戦士咆哮シンフォギアK【加筆修正作業中】   作:名無しのごんべい

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 八千八声 啼いて血を吐く ホトトギス

 「アハハ! アハハハハ!! アハハハハハハハ!!!!」

 その小さな鳥は、血を吐きながら、歌を歌い続けると言う。

 「ぉぉおおりゃぁああああ!!!」

 私の大切な人たちも、命という名の歌を歌い続けた。

 「ハハ!! ハハハハハ!!! アハハハハ!!!」

 血を流しながら、歌い続けた。

 「おぉぉおおお!!! はぁっ!! ぁぁぁああああああ!!!!!」

 私の大切な人たちは、戦場で、歌を歌い続けた。

 「ハァハっ!! アハハハハハ!!!! /おおぁっ! ああああああああああ!!!」

 血を吐きながら、歌い続けた。








戦士たちの邂逅編
第一話 「邂逅」


 二年前

 

 大通りから外れた路地裏。

 人目につかない場所のさらに奥、ビルとビルの合間に不自然にできた広場に、二つの人影が見えた。

 

『師匠!!』

 

 赤い鎧のようなものを纏った男が、倒れる男に叫びながら駆け寄る。

 駆け寄る途中で鎧は空間に解けるように消え、中からまだ中学生ほどの少年が現れた。

 

「師匠!! 師匠ぉ!!!」

 

 少年は涙を流しながら男の体に縋り付く。

 幾度かの呼びかけで男はようやく目を開けた。

 

「!! 師匠ッ! 待っててください、すぐ病院に!!」

 

「……無駄だよ……俺はもう助からない……」

 

「諦めないでくださいッ!! 貴方は……貴方はこんなところで死んでいい人じゃないんだ!! 貴方がいれば、俺なんかよりももっと多くの人を!!」

 

「いや、俺はここまでだ……。……いいか……君が、今日から『クウガ』なんだ……。 今まで代々……続いてきたように……君が『クウガ』なんだ……」

 

 遠くで爆発が聞こえる。

 爆音に紛れて悲鳴も。

 だが、少年は男の傍を離れない。

 

「無理です!! 俺、師匠からまだ教えてもらってない事がたくさんあるんですよ!? なのに……なのに!!」

 

「だいじょう……ぶ」

 

 そう言って男は右手をゆっくりと持ち上げ、握りこぶしを作り親指を立てる。

 

「『サムズアップ』……だ。君ならできる……。なんて言ったって……俺の弟子……なんだからな……」

 

 それを見た瞬間、少年から大粒の涙がボロボロと零れ、とめどなくあふれてくる。

 少年が男の弟子になってから一番最初に教えてもらった、男の象徴ともいえる『技』。

 それが、少年にとって男からの最期の教えになったのだ。

 

 少年は泣き続けた。どうして、なぜ、とその口からは力ない声が漏れだしていたが、何かを決心したのかしばらくして顔を上げる。

 

「師匠。俺、決めました」

 

 男は目だけで先を促す。

 もう男に言葉を話すほどの力は残っていなかった。

 

「師匠の名と、夢を借ります。今日から、俺は『五代 雅人』と名乗ります。そして、師匠の夢を! 『誰かの笑顔を守るため』に戦います!!」

 

 男は何か言おうとし、しかし叶わずに目を閉じる。

 次第にサムズアップをしていた腕も支えられなくなっていく。

 

「必ず!! 師匠の代わりに!!!」

 

 そして男の腕は倒れ、どこかで一際大きな爆発が起こった。

 

「師匠ぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおッ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こうして『誰かの笑顔を守るため』に戦い続けた男『五代 雄介』はその生涯に幕を閉じ、師の夢を借りてしまった弟子である『五代 雅人』の『ノイズ』との戦いの日々が、幕を開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2年後、時は現代へ。

 特異災害対策機動部二課本部指令室。

 多数の計器やモニターが並ぶそこでは、数十人の男女が作業に当たっていた。

 その中の一際体格がいい赤色のシャツの胸ポケットにネクタイをしまった赤髪の男と白衣を着た女性が、空中に浮かぶモニターを見ていた。

 

「また……か」

 

「ええ、またね」

 

 モニターに映るのは木々が生い茂ったどこかの森の中。自衛隊を背に、青い髪の少女が人型の異形に刃を振り下ろす。そこから少し離れた場所では白い全身鎧をまとった男……体つきから判断しているが推測でしかない……が青髪の少女と同じように異形と向かい合い、その拳を異形……『ノイズ』に向けて叩き付けていた。

