激突‼︎超時空世界大戦‼︎   作:短号司令官

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前回の投稿から期間が空いて申し訳ありません。
その分今回は内容を盛りだくさんにしましたのでどうぞお楽しみください。


第2話 激闘 紅海海戦

 

先のフェルゼンとの激闘を経て、日本武尊は紅海海中深くを20ノットの速度で南下していた。

 

日本武尊 艦橋

 

原「ジブチ市街地への…砲撃⁉︎」

 

原参謀の驚きに満ちた声が響く。

 

大石「そうだ。あれだけの巨体でさらに甲板上には謎のターンテーブル、奴が列車砲を搭載しているのはまず間違いないだろう」

 

磯貝「ですが…余りにも無謀過ぎやしませんか…?」

 

大石「まぁこれもあくまで仮説だ。本当かどうかは分からん」

 

富森「ですが長官。可能性は無きにしも非ず、無視はできません」

 

大石は頷くと手元の懐中時計を見る。

 

大石「そろそろマッサワへの上陸が始まってる頃だな…」

 

するとそこへ連絡が入る。

原が目で読んで大石に報告する。

 

原「長官、どうやらマッサワへの上陸は予想以上に手こずってるようです」

 

電文を手渡され大石が読むが内容は予想外のものだった。

 

–マッサワ 上陸成功ナレド 前方敵軍団ノ猛攻ニヨリ前進ハ困難 後方ハモンスター(深海棲艦)アリ 被害増大ノ予想アリニツキ 航空支援ヲ要請ス–

 

大石「まずいな…」

 

富森「このままでは上陸部隊が…」

 

磯貝「どうもが艦隊に猛烈な空襲に合って、迎撃で手一杯のようで…」

 

原「それで…航空支援が出せんと」

 

大石はしばらく考えた後笑みを浮かべる。

 

大石「諸君、敵旗艦を沈める前にちょいと寄り道するぞ」

 

それを聞いて一同は頭に疑問符が浮かんだが取り敢えずは大石の指示に従う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅海 ダフラク諸島南

 

さて一方で、カール・J・マンフォード大将揮下のアメリカ連合艦隊はネウロイ・棲艦艦載機・独空軍機からの猛烈な空襲を受けていた。

 

 

旗艦 双胴空母 イエローストーン

 

先程から上陸部隊からの度重なる航空支援の要請が来るが今はそれどころではない、支援に出したくともこの状況では到底無理だ。

 

敵機来襲との報告を受けた当初こそアーレイバーグ級やタイコンデロガ級がSM-2やシースパローを使って迎撃していたが数が増えるにつれて防空網を突破してくる者が現れ始め、F/A-18やF-94が迎え撃つも次第に乱戦となり現在へと至る。

 

マンフォード「誤算だ…敵が多すぎる……」

 

空と海中双方で起きている戦闘を目にマンフォード大将は悲観した声を上げる。

するとそこへ命令が入る。

 

「提督ジブチ司令部からの命令です」

 

マンフォード「なんだ…?航空支援なら無理だぞ……」

 

「いえ、後退命令です」

 

それを聞いた彼の脳内は数秒思考が停止して現実へと戻る。

 

マンフォード「後退…だと…?…では司令部はマッサワを見捨てろというのか…⁉︎」

 

「そうとしか言いようがありません……」

 

マンフォード「だとしても、誰が上陸部隊を支援するんだ…?それに我々とて退避もままならない状況なんだぞ…⁉︎」

 

とは口で言いつつも、実は先程から似たような内容の電文が大石の名で何度か来ていたのだ。それには"自分達が支援をする"という申し入れでもあった為マンフォード大将にはこの命令の出元というのも想像が付いた。それに仮に後退したとしても、構図的には自軍がジブチ司令部付近で待ち構え南から米海軍機動部隊全勢力を持って敵旗艦を迎え打てるという行動にも繋がる為戦略的後退ということになる。

 

だがそれでも上陸部隊は見捨てられないし、また自軍の後退すらできないのだ。

 

判断に迷ったいたそのとき、通信が入る。

 

『こちらアルバトロス1、米海軍旗艦イエローストーン応答せよ』

 

マンフォード「こちら艦隊司令のマンフォード大将である。貴官は何者か?」

 

『こちらは海上自衛隊 第五護衛群所属 迫水 洋平三佐であります。高杉長官及び涌井司令の命令で貴艦隊の後退の支援に参りました』

 

マンフォード(日本海軍…!)

