鬼、それは最古から存在する妖怪。
鬼は嘘を嫌い、力をもち喧嘩を行う。
そんな鬼達も、嘘をつくようになる人間を嫌うようになっていった。
だが、鬼は消えたわけでは無い。
幻想郷の・・・妖怪の山、あそこの周辺にもまだ・・・・鬼はいる。
「あまり、厄介ごとは持ち出さないでくれよ」
ある大きな部屋、そこには一人の鬼と一人の天狗が居た。
鬼の方は知らないが、天狗の方は・・・・妖怪の山のリーダーでもある天魔 勇魔だった。
「はっ、わかりました」
そういうと天魔は部屋から出ようとした。
「おお、そうだ」
しかし、出る前に中にいる鬼に呼び止められた。
「・・・・なんでしょうか?」
「最近、面白い人間がいると聞いてな。・・・少し、四天王の一人を向かわせてみた」
天魔はそれを聞くと表情では出さなかったが、少し驚いていた。
そして、頭の中には一人の人間が思い浮かんだ。
「たしか・・・ああ、そうそう。博麗黒夢といったかな」
「・・・失礼しました」
天魔は部屋から出て行った。
部屋から出た天魔はしばらく無言で歩いていたが・・・すぐに苛立った様子で壁を足で蹴った。
その壁には天魔の靴のあとがついていた。
「・・・ちっ!気に入らねえ」
現時点では表上では天狗が妖怪の山を支配しているが実際は今でも鬼が支配している。
鬼の四天王は実際権力なんてどうでもいいらしく好き勝手に動いているが・・・問題はさっきの鬼である。
「・・・雷鬼のやつ・・・」
さっきの鬼・・・雷鬼は鬼の中でも珍しく権力を欲する鬼である。
そして、同時に強いやつも欲する。
「・・・・とりあえず、黒夢の所に行ってみるか」
天魔はそう呟くと背中の羽根を広げて博麗神社に飛んで行った。
「・・・・ふあ~あ・・・眠い」
「まったく、あなたは何でそういつもだらけているんですか!」
博麗神社、博麗大結界を守るために存在している神社。
黒夢はその中の縁側で寝そべっていた。
最近は妖怪に襲われにくくなったようでする事が無いようだ。
そんな黒夢の様子を見て黙っていないのは、もちろん仙人である華扇だ。
「だいたい貴方は毎日の生活習慣が悪すぎですよ」
ガットはぼけ~としながら華扇の説教を聞き流していた。
だが、ガットは少しだらけながらだが起き上がると腰にさしていたお払い棒を抜いた。
「・・・・どうしたのですか・・!」
すると、ガットの視線の先にある庭の方に霧が集まってきていた。
そして、霧が集まるにつれてそれは生物の形になっていった。
「(あの霧・・・まさか)」
そして霧が集まると頭にでかい角を持った少女が現れた。
「やっほー、久しぶり華扇。そして始めまして、博麗黒夢」
黒夢は華扇となんらかの関係を持っているなとは気づいたが華扇の様子がおかしいのにも気づいた。
「・・・萃香、何で貴女が此処に」
「えー、だって雷魔に面白い人間がいるっていわれたから。・・・まあ、確かに面白そうな人間だけど」
萃香は黒夢の方を見るといきなり殴りかかってきた。
黒夢はお払い棒でガードしたが、そのまま吹き飛ばされてしまった。
そして森の方へとんでいった。
「黒夢!」
「あらら、この程度?」
すると、黒夢の吹き飛ばされた付近で霊気が放出された。
「・・・おい」
そして、そこには霊気をまとった黒夢がいた。
少し流血しているが問題ないだろう。
黒夢は立ち上がると萃香の方を見た。
「神社が壊れたら困るからなぁ、こっちで戦おう」
「・・・いいよ」
萃香はそういうと黒夢のいる森に向かった。
華扇も心配なのかガットのいるところへ向かった。