「実技総合成績出ました」
上位陣のポイント数と内訳がモニターに表示される。
「レスキューポイント0で1位とはなあ」
「仮想ヴィランは標的を捕捉し近寄ってくる。後半他が鈍っていく中、派手な個性で迎撃し続けた。タフネスの賜物だ」
こう褒めてはいるが、ヒーローは人を救う職。それを志望するものがレスキューポイントなしって言うのはちょっと心配だ。
「対照的にヴィランポイント0で7位」
「大型ヴィランに立ち向かったのは過去にもいたけど、ブッ飛ばしちゃったのは久しく見てないね」
「しかし、自身の衝撃で甚大な負傷、まるで発現したての幼児だ」
対照的に、彼は人を救うことでポイントを得た。まあ体がハデにぶっ壊れるのは要検討事項だが。
「ぶっ壊したって言やぁ、トランスはあのデカブツ吹き飛ばしたんだろ?」
「何?」
「ソウダッタノカ?」
「あー、いやー俺は速度つけて足に突進してこかしただけなんで。あの子みたいに真っ正面からブッ飛ばしたわけじゃありませんよ」
いやー懐かしいね。その後倒れてきたロボットに潰されそうになってマジでビビったわ。
その後も、オールマイトが終始ニコニコしているという以外に異常はなく講評は続けられた。
◆ ◇ ◆ ◇
「合格おめでとう」
「君ソレ私が先に言いたかったのに...まあいいや、おめでとう」
「ありがとうごさいます!」
合格通知が届けられた日の晩、俺達3人は海浜公園に集まっていた。
「一応言うと学校に君と俺達の接点は話してないぞ」
「君そういうの気にするタイプだろ?私たちは審査やってないよ」
「気遣いありがとうございます。でもオールマイトとトランスが雄英の先生なんて驚いちゃいまいた!だからこっちに来てたんですね!」
「まあ俺はそろそろ日本に帰ろうと思ってた頃だったしな。あとオールマイトから勧められたし」
「そうなんですね」
「学校側から発表されるまで他言は出来なかったからね。後継を探していた折に雄英側からたまたまご依頼があったのさ」
まあ君を見つけたからもう雄英で後継探しをする必要はないんだが。
「
「そりゃ脈々と受け継がれてきた力だ。どれくらい水が入ったか分からない水筒に勢い良く水を入れて、溢れさせないなんて難しいだろう?これからしっかりとその感覚を掴んで小出しできるようになるんだ」
「君私が言いたいこと全部言うな。まぁ、器を鍛えれば鍛える程、力は自在に動かせる。こんな風にね」
そう言うと、マッスルフォームになり空き缶を握り潰す。あ、後ろに人いるけど...
「待て!あれオールマイト!?」
あーやっぱり。
「行くぞ!緑谷少年!迅君!」
気づかれるや否や、3人で走り出す。
これからどんどん緑谷は学習し、進み、強くなっていくはずだ。しかし継いできた火を渡したオールマイトの力は、衰え消え入り、いつかは象徴として立っていられなくなるだろう。
その時までに、あの巨悪を、オール・フォー・ワンを討てるだろうか。
ちなみに私はジャンプ購読勢です