レジェンド・オブ・ゴッド   作:プロトタイプ・ゼロ

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プロローグ

 

 

『ちくしょう! また、勝てなかった!!』

 

『ふっ……ただがむしゃらに殴ってくるからそうやっけ負けるんだろう?』

 

 誰もいない丘の上、夕日の光を浴びながら瓜二つの顔をした二人の少年が向かい合う。

 

 片方に地面に座り込み、片方は余裕そうな笑みを浮かべながら立っている。

 

『オレは兄貴だからな。そう安々と負けてやるわけにはいかん』

 

『次はぜってぇ負けねぇからな!!』

 

『期待せずに待ってやろう』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『いつか絶対に伝説へ至るために!』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは……?」

 

 あたり一面砂漠に覆われた場所で、少年は目を覚ました。周りを見渡しながらゆっくりと起き上がると、体についた砂を払い落とす。

 

「惑星プラット、ではないようだな……あそこにこんな砂漠は存在しない」

 

 少年の記憶にある星を思い浮かべ、すぐに頭から振り払う。少年が思い浮かべた星は、血と肉で溢れた争いしか生まれた場所だ。少年にとって思い出深いわけでもないため、顔を顰めながら当たりを捜索し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大体1時間くらいだろうか……随分と歩いたが何も見つからないな。時々変なロボットと遭遇するくらいか。何も期待できそうにないな」

 

 宙に浮かんだロボットや大きな盾を持ったロボットなど、様々な種類がいたが少年がただ殴っただけで簡単に壊れた。

 

(耐久性に難ありと見てもいいかもしれないな……暇があれば中身を調べて自分なりに組み立ててみるのも面白みがありそうだ)

 

 今後のことを考えていた少年は、ふとなにかの気配を感じ取った。それも2つ……いや、それ以外にも存在の気配はするが、2つの気配が大きすぎて感じ取れなかっただけかもしれない。

 

「……行ってみるか」

 

 足の裏で地面を蹴り、気配のする場所へと飛んでいく。

 

 少年の姿が風のように見えなくなり、瞬く間に気配のした場所へと到達した。

 

(アレは……サイバイマンか? それと戦っているのは、いや待てなんだ頭のアレは)

 

 桃色の髪をした目付きの鋭い少女と水色髪の少しゆるふわそうな少女が手に銃を持って、無数に暴れまわる怪物――サイバイマンと戦闘を行っていた。

 

 その少女たちのうち、水色髪の少女の背中を狙っていたサイバイマンを蹴り飛ばしながら少年が地面に降り立った。

 

「危ないところだったな……サイバイマンは確かに弱いが、集団で来られると厄介な一面がある。気をつけたほうがいい」

 

「あ、ありがとう……?」

 

「礼には及ばん」

 

 尻餅をつき驚いた顔をしている水色髪の少女からすぐさまサイバイマンに目線を送る。近くで桃色髪の少女がショットガンをサイバイマンに撃ちながら少年を警戒している。

 

「まぁ、この程度ならすぐに終わるか」

 

 そして、少年――超古代のサイヤ人であるジャンによる蹂躙が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それなりに数の多かったサイバイマンを倒しきり一息ついた。

 

 ジャンは共闘した桃色髪の少女に銃口を向けられていることに気づき、顔を向ける。

 

 

「さて、なぜこちらに銃を向けているのか、聞いてもいいか?」

 

「お前が信用ならないから」

 

「だろうな」

 

 自分でも状況から怪しさしか感じない。

 

「取り敢えず自己紹介でもしないか? 名前を知り、お互いのことがわかれば、オレが怪しいやつかどうか理解できるだろう」

 

「なんで私が――「はいは~い! わたしユメって言うんだぁ!」――小鳥遊(たかなし)ホシノです」

 

 思いっきり噛みつかんばかりに警戒している桃色髪の少女――小鳥遊ホシノは、自分が尊敬する先輩――ユメが自ら名乗ってしまったため、嫌々ながら名乗った。

 

「名を教えてくれてありがとう。オレはジャン。サイヤ人のジャンだ」

 

 ジャンが名乗る時につけた「サイヤ人」という言葉に二人は首を傾げた。

 

「ねぇねぇジャンくん! サイヤ人ってなに?」

 

 ズイっとジャンに近づきながらユメが質問する。それにホシノがより一層目を鋭くさせながらユメに注意する。

 

「ちょ、先輩!! そんなに近づかないでください!!」

 

「じゃ、ジャンくん……? まぁいいか。サイヤ人っていうのはオレのように尻尾を生やした戦闘種族ののことだ」

 

 そう説明しながら、ユメが思っていた以上に警戒心が薄いと思った。普通ならホシノのように警戒して近づかないのが正解だろう。なのにユメにはそれが一切感じ取れない。

 

「へぇ~凄いね! この尻尾って本物なんだ!」

 

「あぁ、そうだが……」

 

 目を輝かせながら詰め寄ってくるユメから逃げながらホシノに目線で言葉を送る。

 

“この人どうにかならないか?”

 

“無理です”

 

 ホシノも目線で言葉を返していた。

 

 ジャンは諦めた。

 

「すまない。どこか休める場所はないか?」

 

「それならアビドス高校においでよ!」

 

「だ、だから先輩、そう簡単に……」

 

 ホシノは頭を抱えた。




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