ダンボール戦機白き翼   作:izuki

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今、大学の文化祭のサークルの展示でアキレスD9作ってるんですけどやっぱりかっこいいですわ。


第二十五話 お泊まり2

 海道邸から脱出して解散となった後、俺とミカは一緒に俺の家まで帰ってきた。

 

「ただいま……」

「……お邪魔します」

 

 それにしても今日は疲れた。

 それに、いろいろなことがあった。

 新しく分かったことも。

 けど、とりあえず…………

 

「……ミカ、ご飯と風呂どっちが先がいい?」

「…先にいいの?……だったらお風呂が先がいい」

「わかった、沸かしてくるから…あ、部屋だけど作業部屋の隣の部屋使っていいから」

 

 今回のためにちゃんと掃除したし、ベッドも整えてきたので問題はないだろう。

 

「わかった。ありがと、荷物置いてくる」

 

 ミカは玄関に置いていた荷物を持って二階へと上がっていった。

 俺も風呂を沸かしに行った後、自分の部屋でトールギスⅡを机の上にだしてパソコンと繋ぎ、損傷部を確認する。

 トールギスⅡは海道義光のLBXである月光丸との戦闘により損傷していた。

 それ以外にも必殺ファンクションをまともに受けた影響か絶縁してしまった場所が確認できた。

 

「絶縁部2600、破損部、左脚部、右腕部、武装はシールド、ビームサーベル、ヒートサーベルは傷が大きいか」

(にしても、あのLBXは強かったな。このトールギスが力負けするなんて)

 

 月光丸だったか。

 ガンダムほどのパワーはでないにしろこのトールギスⅡは並のLBX以上のパワーを持っている。それが力比べで負けるなんて。

 あいつと対等に戦うならガンダムでないと無理か。

 いや、ガンダムでも厳しいかもしれないな……

 ()()5()()()()()()()では。

 俺はパソコンに入っているガンダムの設計図ファイルから一つを選択しパスワードを入力して開く。

「この機体なら余裕なんだろうがな……」

 この機体の性能は今までの設計してきた機体の性能をはるかに上回っている。

 だがここまでの破壊性能はLBXに必要ない。

 それにあの()()()()も──

 

「シキ、入っていい?」

 

 部屋の扉がノックされミカから声をかけられる。

 俺は急いでファイルを閉じる。

 

「いいよ」

「……何してたの?」

「トールギスの破損個所の確認をしてたんだ」

「そっち行っていい?」

「ん?別にいいけど」

 

 ミカは俺のすぐそばに来てパソコンの画面を見る。

 …………いや、近くない?

 腕が当たるくらい近いんですけど。

 

「結構ダメージ大きいね」

「アーマーフレームの修復は、替えのパーツがあるからそんなに大変じゃないよ。大変なのは壊れた方の修理」

 

 アーマーフレームの予備は制作していたが、コアスケルトンの替えは無いので修理するしかない。

 

「……手伝おうか?」

「いや、今日は破損箇所のチェックだけしかしないから大丈夫」

「そう……そういえば、シキって授業中にLBXの設計してるよね」

「…何で知ってるの?」

「ノートに書いてるの見えるから」

 

 ミカは俺の隣の席だから見えるのも仕方がないか。

 一応、授業はちゃんと聞いてます。

 ノートも別のにとってるよ。

 テストも平均以上は取ってるし。

 そういえば今更だが席替えしてもずっとミカの隣な気がする。

 …………まぁいいか。

 

「見る?」

「……いいの?」

「うん、いいよ。別に隠すようなものじゃないし」

 

 見せるのはガンダムのほうじゃないし。

 ガンダムはなぁ、まだ見せるには早いかなぁ。

 俺はパソコンを操作してガンダムじゃないほうのファイルを開いて一番上の方から図面を出す。

 

「これ、トールギスに似てる」

 

 映し出されたのはトールギスと似た形状をしたLBX。

 

「これは"リーオー"、トールギスのオーバーパワーな部分を無くして誰でも扱えるようにした機体」

 

 その結果、性能的には突出したものは無くなったが、その分汎用性が高くさまざまな武装や装備に換装が出来る。

 

「いろんな武器がある……」

「いろいろ作ったからなぁ、リーオーだけでそれなりにあると思う」

 105mmマシンガン、ビームライフル、ショートビームライフル、バズーカ、ドーバーガン、ビームシールドにビームサーベルなど豊富だ。

 

「で、これは"トラゴス"」

「リュウが好きそう」

「あっちと違ってこいつはホバー走行だけどね」

 

 両肩にキャノン砲、下半身にホバーユニットを装備した機体。

 リーオーからの派生機で、キャタピラ走行のブルドとは違って素早く旋回することができる。

 両肩のキャノン砲は威力が高い。

 

「次は"エアリーズ"」

「……動きにくそう」

「正直言ってこいつは少し失敗したかなって思ってる」

 

