激突‼︎超時空世界大戦‼︎   作:短号司令官

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亀更新になる予定です。


幕開け
第一話 異変


 

照和25年 5月 

後世世界 日本 帝都

首相官邸

 

昨年冬、連合軍による一大反抗作戦の失敗によるブレスト休戦協定が結ばれて早数ヶ月。

ここのところ、独軍が妙に静かなことに後世日本国首相の大高弥三郎は違和感を抱いていた。

 

大高「ブレスト休戦協定の締結から大分経つ…もうそろそろ行動を起こしてもおかしくない筈だ……高野さん、貴方はこれをどう思われる?」

 

彼の前に座る一人の海軍軍人、山本五十六こと高野五十六に問う。

 

高野「確かに異様です、協定で定められた期限ももう過ぎてます。何かあるのは間違いないでしょう」

 

大高「平和なのは良いことです。しかしどうもおかしい…何かとてつもない……我々の予想もつかない何かが起こっている……そんな気がしてならないのです……」

 

高野「?……どういうことです…?」

 

大高「私にも……ただそんな気がするのです……」

 

大高の不安は果たして…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大西洋

 

アイスランド島 イーサフィヨルズ

旭日艦隊基地

 

日本武尊

 

呼び鈴の鳴る電話の受話器を取る大石蔵良長官。

 

大石「俺だ……林中佐か…どうした?」

 

相手は旭日艦隊直属の諜報機関『ハギス』の指揮官 林信吾中佐であった。

 

林『はい、実は長官に聞きたいことがあって連絡したのですが…』

 

大石「なんだ?」

 

林『ここ最近、ジブラルタル海峡から独艦隊は出撃しましたか…?』

 

大石「……いや、艦隊は愚かUボートの一隻も出ていない。ちらほらはいるがそれも月に一隻出るか出ないかぐらいだ」

 

林『なるほど……』

 

大石「何かあったのか?」

 

林『はい、実はここ最近立て続けに敵地中海艦隊が港を出港しているんです』

 

大石「何?」

 

林『念の為、先に紅海の方にも連絡を入れたのですが結局敵艦隊は出てこなくて……』

 

大石「………」

 

大石は直様幕僚を招集、中佐には軍令部にこの事を伝えるように言い渡す。

 

大石「林中佐から齎されたこの情報…諸君はどう思う…?」

 

磯貝「単に地中海の何処かに、艦隊を秘匿しているだけなのでは?」

 

磯貝航空参謀の考えに原参謀長が言う。

 

原「だとしても隠す理由が無い、何のためにわざわざそんな事をする必要があるんだ?」

 

磯貝「あ……確かに………」

 

大石(奴ら……一体どこへ………?)

 

翌月、遠征中の全日本艦隊に緊急帰蝶命令が下る。

 

 

 

 

 

6月 帝都

 

海軍省

 

緊急命令ということもあってか、詳細は詳しく語られぬまま帰還した大石、高杉、川崎、坂本らは高野に招かれていた。

 

高杉「総長、今回の帰蝶命令一体どのような理由があって…?」

 

開口一番口を開けたのは高杉英作であった。

 

坂本「確かに、少数なら兎も角何故全艦隊を?」

 

両者の疑問に高野が説明を始める。

 

高野「諸君らは昨年度末に結ばれた休戦協定を覚えているな?」

 

川崎「えぇ、英国民を人質に取られる程ですから」

 

高野「その休戦期間を過ぎても尚、独軍は動かぬ寧ろ姿を消しつつある」

 

坂本「確かに、英本土戦線を除けば印度ウラル戦線は規模を縮小しつつあります」

 

大石「加えて、独艦隊までもが行動を控え地中海の何処かに姿を消しております」

 

次の瞬間、高野の口から驚きの一言が出てくる。

 

 

 

 

高野「……その独艦隊の行方が分かった」

 

 

 

高杉「なんですと⁉︎」

 

このことに四人は驚きを露わにする。

 

坂本「して何処へ……?」

 

高野「貴様らは、異世界というものを信じるか?」

 

川崎「はい…?」

 

大石「異世界……?」

 

高野「そうだ、まぁ我々が生きているこの世界もそうなんだがな」

 

そう言いながら苦笑いをする高野に坂本が問いかける。

 

坂本「と言いますと……独軍はその別世界にいるのですか、一体どんな世界で」

 

高野「それがなんとな、我々の前世の世界だ」

 

大石「なっ……⁉︎」

 

高野「それも未来の時代だ」

 

高杉「前世世界の……」

 

川崎「未来…」

 

高野「時期としては、奴らは三月頃には侵攻路を確保しここ数ヶ月に渡って艦隊や車輌を既に送り混んでいるらしい」

 

坂本「なんと……」

 

高野「さらに奴らは、その世界にいるある特殊な生物を味方につけたらそうだ」

 

大石「生物……?」

 

高野「確か…深海棲艦……とやらだったか…?まだ調査中だから詳しいことは分からんが」

 

すると坂本はある事に気づく。

 

坂本「総長、そういえば前原君はどうしたのですか?姿が見当たりませんが…」

 

高野「あぁ、彼なら既にその別世界へ行っている」

 

大石「なんですと⁈」

 

高野「ちょうど半月程前だな、実は我々も南方の方に別の出入り口を見つけてな、そこから向かわせている」

 

 

 

遡ること二週間、高野の姿は神楽坂の料亭にあった。

 

襖の向こうから女将の声が聞こえ、「通してくれ」とひと言だけ言うと、ゆっくり襖が開かれる。

 

「どうも遅くなりました総長」

 

