バカとその後と恋愛模様!   作:八百六十三円の片道切符

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「よし、やるぞ。お前ら。」

「「「おー!!」」」

バカの悪巧みがはじまる。


僕とみんなと悪だくみっ

 

 

 

バカテスト

日本史

1919年、第一次世界大戦の講和会議として開かれた会議は、( )という。

 

姫路瑞希の答え

パリ講和会議

 

 

教師のコメント

基本的ですね。敗戦国側のドイツ、その同盟国には、経済制裁を主とする重い制裁が行われました。

 

土屋康太の答え

 

 

(覗き大作戦)ですが、バストの魅力を余すことなく伝える現代の巨匠によって作成された、初のおっぱい専門雑誌はなんでしょう。

 

教師のコメント

知りません。覗き大作戦は世界に平和をもたらしません。

 

 

須川亮の答え

ドキ!覗いちゃう?覗いちゃお!湯けむり、おっぱい大作戦♡

 

教師のコメント

答えないで構いません。正規の問題に、答えなさい。

 

 

 

 

 

作戦は端的に言うと、こうだ。雄二が、

カバンを取りに行ったらカバンがなくなっていた、

と叫んで動揺を巻き起こす。

それで、身内で犯人探しをしだして疑心暗鬼にさせた末に、ケンカを起こし始める、という方法だ。

 

 

 

 

「カバンがなくなってる!!」

計画どおり帰ってきた雄二が、帰ってきてそうそうに叫んだ。

そういうと、盛り上がっていたみんなが静まり返った。

「え?どういうことさ、雄二。」

 

「言った通りだ。カバンがねーんだよ。」本当はあるけど。

 

「さ、坂本くん、それ本当に?」木下さんが聞き返す。

 

「あー。カバンは一個しか残ってなかった。」

 

「なんだって!僕の吉井くんコレクショ……残っていたのは、一体誰のなんだい?」真面目な久保くんが変な取り乱しをしつつも、そう聞く。

 

にしても、僕のコレクションってなに⁉︎

 

「それは、こいつのだ。」

雄二が僕をさす。

 

あれ?僕のカバンもなくなってるっていう設定だったんじゃ…

「ただし、紐が無残に半分くらい引きちぎられていた。」

 

雄二の野郎っ!!勝手にそんなことしやがって!

 

「誰か心当たりはないか?」

「わ、私の明久くんのトラン… 外部の人間ってことはないのでしょうか?」

姫路さん⁉︎僕のトラン…なんなのさ!

トランシーバー?たぶんそうだ。きっとそう。

 

「…考えにくい。警備は強固。私の婚約書が…」

雄二のやつ。もしかして、そのためにこんな計画を?

だとしたら、やっていられない。

「ウチは、ほとんどなにも入れてなかったと思うんだけど…」

 

 

緊急時連絡で、雄二に不満を訴える。

(雄二!僕のカバンどうしてくれるのさ!)

(半分繋がってるから使えるだろ。それに…)

(それに?)

(その方が似合ってるぜ。)

 

 

とっても心が折れそうっ!!

 

「どうしよう…このカバンぐらいしか使ってなかったからなぁ…」

と不意にそう呟くと、美波が

「アキ。ちょっとそれ、貸してみなさいよ。」

「へ?」

「直してあげるわよ?」

こんなズタボロからどうやったら直るんだろうか。

でも、直してくれるというならそんなにありがたいことはない。

 

「じゃあお願い!」

そう言うと、美波は僕のカバンをおもむろに、預かる。そして、

 

 

 

 

紐を完全に引きちぎった。

 

「なんでぇぇ!!!」

 

「美波ちゃん。すごいです。」

姫路さん。たしかにすごいけど(主に腕力)そういうことじゃないんだ。

 

「どうしてくれるのさ!」

 

「落ち着きなさい、アキ。邪魔だったのよ。」

 

これが落ち着いていられるかぁっ!!

これじゃあもはや掛けカバンじゃなくて、セカンドバッグだよ!

時代を感じちゃうよ!

