S−Forceの新人隊員奮闘記 作:マナドゥム大好き
それでは、どうぞ!
「我のターン、ドロー!」
手札1→2
「我は手札から魔法カード、《異界共鳴−シンクロ・フュージョン》を発動!」
「…カウンター罠!《
「そうだろう。貴様はそうするしかあるまい」
「わかっているさ。ここからが本命だろ?」
「フッ。ならば、見せてやろう。我はライン・ウォーカーとグランド・キーパーをリリースし、《地縛神
その言葉と共に、巨大な石の心臓のようなものが出現し、そこに魂のような紫色のもやが集まっていく。
「クハハハ!この世界の人間の魂が、地縛神降臨のための贄となる。仮にここで貴様が我を倒したところで、この異常はやがて時空を乱す!つまり、どう転ぼうが我の目論見通りとなるのだ」
「…当然。こういう事態になることは想定していたさ。だから、先に手を打たせてもらったよ」
「なに?」
「地縛神をよく見てみろ」
俺の言葉を聞き、冥界の王が地縛神を見る。
「…!?地縛神の生贄になっている者がいない!?」
「あぁ。お前とデュエルしている間に小夜丸先輩に、S−Forceの技術を駆使して、この場所を別の次元へと移動させてもらったんだ。つまり、ここはすでにどこでもない次元だ。地縛神の生贄になる存在はどこにもいない」
「貴様…!」
俺が思わずニヤリとすると、俺の端末に連絡が入る。
『来人君!上手くいきましたよ!』
「ありがとう!小夜丸先輩。俺のデュエルが終わるまで、安全な場所で待機していてください」
『はい!来人君…頑張ってください!こんなことしか言えませんが、貴方の勝利を信じています』
「ありがとうございます。小夜丸先輩の言葉が一番嬉しいです」
そう言って、小夜丸との通話を終え、デュエルに再び集中する。
「…まぁ良い。貴様を倒せばどのみちこの世界は終わりだ。…究極の破壊をもたらせ!最強の地縛神!いでよ!WiraqochaRasca!」
その言葉と共に、最強の地縛神が姿を現す。
その姿はナスカの地上絵に描かれたコンドルそのものであり、体長は巨大…その一言につきる。
地縛神WiraqochaRasca ✪10 攻撃表示(ATK1)
攻撃力、1?…つまり、あの地縛神はアニメ効果か!
「…この瞬間、魔法・罠ゾーンのプリメラとエメトの効果を発動!2体をフィールドに特殊召喚する!」
重騎士プリメラ チューナー ✪4 攻撃表示(ATK1600)
重騎兵エメトIV ✪8 守備表示(DEF3000)
「そして、特殊召喚に成功したプリメラの効果発動!そして、それにチェーンして、フィールド魔法、《スタンドアップ・センチュリオン!》の効果を発動!モンスターが特殊召喚に成功した場合、《センチュリオン》モンスターを含めることを条件にシンクロ召喚を行う!俺はレベル8のエメトIVに、レベル4のプリメラをチューニング!シンクロ召喚!俺に力を貸してくれ!《赤き竜》!」
そうして、俺が呼び出したのは赤き竜だ。
しかも、ただの赤き竜ではない。
「赤き竜か…だが、ここにいる貴様は所詮、幻影…いや、これは!?まさか、貴様は…!」
「あぁ。この赤き竜のカードにはお前達が戦った赤き竜が宿っている。要は本物の赤き竜ということだな」
俺の言葉に続けるかのように、赤き竜が咆哮を上げた。
赤き竜 ✪12 攻撃表示(ATK0)
「プリメラの効果で、俺は《ウェイクアップ・センチュリオン!》を手札に加える。続けて、《赤き竜》が特殊召喚に成功した場合、デッキから《赤き竜》のカード名が記された、魔法・罠カードを1枚手札に加える。俺は《シンクロ・ランブル》を手札に加える」
来人 手札1→3
それにしても、本物の赤き竜が宿った時はびっくりしたな。
_______
_____
___
来人達が廃寮に向かう前。
俺がいつものデッキを手に取り、廃寮に向かおうとした時、それは現れた。
『カードが光っている?…えっと、光っているカードは…赤き竜。なんで赤き竜が?』
俺がそれを手に取ると、カードから咆哮が聞こえた。そして、それと同時にシグナーの痣が繋がっている映像が流れ込んでくる。
『来人君!?大丈夫ですか?』
『はい。大丈夫ですよ…どうやら、相手が地縛神ってことで、赤き竜が力を貸してくれるみたいです』
『赤き竜が…確かにこれ以上ない助っ人ですね』
『そうですね。…ちょっとデッキ調整するので、少し待っていくれませんか?』
『はい!お待ちしています』
『ありがとうございます』
___
_____
_______
現在
「またしても、我が行く手を阻むか!赤き竜!…ならば、ここで貴様との因縁に終止符を打つまで!《地縛神WiraqochaRasca》の効果!このターンのバトルフェイズを放棄する代わりに相手のライフを1にする!」
「…来るか」
「ポーラスター・オベイ!」
ウィラコチャラスカから紫の炎が放たれ、俺に命中する。
「ぐわぁぁああああ!!」
全身を灼くような衝撃が走る。
全身が悲鳴を上げ、思わず膝をつきそうになったが、なんとか踏ん張り、倒れることはなかった。
来人 LP4000→1
「ふぅ…流石に地縛神の一撃は効くな…」
「これを耐えるか…赤き竜の加護のおかげか?はたまた、貴様がこのような痛みに慣れているのか…まぁ、どうでもいいことだ」
「…まぁ、それはそうだな。それで、そっちはもう何もしないのか?」
「あぁ。我はこれでターンエンドだ」
