2026/08/12 全体的に大幅な加筆・修正を行い再投稿しました。
バトル開始と同時にアキレスとエジプトはお互いに距離を詰め、槍と剣を激しくぶつけ合わせた。
金属同士がぶつかり合う甲高い音が響く。
だが、戦況は開始早々から、明確にアキレスが劣勢を強いられていた。
プレイスキルで言えば、バンの方が圧倒的にLBXの操作は上手い。
問題は、このDキューブ内に展開されたステージの特性だった。
乾ききった砂漠の真ん中に巨大なピラミッドがそびえ立つ、砂漠のフィールド。
「くっ……足場が砂だから、やりにくい……!」
アキレスが踏み出すと砂に足を取られ、本来のスピードを全く出すことが出来ていなかった。
対するエジプトは違った。最初から砂上での運用を想定されていたかのように、障害の気配すら見せずに滑るように砂漠を駆けている。
ジオラマが砂漠なのは、自分に有利に働くからだろう。
さらに最悪なのは、カズの操作だった。
普段のカズの操作の癖が見受けられず、バンはカズの動きが読めず。
さらに地形効果に左右されながら必死に防戦に徹するしかなかった。
アキレスがエジプト互いに一度距離を取り、体勢を立て直して再び突撃する。
激しい鍔迫り合いの最中、アキレスの足元がわずかに砂の深みへと沈んだ。
カズが、その瞬間を逃さず捉える。
「やれ、エジプト!!」
エジプトがアキレスの致命的な隙を突き、斬りかかる。
バンは咄嗟に左腕の盾を掲げて防いだが、アキレスのシールドがエジプトの剣によって真っ二つに両断された。
「ああ!」
「盾が…!?このままだと流石に不利だ…!」
アキレスが槍を両手で構え、決死の突撃を敢行した。
だが、エジプトはそれを待っていたと言わんばかりに最小限の動作で槍を回避。
むき出しになったランスの柄を強引に掴んで引き寄せると、手にした剣の柄でアキレスの腹部を叩きつけた。
勢いのまま槍を強奪され、フィールドの砂地へと突き立てられる。
「ぐわぁっ!」
追撃の強烈な蹴りを喰らい、吹き飛ばされて転がるアキレスの元にエジプトが剣を構えて飛びかかる。
間一髪のところでレバーを弾いて避けるバンだったが、直後、エジプトに完全にマウントポジションを取られ身動きを封じ込められた。
「駄目だ、完全に動きを封じられてる……!」
「やれ、エジプト!」
自由を奪われたアキレスは、為す術もなくエジプトの剣を受け続け、その白い装甲に亀裂が走っていく。
「アキレス……!」
「カズ、もうやめて! これじゃアキレスが壊れちゃう!」
アミがカズの異常な行動にアミが止めに入るが全く止まる様子はない。
まずい、カズは本当にアキレスを完全に破壊する気だ。
無理やりにでも割って入るしかないか……!
「ミカ」
「うん」
俺がミカに視線で合図を送り、ポケットのCCMに手をかけた、その時だった。
エジプトが左手でアキレスの首を掴んで強引に持ち上げ、右手の剣を高く振り上げる。
刹那──バンの手元で、異変が起きた。
彼の持つCCMが突如として眩い光を放ち、変形。
3Ⅾディスプレイが表示され、まるで扇状の形状へと形を変えていく。
「CCMが変形した……!?」
「なんだあれは……!?」
変化の終了と同時にフィールドのアキレスの双眸が不気味なほど真っ赤に染まり、全身の装甲から黄金の光が噴き出した。
そして──
「ああ!」
「っえ!」
「「「!?」」」
その場にいる全員の驚愕を置き去りにし、黄金のアキレスは驚異的なパワーでエジプトの腕を跳ね除け、強烈な蹴りで相手を吹き飛ばしながら華麗に一回転して砂地に着地した。
「V…モード、なんだ、これ…………!?」
その場にいる俺たちが困惑していることもお構いなしにアキレスは、エジプトに向かって突進していきそのまま体当たりする。
その衝撃でエジプトが剣を落とし、怯む。
そこにすぐさまジャンプして後ろに回り込み回し蹴りをした後、エジプトの首部分の隙間に手刀を突き刺した。
動きを完全に止めた標的へ、両拳で顔への超高速ラッシュを叩き込む。
「何!」
カズが必死に操作しているがアキレスの動きに追いつかない。
元々凄まじいアキレスのスピードとパワーが通常時の数倍以上に跳ね上がっている。
いったいどうなっているんだ。
「どうなってるの」
「どうしたんだ、バン!」
「ダメだ、コントロールできない!?アキレスが、言うことを聞かない……!?」
アキレスはなおも拳と蹴りの嵐を叩き込み、ボロボロになったエジプトを砂地に突き立てられたアキレスの槍のすぐ傍へと蹴り飛ばした。
多大なダメージを負ったエジプトは、ピクリとも動けない。
アキレスはその横へゆっくりと歩み寄り、自身の槍の柄を力任せに引き抜いた。
「やめろアキレス! これ以上やったら!!」
バンの悲痛な制止の願いも虚しく、アキレスは無慈悲に槍を振り下ろした。
エジプトの腹部へと槍が深々と突き刺さる。
直後、エジプトから激しい閃光が溢れ出し、大爆発を起こして濃厚な煙が立ち込める。
煙か消えその中からアキレスが現れる。
それと同時にアキレスの黄金の輝きが消えて通常の白い装甲へ戻り、CCMも元の形状へと収束し元に戻っていった。
