今回はOVA・原作・漫画で余りスポットの当たらなかったあの人物を作者なりにスポットを当ててみました。
照和25年
並行日本・後世日本を巻き込んだ第二次世界大戦は未だ終息の道が見えなかった。
後世日本国首相 大高弥三郎は日本国首相 垂水慶一郎と協力態勢を築き、侵略の魔の手を伸ばす神聖欧州帝国に対抗していた。
大西洋
フォークランド諸島
アルゼンチン沖500kmに浮かぶこの小さな島々は、大西洋の制海権を巡る上では重要な拠点である。
アルゼンチンが親独政権である中、英領であるここは彼の国を牽制する上では絶好のポイントであるが無論それは独軍の知る所でもある。
第二次日英同盟締結後、高野総長の進言によりここフォ島は坂本良馬中将揮下の艦隊によって守られていた。
ポート・スタンレー
日本海軍基地
ここは以前、イギリス海軍の基地であったが現在は坂本艦隊が間借りする形で使用している。
坂本「ここも変わらんな……」
以前来た際もここを使用したが、街の人々や基地要員としていたイギリス兵も再び来た際には前以上に歓迎してくれた。
しかし状況は厳しい、敵潜に幾多もの輸送船が沈められ島の生活は困窮していた。到着後自分らも敵潜狩りの任務に従事していたがいかんせん数が多い。
また最近では敵も新型の日本武尊程ではないが潜水戦艦や潜水空母と呼べる物を配備しているとの事だ。
桟橋から一人水平線の彼方を見ている坂本の元に歩み寄り人物が一人。
「ここにいらしたのですね、司令」
振り返った先にいたのはダルグレーの瞳と、同じ色の長い髪をポニーテールにし、若干癖の付いた前髪は七三分け気味になって薄紅色の和服の袖をタスキで縛り、紺色の袴を履き、下には白い長靴下を履いた女性が一人立っていた。
坂本「あぁ君か鳳翔くん」
航空母艦 鳳翔
今次大戦で未来より参戦した艦娘の一人で、現在は幾人かの仲間達と共に彼の下に配属されている。
鳳翔「山南参謀さんからもう間も無く、お味方が到着なさるそうです」
坂本「ありがとう、予定通りだ」
彼女の作る料理は艦隊の乗組員らからも絶賛の声が上がっており、坂本中将もまたその一人である。だが夜中に食堂にて二人だけで談笑する姿がよく目撃されるそうだ。
鳳翔は坂本の横に並び一緒に彼方を眺める。
鳳翔「司令官、今回来る方々は一体どのような人達何ですか?私達でも知らされていないのですが…」
坂本「そうか…まぁ無理も無い軍令部が長らく秘匿していた2隻だからな。おそらく一緒に来る自衛隊さんも驚いてる頃だろう」
鳳翔「自衛隊の方は確かあさぎり型護衛艦が何隻か来るんでしたよね?」
坂本「うむ」(しかし私にあれか……皆の進言に総長の命とあっては乗るしか無いが、やはりあれは私には似合わん気がする…)
鳳翔「司令官、あれを」
鳳翔が指刺す方を見ると艦影が見えた、前衛にはおそらくあさぎり型護衛艦と思わしき艦が一隻。だがその後方にさらに巨大な艦影が見えた。
坂本「来たか……鳳翔くん」
鳳翔「は、はい」
坂本「港に行こう。そこならもっとよく見れる筈だ」
彼女を連れ立って坂本は長門や陸奥の停泊する港湾へと向かった。
港湾では突然現れた新型艦に所属の艦娘達がごった返していた。
坂本「おや、皆出揃ってるようだね」
山城「あっ!」
坂本を見つけるな否や扶桑型戦艦の山城が詰め寄って来る。
山城「司令官これはどういう事ですか⁉︎」
坂本「どう…とは?」
山城「これですよ‼︎」
停泊する二隻を指差しながら山城が迫る。
山城「こんな大きなのが二隻も来るなんて聞いていなんですけど⁉︎」
坂本「あぁ…いやすまないね、高野総長から到着するまで艦については詳細を話さんようにと言われていたからね…」
山城「ぐっ…山mじゃなくて高野総長の命令ならまぁ……」
時雨「それにしてもすごく大きな戦艦ですね。大和さんより大きいんじゃない?」
青葉「これはスクープの予感!!」
利根「お主はそればっかりじゃな…」
瑞鶴「今気づいたけど、鳳翔さんも一緒だったんですね」
鳳翔「はい、山南参謀から司令をお呼びするように言われまして」
そうこうとやりとりをしているとあさぎり型から自衛官が降り坂本の下はやって来た。
「坂本中将であらせられますか?」
坂本「そうだ」
「海上自衛隊 護衛艦あまぎり艦長の海老名 洋子一佐です。本日付けで貴艦隊の援護の為配属されました」
坂本「艦隊司令の坂本良馬だ。よろしく頼む一佐」
海老名「司令、早速お伺いしたいのですがこの二隻は一体なんなのでしょうか?私のあまぎりを含む四隻が護衛に着いた時から艦名等一切が不明だったので…」
坂本「うむ、まずこの艦。この艦の名前は出雲だ」
戦艦出雲
諸元
全長:260.3m
全幅:38.9m
最大速力:30ノット
武装
主砲:50口径41cm3連装砲3基9門
副砲:60口径15.5cm3連装砲1基3門
高角砲:12.7mm単装砲6基6門
機銃:25mm3連装砲10基30門
その他:マ式豆爆雷投射基2基・28連装噴進砲6基
外観:Wowsの出雲
概要
後世日本海軍が東方エルサレム共和国もしくは満州国用にかつての大和型戦艦の没設計案の中から選考し建造を進めていた艦。戦況変化に伴い坂本艦隊への配属が決定した。
坂本「そしてもう一方は薩摩だ」
戦艦薩摩
諸元
全長:298.03 m
最大幅:40.62 m
最大速力:29ノット
武装
主砲:45口径51cm連装主砲4基8門
副砲:50口径20.3cm連装砲4基8門
高角砲:65口径10cm単装砲4基4門
機銃:60口径40mm連装砲20基40門
その他:25mm3連装砲30基90門・マ式豆爆雷投射基8基・28連装噴進砲8基
概要
木製戦艦八咫烏が日本武尊の船体のテストを行ったなら、この薩摩は日本武尊の各種兵装のテストベット艦とでも言うだろう。日本武尊建造に当たり51cm砲の射撃テスト、通信その他新型対空火器の運用テストを行ったのがこの薩摩である。大泊で売却待ちをしていたところを出雲同様に坂本艦隊への配属が決定したのであった。
外観:Wowsの薩摩
海老名「薩摩に…出雲……」
坂本「確か君たちのところにも"いずも"はいるのだったね?」
海老名「はい、こちらの出雲とは随分と様相が違いますが」
坂本「はははwそれもまた一興」
然るのち、正式に坂本艦隊へ配属となった二隻。坂本中将は旗艦を長門から薩摩へと移しフォ島防衛に尽力するのであった。
〜次回へ続く〜