 

 『ノイズ』。

 それは有史以来存在する人類の天敵であり、不倶戴天の敵である。

 奴らに意志はなく、ただ機械的に人を襲う。

 『ノイズ』に触れられた人は炭素の塊となってこの世から去ることになる。

 

 現代兵器はすり抜けてしまうだけでまったく効果がない。

 

 どこに隠れても壁をすり抜けて現れるため逃げ場はない。

 

 その『ノイズ』に唯一対抗できるのは『シンフォギア』と呼ばれる兵器だけ……だった。

 

 今から約一年前。

 二課のメンバー全員がまだ『天羽 奏』の死を引きずっている時、奏の相棒であった『風鳴 翼』が『ノイズ』を討伐しようと出現地点に急行した際にこの白い戦士を目撃した。

 何の武器も持たずに素手で『ノイズ』と戦い、倒していく。

 しかし、あのような『シンフォギア』も聖遺物も二課のデータバンクに存在せず、『アウフヴァッフェン波形』と呼ばれる聖遺物や『シンフォギア』が起動する際に発生する特殊な波形パターンも観測されていない。

 つまり、あの『ノイズ』と戦う戦士は聖遺物を用いた鎧を着ているわけではないと言うことだ。そして、それは今まで「『ノイズ』は『シンフォギア』でしか倒せない」と思っていた彼らにとっては衝撃的なことだった。

 

「これまでに確認されたのは、白い奴が32回。赤い奴が3回程度ですね」

 

「どちらも、出現時にそれらしき反応は無し。これまでの35回の出現データから聖遺物でないのは確実です」

 

 現場と指令室をつなぐオペレーターの2人、『藤尭 朔也』と『友里 あおい』が二人の会話にデータを出しながら入る。

 

「出現率は、白い奴の方が圧倒的に高いが……」

 

「強さで言えば、赤い奴の方が圧倒的ね」

 

 彼らの視線の先には白い鎧を纏った男が戦っている映像と、赤い鎧を纏った男が戦っている映像が流れている2つのモニターがある。

 そのうち左のモニターでは白い戦士がノイズを5~6発の拳打で消し去っているのに対し、右のモニターでは赤い戦士が1~2発の打撃でノイズを倒していた。

 

「この白い奴と赤い奴が同一人物なのか……そもそも人なのかすら、わかりませんからね……」

 

「二課の中だけでも、米国の新兵器だとか宇宙人だとか、はたまた同じ『ノイズ』同士で仲間割れしてるだとかで意見が割れてるからね」

 

 朔也とあおいが言ったように、現在二課内部でも情報が錯綜していて答えの出ない議論が続いている状態にある。

 唯一この『2体』両方との接触経験がある防人……翼は、「黙して語らず、こちらが何を問いかけても何もしゃべりませんが、白い方の拳からは迷いが見て取れました」と言っていた。

 彼女には「無理せずに捕獲できそうなら捕獲しろ」との指令が出されている。だが『ノイズ』の殲滅が最優先とも同時に厳命されており、人々の盾であり剣である彼女は言われなくとも『ノイズ』を優先するだろう。

 

「いつまでも白いの赤いのじゃ呼びにくいわね~。なんか名前を付けてあげましょ?」

 

「名前?」

 

 白衣を着て眼鏡をかけた女性、『櫻井 了子』の場違いな明るい声に、赤いシャツの大男でありこの二課の司令である『風鳴 弦十郎』が疑問の声を上げる。

 

「そうよ~。名前と言うよりコードネームね。翼ちゃんがわざわざ『迷い』なんて言うからには、彼には明確な意思があるはずよ~。だから、仮称として白い方を『未確認生命体一号』。赤い方を『未確認生命体二号』でどうかしら~?」

 

「意志があるからには命がある。だが人間かわからない。だからこその『未確認生命体』か」

 

「ただ白い奴、赤い奴なんて呼び方じゃ味気ないでしょ?」

 

「ふむ……。ではこれから、白い方を『未確認生命体一号』。赤い方を『未確認生命体二号』と仮称する。略称は『一号』『二号』だ!」

 

「「「「「了解!!」」」」」

 

 弦十郎の一言に、元気のいい返事が指令室に響き渡る。

 相も変わらず謎だらけであり、『ノイズ』も一号も二号もなにが目的なのか全くわからない。

 

