同好怪!?   作:阿弥陀乃トンマージ

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第9話(2)目的は同じ

「ああ」

 

「ノリで連れてくるなよ、大体ここはどこだ?」

 

 俺は周囲を見回す。

 

「ここは旧校舎だな」

 

「あ、ああ……一部分は残された……こんな感じなんだな、入ったことが無いから知らなかった……ってか、あれは大丈夫なのか⁉」

 

「どうした急に?」

 

 織田桐が首を傾げる。

 

「ひ、昼間からあんなに派手に暴れ回って……!」

 

「なんだ、そんなことか……」

 

「そ、そんなことって……」

 

「人払いは徹底してある」

 

「そ、そうなのか?」

 

「ああ」

 

「い、いや、そう上手くいくか?」

 

 俺は首を傾げる。

 

「一瞬の出来事だったからな」

 

「いや、数分は経過していたぞ!」

 

「目撃者が居たとしても、記憶を消すから問題ない」

 

 フェルナンデスが拳を握って見せてくる。

 

「いや、物理的にかい!」

 

「他に方法が?」

 

「なんかこう……強い光を見せるとか……」

 

「面倒くさいな……」

 

「そっちの方が面倒だろう!」

 

「情報を拡散しようとしたら……壊す!」

 

 小森が鞭を振るう。

 

「いや、直接的にかい!」

 

「他に手段が?」

 

「なんかこう……ハッキングして、嘘の映像データを流すとか……」

 

「まだるっこしいな」

 

「デバイスをぶっ壊すよりマシだと思うぞ!」

 

「……仮に見られたとしてなにか問題があるか?」

 

 織田桐が口を開く。

 

「い、いや、混乱が起こったり……」

 

「混乱は我々が直ちに収束させる……!」

 

「そ、そうは言うが……」

 

「あまりそこら辺に気を回す必要はない」

 

「え?」

 

「基本的に、怪獣などが現れるのはこの限られた地域だ……」

 

 織田桐が両手を広げてくるりと回る。

 

「が、学園付近か……」

 

 俺はは周囲を見回す。

 

「出現する時間帯も集中している……」

 

 織田桐が腕時計をトントンと叩く。

 

「ゆ、夕暮れ以降か……」

 

 俺は周囲を見回す。いつの間にか日が暮れている。

 

「よって、我々としては、怪獣などへの対応に力を注げば良い……」

 

「そうなのか……」

 

「そうなのだ……ん?」

 

 建物が激しく揺れる。

 

「じ、地震⁉ 結構デカいぞ!」

 

「外へ出るぞ!」

 

 俺は織田桐たちに続いて、旧校舎の外へ出る。

 

「ああっ⁉」

 

 俺は驚く。そこにはワニのような怪獣、大きな煙が塊となった怪異、クモの顔をした怪人がいたからである。

 

「これはこれはお揃いで……」

 

 織田桐がニヤリと笑う。

 

「ど、どうするんだ⁉」

 

 俺の問いを織田桐は鼻で笑う。

 

「はっ、知れたこと……打倒するだけだ!」

 

「……!」

 

「……‼」

 

「⁉」

 

「バウ!」

 

「パッ!」

 

「ガエッ!」

 

 フェルナンデスがヘルハウンドの怪人に、小森が河童の怪異に、織田桐がフェニックスの怪獣にそれぞれ変わった。

 

「お、おおっ……」

 

 俺はあっけにとられてしまう。

 

「……⁉」

 

「バウウ!」

 

「ギャッ!」

 

 フェルナンデスがクモの怪人を一瞬で噛み千切ってしまう。

 

「………⁉」

 

「パアアッ!」

 

「ブオッ!」

 

 小森が頭頂部の皿をピカリと光らせる。その眩い光によって、煙の怪異は霧消する。

 

「…………⁉」

 

「ガエエッ!」

 

「グエッ!」

 

 織田桐がワニの怪獣に飛びかかる。ワニの怪獣はあっという間に火だるまと化す。

 

「あ、ああ……」

 

「ふん……」

 

「へっ……」

 

「ざっとこんなものだ……」

 

 フェルナンデス、小森、織田桐が元の姿に戻る。

 

「あ、圧倒的だな……」

 

 俺は感心したように呟く。

 

「褒めてもなにも出んぞ?」

 

 織田桐が笑みを浮かべる。

 

「い、いや……それにしても……」

 

「うん?」

 

「やることは同好怪と変わりがないような……」

 

「まあ、それはそうだな」

 

「そ、それならば……力を合わせても良いんじゃないか?」

 

「笑止……!」

 

 織田桐が俺を睨み付けてくる。笑ってないじゃないか。

 

「お、おっと……」

 

「下位互換と手を合わせても仕方がない……!」

 

 織田桐が吐き捨てる。

 

「し、しかし、それぞれ別々に活動するよりは……」

 

「他と差を付けるキーパーソンは貴方……!」

 

「うわっ⁉」

 

「むっ⁉」

 

 俺がいきなり何者かに連れ去られる。自分で言うことでもないか。

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