「うっ……」
決着と同時に、カズが糸の切れた人形のようにその場にドサリと崩れ落ちた。
「「カズ!」」
アミが咄嗟に駆け寄り、カズの体を支えてゆっくりと地面に寝かせる。
俺たちもすぐにカズの傍へと集まった。
「カズ! 大丈夫なのか!?」
「……息はしっかりしてる。どうやら気を失っているみたいだ。少し休ませれば目は覚ますはず」
「よかった……」
それからしばらくして、河川敷のベンチで横になっていたカズが、小さく呻き声を上げて瞼を開いた。
「ん、うぅ…」
「あ、目が覚めたか」
「カズ、大丈夫か?」
体を起こそうとするカズを、バンが心配そうに覗き込む。
するとカズは、自分の頭を押さえながら、酷く困惑した表情で周囲を見回した。
「シキ……バン? なんで俺、こんなところにいるんだ……?」
「どうしてって……さっきまで、バンとバトルしてたじゃない」
「バトル……? 俺が、バンと?」
カズは「何を言っているんだ」と言わんばかりの顔をしている。嘘をついている様子は微塵もない。
「もしかして覚えてない?」
「あぁ……なんのことだかわからない」
頭を抑えながら苦しげに呟くカズ。
どうやら、本当に記憶が脱落しているらしい。
「とりあえず、落ち着けるところに移動しましょう」
「あぁ、そうしよう。カズ、歩けるか?」
「ああ、大丈夫だ」
俺たちはカズを連れてキタジマ模型店へと戻り、店長と沙希さんに今日の異様な出来事を相談した。
バンたちがカウンターで熱心に事の顛末を説明している間、俺は店の奥の作業机でミカとアキレスのメンテをしていた。
俺はアキレスのフレームの亀裂とコアスケルトンを、ミカは真っ二つにされたシールドの修復を担当している。
「それって、催眠術にでもかかってたんじゃない?」
話を聞いていた沙希さんが、ふと真剣な表情で突拍子もない仮説を口にした。
「催眠術?」
「ええ。何らかの手段でカズくんの意識を奪い、そして誰かにアキレスを壊すように命令された」
「でも誰がそんなこと……」
「………………」
バンが拳を握りしめ、下を向いて黙り込んでしまう。
すると、カズがバンの肩に手を置いた。
「すまなかった、バン。俺のせいで、お前の大切なアキレスを……」
「いいよ!カズのせいじゃないんだしさ!」
「そうよカズ、自分を責めないで」
バンはいいと言っているが、それでも申し訳ないという顔をしている。
「そうそう、あんまり気にしすぎるなよ。……さて、この話はここまでにしよう。店長」
「あぁ」
俺が声をかけると、店長はカウンターの引き出しから俺が調整をしていたグラディエーターを取り出しカズの目の前へと置いた。
「このグラディエーターを使ってみろ。俺とシキでお前用にカスタマイズしておいた。」
「え……これを、俺に?」
「かなり高度なテクニックが必要だが、お前なら使いこなせるはずだ。」
「……なんで?」
「試してみなよ」
カズが俺と店長を交互に見る。その後グラディエーターを見る。
「ありがとう。これで吹っ切れた、ウォーリアーも壊れちまったわけじゃないし、直るまではこいつを使わせてもらうぜ」
「ああ、その意気だ」
「俺でよければウォーリアの修理も手伝うからいつでも声をかけてくれ」
「その時は頼らせてもらうぜ」
カズの顔に、いつもの快活な笑顔が戻る。
「そうと決まれば早速バトルね。まずは、私とよ!」
「おう!」
楽しそうに強化ダンボールのステージへと向かうアミとカズ。
その活気に満ちた姿を見て、俺は小さく安堵の息を漏らした。
「ん、シキ、こっち終わったよ」
「お、サンキューミカ。こっちもちょうど終わった。バン。アキレスのメンテと盾の修理、終わったぞ。」
「わぁっ、ありがとうミカ! シキ!」
バンに完璧に元通りになったアキレスを手渡す。
「ちなみに……メンテのついでに少し調べてみたけど、今ここにある設備じゃ何もわからなかった」
「そっか……一体あれは、なんだったんだろう」
分からないことが多すぎる。AX-00というコアスケルトン。アキレスというアーマーフレーム。
そして今回のエジプトにバンの家を襲ったっていうLBX。
────何となく、言葉にはできない何かが起きようとしている気がする。
ミカがガンダムを使うならどれがいい?(これからの物語に影響があるかもしれない)
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ガンダムデスサイサズ
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ガンダムヘビーアームズ
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ガンダムサンドロック
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シェンロンガンダム
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アマゾネスのままでいい