 トールギスやガンダムのデータから、飛行しながらの攻撃が出来る期待を作ろうと思って設計した。

 大型のフライトユニットを背負い、飛行時には脚部を簡易変形させて高速飛行をする。

 それを生かした空中戦が得意で空中機動力はなかなかのもの。

 ただフライトユニットを背負う関係上可動域が狭く、飛行をする関係上あまり重い装備は装備できない関係から武装のバリエーションも少なくなってしまった。

 

「で、その失敗をもとに設計した"トーラス"」

「……これ、変形するの?」

「うん、変形して高速飛行ができる。ただ少し可変機構に少し無理があってさ、ちゃんとした設備がないと作れないんだよね~」

「……変形しなくてもいいと思う」

「まあ、そうなんだけどね。実際、トールギス以上の性能あるし」

 

 トーラスはエアリーズでの失敗を生かして設計した機体。

 高速移動形態・通常のLBX形態共にエアリーズやトールギス・ガンダム以上の高機動飛行が可能。

 武装のビームカノンもなかなかの高威力でドーバーガンと同等以上の威力を有する。

 ただ先ほども言った通り可変機構に少し無理があり、コアスケルトンごといじる必要があるためちゃんとした設備が必要になってしまった。

 

「あとは、"ヴァイエイト"と"メリクリウス"かな。この2機はまだ設計途中なんだけど」

「…どんなLBXなの?」

「[攻撃]と[防御]の二つの要素をそれぞれに集約した機体。言うなら[最強の矛]と[最強の盾]かな」

「…この2機がお互いに戦った時ってどっちが勝つの?」

「それはプレイヤーの腕次第、かな」

 

 この2機共まだ設計途中ではあるが、ヴァイエイトはジェネレーターと直結式の大型ビーム砲を装備させ、メリクリウスには強力な電磁フィールドを発生させる武装を装備させる予定だ。

 ビーム砲はジェネレーター直結式とすることで理論上バスターライフルを上回る威力と連射性を有している。

 メリクリウスの電磁フィールド発生装置は実弾・ビーム攻撃を問わず攻撃を無効化し、密度を高めればビームサーベルなどの収束したビームも防げるようにする予定だ。

 

「まあ、思いついたはいいけどちょっと苦労してるんだよねえ」

「そうなの?」

「うん。だから完成はもうちょっと先になりそうかな」

 

 あと2、3徹、くらいすれば……エナドリ買っておこうかな。

 

「徹夜はダメだから」

「………はい」

 

 な、なぜわかった。

 ファイルを閉じてパソコンの電源を切る。

 

「……私も新しいLBX買わなきゃ…」

「そっか、アマゾネスはあの時壊れたもんな……」

 

 月光丸とのバトルで必殺ファンクションをまともに受けてしまい大破してしまった。

 もう修複は不可能だろう。

 新しいのを買うしかない。

 

「次は何を買う気なんだ?それともまたアマゾネス?」

「…今度はクノイチにしようかな、って思ってる。けど、お金ないから先になりそう……」

「そうだね……」

 

 新しいLBXを買うにも中学生が手を出すには少しお高い値段だ。

 ミカも確か誕生日プレゼントに親から貰ったんだったかな。

 ………………そうだな…………うん。そうしよう。

 

「……ミカが良かったらなんだけど、新しいLBXあげようか?」

 

 ピクッと体を止めて固まり、思考中だったのか数秒の間をおいてからこちらを向く。

 

「………………いいの?」

「うん、少し前に作った機体があってさ。ミカなら使いこなせると思うんだ。少し調整するから渡すのに時間かかると思うけど……どうかな?」

 

 前々から思っていたことでは、あったのだ。

 ミカならあの機体を使いこなせるんじゃないかなって。

 それに作ったはいいけどあんまり使う機会がなかったし、いい機会だ。

 ちなみに渡す期間が遅くなるのは半分嘘。

 調整だけなら1日あれば十分だし。

 ならなんでそう言ったかって言うと、今渡すとその機体のせいでゼロが俺だって言うのがバレるからだ。

 だから渡すのはアルテミスが終わった後。

 その後ならいい。元々終わった後にミカには正体を明かすつもりだったし。

 で、後はミカ次第なんだけど……

 

「……なら、お願い」

「ああ、了解。さっきも言ったけど少し時間かかるから渡すの遅くなるよ」

「うん、大丈夫」

 

 そこで、タイミングよく風呂が沸いた音声が流れる。

 

「お風呂入ってくるね」

「わかった。ああ、そうだ。今日は俺が晩御飯作るよ、オムライスでいい?」

「うん……シキのオムライス美味しいから楽しみ…」

 

 そう言って部屋から出ていくミカ。

 そう言われては気合が入るというもの。

 

