東方神主伝   作:ごくでヴぁる

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一話 博麗黒夢

 俺は、なぜか特別な力をもっていた。

そして・・・生まれた時から周りの大人たちが何を言っているのか理解ができた。

ああ、俺は捨てられるのか。

赤ん坊である俺には、力があったが使い方はわからないので抗うこともできなかった。

俺は俺を生んだだろう、男女の大人が森の中に運んできた。

そして俺を木の近くにおいたとき、突如妖怪たちが襲いかかってきた。

俺を両親だったであろう男女は走って逃げ出そうとしたが、そのまま妖怪に食べられてしまった。

まあ、当然のことだろうが。

森から大量の妖気を感じた森に人間が入ったら・・・どうなるかは見なくてもわかる。

妖怪たちは男女の血が付いた口で俺に襲いかかってきた。

そのとき、俺は霊気でできた球体のようなものに包まれた。

すると、俺に噛み付こうとした妖怪の顔が消えた。

いや、霊気によって妖怪がやられたのだろう。

妖怪たちはそれを見ると一目散に逃げ出した。

・・・・やっぱり、くだらない。

俺はそのとき、生きる理由を失っていた。

そんな俺に、いきり理由を与えてくれたのは・・・

 

 「・・あらあら、なかなか変わった子みたいね」

 

俺の親代わりになる、スキマ妖怪と呼ばれる八雲紫だった。

俺はその温かさを感じて、眠くなって寝てしまった。

 

 

 

 

 

 あれから、数年後

 

「黒夢、ご飯できたわよ」

 

紫は自分の家でエプロンをつけたまま、庭の方にいる黒夢を呼んだ。

 

「はーい、わかった!」

 

黒夢はコルテスからもらった改造武器 お払い棒を使う練習をしていたのをやめて家の中に入っていった。

コルテスとは、紫の親友の幻想郷を作ったのを協力したと呼ばれる亡霊である。

そして、黒夢の親代わりをしてくれている。

 

「いただきまーす!」

 

黒夢は誰もが見て可愛らしいと思い笑顔をして紫が作ったご飯を食べ始めた。

紫は黒夢を育てていると、しだいに愛情が生まれたらしく本当の息子のように可愛がっている。

そんな黒夢にはとある噂が飛び交っている。

 

「黒夢が、そんな妖怪を蹴倒してるとかないわよね」

「僕、そんな怖いこと出来ないよ。にぱー」

 

そんなふうに言っている黒夢だが、紫には言えない秘密がある。

それは・・・

 

 

 

 

「ぐはっ・・・」

 

 森の奥で人間の姿をした妖怪が血を吐いて倒れた。

その近くには同じく人間の姿をした妖怪がたくさん倒れていた。

人間の姿になれる妖怪はかなり強い妖怪だと判断できる。

そんな妖怪たちの近くに立っていたのは5才にも満たない幼児だった。

 

「まったく、期待はずれだ」

 

 手にはお払い棒を持った・・・そう、博麗黒夢だ。

彼は自分の霊力や格闘術を強くするために、妖怪を見つけると勝負を挑んでいるのである。

もちろん、口封じをして。

まあ、それは黒夢だけでは出来ないだろう。

だから、協力者がいる。

それは、

 

「おい、黒夢!誰があと処理すると思ってんだ」

 

 草むらから、時代に合わない洋服を着た顔が怖い男が出てきた。

彼はコルテス、説明したとおり黒夢の親代わりをしてる亡霊である。

 

「いいじゃん」

 

 黒夢は少し頬を膨らまして可愛らしく言った。

・・・まあ、ここまで大暴れしたことを知ってるコルテスには聞かないのだが。

 

「いいじゃんじゃねえよ!ったく、無駄に演技が上手い」

 

 黒夢はいつもは演技をして純粋な子供として偽っているが、実際は大人以上に黒いのである。

・・・それでも、子供っぽいところはいくつかあるのだが。

 

「・・あっ、もう戻らないとお母さんに怒られるや。にぱー」

 

 黒夢はそういうと走っていった。

 

「おい!・・・・はぁ・・・ったく」

 

 コルテスは倒れた妖怪たちを見るとため息をついた。

 

「・・・しょうがない、たまにはお仕置きがいるか」

 

 

 

 

「わーい、おやつだ!」

 

 黒夢は皿にのっているクッキを食べた。

すると、

 

「うっ・・・・」

 

 黒夢は口を抑えた。

 

「ど、どうしたの黒夢?」

 

 すると、黒夢は目からポロポロ涙を流し始めた。

 

「か・・・辛いよ~!」

 

 どうやら、本当に泣いているようだ。

 

「お、おい大丈夫か?(にやり」

 

 どうやら犯人はコルテスのようだ。

そう、黒夢はさすがに子供なので辛いものは大嫌いなのである。

 

「う~・・・(父さん・・・後で覚えてろ)」

 

 黒夢は泣くことしかできなかった。

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