S−Forceの新人隊員奮闘記 作:マナドゥム大好き
デュエルシーンは次回からになります。
それではどうぞ。
「…て」
誰かの声が聞こえる。
「…てくだ…」
うん?どこかで聞いたことがあるような…
「来人君!起きてください!」
「…はっ!…おはようございます。小夜丸先輩」
慌てて目を覚ますと、目の前に小夜丸がいた。
昨日、来てくれるとは言っていたけど、まさかこんなに早く来てくれるとは。
「おはようございます!来人君!」
笑顔でそう挨拶してくれる小夜丸に俺も思わず笑みを浮かべる。
「思ったより早かったですね…来てくれて嬉しいですけど」
「来人君のことが心配で早く来てしまいました…」
小夜丸は照れくさそうに笑いながら、そう言った。
「そうだったんですね…ありがとうございます」
「えへへ…どういたしまして。…あ、そうだ!こちらに来る前にこの世界の大きな歪みが発生しているポイントを探してみたんです。来人君が伝えてくれた情報のおかげで、黒幕についても把握出来たので」
「すごいですね!ちなみに、その黒幕のいる場所についてはわかりますか?」
「はい!ここです」
そうして、小夜丸が見せてきた映像を見る。
そこの場所はかつて、デュエルアカデミアにあった特待生の寮であり、今は廃墟になっている場所だった。
なるほど…ここか。確か、タイタンと十代がデュエルした場所でもあるし、ダークネスとも関わりがあった場所だ。
「確かにある意味うってつけの場所だ。そういえば、黒幕の正体は?」
「それは…地縛神です」
「地縛神…あぁ、なるほど…それなら、まぁ納得ですね。…にしても地縛神か…そうか…はぁ〜、また邪神が相手か…」
「あはは…が、頑張りましょう!今回は私もいますから!」
そう言って、小夜丸が俺を励ましてくれる。
「よし。デッキを用意したら、向かいますか」
「はい!」
俺の言葉に小夜丸がやる気満々にそう答える。
俺はそうして、この世界に合わせたデッキを仕舞い、いつものデッキを用意した。
そして、そのまま目的地へと向かうのだった。
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「くそっ!来人のやつ!シンクロを使うなって、どういう意味だよ…」
あの時のあいつの顔は真剣そのものだった…嘘じゃないってのはわかる。
だが、世界に影響が出るってのはいまいち理解できない。
確かに未来のカードを使っている以上、本来ならそれを使わないデュエリストが未来のカードを使うようになったり、カードプールに変化があったりはするだろうけど、それが世界にどんな影響を及ぼすってんだ。
そんなことを考えていたせいか、十代と翔に何かあったのかと心配されてしまった。
それで気分転換のために辺りを散歩していた。
「うん?あれは…来人!?」
ふと、目に入ったのは来人が廃寮に入ろうとしている所だった。
確か、あそこは立入禁止の…遊戯王GXの二次創作で見たことあるけど、あそこで(自称)闇のデュエリストのタイタンと十代がデュエルをする場所だったか?
確か、タイタンが明日香を人質に取って、闇のゲームと称して十代とデュエルする流れだったよな…ただ、今はそれは起きてないことなんだが、何の用だ?
「尾行してみるか…」
そう考えて、俺は来人を尾行するのだった。
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『来人君、気づいていますか?』
『…わかってる。正継のやつ、俺を尾行してるな』
廃寮に入りながら、カード化した小夜丸とそんな会話を交わす。
流石に小夜丸のような美少女と一緒だと目立ってしまうから、どうにかならないかと言ったところ、カードに変化してくれた。
小夜丸曰く、『忍ですので!』とのことだ。
忍なら、変化の術くらいお手のものということだろう。
それにしてもどうしたものか…ここで正継が来るのはあまりよろしくない。相手は邪神…しかも、地縛神ということは生贄として正継が巻き込まれるかもしれない。
かといって、追い出そうとしてもあいつがまともに言うことを聞いてくれるだろうか?
『…はぁ。仕方ないか…とりあえずはそのまま放置しておこう』
『そうですね…今はそれしかなさそうです』
俺達はそう結論づけて、先へと進む。
そうして先へと進んでいくと、プレッシャーを感じた。
「…ここか。出てこい!いるのはわかってる」
「ほぅ…我の存在を認識しているか…何者だ?」
そんな声が響いたかと思うと、黒い影が集まり、人型の姿をとる。
「俺は…ただの一般デュエリストだよ。だけど、お前がこの世界を歪めた存在であることはわかってる」
「なるほど…貴様、次元の守護者か。だが、今まで貴様の存在を感じ取れなかった…特異な能力でも持っているのか?なんにせよ、我の障害であることには違いあるまい」
「そうだな。俺もこの世界を歪めるお前を止めない理由はない。正継を利用し、自分の復活でも目指したか?冥界の王、ダークシグナー達の首魁」
俺が冥界の王にそう告げると、正継が物陰から姿を見せた。
「は?おい、来人!冥界の王ってどういうことだよ!」
「正継、お前は早く避難するんだ。こんなやつとやり合ったら、ただじゃすまないぞ」
「俺の質問に答えろ!なんでここにダークシグナー達の首魁がいるんだよ!あれはもっと先の未来の出来事じゃないのか?俺を利用したってなんだよ!」
よほど焦っているのか、正継は俺にそう質問責めをする。
それに答えたのは俺ではなく、冥界の王だった。
「簡単なことだ。我が貴様をこの世界に転生させたのだ…黒井正継。貴様がこの世界でシンクロ召喚をする度に、その時に発生するエネルギーが我に流れ込む。そして、そのエネルギーを利用して、我の復活の糧とする…そういうからくりだ」
「は………?」
衝撃的な事実を聞かされた正継は唖然とする。
…やっぱり、無理やりにでも追い出すべきだったか…?いや、そうしたところで、冥界の王が何かしらの手を打ってきただろうし、俺の目の届く所で明かされて良かったと思うべきか。
そんな風に思考を切り替えつつ、正継に声を掛ける。
「正継、気にするなよ。そもそも利用したこいつが悪いからな」
「確かに我はこの男を利用した。だが、シンクロ召喚をすることを選んだのはこの男だ。他でもないこの男の過ちだ」
「…御託は良い。早く始めよう」
「良いだろう。だが、その前にこの男の体を利用しよう」
「…っ!逃げろ!正継!」
そう言って、慌てて駆け寄ろうとするが、一足遅かった。
冥界の王は正継の体を奪ってしまった。
「お前…!」
「フハハハ!やはり生身の体は良い!さぁ、次元の守護者よ、始めよう!」
正継の体を奪い、冥界の王はそう口にする。
「…あぁ。いくぞ」
俺は一呼吸置いて、デュエルディスクを構える。
それを見た冥界の王もまたデュエルディスク構える。
「「デュエル!!」」
そうして、俺達はデュエルを開始するのだった。
異変の黒幕は遊戯王5Dsに登場した冥界の王でした。アニメで見た時は不完全な状態での復活でしたので、今回は完全な復活を目指して、正継を利用した形になりました。
まぁ、それも来人の介入によって、目論見が潰れそうになってはいますが。
それでは、また次回。