスカの妹、ということになるのかしら。私からも一つ聞いていいかしら?」
もちろんです。何ですか? 私のスリーサイズ?
「それも魅了的だけれど。そうではなくて、どうして《Б》に、いえ、マーティカを見つけられたの?」
あぁ、そのことですか。簡単なことです。さっきのレース、私はとっても目が良かったんです。弓兵にとって相手を見つけるのは朝飯前ですから。
「……ふふっ、どちらかと言えば《弓兵》というよりも《暗殺者》のようだったけれど。これからは、何よりもあなたに気をつけなければならないわね」
私よりもキアラとかに気をつけてください。あの人、本当に人外だから。
「えぇ。そちらはもちろん。ご忠告感謝するわ」
そうだ、一緒にお昼ご飯とかどうですか? じつは一人ぼっちなので寂しいのです。
「そうね、前の時はお茶だけだったし、是非ご一緒させてもらうわ。エスコートお願い出来るかしら?」
喜んで。ここの食堂のご飯は絶品ですから、楽しみにしてて下さいね。
お昼なので、食堂にはたくさんの生徒がいる。そんななかに、スコールさんのような美人さんが現れたら、そりゃ注目もされるだろう。とはいえ、彼女はテロリスト。顔は割れていないようなので大丈夫だが、バレたら私もろとも御用だろう。ま、キアラの手腕は信用してるから、心配はしてないんだけど。どうですか、美味しいでしょう?
「えぇ。ハイスクールの学食でこんなに美味しいものを食べられるなんて、あなたたちが羨ましいわ」
でしたら、今日は存分に食べていって下さい。実はそのメニュー、私のオススメなんです。気に入ってくれたのなら、私もうれしいです。
「私もあなたと過ごせて楽しいのだけれど、試合の時間は大丈夫なのかしら?」
おっと、流石にお話しすぎたみたいだ。じゃあ、私はこれで。また会いましょう、スコールさん。
「えぇ。近いうちに、必ず」
スコールさんと別れてピットに向かっていると、手前で唯依姫先輩と会った。隣だったんですね。
「白野か。予選のレース、すごかったぞ」
唯依姫先輩こそ。決勝は唯依姫先輩みたいに行きますから、覚悟していて下さいね。
「あぁ。楽しみにしているぞ」
「あら、楽しそうなお話をしていますね」
唯依姫先輩と話していると、初めて見る先輩が私たちに声をかけてきた。どなた?
「これは失礼いたしました。わたくし、サラ・ウィルキンと申します。決勝ではよろしくお願いしますね、白野さん?」
はい、よろしくお願いします。ウィルキン先輩。予選ではウィルキン先輩の動きを参考にさせてもらいました。
「私ではあそこまではできませんわ。でも、決勝戦は違うのでしょう?」
えぇ。私が目指す最速の動きでお相手します。文字通りの神速で。
「ふふふ、楽しみですわ。私の槍、受けきって下さいな」
ウィルキン先輩って、確か……。
「えぇ。専用機は持っていませんが、《ロンゴミニアド》をいただいています。使う機体はラファールなので、英仏となりますが」
まさかの犬猿の仲の二国とは。でも、槍なら私だって負けません。何せアイルランドの大英雄ですから。
「かの光の神子の槍ですね。私の騎士王の槍とどちらが強いか楽しみですわ」
私は全速力で駆け抜けますから。追いつけますか?
「えぇ。必ず貫いて差し上げましょう」
最後に握手をしてウィルキン先輩と別れた。
「全く、初対面なのに随分と意気投合していたな」
ウィルキン先輩、とっても優しそうな人だし、ライバル宣言してくれて嬉しかったし。
「ライバル宣言……か。じゃあ、私は違うのか?」
もちろん唯依姫先輩は私最大のライバルですよ。女として!
「そこは機動部門として、くらい言えないのか……」
そっちは宿敵? それに関してはこれからのレースで決まりますね。だって、未来の国家代表同士の初対戦ですもの。キアラに頼んであらゆる角度から録画してもらうの。
「私としてもそれは嬉しいがな。ふふふ、そうだな。大事な初戦だ。サラであっても、更識であっても邪魔はさせない。白野と私の一騎打ちだな」
はい。一緒に駆け抜けて、どちらが先にゴールするか、勝負です。
「あぁ。受けて立とう」
唯依姫先輩と別れてピットに戻る。……うーん、やっぱり似てるなぁ。
「な、なんだ?」
うーん、隠しててもしょうが無いから聞くけど、クリスカって、双子の姉妹とかいるの?
「っ!? どうしてそれをっ!?」
やっぱりいるんだね。
「あぁ……」
相当深い問題なのか、返事をしてから黙り込んでしまうクリスカ。イーニァも苦しそうな顔をしている。話を切り出したのは私だけど、この子達にはそんな表情をしていて欲しくない。
ほら、二人ともこっちに来て?
