中央暦1639年12月
トーパ王国
彼の地にて起こった「魔王復活」
日本が異世界に転移して一年近く。トーパ王国の「世界の扉」へ伝説の魔王ノスグーラ率いる魔物の軍勢が攻め寄せるという事件が起こる。
聯合政府は、トーパ王国政府からの要請を受け国際緊急援助隊として先遣小隊を派遣することになった。この時の作戦名が『オペレーションモモタロウ』である。
派遣部隊
・陸自 高機動車5台、96式装輪装甲車1両、89式装甲戦闘車1両、10式戦車1両、ヘルダイバー3機
・日本陸軍 蒙古2台、兵員輸送車5台
・扶桑陸軍 チリ改4台、兵員輸送車4台
派遣先の城塞都市トルメスまでは、輸送艦「おおすみ」によって運ばれた。
現地民の協力を借りどうにか撃破するもその道のりは過酷なものであった。
まず一つにヘルダイバーの40mmが通用しないことが挙げられる。
全く効かない、というわけではなかったが倒すまでには至らず10式戦車の120mm滑空砲の一撃で倒すというものであり、扶桑陸軍や日本陸軍の将兵の中にも魔物との戦いで少なからぬ被害が出た。
これにより完成間近であったヘルダイバーの改良型の実戦配備が防衛庁で決定する
そして魔王は最期に「まもなく魔帝様が復活する」と言い放ち絶命する。
その後以前から自衛隊や陸軍兵士に対して言われていた「太陽神の使い」というものについても詳しい研究が開始された。
その答えを知る鍵となるのはエルフの聖地「神森」にあるとされる遺跡である。
ここにはその当時彼らご使ったとされる「雷神の船」や「巨大な鋼鉄の水獣」が眠っているとされており、調査に向かう事に。
遺跡は森の中に不自然に開かれた平地にあり、草で覆われた石造りのドーム状の建物で扉はなんと鋼鉄製ときた。
エルフ達曰く、「神の船は戦いで自らの血を使い果たし、動かなくなった」とのことだった。
また遺跡自体は長年彼らの持つ「時間遅延魔法」で当時と変わらぬ姿で保存されているとのこと。
遺跡の中に入り調査団がまず最初に目についたのは「雷神の船」であった。
それも一つではなく合計で五つもあるというのだ。
一つは五角形状のエアインテーク、外側に傾いた斜め双垂直尾翼などを持ち、全体的に垂直面が少ない、ステルス機に特有の機体形状を有する。
二つ目はは大型カナード、前進翼形態と後退翼形態をとる特殊な可変翼、水平尾翼形態と外半角のついた垂直尾翼となる形態をとる全遊動式尾翼によって構成される三面翼構造をしている。
三つ目に関してはF-22の胴体を延長したような外観を持ち、主翼をデルタ翼化、垂直尾翼を有する。
四つ目は主翼は前進翼で前縁フラップと後縁フラッペロンで構成されており、なんと機体には日の丸が施されていた。
そして最後の五つ目はカナード、可変後退翼、上下2枚ずつ計4枚の斜め尾翼から構成され、エンジンは水平方向への推力偏向が可能な2基のベクタードノズルを持っていた。
調査団一同が疑問に駆られる中で同伴していた自衛隊員がこれら全てを知っていると言う。
彼曰く、「これらは全てとあるフライトシューティングゲームに登場する架空の戦闘機達である」と言うのだ。
以下の説明は彼によるものである。
・CFA-44 ノスフェラト
全長 24.04m
全幅 14.58m
全高 5.03m
重量 18,500kg
最大速度 マッハ2.2
・X-02A ワイバーン
全長 21.84m
全幅 18.3m(外翼展開時)11.54m(外翼収納時)
全高 4.36m(外翼展開時)3.42m(外翼収納時)
重量 16,800kg
最大速度 マッハ2.5+
・FB-22 ストライクラプター
全長 19.56m
全高 5.41m
翼幅 13.11m
最大速度 マッハ2.2
・ASF-X 震電II
全長 19.5m
全幅 14.0m
全高 3.56m
最大速度 マッハ1.8
・XFA-27
全高 5.45m
全長 22.5m
全幅 20.0m
最大速度 マッハ2.6
まさか架空の戦闘機、それも日本国のF35を凌ぐ性能を有する機体ばかりで調査団は彼の言う「ゲームの世界から飛び出て来た」という説を推すしかなくなった。
そしてその遺跡の地下にある「鋼鉄の巨大な水獣」が眠る地底湖へと向かう。
地底湖は厳密に言えば水中に外海と繋がる出入り口があるらしい。
そこで彼らは透明な淡水で湖底まで見える地底湖にひっそりと浮かんでいる、黒く巨大な影を見た。
それは誰が見ても明らかに潜水艦と呼べる代物ではあるのだが、大きさが桁違いであった。
日本聯合最大の軍艦である「まほろば」を遥かに凌ぐ巨体をしており、甲板上にはなんと飛行甲板があるでは無いか。
調査団は先程の隊員に“これについても知ってるか?“と聞くと、以下の返答が返って来た。
・シンファクシ級潜水空母 3番艦:アリコーン
排水量 650,000t
水中排水量 810,000t
全長 495m
幅 116m
全高 54m
速力 37ノット(水上)42ノット(水中)
潜航深度 約600m
上記の諸元について聞いた調査団はもうついていくことができなかった。
これらは全て日本聯合によって接収され詳しく調査が行われることになった。
特に日本国が注目したのは「震電Ⅱ」と「FB22」であった。
前者に関しては開発が進められるている「F-3」そのものである為、防衛省は迷うことなく本機を採用し、量産・実戦配備させることを決定し三菱重工などに解析を依頼。
後者に関しては史実でも考えられていた改良プランであり、元となるF22も僅かながら国内の存在することから、在日アメリカ軍への量産・提供運用が予定される。
そして最大の焦点となったアリコーン
本艦に関してはゲームのストーリー上確かに一度沈められたが、ゲーム内に登場するエルジア国が密かにサルベージし復元、再度テスト航海を行っている最中にこの異世界に転移させられ戦った。
アリコーンが何故この世界に残留することになったのかについては、艦内に残されていた艦長の日記から読み解くことができた。
それによると新たに任命された艦長はこの艦がサルベージされたことに複雑な思いを抱いており、この世界を去る際にここに封じようと決心したというわけであった。
ゲーム内での愚行を繰り返さない事を決心した日本聯合はアリコーンを改めて、「天照型潜水空母 一番艦:天照」として配備する事に決定する。
〜次回へ続く〜