「・・・暇だ」
黒夢が博麗神社に引っ越してきてもう1ヶ月たった。
しかし、特にすることも無い様で暇そうにしている。
してることといえば、賽銭箱の中の確認や境内の掃除くらいである。
しかし、黒夢が暇だとつぶやいたことはそんなことじゃないらしい。
「・・・何でこないんだ?今日のはずだが」
実は来てから一週間たった後にお金が賽銭箱の中に入っていた。
その入れた人物のことを確かめるためにこうやって見張っているのである。
ちなみにお金は毎週入れられている。
そして、数回確認していて入れた人物が複数人いることが分かった。
一人目は美鈴。
二人目は天魔(なぜ入れているかは知らないが)
三人目はルーミア(なぜお金を持っているか知らないが)とさまざまに。
今回は誰が来るのかこっそり見ていた。
と、そのとき誰かが神社の階段を登っている音が聞こえた。
「(二人の足音?)」
黒夢は木の陰に隠れてひっそりと潜めていた。
そしてしばらくすると、
「ふう・・・やっぱりこの階段長すぎよ」
「しょうがねえだろ、博麗大結界を張るのはこの位置がちょうどいいんだから」
やってきた人物は紫とコルテスだった。
「(父さんと母さん!?)」
そして二人は賽銭箱にお金を入れた。
・・・札束をいくつか。
「これならお金に困らないわね」
「ああ、そうだな」
心配そうにしている紫の肩にコルテスはぽんと手を置いた。
そして、
「そんな心配しなくても、あいつならやれるさ」
そうコルテスは紫に話しかけた。
「・・・そうね、あの子は・・・昔人に捨てられた身・・・そしてそこから再び
立ち直った子だから大丈夫よね」
紫がそういうと二人は神社の方を見た後に二人で神社から出て行った。
黒夢は木の陰で少し・・・昔のことを思い出していた。
それは・・・赤ん坊の頃の記憶だった。
『あなたは、自分から不幸になろうとしないでね黒夢。昔、自分を捨ててまで私たちを救った・・・コルテスのように』
それは・・・今の今まで忘れていた言葉だった。
そして、黒夢は賽銭箱に入れられたお金を出して神社の中に入ると神棚から一つの箱を出した。
そしてそれをあけると、中にはお金が入っていた。
そのお金はこの1ヶ月間でみんなが入れてくれたお金だった。
そして、黒夢は紫たちが入れたお金を箱の中に入れると
「・・・俺は神なんて信じてないし、信じようとも思わない・・・・けどこれだけは言う。誓いみたいなものだ」
黒夢は箱のふたを閉じた。
「母さんとの約束は守れなくなさそうだが・・・俺は父さんのように・・・いや、それは違うな。俺は俺がしたいように・・・みんなを守る!」
黒夢は箱を神棚の中に戻した。
「自分を犠牲にしようとも・・・俺はみんなを救ってみせる!」
黒夢はそう叫んだ。
・・・ほんとうにそれで、みんなを守ることが出来るのかなんて・・・考えもしないで。
この言った事は、亡くなる前に達成されることになる・・・黒夢の仲間にとって悲しい結果で。