時が過ぎるのは本当に早い。
あっという間に原作開始年齢に到達し、惑星サダラに破壊神シャンパがやってきた。
「おいヴァドス! ここに本当に使いものになるやつがいるんだろうな!!」
「ええ、シャンパ様。強い力を持った者がいます」
「ビルスのやつに負けるのだけは勘弁だからな……。確実に!
か、く、じ、つ、に勝てるやつを連れて来い!!!」
「連れて来るも何も、もうそこにいますよ」
何と表現すれば良いだろうか。
太った猫の獣人みたいな。紫色の。
だがしかし、強大な力を持つその者の名は、破壊神シャンパ。後ろに付き従う血色悪い可愛い系のお姉さんは、天使であるヴァドス。
ヴァドスさんに杖を向けられた俺は、片膝をついて挨拶をする。
「はじめまして、破壊神シャンパ様。強大な力が舞い降りるのを感じ、こちらに馳せ参じました」
「ほう……お前は神の気が読み取れるのか。確かにそれなら強い力を持っているのも納得だな」
「おや、破壊神のことを知っておられるのですね」
「ええ、その昔、シャンパ様の破壊から逃れた宇宙海賊の方が言っておられました」
「なるほど」
まあ、嘘だけど。
ビルスもシャンパも詰めが甘いからな。取り逃したり、見逃したりすることはわりとある。その手合いなのだろうと、ヴァドスさんは納得の表情を見せた。
「とはいえだ!! お前が本当に強い力を持っているのか確かめる必要がある! おいヴァドス! 軽く揉んでやれ」
「シャンパ様がおやりになればよろしいのに。いつもそうだから……豊満な体に……」
「うるさいっ! 良いからやれ!!」
「……かしこまりました」
やれやれ、と呆れた表情を見せるヴァドスさんは、俺に微笑みを向け掛かってくるように仕向けた。
天使は本気で戦ってはいけない。
これは、まあ格闘試合に向けた修行の一環なのだろう。
だからと言っても、舐めて来られるのは屈辱である。
「ハァァッッ!!!」
いきなりの超サイヤ人ゴッド。
悟空のように舐めプして超サイヤ人から始めても無駄なことは分かっている。ならさっさと実力を示した方が良い。
「──ッ! 辺境の人間が神の気を纏うか!!」
「これはこれは……少々力を出さないといけませんね」
シャンパ様が驚愕を示し、ヴァドスさんは笑みを浮かべつつも、幾らか俺の実力を上方修正したようだった。
「ていやァァァあああっ!!!」
力頼りの拳……ではなく、様々な人間から取り入れた武術を用いて、ヴァドスさんに攻撃を仕掛けていく。
流石は天使。笑みを浮かべつつ、軽く攻撃を捌かれる。
天使は常時身勝手の極意状態。
まともに戦って勝てる相手ではないし、攻撃を当てるには、避けられないほどの圧倒的スピードと、避けた先を読む戦闘勘が重要になる。
気弾は用いない。あれは気の無駄遣いにしかならん。ベジータのダダダダダダ攻撃は、まあ理には適ってるんだけど相手が相手だから通用しない。
「──ここッ!!!」
「惜しいですね」
避ける隙間を狙って、攻撃を当てようとするが、杖で体の運動エネルギーを逸らされてしまい、全力の拳は宙を舞う。
分かってはいたが強すぎる。
「出し惜しみは無しにしましょう。だらぁぁぁあ!!!」
※石川弁ではないです。
俺は叫びとともに、蒼いオーラを身に纏う。
そして、次の瞬間には、オーラは体内に取り込まれるように消えて行く。
そう、超サイヤ人ブルーのエネルギーを体内に封じ込める、謂わばブルーの完成形とも言われる変身形態だ。
「…………………………………」
あ、シャンパ様が冷や汗流してる。
ワンチャン負けるかもしれないと思ってるんだろうな。でも、破壊神に力の上限ないし、短期決戦ならギリギリ攻撃を当てられても、長期決戦になれば不利なのは俺だからな。
「素晴らしい」
「とか言いながら簡単に避けますね……ッッ!!」
「ふふふ、年季が違いますから」
これでも届かない。
流水のような動きで、攻撃をいなされ、運動エネルギーのベクトルを変更させられる。身勝手の極意……確かに身勝手な動き方だな。まるで動きに無駄が無く、予備動作も一切無い。
そして、極まった身勝手の極意は体の強度を勝手に上げる……と。チートじゃねぇか。
「こうなったらもっと力を────」
「あああ!! やめだやめ!! お前の力はもう分かった!! 他にも集めなきゃいけない奴らもいるんだ。お前だけに構ってる暇はない!!! 格闘試合の日に迎えに行くから準備しとけよ!! おいヴァドス!! 帰るぞ!!!」
「はぁ、慌ただしいですね。それでは、キャベさん。また後ほど」
「はい、ありがとうございました」
不完全燃焼だが仕方ない。
ただの人間に肉薄されるのは破壊神として名折れだろう。……まあ、俺はまだ勝てる気がしないんだが。
「さて、頑張りますか」
大量投稿じゃぁぁあ!