カミキヒカル「……あれ?価値ある命って散らすより育てて独占した方が良いのでは?」   作:湯タンポ

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※多分みんな知ってると思いますがウチのカミキさんは普通にクズです。




唯一無二の貴女(宝石)の為なら…どんな事でも

 

 

 

 

 

「…ひ、ヒカル君、お仕事お疲れ様、今日はどうしたの…?」

 

 

 

「ええ、ありがとうございます。……アイさんの大事な日が近いので"心配"になって来たんですよ。」

 

 

 

ひとまずいつも通りの私を取り繕って問いかける。

 

 

 

ヒカル君はいつも通りの優しい笑顔でそう返してくれたけど、私はさっきまで考えていた事を思い出してしまい、つい目を逸らしてしまう。

 

 

 

「そっ……か、心配かけてごめんね?」

 

 

 

「……いえ、気にしないでください、当然のことですから。」

 

 

 

「……」

 

 

 

……きまずい。

 

 

 

いつもなら"ヒカル君が来てくれた!"って喜べるけど、今はそんな気分じゃないし……かと言ってさっきの写真の事を聞く勇気も出ない。

 

 

 

そんな私の状態を察したのか、ヒカル君も少し気まずそうにしながら口を開く。

 

 

 

「……それにしても、アイさんのお腹もだいぶ大きくなりましたね」

 

 

 

「そ、そうだね!先生も、もういつ産まれてもおかしくないって言ってたからね!」

 

 

 

ヒカル君から話題を振られた事で少し気が楽になった私は、無理矢理テンションを上げてそう返す。

 

 

 

 

「………」

 

 

 

「………」

 

 

 

 

…かつてヒカル君とここまで気まずかった事があっただろうか。

 

 

少なくとも、私がヒカル君と付き合ってからは一度もないと思う。

 

 

 

「……アイさん」

 

 

 

「な、なに?」

 

 

 

「何か、悩み事があるのでは無いですか?僕に何でも相談してください。」

 

 

 

「……」

 

 

 

ヒカル君からの問いかけに、私は何も返せなかった。

 

 

……だって、"貴方の浮気疑惑に悩んでいます"なんて言えるわけな―――

 

 

 

 

「……もしかして、アイさんが悩んでいるのはこれですか」

 

 

 

「えっ……!?そ、それは……」

 

 

 

ヒカル君がそう言いながらスマホの画面を見せてくる。そこには先程見たばかりの投稿が表示されていた。

 

 

 

「いや、あの、えっと、その、ち、それはえっ、と、えっと……!」

 

 

 

「落ち着いてください、アイさん。」

 

 

 

ヒカル君にそう諭されるけど、私は落ち着くことなんて出来なかった。

 

 

 

「じゃあ……あ、あの、ヒカル君……さ」

 

 

 

「はい。」

 

 

 

「……そ、その写真の人ってヒカル君、だよね……隣の女の人、誰なの……?」

 

 

 

――言ってしまった。

 

 

 

もう後戻りは出来ないし、ヒカル君がどう答えるかで私の今後が決まると言っても過言ではないだろう。

 

 

 

そんな状況の中、私は心臓をドクンドクンと鳴らしながらヒカル君の返答を待つ。

 

 

 

「……」

 

 

 

"浮気相手"なのか"仕事関係"なのか……それとも"友達"……? 色々な可能性を想像しながら待っていると―――

 

 

 

「…あれは唯の金蔓ですよ」

 

 

 

「…………へ…?」

 

 

 

 

―――全くもって想定外すぎる答えが返ってきた。

 

 

 

「え、えっと……"金蔓"……?」

 

 

 

「ええ、世の中にはお金を沢山持っていても満たされない人が沢山居るんですよ。そして、そんな人達は足りない心を満たす為に色んなものを買うんですよ。

 

 

ブランド品、宝石、車、家……そして人。」

 

 

 

「…人……?」

 

 

 

「ああ勿論人身売買とかそんな話じゃ無いですよ?中にはやってる人もいるかもしれませんが……僕が言ってるのは、いわゆるパパ活とかママ活とか言われるやつです。」

 

 

 

「じゃあ…あの女の人は…」

 

 

 

「ええ、だから言ったでしょう……"金蔓"だと。」

 

 

 

……ああ、そうだったんだ。ヒカル君は浮気なんてしてなかったんだ。

 

 

 

それに、私が勝手に勘違いして不安になってただけだったんだ。

 

 

 

"良かった"……本当にそう思った。

 

 

 

でも、ヒカル君はまだ言ってないことがあるって、本能的というか直感的に感じ取った。

 

 

 

「で、でも、じゃあヒカル君はなんでわざわざそんな人達と会ってお金を貰ってるの?俳優のお仕事で1人で暮らすくらいのお金は貰ってるはずだよね……?」

 

 

 

「ああ、それは……」

 

 

 

ヒカル君が私の目を見つめながら口を開く。

 

 

 

 

 

「…だって、アイさんとアイさんの子供の為にはお金はいくらあっても足りませんから。」

 

 

 

 

―――私は、今すぐ過去の自分をぶん殴って簀巻きにして池に沈めたくなった

 

 

 








今回のお話の要約

アイ「この女の人誰?」

カミキ「財布の1つです」






139話見ました。

以下感想



……カミキ……つまり価値ある存在を殺すのは、お前にとってのリベンジなのか…?

自分にとって恐怖やトラウマに近い存在を殺す事で安心を得ると共に、価値ある存在を殺してしまったという罪悪感で自分を傷付ける事でしか自尊心が保てんのか…?

以上、適当考察(感想)でした。

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