(だからこそ……俺たちは少しづつ前に進むしかない)

 

 小さなことでも一歩ずつ。

 弦十郎はそう決め、了子と今後の一号と二号への対応を話し合い始めた。

 

 二課本部に警報が鳴り響いたのは、それからわずか10分後のことであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『立花 響』はひたすら走っていた。

 無我夢中で死の恐怖から逃げていたため、いつの間にか知らない工場の中に入り込んでいた。

 背負っているのは幼い命。

 可愛らしく、将来美人に成長するだろうと思わせる姿。すくすくと育ってくれればどんな分野でも活躍し、やがて多くの人を笑顔にしてくれる。そんな希望を抱きたくなる可能性の塊。

 だが、そんな可能性に満ち溢れている命も、響が足を止めればたちまち『ノイズ』に奪われてしまうだろう。

 だから、響は止まらない。

 転んでもすぐに立ち上がり、転んだ拍子に一緒に倒れてしまった少女を背負い直し、再び鉄塔が森の様にそびえたつ工場地帯を走る。息が切れても、膝が笑っても、肺が痛みを訴えてきても走り続ける。段差があれば飛び越えて、行き止まりなら壁をよじ登って、地上を歩く『ノイズ』では追いかけてこれないであろう上空へ逃げるために長い長い梯子を上る。

 やがて一際高いところへたどり着くと、辺りに充満していた濃厚な死の気配が遠のいた。

 流石にここまで高いところには追いかけてこれなかったのだろう。

 『ノイズ』は自然に発生するが、消える時も自然消滅である。

 ここにいれば飛行型の『ノイズ』が出てこない限り大丈夫だろうと思い、背負ってきた少女と一緒に大の字で地面に寝転ぶ。

 

「私たち、死んじゃうの?」

 

 少女が涙声で聞いてくる。

 響は体を起こし、微笑みながら首を振り、少女を見つめる。

 励まそうと口を開こうとした直前、目の前の少女が正面を見て悲鳴を上げる。

 慌てて響も正面を見ると、そこには『ノイズ』の群れがあった。

 

 逃げるスキマはない。

 背後は崖。

 少女を胸に抱き、自らの震えを押し殺して考える。

 

(私にできること……!)

 

 ――心臓の鼓動がうるさい。

 

(きっと何かあるはず……!)

 

 恐怖、悲哀、諦観。

 2年前と同じようにさまざまな感情が頭の中を駆け巡っていく。

 今、あの時のように自分のピンチに駆けつけてくれるヒーローはいない。

 だから響は考える。

 決してあきらめることなく、腕の中の少女を励ますために、自らを鼓舞するために。

 

 ――奏さんのように、助けるんだ!

 

 響の胸の内に深く刻まれた言葉を叫んだ。

 

「生きるのを諦めないでッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その歌は、唐突に響の胸に湧きあがった。

 

「~♪」

 

 2年前、阿鼻叫喚の大混乱の中確かに聴いた歌と同じ旋律を持つ歌を、響は口にした。

 瞬間、響の胸から……正確には2年前に負った消えない傷から……一筋の光が伸びる。

 光はだんだんと大きく、強くなっていき、そして響は自分の体が何かに作り変えられていくのを感じた。

 あまりの苦しみに眼をいっぱいに見開き、獣のような唸り声を上げる。

 ただ座っていることもできなくなり、地面に手を突き四つん這いになる。

 

 背中に鋭い痛みが走る。

 

 自分の体の中から何かが出て行って、それが力強くなって自分の中に返ってくる感覚。

 何かが出ようとするたびに悲鳴を上げ、次の瞬間には先ほどの苦しみが嘘のように消え、逆に力がみなぎってきた。

 

 改めて自分の体を見下ろす。

 

 橙色と黒と白の3色のぴっちりとしたボディースーツ。

 両腕には大きめのガントレットがついており、両足は黒い装甲で覆われている。

 ジャケットの襟は高く、胸元には何かの宝石のようなものがある。

 頭を触ってみると、角のようなものまであった。

 

 それを確認すると同時に、どこからともなく音楽が流れてくる。

 

「お姉ちゃんかっこいい~~!!」

 

 いつの間にか響の隣にいた少女が、状況も忘れて目を輝かせながら言う。

 

 それだけで、覚悟は決まった。

 

 少女に手を伸ばし、ぎゅっとその手を握った後すぐに動けるように抱き抱える。抱えた少女の体は先程とは違い羽のように軽く、だがその重さはしっかりと響の腕の中にある。

 つないだその手を離さないまま、胸の内から溢れる様に生まれた歌詞を口ずさむ。

 つないだ手から温かさを感じ、力が溢れてくる。

 諦めかけていた心に灯がともる。

 

(跳べる!!)

