バカとその後と恋愛模様!   作:八百六十三円の片道切符

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バカと家族と必殺料理にっ!

 

 

結果僕の家に、8人が集まることになった。

なんとも急なことだし、大変な事態になってしまった。

 

とにかくお茶を出して、みんなで雑談をしていると、

雄二が聞いてきた。

「で、明久。どういう理由だったんだ?」

「え、えっと!みんなで遊んだら楽しそうだから…」

「嘘じゃな。」

「……明久はわかりやすい。」

「むぅ。その実は……」

「「「「「明久(アキ)(くん)の母親だ(ですか)(じゃ)と⁉︎」」」」」

「そうなんだ。僕のお母さんが様子を見に来るらしいんだよ。それで、友達を見せたらお母さん喜ぶかなぁ、って。」

「本当は?」

「僕の母親は姉さん以上の狂気。」

ガタガタガタッ!

「にがすかぁ!!」

玄関にチェーンをかけていて正解だった。雄二も秀吉もムッツリーニもここで逃がすわけにはいかないのだ。

こんなとこで帰られたら姉さんに確実に殺されてしまう。

と、その時、

 

ガチャ

 

「「「「え?」」」」

「あら、雄二くんたちを呼んでいたのですか?」

「少しは頭良くなったのかしら?バカ息子っ。」

「か、母さん。」

 

 

 

 

「あら?明久のお友達?」

雄二に適当に挨拶してくれ、と目配せする。

「こんばんは!明久の友達の坂本雄二です。」

「…土屋康太です。」

「同じく木下秀吉なのじゃ。」

「あら、女の子まで。」

「母さん!秀吉は…」

弁明してくれるのか、と秀吉からの目配せ。もちろんさ!

 

 

「秀吉は秀吉だよ!」

「???」

「明久よ!なにをいうか…明久の母親どの。ワシは男なのじゃ!」

「あら?そうなの。ごめんなさい」と笑う。

「なんだ。明久。普通の母親じゃねぇか。」

「雄二それ、姉さんの時も言ってたよね…。」

母さんが中に入っていく。奥には姫路さんたちが…

「あら?みなさんも明久のお友達?」

「「「「お邪魔してます!」」」」

「(ごくん。)あれがアキのお母さん…。」

「あれが明久くんの……」

「2人ともアピール頑張ってね☆」

「「愛子(ちゃん)!」」

「……これは大きなチャンス。」

「「翔子(ちゃん)!」」

なにやら騒いでいる。

「明久?ご飯が出来てないんだけど、どういうこと?」

「え?」

「どういうこと、ときいていますが?」

まずい。母親の命令は唐突かつ絶対なのだ。

「買い物に行って参ります。」行くしかない。できるだけ 早く帰ってこよう。今日の母の顔を見たところ、和食がいいだろう。

「よろしい。」

「あ、明久くん(アキ)!私(ウチ)も!」

「いいのよ。明久に全部やらせておけば」

「でも…」

「それより、あなたたち明久とはどんな関係?」

「「ほえ?」」

 

明久はスーパーに駆け込み、白菜などの鍋野菜と和牛肉をたくさん買い込んだ。すき焼きにでもしようか!みんなが来てるんだからこの方がいいよね!ダシ粉はあるし…。

 

うん。決定だ。

さぁ帰ろう。みんなが危ない(色々な意味で)

 

 

「ただいま!ママ!」

「明久。まさかママというとは思わなかったぞい。」

ち、ちがう!気が動転して間違えただけだ!小学生の時以来そうそうあっていないので、間違えることもあるのだ。

「ところで明久。姫路と島田が……」

「え!?母さんがなにかしたの?」それはまずい!

「…お料理対決。」

「え??」

「あぁそうだ。つまりは、お前の母親にアピールしようと張り合って…」

「なんで僕の母親にアピール⁉︎」

「お前はまだそんなことを言っているのか?」

「…吉井は鈍感。」

くっ雄二のお嫁さんにまで言われるとは、、。

「でも、それじゃ姫路さんの料理が生まれてしまうということじゃないか!」

「あぁ!そうなんだ!」

にしてもそんなことなら僕はなぜ食材を買いにいかされたんだ!くっそー仕送りもほとんどくれないくせに!!

先月の仕送りもでっかいダンボール二箱に、天然水しか入ってなかった。水は日本では水道水すら飲めるというのに…。嫌がらせでしょうか?いいえ。仕送りです。

そんなことを考えながらリビングに飛び込む。すると、姫路さんと美波が料理を始めていた。

「そ、そういえば雄二!姫路さんのご飯たらふく食べたい、って言ってたよね?」

「明久こそそろそろ姫路のご飯がこひひいとか言ってただろ!」ダメだ。死を恐れるあまり呂律が回っていない。

「む、ムッツリーニも姫路さんのご飯がないと生きる意味の半分を失う、って。」

「…そんなことはないっ!」それはそうであろう。ムッツリーニの生きる意味の8割は尽きることのないエロであるとおもうから。

「…秀吉姫がご所望。」

「食べたいとこじゃったが、実は弁当を持ってきたのじゃ。」

ぱかっ(弁当が開けられる)

ぱくっ(僕の口の中へ)

ばたっ(秀吉が失神する音)

 

秀吉のやつ!死んだふりなんて卑怯じゃないか!雄二とムッツリーニは助けてくれ、、

 

 

ばたっ(雄二が倒れる音)

ばたっ(ムッツリーニが倒れる音)

ばたっ(工藤さんが倒れる音)

ばたっ(霧島さんが雄二に覆いかぶさる音)

 

るわけがないよね。

僕も、倒れないと!