「さて、頑張りますかね」

 ミカが上がるまでに20~30分くらいあるだろう。

 料理時間自体はそんなにかからない。

 少し修理の時間が取れるならシールドとサーベルの修理もできるだろう。

 

~~~~

 

 あの後、修理を終えて俺は今キッチンに立って料理の準備をしていた。

 料理をするのは久々だ。

 一人の時は作るのが面倒で料理なんてしないからな。

 叔父さんもそれをわかっているから、自炊をさせるために食材を送ってくるんだろうけど。

 おかげで賞味期限が切れる前までに消費しなければならないから少し困る。

 

「さて、始めるか」

 

 今回作るのはオムライス、用意した食材はこちら。

 鶏もも肉 60g

 タマネギ 1/4個

 マッシュルーム 2個

 塩

 胡椒

 ご飯 二人分

 トマトケチャップ

 卵 6個

 牛乳

 バター

 まずは、チキンライス作りから。

 玉ねぎをみじん切りに、鶏もも肉は1cmほどに切り、マッシュルームも同じくらいの大きさに切る。

 フライパンに油をしき中火で火が通るまで鶏もも肉を炒める。

 ある程度、炒まったら玉ねぎ・マッシュルームを加えて透き通るまで炒める。

 そこに塩・胡椒を少々加えて少し馴染ませ、ケチャップを加えて全体に馴染ませながらケチャップの酸味を飛ばしていく。

 ご飯を加えてヘラで切るように混ぜながら焦がさないように全体に馴染ませたらチキンライスの完成。

 次はオムレツ作り。

 卵を3個、下味をつけず牛乳のみ入れ、菜箸で切るように混ぜる。

 ここで牛乳を加えると卵が凝固しにくくなるから、少し作りやすくなる。

 フライパンをしっかり加熱しておいて、バターを入れて全体に広げながら溶かす。

 中火程度で溶いた卵を入れ、フライパンを前後に揺らしながら卵全体を箸でかき混ぜて半熟状態を作る。

 半熟になったらフライパンに接地している部分を少しこそげ落とし、フライパンの奥側に寄せて奥側の卵も手前に反し、奥からも包み込む。

 出来たらひっくり返して少し火を通す。

 火を止めて用意しておいたチキンライスの上に被せながら乗せれば。

 完成、ふわとろオムライス。

 久しぶりにしてはそれなりにうまくできたんじゃないだろうか。

 

「……あがったよ……いい匂い…」

 

 風呂上がりのミカがリビングに入ってくる。

 2回目だから耐性ついたと思うだろ?

 残念、耐性なんてついてません。

 前回と同じく髪を下ろしたパジャマ姿だが……以前より少し肩とか足とか出てるし、布面積少なくないです?

 ちょっと無防備すぎませんかねミカさん。

 気のせい?俺が知らないだけでこれくらいは普通なのかな?

 

「?……どうしたの?」

「い、いや、なんでもない。ちょうどよかったとりあえず一つできたから持っていってくれる?」

 

 見てたのがバレたのかと思った……

 もう一つオムライスを作り、対面でテーブルに着く。

 

「「いただきます」」

 

 オムレツをナイフで切ると中の半熟状態の卵がライスを覆うように広がる。

 一口食べて味を確認する。

 うん、美味い。

 

「…美味しい」

「ならよかった。俺の得意料理の一つだからな」

「……シキに得意じゃない料理ってあるの?」

「…………得意じゃないというか…」

 

 中華…………というか麻婆豆腐は、苦手だ。

 幼い子、中華街のとある店で食べた麻婆豆腐がいまだにトラウマモノである。

 だからあまり作りたくない。

 食べ終えて洗い物をしようとしたらミカがすると言い出したので任せて俺は風呂に入ることにした。

 

~~

 

 風呂から上がり髪を乾かしてから自分の部屋に戻る。

 もう深夜10時30分。

 ミカはもう寝ただろうか?

 そう思いながら廊下を歩いていると、リビングの電気がまだついていることに気づく。

 ミカに部屋に戻るときは消してと頼んでいたから、もしかしたらまだ起きているのだろうか。

 そう思ってリビングに入ると。

 

「……ありゃ」

 

 そこにはソファに背を預けて眠ってしまっているミカの姿。

 今日は色々あったからな気を抜いた瞬間に眠ってしまったんだろう。

 だけど、ここだと体を痛める。

 

「しょうがない」

 

 ソファで眠ってしまっているミカを両腕で抱え上げ、体の正面で抱える。

 いわゆるお姫様抱っこというやつである。

 運動している奴らと比べると力はない方ではあるが、ミカくらいなら問題はない。

 というか軽いな、ちゃんと食べてるんだろうか?

 そのまま階段を上がり肘で扉を開けてミカの部屋まで運ぶ。

 途中ですが小恥ずかしい気持ちが出てきたが、無視する。

 ミカをベッドに寝かせて布団をかける。

 目にかかっていた前髪を手で軽く払って部屋を後にする。

 

「おやすみ。ミカ」

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