東方神主伝   作:ごくでヴぁる

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第十話 妖怪の山にいる仙人

「黒夢が博麗神社にきて一月がたった。

 

黒夢もここの生活になれてきたみたいだ。

そんなある日に・・・初めての異変が起きた。

正確には少し前までは妖怪がよく襲い掛かってきて黒夢が倒して追い払っていたのだが、それは異変には入らないだろう。

 

「・・・なんだ?」

 

黒夢はいつもどおり朝食を食べてから縁側でお茶を飲む予定だった。

しかし、縁側のほうに出てみるといつもと違った風景が見えた。

妖怪の山の頂上のあたりが霧のようなものに包まれていたのだ。

 

「・・・行ってみるか」

 

黒夢は天魔のことも多少気になったので見に行くことにした。

黒夢は体を浮かせるとすぐに妖怪の山に向かった。

 

 

 

 

しばらくすると、妖怪の山の頂上付近についた。

そしてその霧が出ている前で天魔が立っていた。

 

「天魔」

 

黒夢がそう呼ぶと来たのに気づいたのか、天魔が振り向いた。

 

「ああ、黒夢か」

 

ようやく来たのかという風に天魔は黒夢に言った。

黒夢はその様子を気にしないでそのまま天魔の隣に着地した。

 

「この霧はなんだ?」

 

黒夢はすぐに天魔に聞いた。

 

「これは、此処に古くから住んでいる仙人の仕業だろうな」

 

天魔はそういうと少し困った様子で頭をかいた。

どうやら妖怪の山の長である天魔でも無理なようだ。

いや・・・正確には行くのを嫌がっているのだろう。

 

「・・・仙人の大体は説教好きだからなぁ・・・」

 

精密には変人といったところではあるが・・・

 

「・・・黒夢、おそらくこの霧はあの人がだしているのだろう。・・・止めてくれないか。天狗たちもすこし困っているようだからな」

 

霧という物は元は水蒸気である。

だから近くにいるだけでもかなり濡れてしまう。

おそらく、ただ羽や服を濡らすのがいやなだけだろう。

 

「・・・はぁ、分かった」

 

黒夢は少しため息をつくと霧の中に入っていった。

 

 

 

 

黒夢は外からの水分と自分を非干渉にすることで濡れるのを避けている。

 

「さて、早く仙人を探すか。・・・もしくは」

 

黒夢はそういうと辺り一体を歩き始めた。

霧のせいで目の前もまともに見えないので勘を頼りに歩いている。

そしてしばらく歩いていると、大きな水のたまり場・・・湖を見つけた。

 

「ん?これは・・・湖か。おそらく此処にいるだろうな」

 

黒夢は湖の周辺を歩き出した。

そしてしばらくすると、人影が見えた。

 

「(・・・ん?)」

 

人影以外に沢山の何かがいた。

それは人ではなかった。

そして黒夢はコルテスがもっていた本の中でしか見たことの無かった物で・・・

 

「(ぞ、ゾウ!?何でこんなところに)」

 

そしてゾウの影の上には紐のような物の影と龍の影が見えた。

 

「(・・・龍がつれてきたのか?でもどうして)」

 

黒夢がそう考えているとき、バシャア!とゾウの鼻から勢いよく水が噴出した。

そしてそれは一気に水蒸気のようになって回りに飛び散った。

 

「(なるほど・・・これほどの数のゾウがいればたしかに山の頂上は霧に覆われちまうな)」

 

此処にいるゾウは軽く50頭を超えていた。

黒夢の勘だとおそらく別々のところにも沢山いるだろうと思った。

それだけいれば、たしかに霧で山の頂上を包み込むことぐらい出来るだろう。

 

「(・・・まあ、この霧はゾウの水浴びのせいだとして・・・これを呼んだ仙人に話をつけないとな・・・)」

 

だが、黒夢はゾウのいる湖の中に入ろうとは思えなかった。

像は危害の加えない温厚な性格であることも知っているし、こちらから攻撃しない限りは暴れないだろう。

しかし・・・問題はそのゾウの中央にいる仙人だ。

影だけでは性別は普通は分からないだろう。

しかし、超人的な勘をもっている黒夢にはそれが女性だという事が分かった。

そして・・・湖の中にいるという事は、濡れている事は確実である。

そして、・・・裸でいる確率も高いことになる。

服を着ていてもおそらく透けた状態になっているだろうから意味は無い。

 