「あ、お義母さんできました!」

「私もできました!」

なんとタイミングが悪いんだ!僕だけ倒れられなかったじゃないか!

というか美波の僕の母の呼び方がちがう気がするのは気のせいであろうか。いや、ない。(反語)

「あれ、みんなは?」

「ちょっと疲れて寝てるみたいですね。」

「そうなんですか?全くみなさん疲れてるなら言ってくれればいいのに。ね、明久くん?」

大変だ。美波の料理は本当に上手いし、何をアピールするかは分からないが、アピールする以上きっと今日はとびきり美味しいのであろう。

 

美波が揚げた唐揚げは光り輝いていた。

一方、姫路さんの料理に目をやると同じく光り輝いていた。

作ったものは、、味噌汁(原材料不特定)か。なぜだろう僕に明日は見えない。

なにを入れたかだけでも確かめる必要が、、。

台所を覗き込むと、

塩酸(ビン)

硝酸カリウム(ビン)

底が溶けた鍋(鉄)

なにかわからない粉(袋)

 

よく匂いを嗅いでみると心なしか化学薬品の香りがした。

 

うん、ダメだね。僕たち3人は死ぬよ、お父さん。

 

「すいません!鍋が溶けちゃって、味噌汁一杯ぶんしか、、」その時点で異変に気づかないの⁉︎

 

「いいのよ?明久のせいだから。」

 

なぜか殺人料理の責任を押し付けられた。

 

僕たち家族と美波が死なない方法はただひとつ。

「姫路さん危ない!」

「へ?」

僕は思いっきり姫路さんに突撃。味噌汁は、床にこぼれる。そして、床は溶けるだろうが、僕たちは助かる、という寸法だ。しかし、

「もう。危ないですよ?明久くん。お味噌汁がこぼれちゃうじゃないですか。」

もう終わったもう終わったもう終わった。姉さんと母さんを危険にさらすわけにはいかない。かくなる上は、僕だって男だ。覚悟を決めて…

 

 

「雄二!これでも食らええええ!」

さっきから霧島さんとベタベタしやがって!

 

「なにしやがる(ごくん)」

 

 

 

 

あ。

 

 

 

姫路さんの料理の腕を知っているみんなが思わず見守る。

さよなら雄二。今まで楽しかったよ…。

 

 

「明久。」

「雄二?大丈夫なの?」

「食える。食えるぞ。」

「ほんとうに?」

僕はその言葉を聞いて一口もらう。

感想は、、

「飲めるね。」ならば、飲んでしまおえばいいんだ。

僕と雄二は飲み干した。

常日頃死線をさまよってきたのだ。慣れてしまったのかもしれない。

その時、母に目をやると、美波の料理を母が美味しそうに頬張っていた。羨ましいやつめ!

 

その後、一命を取り留めた僕は、雄二たちが家に帰るのを見送って、片付けをしていた。

「ところで、明久。」母が唐突に切り出す。

「なぁに?母さん。」

「美波ちゃんと瑞希ちゃんどっちなの?」

「な、な、な、なんの話?」その話はあまりにタイムリーすぎて、まだ思い出すだけで恥ずかしいのだ。

「わたし的にはね〜。」

「2人ともそういうんじゃないから!」照れ隠しと姉さんを抑えるために必死に説得を行なう。

「美波ちゃんかな〜!素直じゃないけどとっても一途なとこがとっても可愛いと思うわ。」

そんなとこを見抜けるなんて、さす

がは我が母である。

「少し前に、瑞希さんはうちに泊まっていたのですよ?」

「そっかー瑞希ちゃんとど・う・せ・いかぁ。」

「やめてよ!変な言い方しないでよ母さん。」

「どっちを選ぶにしても、相手のことをちゃんと考えて答えを出すのよ明久。」

「ふだんの僕と父さんへの扱いは僕たちのことは考えられてるの?」

「あ、うん。」

くっ。一番大切なことが流されてしまった。

「明久がいないうちに色んな話を聞いてたのよ。」

「なっ!そんな勝手な…」

「みんな明久のこといい友達って言ってたわよ!」

あぁ。利用価値があるまでは、ね。

「まぁ女の子は大切にしなさいよ!母さんは明日には帰ります。」

「はい。そうなんだ!」

ぱぁっと心が明るくなってきたと思ったら頭がグーで思い切り殴られて痛いぃ!

「明久。今なにを考えた?」

「お母様がお帰りになるのがたいそう残念であります。」

「姉さんが残りますから心配いりませんよ。」それが一番心配なんだけど…。

「じゃあ朝早いから寝るわ。おやすみ明久!勉強頑張りなさいよ豚足バカのちんちくりん息子。」くっ。とんでもない罵倒だ。久しぶりに会ったというのにあんまりだ!

 

 

 

 

 

でも母さんが言うように、大切にしないといけないとは思う。学校での大告白は、無効になったけど、それは僕にとって、どんな意味をなすのだろう。美波の可愛さに惹かれていく自分を否定できないのも確かだから。一生懸命考えよう。考えて考えてもう一度答えを出す。そうしよう。姫路さんと美波の気持ちに恥ずかしくない答えを出そう。美波が姫路さんが好きになってくれた。こんなバカを選んでくれた。だったら自信を持って答えを……。

 

 

そういえば、

あれ?なんかお腹の調子が、、。こう、溶けるような。

ぐはっ。(吐血)

あぁ、、。時間差で来るのね。あは、あははは。

あはは……

 

 

 

 

その日、雄二と僕は、2.3時間三途の川で足を引っ張り合った。

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