レジェンド・オブ・ゴッド   作:プロトタイプ・ゼロ

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第二話「仲間」

 

 

 

「というわけで新しくアビドス高校のメンバーになった比留間(ひるま)レンちゃんだよ〜! みんな仲良くしようね〜」

 

 みんな……? オレとホシノとこいつ以外にユメしかいないが?

 

 アビドスを襲撃してきたカタカタヘルメット団。その最前線で戦っていた女が、今目の前でアビドスの制服を着て若干頬を赤く染めながらユメに紹介された比留間レン。

 

 ユメによるカタカタヘルメット団のメンバーを少しずつアビドスの生徒にすればどうだろうか、という破天荒過ぎる提案にオレもホシノもレンでさえも絶句した。主に、頭大丈夫か?と。

 

「先輩、やはり私は反対です!! ただえさえジャンというイレギュラーがいるんですよ!? ペット感覚で連れてこないでください!」

 

「「おいコラちょっと待て!?」」

 

 あまりにも失礼過ぎる言葉にオレとレンのセリフが被ったが、今はそれどころじゃない。

 

「もうホシノちゃん〜! 二人はペットなんかじゃあないよ〜?」

 

「違います! そんな事を言っているのでは……」

 

 仲いいな……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜比留間レン〜〜

 

 

 

 アタシは比留間レン。カタカタヘルメット団という不良集団に所属するトリニティの生徒だった。1年生になってすぐに、トリニティの天敵ゲヘナの生徒と喧嘩を起こし、退学にされてしまった。

 

 別に後悔はしてねぇ。アタシは元々気性が荒いことを自覚してるし、頭のおかしいお嬢様しかいないトリニティには向いてなかっただけだからな。

 

 逆にゲヘナ学園のほうがアタシの性格的に向いていた気がするんだよな。

 

 まぁ、そんなこんなでアタシはブラックマーケットで一匹狼となって適当にムカつく野郎どもを殴ってお金を巻き上げる毎日だった。

 

 なまじアタシの神秘は他の生徒と比較しても多い方だったから、それなりに強いし耐久もあった。

 

 足りねぇ火力は努力と筋トレで補い、なんとか手に入れたパーツを適当に組み合わせて作った銃を愛用していた。

 

 いつの間にかアビドスっていう砂漠化によって廃校寸前の学校を狙うカタカタヘルメット団に誘われ入団した。強ささえあるなら大体のことは許された。だからアタシは持ち前の強さを用いて、カタカタヘルメット団のトップにまで成り上がった。

 

 だが、それは何度目かわからないアビドス襲撃の際、トップの座を失うこととなった。

 

 ――ジャン。あの規格外の強さを持ったバケモンがいたことで、カタカタヘルメット団のあいつ等はアタシを見つけてそそくさと逃げやがった。ぜってぇ許さねぇ。

 

 本当ならこんな所にいたくもねぇが、到底逃げられるとも思わねぇ。小鳥遊ホシノとジャンがいる限りな。ジャンもそうだが小鳥遊ホシノもバケモンみてぇに強い。

 

 あのユメっていうバカも強いは強いが、見た目も中身もゆるフワしすぎて多分逃げれる。

 

「ちっ……なんでこんなことに」

 

 今アタシはアビドス高校にまで侵食してる砂を掻き集め、バケツに入れていく。本当ならこんなことを真面目にやるなんてアタシの性に合わない。けど、ここにはバケモンが二人もいる。

 

 真面目にやらなかったことでどうなるかなんて簡単に想像がつく。

 

「ギャハハはハッ! 本当にやってるヨ!」

 

「あ’’?」

 

 突然聞こえた不快な笑い声。そして明らかにアタシを見下した言葉。砂を集めるのをやめ、校門に顔を向ければ、そこにはピエロのような仮面を被った女がいた。

 

 アタシがカタカタヘルメット団のリーダーとなる前ときから、ずっと幹部として活動していたやつだ。不気味なやつだったから嫌いだったし、今も嫌いだ。

 

「惨めデスねェ? 弱いデスねェ? そんなんだから貴女は格下なんですヨォ? ギャハハはハハハハはッ」

 

「そのうるせぇ口を閉じろ、道化師」

 

「えぇ? なんですかァ? 負けた犬の声しか聞こえませんねェ?」

 

「ちっ……んやろ!!」

 

 思わずシャベルを投げつけたくなる。

 

「そぉんな貴女にィ? お友達を連れてきてあげましたよォ?」

 

 そう言ってやつの後ろから現れたカタカタヘルメット団。アタシを迎える気のない下卑た笑みを浮かべてる。

 

 あ~あ、やっぱりこうなるのか。

 

「世の中弱肉強食って言うけど、本当にウザってぇよな……」

 

 空を見上げる。雲一つもないムカつく青空だ。

 

(ライフル持ってこりゃ良かったな)

 

 アタシの相棒「夜空」。カタカタヘルメット団になってから必要なくなって捨ててしまった愛銃。ここに住むこととなって急いでブラックマーケットで探してきた。

 

 ここを襲撃した時に使ってたやつは、とある会社に依頼された時に貰った支給品だったからな。

 

 まぁ、仮に夜空があったところでこの人数を相手にできるのかと言われれば、まぁ無理だ。

 

(ツケが回ってきたってか? はは……笑えねぇよ)

 

 道化師が手を上げればアイツらがそれぞれの銃を構える。

 

「今まで、リーダーの役目お疲れ様でしたァ。では、さようなら」

 

 道化師が手を振り下ろす。それを合図に放たれる銃弾の雨。ヘイローを持つアタシだってこんだけの数を受ければただではすまない。

 

 だから、諦めてしまおうかと……そう考えた。

 

 だけど……

 

「なんですかァ? 貴方はァ……?」

 

「悪いな。仲間がやられそうになっているのを見逃すわけにはいかなくてな」

 

 一瞬にしてジャンはどこからともなく現れて、銃弾の雨を全て弾き飛ばした。

 

「仲、間……? アタシが?」

 

「なんだ、仲間って言われるのは嫌か?」

 

「い、いや……そんなことはねぇ、けど」

 

「フッ……そうか」

 

 男らしいニヒルな笑み。ジャンは優しい顔をアタシに向けたあと、キッと道化師を睨みつける。

 

「オレはオレが思っていた以上に、身内には甘いらしくてな。死ぬ覚悟くらいはしておけよ?」

 

「はっ! ヘイローを持たねェ雑魚のくせに!」

 

 道化師の荒々しい言葉遣い。自分の考えたプランが崩れるとなるやつだ。

 

「謝っても許してやんねェからなァ……」

 

「赦しを乞う気などない。お前ら全員ぶっ倒す」

 

 ジャンは腰を少し低く構え、そして勢いよく飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回もどうだったでしょうか?
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