「それじゃあ、エンドフェイズにレガーティアの効果発動。プリメラを魔法・罠ゾーンに表側表示で置く」
冥界の王 LP4000
手札0
場 《地縛戎隷ジオグリフォン》 ✪8 攻撃表示(ATK2500)
《地縛神WiraqochaRasca》 ✪10 攻撃表示(ATK1)
伏せなし
フィールド魔法 《地縛牢》
来人 LP1
手札3(内2枚、《シンクロ・ランブル》、《ウェイクアップ・センチュリオン!》)
場 《ヴィサス=アムリターラ》 ✪8 攻撃表示(ATK2500)
《マナドゥム・プライムハート》✪10 攻撃表示(ATK3000)
《騎士皇レガーティア》 ✪12 攻撃表示(ATK3500)
《赤き竜》 ✪12 攻撃表示(ATK0)
伏せ2(内1枚、《重騎士プリメラ》が表側表示)
フィールド魔法 《スタンドアップ・センチュリオン!》
「俺のターン、ドロー!」
手札3→4
「さて、このデュエルに幕を下ろそうか!俺は《赤き竜》の効果発動!赤き竜を除くフィールドのレベル7以上のシンクロモンスターを対象として発動できる。赤き竜をEXデッキに戻し、対象としたモンスターと同じレベルのドラゴン族シンクロモンスターをシンクロ召喚扱いで特殊召喚できる!俺は《マナドゥム・プライムハート》を対象にする!プライムハートのレベルは10!よって、レベル10のドラゴン族シンクロモンスターを呼ぶ!」
その言葉と共に赤き竜が咆哮を上げ、いくつもの緑の輪が出現する。
そして、その緑の輪を赤き竜がくぐり抜け、新たなシンクロモンスターが現れる。
「集いし星の輝きが、新たな奇跡を照らし出す!光差す道となれ!シンクロ召喚!光来せよ!《セイヴァー・スター・ドラゴン》!」
光来せし美しき白き竜は、赤き竜の化身そのもの。そして、かつて…いや、この時代からすれば未来だが、今まさに対峙しているウィラコチャラスカを打ち破った存在だ。
それが今、ここに再び光来した。
セイヴァー・スター・ドラゴン レベル10 攻撃表示(ATK3800)
「《セイヴァー・スター・ドラゴン》…!これも因果か!」
「さぁ、いくぞ!《セイヴァー・スター・ドラゴン》の効果!相手フィールド上のモンスター1体の効果を無効にする!俺はウィラコチャラスカの効果を無効にする!サブリメーション・ドレイン!」
セイヴァー・スター・ドラゴンが光を放つと、ウィラコチャラスカが力を失う。
「バトル!セイヴァー・スター・ドラゴンでウィラコチャラスカに攻撃!シューティング・ブラスター・ソニック!」
セイヴァー・スター・ドラゴンが光を纏い、ウィラコチャラスカに突撃する。
そして、セイヴァースターの攻撃はウィラコチャラスカを貫き、そのまま冥界の王へと攻撃する。
「ぐぉぉぉおおお!」
冥界の王 LP4000−3799=201
攻撃を浴びせると同時にセイヴァースターは乗っ取られていた正継を取り戻した。
「依代の人間まで…!おのれ!おのれぇ!」
「これで、終わりだ!《マナドゥム・プライムハート》でジオグリフォンを攻撃!プライムハート・リフレーミング!」
プライムハートが跳び上がり、そこからジオグリフォンに向かって、ライダーキックを喰らわせ、そのまま破壊した。
そして、そのまま冥界の王のライフを0にした。
冥界の王 LP201−500=−299
「おのれぇぇぇ!!」
断末魔の声を上げながら、冥界の王は消え去った。
///////////////
「う…!ここは?」
「目を覚ましたみたいだね。正継」
「来人…そうだ。俺は冥界の王に体を乗っ取られて…」
「あぁ、そうだよ。ちなみに、冥界の王はきちんと倒しといたから安心して。赤き竜も力を貸してくれたんだ」
オシリスレッド寮の自室で目を覚ました正継に俺はそう口にする。
「そうか…」
「さて、この世界を乱していた存在は消えたし、俺はそろそろ戻るよ。…あ、そうだ。正継、君のデッキを確認してみたけど、シンクロモンスターはすべて消えてたよ。多分、君のシンクロモンスターは冥界の王が用意したものなんだろう」
「冥界の王が…その冥界の王が消えたから、俺のシンクロモンスターは消えたのか」
「そういうことだ。…カードを置いていくから、それで新しいデッキを組むと良い。ちゃんと未来のカードプールのカードもあるから大丈夫だ。まぁ、融合以外のEXデッキのカードとか、それに関係するカードはないけど、そこは我慢してもらうしかないな」
「いや、充分だ。ありがとな…なぁ、来人…お前は一体何者なんだ?」
「俺か?…俺はS−Forceの隊員だよ。色々あって、今回みたいにいろんな次元の歪みを正しているんだ」
「S−Force!?…マジかよ…逮捕とか言ってたのはそういうことかよ!?」
「まぁ、そういうことだ。もう心配はいらないと思うけど、またなんかやらかしたら、今度こそ逮捕することになるから、気を付けてくれ」
「…わかってる。今回のことで流石に懲りたって…」
「それなら良かった。…まぁ、色々あったけどさ、せっかく転生したんだ。第2の人生、思いっきり楽しんで」
「あぁ、そうする。…来人も頑張れよ」
「ありがとう。それじゃあね」
俺は正継にそう告げて、この世界から去るのだった。
本当はこの後、S−Forceの基地に戻るシーンも入れたかったのですが、ここで区切って、次回に繋げた方が良いと思って、ここまでにしました。
それではまた次回。