なんて思っていると、美波が頭のリボンをさらりと、外して、僕のカバンに結び始めた。

 

「美波?」

なにをやってるのかわからなくてそう聞くと、

「これで、ここを結んだら、紐がわりになるでしょう?」

美波が、そんなことを考えて引きちぎったとは思わなかったから、思わず美波に罪悪感が湧く。

 

しばらくあって、

 

「はい!これで大丈夫よ。」

 

見ると、カバンの紐はしっかりと結ばれていた。これなら、しっかりもてそうだ。

「でも、これじゃあ美波のリボンが…」

美波のバッサリと下りた髪を見て、申し訳なくなる。

「いいわよ。何枚もあるしね。」

 

「ほんと?ごめんね!ありがとう。」

 

美波が直してくれてなかったら、途方にくれてた。

 

「明久のカバンも直ったところで一体誰がやったか、だな。」

元は、といえば全面的に雄二のせいなのが心底憎い。

 

 

 

「でもなんで、明久くんのカバンだけは置いていかれたんでしょう?」

 

 

「汚いからじゃないか?」

 

「僕の心はブロークンっ!!」

そろそろ飛び降りでもはかろうかな。

 

「果たして、誰がやったか、だが。明久が一番怪しくなる。なんせカバンが残っていたのはお前だけだからな。」

引き裂かれてたのに⁉︎

もうこうなったら演技なんかやめてやるぅ!

「雄二っ…」

 

(明久。ここでやめたら…)

(やめたら?)

(あとでタコ殴りだ。)

 

単純なおどしじゃないか…くぅ。やるしかないか…。

 

 

「荷物を取りに行った雄二が一番怪しいんじゃないかな⁉︎」

「なっ!なんで俺が…」

 

 

 

「まぁまぁお主らケンカはやめぬか!」

秀吉が計画どおり乗ってくる。

 

 

「そういう秀吉だって、さっき部屋から出てたよな?」

「なんじゃ!ワシではないぞい!」

「でも証拠なんざねぇ、だろ。」

 

 

 

 

「ちょっと、あんたたち、やめなさいってば!」

「なんだ、島田。これは遊びじゃねぇんだ。残念ながらお前だって俺は可能性を否定しきれない。」

 

美波が可哀想になってきた。

こんなことを思いつくなんて、心底、雄二という人間はクズだなぁ。

今さらだが。

 

「ありゃりゃりゃ。ボクの録音機も入れっぱなしだよー。後でムッツリーニ君と遊ぼうと思ってたのに。」

 

 

「…望むところ。問題ない。」そういって、ムッツリーニが工藤さんに録音機をさしだす。

 

僕としては懸案事項が増えてしまった。

いつも録音機のせいでひどい目にあわされている。

 

「工藤。あとにしてくれないか?今は…。」

「そんなバカなことばっかり言ってると、チラ。」

ぷしゃあああ

 

大事な仲間が1人消え去った。

 

 

「待て。翔子!違うんだ!これは…」

雄二も全力で取り乱していた。本当に霧島さんのこととなると弱い。

 

「…あとで覚えてる。」

雄二はあとでなにをされるのだろう。

「バカなことなんかじゃなくて、本気で言ってるんだ。」

 

「じゃから、誰が犯人かということじゃな?」

 

「そういうことだ。だが聞いたところでこの場にいる全員が否定するだろう。」

「なぜか仕切ってる雄二が僕からしたら、一番怪しいんだけど?」

「なんだと⁉︎」

ここで、軽い殴り合いをして、わざとらしく倒れるという演技をかます、という算段だったはず。

ここで雄二に優しくパンチを…

 

「死に晒せー!」

なんてしてやるか!さっきまでの仕返しだ!思いっきり殴りかかってやる。

 

「なんだ…!明久。やるのか?」

 

雄二が僕の全力パンチを軽やかにいなして、言う。

 

 

 

負けたっ!残念だけど腕力では勝てっこないらしい。

「ちょっと…」

「2人とも!」

「やめたまえ。殴るなら僕を殴って!吉井く…」

そんな声があがる。うまいこといったらしい。

最後の声に関してはきっと空耳だろう。そうだよね⁉︎

 

「僕がやりました、って言ってみろ。明久。」

「雄二こそ!」

 

 

 

「お主ら!やめぬか。こんなことをしても犯人など分からぬ!ここでけじめをつけて、終わらせるのじゃ。」

 

「けじめってなにするのさ?」

「そうじゃのう…。」

 

 

「俺に案がある。今、たまたまバリカン持ってるんだが…秀吉、俺たちで頭でも刈るか?それでけじめをつける。」

もちろん本当に刈るわけではなく、カツラやウィッグをつけていて、そこを刈るだけなのだが。

 

「なんじゃと⁉︎この髪は、演劇のために…」

さすがは秀吉!迫真の演技だ。

 