そういって入ってきたのは、片手に絵の具やキャンバスが入った鞄を持ち、日除けの帽子を被った見るからに絵描きの格好をした1人の男だった。

 

高野「よく来てくれたな、前原」

 

彼こそが、日本海軍の秘匿潜水艦隊『紺碧艦隊』の司令官である『前原一征』である。

 

向かい合わせに前原が座る。

 

高野「まぁ、先ずは一杯やってくれ」

 

前原「はい」

 

高野が徳利を手に、前原は御猪口を差し出す。徳利から注がれた日本酒を前原は一気に飲み干す。

 

前原「総長、粗方の予想はつきますが、私をお呼びになったのは如何なるご用件で?」

 

高野「実はな貴様の艦隊に任務を与えるために、命令書と説明をするためにな」

 

前原「任務でありますか?戦闘……もしくは諜報任務でしょうか?」

 

高野「後者だ、命令書と作戦司令書だ。」

 

命令書と作戦司令書を受け取った前原に高野が話を切り出す。

 

高野「近頃、独軍が各地から姿を消しているのは君も聞いているだろ?」

 

前原「はい、行方知れずでありますが」

 

高野はそれから独軍の行方やその異世界について話す。

 

前原「成程…それなら我々が掴めない理由も分かります。」

 

高野「君にはその異世界がどのようなところか、また世界情勢や独軍の侵攻状況を探ってきて欲しい」

 

前原「確かに我々がいきなりその世界に行くにしても何の情報もなく行くのは危険ですからな」

 

高野「それとだが……ある人物に会ってきてもらいたい」

 

前原「?……どのような方で…?」

 

高野「あちらの世界で生き残っている海軍軍人だ。その彼が我々に接触して来てなこんなものを渡して来たんだ」

 

そう言うと高野は『極秘』と書かれた艦艇資料を渡す。

その中身を開封して確認した前原の表情は驚きに満ちていた。

 

前原「こんな……こんなものを……前世の我が軍は……」

 

高野「彼に君らの事を話すと、君にこれを託すと言うんだ」

 

前原「私に……ですが……」

 

高野「まぁ確かに気持ちは分かるよ、だが彼が言うには"君なら絶対にこの艦の実力を発揮でき、世界の為に役立ててくれる"と言うんだ」

 

前原「……」

 

しばらく資料を黙って読み進めた前原は顔を上げる。

 

前原「分かりました…この艦…大和型四番艦もとい"海底軍艦 羅号"受領致します」

 

高野「頼むぞ、羅号は既に紺碧島に向かわせてある。明日には到着しているだろう」

 

前原「了解しました」

 

 

翌日、前原はそのまま本土を後に連絡機に乗り各島々を転々とし古巣の紺碧島を目指す。

 

3日後、前原は大竹大尉の雷洋に乗り紺碧島に差し掛かっていた。

 

 

大竹「司令!紺碧島が見えました!」

 

視線の先には古巣が見えるだが、島の中央の湾に何やら巨大な影が見え、それが前原の好奇心を揺さぶる。

 

前原「大竹大尉、高度を落としてくれ」

 

雷洋は高度を落としつつ紺碧島に接近する。そしてその影は徐々に細部が鮮明に見えてくる。

 

前原「おぉ……これが………‼︎」

 

湾内に浮かぶ巨大な艦、周りにはイ501潜や701潜がいるがそれよりもはるかに大きい。艦橋構造物を見ると前世日本海軍が作り出した大和型戦艦そのままだ、武装配置も四連装砲が前部に二基後部に一基、三連装砲が艦橋部と後部一基ずつ、そして何より目を引くのが艦首から突起物とともに突き出た巨大なドリルだ。

 

前原は信じられなかった、まさか前世でこんなものが健造されていたなど聞いたこともなかった。

 

湾内に着水し奥にある水上格納庫に入る。

 

桟橋には副官の入江九市大佐や品川弥治郎中佐が待っていた。

 

入江「司令官、お帰りなさい!」

 

品川「お待ちしておりました」

 

前原「副司令に先任か、ご苦労」

 

雷洋から降りる前原は早速話す。

 

前原「副司令、早速だが…」

 

入江「分かっております、羅号ですな」

 

前原「早くて助かるよ、着替え次第直ぐに行く」

 

軍装に着替えると湾を一望できる浜辺へとやってきた。

そこから前原はボートに乗り移り羅号を間近で見る。

 

前原「でかい……亀天や健造中の須佐男よりも遥かに大きい……」

 

その横で品川が説明を聞きながら羅号へと乗り移る。

 

品川「全長390m 基準排水量21万8000t 全幅67m 武装は45口径51cm四連装砲三基12門に15.5cm三連装砲二基6門 これだけでも強力なのにさらに潜水も可能で重力制御により超音速で空中を飛行可能です。これは日本武尊をも上回ってます」

 

入江「これを見たときは自分達も度肝を抜かれました。まさか前世の我が軍がこんなものを作っていただなんて…」

 

前原「これが我が艦隊の旗艦か……」

 

天高く聳える艦橋を前原は見上げて言う。

 

前原「話は変わるが、軍令部から新たな命令を受け取ってきた」

 

入江「本当ですか…」

 

前原「あぁ1500までに幕僚達を集めてくれ、作戦の説明を行う。」

 

品川「了解しました!」

 

 

数時間後の後に幕僚らが集められ、作戦の説明と打ち合わせが行われた後に、艦隊将兵達は出航準備を急いだ。

 

2日後、艦隊は羅号を旗艦に紺碧島から出港する。目指すは未来世界。

果たしてどうなっているのか………

 

 

 




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