 

 人間では絶対に不可能。

 だけど今の響には確信があった。

 自分自身の直感を信じて、『ノイズ』の壁を飛び越えようと跳躍。

 すると、響が想像した以上の距離を飛び、そのまま正面の何が入っているのかもわからない巨大なタンクにぶつかることが頭があまりよろしくない響にもすぐにわかった。

 ぶつかる寸前で体を入れ替えて、背中からタンクに激突。

 響とタンクの間に少女が押しつぶされることは回避できた。

 

 そのまま手を伸ばし、一本のパイプを偶然掴む。

 改めてありえない距離を跳んだ自分に驚愕し、真横で起こった爆発音にハッとする。

 見れば体長が優に20メートルは超えるであろう巨人型の『ノイズ』がこちらを向いていた。

 それと同時にかすかに聞こえた風切音。

 

 自分と少女を支えていたパイプから迷わず手を離し、落下する。

 するとさっきまで響たちがいた場所に棒状になったノイズが突き刺さった。あと1秒でも遅ければ少女ごと串刺しになっていたかもしれないことを自覚し、冷汗が流れる。

 だが状況は待ってくれず、今響と少女は20メートル以上の高さから落下している最中である。それでも溢れ出るこの力を信じ、空中で崩れかけていた姿勢を何とか立て直し、足から地面に着地する。

 衝撃で両足にジーンとした痛みがやってくるが、走るのに支障はない。

 

 すると唐突にあたりが暗くなる。

 いや、違う。

 

(後ろ!)

 

 振り向くと、眼前には四肢を大きく広げて響たちを押し潰そうと飛び掛かってきたカエル型の『ノイズ』。

 回避はもう間に合わない。既にそんなことができる距離ではない。

 

 咄嗟に少女に覆いかぶさるような体制になり、『ノイズ』に背を向ける。

 せめてもの抵抗として握りしめた拳を自分の背に飛び掛かって来るであろう『ノイズ』に向かって我武者羅に振り回した。

 

 それは、諦めなかった少女が手繰り寄せた奇跡だったのか。

 

 何の抵抗にもならずただ炭になって消えるはずの少女の拳は、カエル型の『ノイズ』の横っ面に直撃。

 そのまま『ノイズ』は炭素の塊となって空気に流れ、消えていった。

 

(……私が……倒した?)

 

 自分で自分がやったことが信じられず放心していると、どこからかバイクのエンジン音が聞こえてきた。

 それと同時に、またもや響に跳びかかろうとする『ノイズ』。

 今度こそやられる。

 そう思った響が目をつぶり、次にくる衝撃から少女だけでも守ろうと身構える。

 

 だが、いつまでたっても予想していた衝撃は来ない。

 

 恐る恐る目を開いてみる。

 

 そこには白い鎧をまとい、両手を上げて圧し掛かろうとしている『ノイズ』を両手で抑えている男の姿があった。

 男は一度腰を少し落とし、反動をつけて『ノイズ』を右手一本で持ち上げると、空いた左手で『ノイズ』を数発殴りつけた。その拳打はすばやく、響の眼には何度『ノイズ』を殴ったのかわからなかった。

 殴られたノイズの体が浮き上がり、そのまま只の炭になって消えていった。

 

「呆けない。死ぬわよ。貴方はその子を守ってなさい!」

 

 いつの間にか響の後ろにいた青髪の少女……どこかで見た覚えがある。いや、今日学食で顔を合わせることができた憧れの先輩、『風鳴 翼』だ……が響に警告し、『ノイズ』に向かって走り出す。

 すると翼の体が光り、青と白、そして黒を基調としたぴっちりとしたボディースーツを身にまとい刀を持った状態で現れた。

 

 そのまま翼は手に持った刀を振り上げる。すると、刃が巨大化し幅の広い大剣となった。大剣の刀身に刻まれた青い溝が発光し、バチバチと音を立てながらスパークが走る。

 翼は、手に持った大剣を上段から振り下ろした。

 刃の形をした衝撃波が翼の持った大剣から放たれ、地面をえぐりながら『ノイズ』の集団に向かい、数体の『ノイズ』を切り裂いて爆発する。

 いつの間にか飛び上がっていた翼が両手を広げると、無数の刃が降り注ぎ『ノイズ』を串刺しにする。

 

