気がついたらキャベツに転生してた。
ちゃうわ。キャベだ。
賛否両論あふれるドラゴンボール超において、別の宇宙のサイヤ人として登場した男。それがキャベだ。
サイヤ人らしくないナヨナヨ男のくせに、今まで存在すら知らなかった超サイヤ人に秒速で変身。これは強敵となって悟空たちに立ちはだかるのでは? と思った矢先に力の大会でケフラに出番を奪われる悲しき男。
それがキャベである。
しかも、折角自分の身を犠牲にしたのに、出番を奪ったケフラは悟飯に倒され、同じ第六宇宙のヒットに至ってはジレンの強さを示すだけの噛ませ犬と化した。
不遇。不遇である、第六宇宙。
「こんなことってあるかよ……」
あるらしい。
悲しき男に転生した故の苦痛があるが、それ以前の問題として戦いしか生きる道のないドラゴンボールの世界に転生してしまったのも、なかなかに苦しい問題と言える。
「このままだと宇宙ごと消えるんだよな……」
原作では人造人間17号が全ての宇宙を元通りにすることを願ったが、この世界で本当にそうなるのかも分からない。
俺という異物が入り込んでしまったことで、最早ここは二次創作の世界だろう。そもそもGTの世界線で、力の大会が無い世界線の可能性もある。
「だけど、いざ力の大会の世界線でした、って言われても困るんだよな。いざという時の力がないと」
少なくとも原作キャベツ君くらいの実力は持っておかないと、色々と困る。そもそも俺は転生したからには噛ませ犬に成り果てるのは勘弁である。
「何ならヒットを超えて第六宇宙最強になりたいンゴ……」
無理か? いや、やれる。
ここはドラゴンボールの世界。空気にプロテインが含まれてるようなインフレ大好き世界だ。サイヤ人というポテンシャルと、原作開始前に転生できた幸運に肖って、精々足掻くとしよう。
「確か年齢は公開されてなかったはずだけど、まあ大体原作開始が18歳だとして、今は3歳か。やれることは幾らでもある」
そうだな、まずはドラゴンボールお馴染みの重り修行でもやりますか────
☆☆☆☆☆☆☆
あっという間に3年が経った。
……いや、サイヤ人のポテンシャル舐めてたわ。
戦いと修行が日常茶飯事! ってわけじゃないこの第六宇宙のサイヤ人たち。まあ、それでも血気盛んな奴らは多いが……。そんな環境で育ったキャベだ。多分原作キャベツ君は、ある程度の修行と戦闘は熟したものの、悟空やベジータ並みの修行と戦闘経験はないだろう。
俺は原作のキャベしか知らない。
だから、才能はあっても精々悟天クラスだろう、と思ってたのだ。
「……やべぇ。下手したら悟飯クラスの才能だな」
思い出す怒りで髪の毛をゾワッとさせてた悟飯レベルかもしれん。
「重り修行だけで超サイヤ人になれたんだけど……」
とはいえ、きっかけはある。
惑星サダラにやってきた宇宙海賊によって、家族が撃たれたのだ。サイヤ人のいる星にやってきただけあって、そこそこ強かった海賊に、碌な戦闘経験のない母親が為すすべもなく気弾の的になった。
最悪は免れたものの、完全に頭に血が上った俺は超サイヤ人に覚醒。クリリソのことかぁぁーー!! 並みの勢いで突っ込んだら海賊たち爆散しちゃった。
「多分、フリーザ余裕でぶっ殺せるな、コレ」
ゴールデンは無理だけど、初期フリーザのフルパワーレベルなら多分片手で捻れる。
つまり今の俺は界王神レベルの戦闘力を身に着けたことになる。
……なんか雑魚そうな基準だな。
「そろそろ重りも意味無くなってきたし、どうしよ」
超サイヤ人に覚醒したとはいえ、ここからが重要なのだ。一気に進むのだ。インフレの波が。
初期フリーザ如き、一撃で消し飛ばせるのが最低基準になる。力の大会では、恐らくフルパワーセルが平均なのではないだろうか。いや、上限がエグすぎて全体的に引き上げられてるだけだが。
「そもそもアニメ準拠なのか漫画準拠なのかも分かんねぇからな」
俺は漫画しか見てないから、アニメ展開が来ると一気に分からんくなる。確かアニメだったらケフラは悟空相手に身勝手の極意を出させるまでの強さだったからな。
アニメと漫画で強さの差が開き杉ィ!
※なお、キャベはあまり変わらない模様。
「そう考えると焦る必要があるかもしれんな……」
そんな矢先に俺はとある惑星を見つけた。
超重力の惑星である。
よっしゃ重力室(゚∀゚)キタコレ!!