東方神主伝   作:ごくでヴぁる

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第二十四話 殺戮

今から語られるのは、博麗黒夢が解決した異変…異変と呼べないぐらいの被害を出した最悪の異変である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人里は今、ある妖怪を警戒している。

その妖怪によってもうすでに、かなりの人里の人間が人里内で食べられたからだ。

人里の中ではその妖怪を倒すために人里で仕事をしているすべての妖怪退治専門屋が警備をしている。

そして、その中に一人妖怪退治専門屋とは浮いた姿をした男がいた。

その名は博麗黒夢。

博麗神社に住む博麗の神主だ。

いつもならこれぐらいのことは人里に住む妖怪退治屋に任せるのだが…今回ばかりはそうは行かなくなったらしい。

それは、数日前にまで遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪たちが騒がしくなっていた。

なぜ騒がしくなっているのか黒夢は気になっていた。

いったい今度はどんな妖怪が異変を起こそうとしているのか。

そう思ってため息をついて知り合いの妖怪に話を聞くことにした。

その知り合いは妖怪の中でも異質の存在、ルーミアだ。

昔黒夢はルーミアを拾って一緒に暮らしてきた。

今だと家族のようなものらしい。

そんなルーミアなら妖怪たちが噂していることを教えてくれるだろうと思って聞くことにした。

 

「ああ、あの噂ね。…最近大暴れしている大妖怪がいるって話だよ。もっとも、その暴れてる大妖怪は天魔や紫と比べるとかなりの差があるけど」

 

それを聞くと黒夢は驚いた。

しばらく大きなことがなかった中でこんなことがあったとは思わなかったからだ。

 

「…どのぐらい被害が出てるんだ?」

 

「妖怪は123ぐらいで、人間は13人ぐらいが食べられたかな?」

 

…明らかに人間のほうが少なかった。

妖怪の中でもごくわずかに妖怪を食べるものもいるとは聞いたこともある。

しかし、妖怪をこんな大規模で食べる妖怪は聞いたことがない。

 

「(…調べてみる必要があるか)」

 

そう思って黒夢はその妖怪について詳しい情報を見つけるために妖怪の山へ向かった。

妖怪の山の付近まで来るとまるで待っていたかのように文が立っていた。

 

「来ましたね。天魔様は今忙しいので私が質問にお答えしましょう」

 

本当に待っていたようだ。

 

黒夢は現時点で何が起こっているのかを聞いた。

 

紫は数日前からとある用で幻想郷からは離れている。

そのタイミングを狙ってその妖怪は暴れだしたと推測しているらしい。

そしてその妖怪は今まで縛られてきた妖怪たちを味方にして暴れている。

妖怪の山は天狗や河童達が襲われた。

人里の方は黒夢が張っていた妖怪の力を無力化する結界によって被害は最小限に収まっている。

しかし、今までの不満がたまっている妖怪も多く数は増えるばかりらしい。

いつもならこういう情報は真っ先に黒夢の所に来るのだが、情報を運ぶ紫は出かけていていない。

コルテスは紫について行っている。

佳奈美は魔法の森を守るために警備をしていて華扇と萃香は妖怪の山で監視。

このような偶然が重なって黒夢には情報がいきわたらなかった。

 

「(しかし、それがあったとしても時間の合間を練って伝えることはできたはずだ。それを今までしなかったてことは)」

 

―今回の敵は俺(黒夢)とは相性が悪い敵なのかもな―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聞いた情報はそれだけだった。

これ以上詳しいことを聞くにはその主犯となっている妖怪の下で暴れている妖怪から聞いたほうが早い。

そういう考えもあって今人里の警備という本来ならするのもだるいと思うことをしているのである。

黒夢はすぐに一人で人里の警備…もとい、妖怪探しを始めた。

しかし、それは意外に早く見つかった。

妖怪たちのほうが先に仕掛けてきたからだ。

 

「(数は二十といったところか。…なめられたものだな)」

 

数秒後には襲ってきた妖怪たちは全員倒れていた。

黒夢はそのうちの一人を無理やり起こすと主犯について話を聞くことにした。

 

「そ、そいつは顔なんていくつもあるからどれが本物かわからねえんだよ!!」

 

―顔がいくつもある?―

 

となるとおそらく顔を変えれる能力を持っているのか、もしくはそういう体質があるのかのどれかだろう。

 

「そ、それにそいつは一度に複数見かけたとも言われてるんだぞ!」

 

一度に複数ということは分裂できるのかもしくは幻覚かなにかを使えるのだろう。

ただ、これだけの情報じゃよくわからない。

 

「(仕方がないか)だったら、お前らのボスのところに連れて行け。さもなくばこの場で殺す」

 

妖怪をそういって脅すとすぐに案内をさせた。

この一言ですぐに妖怪が動くのは黒夢の有名になるほどの残虐性と博麗の神主であることが起因しているのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく歩いていくとそこは幻想郷の中ではかなり目立たない森の中だった。

そして、そこに一人…大きな石の上で座り込んでいる男がいた。

 

「ンぅ?なんだァ、もうキたのかァ」

 

片言の言葉で他の大妖怪と比べるとあまり知能は高くないように思える。

だが、今までいくつもの妖怪と渡り歩いてきた黒夢にはわかる。

この妖怪は最も妖怪らしい大妖怪。

そして、黒夢の敵。

 

「こんなくだらないことをした首謀者はお前、でいいんだよな」

 

分かっていることを黒夢は聞いた。

大妖怪は聞かれることを予測していたようで、

 

「あァ、そのとおリだ」

 

黒夢の予想通りの台詞を言った。

それを聞くと黒夢はにやりと笑った。

 

「なら、話が早い!」

 

黒夢は自分の周りに札をばら撒いた。

そしてその札が青白く光りだした。

 

―五十封印 ‐多重破壊- ―

 

その札は大妖怪の近くに飛んで配置されると青白い柱が大妖怪を中心に出現した。

そして、辺り一体青白い光に包まれた。

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