「ハクノ……」
いきなりこんなこと聞いてしまってゴメンね。でも、どんなことがあろうともあなたたちは、私の大切な大切なメイドさんなんだから。
「……うん。わたしはハクノのメイドさんだよ」
「そうだな。話そう、私たちのことを」
あ、このまま話して欲しいな。ね?
「お前は相変わらずだな……。まぁ、いいが……」
ん、よろしい。イーニァも一緒にね。
「うん……」
「それで、私の姉妹、ということだが、私には面識はない。だが、いると言うことだけは知っている」
「わたしたちは、じんこうてきにつくられたの」
人工的、か。ボーデヴィッヒさんのようなパターンか。
「前政権の遺物の研究所だ。今の政権に変わってから潰されたが、私たち以外の者の所在は一切不明だ。正確には残されていたのが私たち二人だったらしい」
「そのときわたしたちをたすけてくれたのがラトロワだったの」
「それからロシア軍に入り、キアラに誘われ、ラトロワとともに《カリス社》に入ったんだ」
そうだったんだ。うん、ありがとう。二人のことを教えてくれて。
「お礼を言うのは私たちの方だ。私は、このことを知られるのが怖かった。お前に嫌われてしまうかと思うと、怖くて怖くてたまらなかった」
そっか。でも大丈夫。クリスカは私の可愛いメイドさんなんだから。
「あぁ……それを聞いて安心した」
クリスカは私に頭を委ねてくれる。いつもと逆だけど、安心してくれているのは嬉しい。
「もう大丈夫だ。私はどんなことがあっても、お前の傍にいよう」
「わたしも。ずっとハクノといっしょだよ!」
二人とも、いつもよりも晴れやかな笑顔で嬉しいことを言ってくれる。……そうだね。二人は私に話してくれた。だから、私もすべてを話すよ。全てが終わったら。
「……あぁ。待っている。だから、今は全速力で駆けてこい!」
「ぜったいゆうしょうだよ、ハクノ!」
うん。二人にトロフィーを捧げてあげる。だから、見てて。私の疾走を。
アナウンスで私の名前が呼ばれる。話している内に時間になっていたようだ。皆を待たせてはいけない。アリーナに出ると、他の15人は既にスタンバイしていた。どうやら重役出勤してしまったようだ。すみません。
「ふふ、待っていましたわ」
「もう、おねーさんたちを待たせるなんて生意気ね」
はいワロスワロス。ウィルキン先輩、お待たせしました。今の私は何よりもさいきょーですから、絶対に捉えさせませんよ。
「では、その最強を貫きましょう」
「って、なんで私だけ!?」
では、この自身の根拠、ご覧に入れましょう。《城壁の中の影の国(スカハサ)》の中で、武芸を磨きましょう。
アリーナが薄暗い暗闇に包まれる。ここは影の国。武芸を磨くにはうってつけです。唯依姫先輩、これが私の本気です。だから、唯依姫先輩と《武御雷》の本気も見せてくれませんか?
「……そうだな。これには敵わないが……、私たちの本気を披露させていただこう」
そういうと、唯依姫先輩と《武御雷》が光り始める。光が止むと、《武御雷》の周囲にキラキラとした光の粒子が舞っていた。
「《武御雷》の単一仕様能力、《桜花》だ。まぁ、色々なものがあるのだが、今回はこの形で行かせてもらおう」
相手にとって不足なし、ですね。展開装甲を全てスラスターに回します。だから、スタートと同時にどうにかできないと、触れることすらできませんよ?
「上等よ。私の槍であなたたちを捕らえてやるわ」
「わたくしもです。王の槍にて騎士を貫きましょう」
これだけ話したのだ。これ以上は不要。スタート位置に立ち、合図を待つ。
さほど待つこともなく、シグナルが赤から青に変わり。
――私と《聖杯》は、まさしく槍の英雄となった。
Another side 箒
二年生の決勝レース。多くの注目選手がおり、一般観戦者の他に、多くのIS関係者もこのレースに注目していた。
そして今、私の周りの人々は目の前の奇跡に驚愕し、ざわめいている。
会場が猛々しい影に包まれ、その闇の中で篁先輩の光が煌めいている。その光景が美しく、目が離せない。
「まだ始まってないのに、すごいな」
隣の一夏もこの光景に絶句している。一夏だけでなく、セシリア達も見逃すまいとまばたき一つせずに見つめている。
「まさに未来のモンド・グロッソの前哨戦といったところですわね」
「岸波先輩も篁先輩も代表候補生、いや、国家代表並みの実力だからね。それに2人とも機動部門の候補だから、その認識は間違いないと思うよ。それに、代表候補筆頭の篁先輩と、第四世代機の勝負となれば、各国とも注目してるんだろうね」
「私も楽しみなのよね。2人とも超高速で駆け抜けるタイプだから、見ててスカッとするのよね」