 

その直後、右舷側から爆音が近づいてくるのが分かり二、三秒後にはイエローストーン艦橋前を二機のF-35JBがものすごい勢いで通過していった。

 

マンフォード「あれが…未来の……」

 

 

 

 

 

F-35JB

 

迫水「なんて数の敵だ…!よくこれだけの数に持ち堪えられたな」

 

頭上で繰り広げられる空中戦を見ながら迫水が言う。

 

柿沼『小隊長!』

 

迫水「あぁやるぞ!アルバトロス2続け!」

 

柿沼『了‼︎』

 

2機は機体を傾け降下し、味方空母を肉薄しようとする独攻撃機を照準に収める。

 

「FOX-2‼︎」

 

ミサイルベイからそれぞれ二発ずつの04式空対空誘導弾が飛翔し、全て敵攻撃機に命中し、敵機は爆散し海の藻屑と化した。

 

そこからさらに遅れて味方機が到着し、支援を開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

マンフォード大将は援軍が到着したことで艦隊への攻撃が止んでいるのを見て後退を命令する。

 

マンフォード「今のうちか……全艦に通達、我が艦隊はこれより後退しバブ・エル・マンデブ海峡で敵を迎え撃つ。収容できる艦載機は所属を問わず各艦収容せよ」

 

「ですが提督、上陸部隊が…」

 

マンフォード「大丈夫だ。上陸部隊の支援には日本の戦艦が今頃向かっているはずだ」

 

「ですが……そこまで日本の戦艦を当てにしていいのでしょうか?幾ら戦艦といえど要塞砲や敵機の攻撃を受ければひとたまりもないかと…」

 

マンフォード「心配することはない、日本の戦艦はしぶといからな。

ちょっとやそっとのことでは沈みはせんよ」

 

艦隊は転身し一路後退を始める。

またマンフォード大将は上陸部隊のモートン・ボーリング中将宛に電文を送り「見捨テハシナイ、ダガヨリ強力ナ味方ガ 間モ無ク現レル」と送り戦域を離脱する。

 

そのマッサワでは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

爆音が響き、瓦礫が爆炎と共に散乱する。

上陸部隊はエイブラムスやパットン戦車を盾に攻撃を加えるが戦況は押されつつあり、さらに背後の海上からは深海棲艦の攻撃もあり前進も後退もできない絶望的な状況下に置かれていた。

 

 

ボーリング中将は艦隊が後退した代わりに別の増援が来ると聞いて訝しんだがこの際、頼めるものなら早く来いと祈っていた。

 

「ったく‼︎増援はいつ来るんだ⁉︎」

 

ボーリング「諦めるな‼︎必ずくる、それまで持ち堪えるんだ‼︎」

 

「ですが前方にはナチ共、後方には魚の化け物とどうしようもできませんよ⁉︎」

 

将兵達から悲鳴に似た声が挙げられ、ボーリングは歯軋りする。

すると海上を見張っていた将兵の一人が何かを発見したのか大声で叫んで海面を指差している。

 

そこへ目を向けると海面が盛り上がったかと思えば、そこから現れたのは噂に聞いていた日本武尊であった。

それに続いて、日本武尊よりも大きく形状も似ている羅号が浮上して来た。

 

 

 

浮上完了した二隻は主砲合計六基を右舷へ旋回させ照準を陸地へと取る。

 

日本武尊 艦橋

 

「距離良し!包囲良し!」

 

「照準良し!装填完了‼︎」

 

富森「撃ち方始め‼︎」

 

富森艦長の号令で九門全てが火を噴くという初っ端から全門斉射であった。

 

羅号 司令所

 

「日本武尊発砲‼︎」

 

入江「始めから全門斉射とは、富森艦長も張り切ってますな」

 

前原「うん、こちらも始めるぞ」

 

入江「砲術長、用意は?」

 

「いつでもどうぞ‼︎」

 

