能力・・・・それは、主には妖怪などの種族が所有している力である。
たとえば、紫なら境界を操る程度の能力。
コルテスなら、相手の能力を奪い取る程度の能力。
美鈴なら気を操る程度の能力・・・というように様々である。
しかし、いくら能力を持っていても一生気づかないこともある。
逆に力を持っていても能力があるとは限らない。
黒夢は自分が能力を持っていることに期待などしてなかった。
しかし、それが逆にきっかけになったのだろう。
彼がもともと身に宿していた能力が開花したのだ。
それは、習慣になってきていた妖怪たちとの戦いのときだった。
「ぐっ・・・このぉ・・・くそがぁ!」
やられかけていた一体の妖怪が黒夢に紫色の毒々しい液体をかけた。
それは、普通の人間ならかかっただけでそのまま体が溶けてしまう毒だった。
コルテスはそれを見ると黒夢の方に近寄った。
「おい、大丈夫か!」
コルテスは黒夢の服が解けている方の腕を見た。
しかし、
「う、うん。大丈夫」
黒夢の腕は溶けるどころかまったくの無傷だった。
「・・・こりゃあ」
コルテスは黒夢の腕を見て驚いていた。
数日後
「・・・・」
黒夢は森の中を歩きながら考え事をしていた。
それはもちろん、数日前の出来事のことである。
前回考案した札を使用して技を使う・・・黒夢がスペルカードと呼んでいるものの中でも、あんな効力を与えるスペルカードは作っていない。
となると、黒夢はあることしか心当たりがなかった。
それは、
「・・・やっぱり、能力しかないかなぁ」
黒夢はそういうと少しため息をついた。
おそらく、さらに人より異質になってしまったからだろう。
「でも、どんな能力なんだろ?」
黒夢はそれぞれ候補を出した。
その1 身近にいる人と似たような能力になる。
まずそれはないだろう。
紫たちの中で毒を無効化するなんて事は・・・できるだろうがそれは意識しないと無理だ。
その2 身近な人と真逆の能力になる。
うーん、これはわからないな。
・・・可能性的にはありえるかも。
「・・・となると、おそらく」
黒夢がそういったとき、頭に何かのイメージが浮かんだ。
それは、能力を持っている中で目覚めるきっかけの一つである。
「そうか、・・・まさか干渉されなくする程度の能力とは」
黒夢はこの能力の特訓もしないとなぁ。とつぶやいた後に自分の家に帰っていった。
後日、黒夢はこの能力を応用した技をいくつか生み出した。
それは、博麗の神主になった後も役立ったとか。