「(うーん・・・どうするか)」

 

幾ら博麗の神主と呼ばれようと黒夢は男で、少年である。

流石にそこまで体制ができているわけでは無い。

・・・たとえ紫や美鈴と幼少時代に一緒に風呂に入っていてもだ。(紫には最近までねだられて一緒に入っていたらしいが・・)

 

「(とりあえず、まっていy)」

 

黒夢がそう思ったとき目の前にいきなり裸体の女性が現れた。

 

「あなたですか、さっきから私たちのことを見ていたのは」

 

おそらく仙人であるその女性にそういわれても黒夢はしばらく何も答えなかった。・・・おそらく思考停止でもしているのだろう。

 

「・・・あの、どうしまた?」

 

仙人は黒夢に更に近づいた。

すると、

 

「skdjさいおぁsjxlkssx!!??」

 

とわけの分からない言葉を発して湖の中に飛び込んだ。

おそらく顔は真っ赤だったのだろう。

 

「ちょ、ちょっと大丈夫ですか!?」

 

さっきのことで常時発動している能力以外は解除されてしまったらしく・・・

 

「ぷはっ!はぁはぁ!」

 

びしょぬれの状態で黒夢は湖から顔を出した。

そして、再び仙人の方を見て

 

「・・・・」

 

無言のまま気絶した。

 

「ちょ、ちょっと!」

 

仙人は急いで黒夢を自分の道場に連れて行った。

 

 

 

 

 

「・・・んぅ?・・・・」

 

黒夢は布団の上で目を覚ました。

自分の服は真っ白の着物に変わっていた。

 

「(ああ、そうか・・・俺はあの時・・・・・・・・・・・・・はっ!・・・まずかった)」

 

黒夢は再びショートしそうな頭を我に返した。

 

「ああ、おきましたか」

 

黒夢は声のしたほうにむいた。

そこには、胸元に花のついた服を着ていて右腕は包帯で包まれていて左手首には鉄の腕輪をつけている女性がいた。

髪の色は赤色少し長めの髪だった。

黒夢は彼女を見た事があった。

 

「・・・あんた、人里で説教しまくってる仙人だな」

「ええ、そうよ。・・・あ、名前は聞いたこと無いわよね。私は茨華扇」

 

黒夢はしばらくするとさっきのことでまた気絶しそうになるので頭をブンブン横に振った。

 

「よし!・・・俺は博麗黒夢。人里の少し離れたところにある博麗神社の神主をしている」

「そう、よろしくね黒夢」

 

二人が自己紹介を済ますと黒夢は聞きたい事があったので聞いてみた。

 

「あの動物達って、お前の友達(・・)なのか?」

 

黒夢の言った事に華扇は少し驚いたがすぐに笑顔で、

 

「ええ、私の友達ですよ」

 

と答えた。

黒夢はその答えに満足したようで、

 

「そうか、・・・さて霧のほうももうなくなったみたいだし・・・もう帰るな、華扇」

「そうですか・・・あ、服はそちらに」

 

黒夢はその服を見ると少し眉をしかめた。

まだ、乾いていないのだ。

 

「・・・すまない、この着物後日返しに行くから・・・その」

「ええ、いいですよ」

 

黒夢は少し申し訳なさそうにお辞儀をすると博麗神社の方向に飛んで行った。

華扇は黒夢の言ったのを見ると修行の一環の過去を振り返るということを始めた。

そして、それから少し経つと突如顔を真っ赤にした

 

「えっ・・・あ・・・こ、黒夢に見られてたんです・・か」

 

華扇はその日、修行に集中できなかったらしい。

 

 

 

 

 

後日、黒夢は華扇の道場に着物を返しにやってきた。

 

「華扇、着物を返しに来た」

 

黒夢が来ると河川は少しビクッとしたがすぐにいつも通りの態度に戻って、

 

「ええ、そうですか」

 

と言って着物を受け取った。

すると黒夢は

 

「・・・お礼がしたいから、俺の神社に来ないか?お茶位は出すが」

 

と華扇に言った。

華扇は少し驚いたが、

 

「わかりました、では貴方にどれだけ邪気が無いか見るついでに行くとしましょう」

 

と言った。

 

「(これは行くということで取って良いんだよな)」

 

これがきっかけで、華扇がよく博麗神社に来るようになったとか。

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