前原の方を見て確認した入江が砲撃開始を命ずる。

 

入江「砲撃開始ッ‼︎」

 

「ってぇー‼︎」

 

日本武尊に遅れること30秒、羅号も主砲全門斉射を敢行した。

降り注ぐ数多の51cm砲弾は敵トーチカ・要塞砲を次々に破壊し瓦礫の山へと変えていく。

 

だが深海棲艦が異変を察しこちらへと向かっていると報告が入る。

 

前原「やはり来るか」

 

入江「いよいよ、彼らの出番ですな?」

 

前原「そうだな。通信長、各潜水揚に下命浮上し直ちに敵棲艦を迎撃せよ!」

 

「はっ‼︎」

 

前原の命令を受けた潜水揚陸艦数隻は直ちに浮上し、後部ハッチを開く。

一連の流れを見ていた棲艦達からすれば不可解極まりない行動であったがその答えは直ぐに出てくることとなった。

 

果たして、浸水した格納庫の奥の闇から炎が一瞬見えたかと思うと次の瞬間にはイ級数隻が爆破した。

再び揚陸艦の方に目を向けると格納庫の中から次々艤装を装着した艦娘達が出てくるのだった。

 

「バァーーニング‼︎ラァーブ‼︎」

 

その一言と同時に主砲四基が火を噴き、ホ級とチ級数隻が薙ぎ払われたが砲撃の正体は帰国子女の金剛であった。

 

金剛「んん〜‼︎潜水艦から出ての攻撃なんて実にinterestingな発想デース!」

 

榛名「確かに…こんな風にできるなんて、榛名思ってもみませんでした」

 

金剛「Heyブッキー!準備はイイですカー!」

 

金剛は傍らを疾走していた吹雪に声を掛ける。

 

吹雪「はい!」

 

彼女は力強い返事をすると並走していた睦月・夕立を見る。

 

吹雪「睦月ちゃん、夕立ちゃん行くよ!」

 

睦月「うん!」

 

夕立「やるっぽぉーい!」

 

3人が駆けて行き、その後を金剛型四姉妹が追う。

最後に一人揚陸艦から出てきたのは大和であった。

 

大和「大石長官…」

 

大和は沿岸部へ向け砲撃を続ける日本武尊を見て呟く。

 

大和「見ていて下さいね…」

 

彼女は深呼吸をして凛とした顔を眼前に向ける。

 

大和「大和、推して参ります‼︎」

 

気合いを入れ、全速で海を駆け出していった。

 

 

 

 

 

砲撃をある程度終え、上陸部隊が前進していくのを確認した大石は。

 

大石「上陸部隊は前進を開始したようだな」

 

原「はい、これであの化け物にもやられずに済みそうです」

 

大石「うむ…さて我々も行くか」

 

原が頷く。大石は通信を羅号へと回す。

 

大石「前原、聞こえるか?」

 

前原『はい長官』

 

大石「これから俺は、化け物を沈めてくるよ。万一の事もある、お前はここに残ってくれるか?」

 

前原『……分かりました。ですが残存兵力の掃討が終わり次第すぐそちらは向かいますので、どうかそれまでは無理をなさらず』

 

大石「はははw分かってるよ。では頼むぞ」

 

前原『はっ!御武運を』

 

通信を終えた日本武尊は主砲を戻し、速力を上げながら海中へと潜航していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フェルゼンは邪魔者の居ない海域を悠々と進み、遂にジブチを射程圏内へ収めようとしていた。

ナトルプ元帥は早速砲撃命令を出した。

艦橋と一体になっている下部の格納庫から二門のゲルマン砲が線路の上を進みながら出てくる。

車体は軋みを上げながらポイントに付くと装填作業が始まる。

 

尾栓が開き、砲弾・装薬の順で装填され最後は人の手で尾栓が閉められる。作業を終えて兵員が周囲から艦内へと足早に移動し終えると、巨大な砲身がゆっくりと持ち上がり仰角を取る。

 

ナトルプ「フハハ、これで連合軍も地獄を見ることとなるぞ。砲撃開始‼︎」

 