「…秀吉に坊主は似合わない。」

「カツラでも被ればいいだろ。」

 

そこまでいうと、雄二がポケットからバリカンを取り出す。

 

普通に考えて、この時点でおかしいのだが、焦っていると人間、正常な判断が出来なくなるものらしい。

 

 

雄二が電源をいれると、起動音が鳴って、バリカンが動き始める。

 

「秀吉!あ、あんたいいの?」木下さんが慌てている。結局は、実の弟が心配なのかな。

「仕方ない…ワシも大和男児じゃ。」

「木下!あんたねぇ…」

 

雄二が秀吉の頭にバリカンを持っていく。

「さすがにやめたほうがいいんじゃ…」

なんて声が聞こえてくる。

「…雄二。木下の頭を触るなんて、浮気は許さない。」

なんて声も聞こえたんだけど。

 

 

みんながぶつぶつ言ってるうちに、秀吉の髪(カツラ)が刈られた。

「これでよいのじゃ。これで…」

「明久。次はお前だ。」

 

次は僕の番だ。すると、雄二が耳元で、

「明久。お前の髪だけは、本当に刈るからな。」

「やめて!それだけは、笑えないよ!」

「冗談だ。」

本当じゃなかったら、話にならない。

 

 

順当に、

 

僕の髪の毛、ムッツリーニの髪の毛(どっちもカツラ)が、かられた。

雄二の髪の毛を刈って、あとはネタバレということになる。

 

見渡すと、もうみんながみんな、疲れ切ったという顔をしている。

 

「明久、たのむ。」

「うん。」

雄二の髪の毛を刈っていく。

もちろんカツラなんだけど。

 

バリカンで最後まで雄二の髪の毛を刈りきると、

雄二がハゲ面になる。

なんというか見てはいられない。

 

みんながもう疲れ切ったというような顔で、

「あんたたち本当に良かったの?」

「そうです!坊主なんて、そんな…」

「…坊主でも関係ない。雄二は、雄二。」

霧島さんの愛はすごすぎる。雄二の坊主なんか汚いでしかないのに。

 

「吉井君。坊主だなんて…」

「秀吉!あんたねぇ…」

「ムッツリーニ君…そこまで…」

 

なんて反応をみんながしている。

そんなところに、秀吉が、

 

 

 

 

「ドッキリじゃ!!」

 

 

と大きな声で一喝する。

 

 

ムッツリーニは、廊下に置いておいたドッキリ大成功なんて書かれたボードを掲げている。

 

「「「へ?」」」

 

 

みんながほうけているのが、手に取るように、よくわかる。

ドッキリは成功したらしい。

 

「でも、みなさん頭…」

姫路さんが代表して聞いてくる。

 

 

「あぁ、これね、実はカツラなんだよ。」

僕たち4人が一斉にハゲ頭になったカツラを取る。

 

少しの静寂のあと、

 

 

「ということは…なに?ずっとこんな茶番をしてたわけ?」

 

 

美波がドスを効かせた声でいう。

なんかこの展開まずくない⁉︎

 

「待て!島田。余興として、やったまでで決して、そういうつもりで、「やりました。」って、違うっ!!」

 

 

「うるさいわよ!いい度胸ね。本気で心配したのに…」

とくに秀吉のこと、だろうか。

 

「…雄二。許さない。さっきの件も含めて。」

秀吉の頭を触ったことだろうか。

 

「明久くん。どういうことですか?」

 

やばい…。

 

「秀吉。演劇で、腕が折れた可哀想な子供役をするんだったわよね?」

「ムッツリーニ君、ボクと遊ぼうか。録音機なんかじゃなくて、実技でね。」

やばすぎる。

 

「やれやれ…。本当に騒がしい人たちだ。」

久保くんが呆れたようにつぶやく。

 

「お前ら、逃げるぞ。」

 

 

「「委細承知。」」

 

「ワシは家に帰っても姉上がいるのじゃが⁉︎」

「秀吉。お見舞いには必ず行くよ。」

「そうだな。」

「ワシは病院送り決定なのじゃな⁉︎」

「…三途の川さえ渡らなければいい。」

「そうだね…。とりあえず、」

 

「「「「散っ!」」」」

 

 

 

 

言うまでもなく。

 

その後、

 

 

 

 

僕らはすぐに捕まって、

体と心をボロボロにされた末に、

 

夜中に霧島さんの家の雄二の部屋(監獄)で、一夜を過ごした。

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