「私も気になるな。予選では技で魅せていたが……、今の状態を見る限り、スピード勝負だな。生徒会長やサラ・ウィルキンは厳しいか」
セシリア達候補生は、二人の機体に注目していた。一つでも何かを盗むために。だが、白野達は、それを許さぬほどのスピードで駆け抜けるだろう。
……《紅椿》の能力をセンサーに回しておこう。
「っと、始まるな」
一夏の言うとおり、シグナルが点滅していた。勝負の始まりはまさに一瞬だろう。だが、シグナルが緑になった瞬間、その考えが誤りであったことに気付く。二人の速さは刹那のごとく。センサーを強化していなければ、その姿すら追えなかっただろう。現にセシリアたちも一瞬見失っていたし、生徒会長やサラ先輩の一撃が二人に届くことはなかった。
スタートと同時に、レースは白野と篁先輩の二人の勝負となる。しかし、二人は互いに武装を取り出すことなく、位置取りと軌道だけでしのぎを削っていた。
専用機を持つ会長や、卓越した技術を持つサラ先輩出さえも、二人に触れることすら敵わない。他の先輩方では二人の姿を捕らえることすらできていないだろう。
暗闇の中、青みがかった白銀と黄金に輝く黄金の二本のライン、が暗闇を彩る光景は何よりも美しい。
これが白野が言っていた「純粋なスピード勝負」というヤツか。なるほど……、これは心躍る。いつか、私も。
気が付けば決勝レースも残りわずか。どちらも譲らず、互いに絡み合うように競り合っている。
「行けっ、白野! 絶対的な速さを見せてみろ!」
私の声が届いたのだろうか。白野のスピードは更に上がり、そして――。
Another side end
ふふっ、分かってるよ、箒さん。
絶対的なスピード。それを皆に見せてあげよう。
じゃあね、唯依姫先輩。今回は、私の勝ちです。
『そうだぜ嬢ちゃん。俺の姿を取るんなら、この程度で満足しちゃ駄目だぜ』
分かってるよ。もう一段階上げるよ。
『三段階くらいあげな。できるんだろう?』
了解。行くよ、《聖杯》。
お願いと同時に、ブースターの段階が本当に三段階上がる。こうなれば、唯依姫先輩であろうと相手ではない。私と《聖杯》とランサーだけの独占ライブだ。色は青いけど。
そのままゴールを駆け抜け、一瞬遅れて唯依姫先輩がゴールする。ふふふ、今回は私の勝ちですね。
「あぁ。私の完敗だ。全く、何だ最後の加速は」
私たちは負けず嫌いですので。唯依姫先輩だって、すごかったです。
「ありがとう。今度は負けぬぞ?」
私だって負けません。また、コスプレ賭けて勝負しましょうね?
「それはゴメンだが、勝負ならば受けて立とう」
はい、よろしくお願いします。
そうしている内に、他の選手達もゴールしてきた。ふふん、私の勝ちですね、会長さん。
「もう、完敗よ、完敗。本当に、一撃すら当てられなかったわ」
「えぇ。その速さ、まさしく神速でしたわ」
ありがとうございます、ウィルキン先輩。
「いいえ、私のことはサラ、とお呼び下さい。わたくしの大切な友として」
では、サラさん。今度一緒にお茶をしましょう?
「えぇ。ブリテン取って置きの紅茶をご馳走いたしましょう。もちろん唯依さんもご一緒に」
「あぁ。是非ともご馳走になろう」
「あ、あの、サラ? 私も招待して欲しいなーって」
「あら、楯無さんはまず、妹さんと仲直りしてからですわ。早くしないと妹さんを白野さんに取られてしまいますよ?」
えぇ。さっさと仲直りしないんだったら、キアラに頼んで岸波簪にしてもらいますよ?
「絶対駄目ー!? 白野ちゃんがいうと冗談に聞こえないからー!?」
だって、本気ですし。簪さん、めっちゃ可愛いですし。
「うぅぅぅぅ……」
「ほら、皆が待っているぞ。ウイニングランをしてこい」
はい! 皆さんー、ありがとーございましたー!!
背面飛行とアクロバット飛行のウイニングランを終え、ピットに戻ると、イーニァの抱擁で迎えられた。あぁ、何よりのご褒美です。
「おめでとう、ハクノ! すっごくかっこよかったよ!」
「あぁ。見ていて惚れ惚れした。優勝おめでとう、ハクノ」
ありがとう、イーニァ。クリスカも。あ、クリスカもこっちに来て?
「ん? なんだ、んむっ!?」
ちゅっ。さっきのお返し。イーニァも。
「んー♡ えへへ」
今度は二人の番だね。箒さんとか、オルコットさんとかたくさん強敵がいるけど、大丈夫?
「もちろんだ。私たちはお前のメイドだぞ? ならば、負けるわけにはいくまい」
「うふふ、クリスカにだってまけないんだから!」
ふふふ、期待してるよ。私の時は助けてもらったのに悪いけど、ちょっと用事ができちゃったの。だから、ちょっと失礼するね。二人とも、頑張って?
「うん!」
「さっきも言ったが、無理はするなよ?」
うん。大丈夫。じゃあね。