彼の命令が響いた直後、艦内各所のブザーが鳴り響いたかと思えば次の瞬間には前方の二門のゲルマン砲がけたたましい轟音と共に眩い閃光を走らせる。

 

砲弾は放物線を描きジブチ郊外へと一発が落下、もう一発は市街地へと落下した。

初弾からまずまずの成果が得られたことに満足した元帥は修正と次弾装填を急がせた。

 

ナトルプ「砕け…何もかも砕いてしまえ!ジブチの連合軍を瓦礫の山に変えてしまえ‼︎」

 

そう豪語した直後に悲劇は起きた。

 

 

 

 

海中

 

日本武尊

 

海上での騒音を捉えて、ゲルマン砲の砲撃と推察した大石。

 

大石「よし、次弾装填までは時間がかかる筈だ……艦長、全バラスト放出浮上だ」

 

富森「はっ…了解」

 

原「長官、本当にやるのですか…幾らなんでも無謀すぎるのでは…?」

 

大石「原くん。常識が通用しないなら、非常識で対抗するというのはもう経験済みだろう?」

 

原「常識が通用しないのはこちらのような気がしますが…」

 

日本武尊はバラストを放出し浮上する。

だがその浮上した箇所というのはフェルゼンと外郭船の接合部直下であった。

 

 

「外郭船より報告!船体接合部に日本武尊が出現‼︎」

 

ナトルプ「なっ…なんだと⁉︎」

 

 

浮上を終えた日本武尊は主砲を旋回させ砲撃態勢を取る。

 

木嶋『砲術長より長官へ残念なお知らせが』

 

大石「なんだ?」

 

木嶋『申し訳ありません長官、先の支援砲撃で砲弾を殆ど使用してしまい残弾がほぼありません…!』

 

残弾が無いということは攻撃は一回程しかチャンスが無い。

艦内ではどよめきが起こるが大石は、

 

大石「…構わん。木嶋砲術長安心しろ、例の新兵器を試す」

 

木嶋『はっ!』

 

大石「そのまま待っててくれ」

 

木嶋『了解!』

 

木嶋との交信を終えた大石は艦橋内に増設された操作パネルに近づく。

その中の黄色と黒の斜線の入った枠で囲まれたガラスケースを開き、中の鍵穴に持っていた鍵を差し込む。

 

大石「現時刻を持って、秘匿兵器使用制限等令を切る」

 

言い放って鍵を回すとパネルの中の赤の表示灯が灯る。

 

大石「主砲全門、熱線砲発射用意‼︎」

 

砲塔内部では5つのバッテリーが付けられたシリンダーが下から持ち上がり尾栓部に接続される。

 

射撃指揮所では9つ全てのランプが灯るのを確認すると木嶋が発射スイッチに手を掛ける。

 

大石「主砲熱線砲発射ぁ‼︎」

 

大石の号令と同時にスイッチを押し込むと九門の砲身から放たれた赤色の熱線はフェルゼンの装甲を安易と貫通し、ゲルマン砲格納庫へと到達。装填準備の為に出されていた砲弾・装薬に直撃し大爆発を起こす。

衝撃で艦橋はやられてナトルプ元帥も意識を失う。

甲板に出ていたゲルマン砲は瞬く間に瓦礫と化した。

 

発射された分のカートリッジが離れシリンダーが回転し次のカートリッジがセットされる。

 

迎撃を試みた付近の副砲が旋回するが日本武尊の三番砲塔の反応が早く熱線砲で砲塔ごと吹き飛ばされた。

日本武尊はさらに熱線砲遠フェルゼンに対し浴びせ続け、フェルゼンは被害が拡大するばかりだった。

その内弾薬庫に引火したのか爆発の轟音が激しさを増してきた。

 

原「そろそろ潮時のようですな…!」

 

大石「おぉ…離脱する‼︎」

 

直後フェルゼンは大爆発を起こし当たりに部品や鉄屑を散乱させ紅海の藻屑と化した。

 

 

一連の流れを羅号・大和達・淵上団司令を通じて日本艦隊各艦に伝えられていたが、大爆発の直後日本武尊の安否を心配する声が上がるがそれを打ち消すように日本武尊は海中から再び姿を見せるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回へ続く

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