 その戦いに見惚れていると、響のすぐ近くまで『ノイズ』が炭化しながらゴロゴロと転がってきた。

 転がってきた方向を見ると、先ほど響を助けた白い戦士が大勢の『ノイズ』に囲まれながらも奮戦していた。

 

 『ノイズ』の爪を男は躱し、空いた腋に鋭い蹴りを放つ。

 『ノイズ』がよろめいたところを男は1発、2発と殴り、『ノイズ』が怯んだ隙に渾身のハイキックでとどめを刺した。

 すると周りを囲んでいた『ノイズ』のうち3体ほどが棒状になって男に襲い掛かったが、それを読んでいたのか男は素早く跳び上がって迫り来る『ノイズ』を躱し、そのまま近くにいた人型の『ノイズ』にドロップキックを決めた。

 男は地面に着地し、後ろから襲い掛かってきたカエル型の『ノイズ』の腹を振り向きざまに左のアッパーで突き上げ、その浮いた体に右の拳を叩き付けて地面に撃ち落とす。地面に叩き付けられたカエル型の尻尾をそのまま掴み、ジャイアントスイングで周りの『ノイズ』を巻き込みながら振り回した。巻き込まれたノイズが次々と倒れていく。男はすぐ近くに立っている『ノイズ』がいないことを確認し、掴んでいたカエル型を投げ捨てた。

 男は起き上がってきた一番近くにいた人型の『ノイズ』を確認すると、その肩を掴んで無理やり正面を向かせ、渾身の右ストレートを叩き込む。

 男に殴られた『ノイズ』は起き上がろうとしていた周囲の『ノイズ』を巻き込みながら吹き飛んで行く。

 ゴロゴロと転がっていく『ノイズ』はすぐに立ち上がろうとしたが、その体に何かの模様が浮かびあがり、『ノイズ』は苦しむように腕をばたつかせて浮かび上がった『紋章』を叩く。が、やがて耐え切れなくなったかのようにその動きをぴたりと止めると周囲の『ノイズ』を巻き込んで爆発した。

 

 翼の華麗な戦いとは違う、あまりにも泥臭い戦い方に目が離せないでいると、またもや周囲が暗くなる。

 見上げると先ほど見た巨人型が四つん這いになって響に向かって吠えていた。

 咄嗟に拳を握りしめ―――。

 

 

 その巨人を更に巨大な刃が貫いた。

 

 

 刃の上、柄の部分に立つ翼と目が合う。

 

 一瞬だけ、その目が鋭くなった気がした。

 

 

 

 




 ……書いてしまった。

 初めましての方は初めまして。

「てめぇ!3作目とはどういうことだぁ!?ふざけんじゃねえ!!」という方はごめんなさい!
 名無しのごんべいです!

 いや、14年ぶりにクウガを見てたらどうしても書きたくなっちゃったんですよ!
 ホントどういうことなんでしょうね?

 さて、本作のクウガですがかなり設定が変更されています。
 まず、クウガは古代にススアレスのうちの一人の天才の手で生み出された対ノイズとか用の兵器。
 セギギブズではありません。
 そして原作では死ぬまではずれないアークルですが、今作では装着者が死ぬか、何らかの理由で戦えなくなった場合も外れます。
 クウガは代々一人だけ弟子を取り、自分が戦えなくなったら弟子にアークルを託します。
 つまり家のオリ主君は五代さんの弟子ってことですね。

 え?タグ詐欺だって?
 やだなぁ~ちゃんと出てるじゃないですか~!

 さて、本作ですがタグにも書いた通りグローイングの出番が多数あります。
 って言うか原作シンフォギアのゴワレアタリラデズッオグソーギングデグ。
 そして本作は「テンプレに喧嘩を売る」をコンセプトにしています。

 1、主人公が原作キャラと何の接点もない少年。
 2、二課の面々とすぐに仲良くなったりしない。
 3、別にツヴァイウィングのファンでもなければ昔あってたなんてことも無い。

 こんな作品ですが、素晴らしい原作とクウガ×シンフォギアの先駆者様に敬意を表して言ってやります!














「ついてこれる奴だけついて来いッ!」



*ネタバレ防止のため一部グロンギ語。
 知りたければ自分で翻訳してね?

*2015/11/19大幅な加筆修正。これで見やすくなったはず。
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