ダンボール戦機白き翼   作:izuki

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第二話 日常

 「結局夜更かししてしまった…」

 

 昨日は、家に帰った後今日使う機体の整備と設計途中の機体の続きをしていたら、気づいたら0時をまわっていた。

 そのあと途中で切り上げてねむったのは、2時くらいだったと思う。

 幸いだったのは、今日の約束は、昼からだということおかげでゆっくり眠れた。

 今は、ミカと一緒にキタジマに向かっている。

 

「新しいLBXできたの?」

 

 向かっている途中でミカが聞いてきた。

 

「いやまだできてないけど急にどうした?」

「なんとなく聞いただけ」

「じゃ今日もトールギス?」

「うんけど設計図は、そろそろ出来そうなんだよね」 

「完成したらバトルしよう」

「うん」

 

 しゃべりながら歩いているとキタジマについた。

 

「お待たせ」

「おう、遅かったな」

 

 出迎えてくれたのは友人の青島カズヤことカズと川村アミの二人

 

「あれバンは?」

「それがまだなんだよ」

 

 ありゃ、珍しいいつも一番最初に来てるのに。と思っていると店に人が入ってきた。

 

「遅れてごめん。さぁ、やろうぜ!」

「珍しいね遅れてくるなんて」

 

 バンは持っていたカバンから雑誌を取り出していた。

 

「ごめん、ごめん、今週のLマガ今日が発売日だったから」 

「しまった、今日発売日だったっけ」

 

 いつも通りの他愛ない話をする中、店内の奥から2人の男女が姿を現す。

 

「バン、シキ ミカ、いらっしゃい」 

「今日は、遅かったな」

「「店長、沙希さん。こんにちは」」

 

 明るく声をかけた2人に対しバンとシキも元気良く返事をする。

 俺たちは、常連で基本的に店の中で入り浸っているため仲が良い。

 

「バン達も来たことだし、お前たちにいいモノを見せてやるぜ」

「おもしれぇもんがあるんだ」

 

 俺たちは、カウンターに集まる。

 

「見ろ。今日入荷した新型だ」

 

 そう言って店長がカウンターに箱を置く。

 

「うわっ!すげー!」

 

 白を基調とした新型機がパッケージに描かれておりまさしく騎士をイメージした機体だろう。

 大きな楯とランスがそのイメージをさらに際立たせている。

 期待に胸を膨らませ箱を丁寧に開けていくとそこにはパーツがびっしりと並びその高いデザイン性を感じさせる。

 

「白いLBXか!イケてんじゃん!」

「名前は、アキレスかギリシャ神話の英雄『アキレウス』からとってんのかな?」

「『アキレス』・・・・!」

「これアーマーフレームだけのパッケージ」

「コアスケルトンが無いと使えないな」

「でも、デザインとか素敵じゃない」

 

 基本的にLBXは基本フレームであるコアスケルトンとその装甲であるアーマーフレームがセットで着いてくる。

 つまりこの機体は経験者用の上級者向け向けのパッケージということになる。

 

「タイニーオービット製かぁ。でもコレ、今週のLマガの新製品情報に載ってなかったけど……なんで?」

「そうなんだよ。妙なんだ。問屋から新製品だと送られてきたんだが、どのカタログにも載ってないんだ」

 

 それは、確かに妙だ普通新製品ならカタログに載っているもんだけど。

 

「じゃあ、超レアものってことかな?すっげーっ!ほしいーっ!」

 

 普通疑ったりするもんだと思うけどそれを聞いたバンのテンションはうなぎ上りだ。

 

「無理無理、どうせお前の財布事情じゃ買えないし。母ちゃんがLBXやるの許してくれないだろ?」

 

 そうなのである。バンのお母さんは、バンがLBXをやるのを許してくれないのである。

 

「そうなんだよなぁ。でも近いうちに手に入れてやる!」

「健闘を祈るぜ」

「じゃあ、そろそろやろうかLBXバトル」

「おう!」

 

 ひとしきりはしゃいだあと俺の言葉で全員がキタジマに来た本来の目的を思い出す。

 全員が強化段ボールで作られたバトルフィールドの周囲に集まる。

 カズは、ウォーリア。バンは店から貸し出されているムシャ。

 

「いいかルールはスタンダードレギュレーションだ」

「わかってるさ。フィニッシュは、破壊なしだな」

「了解。バン!今日の勝負は俺がいただくぜ」

「へっこっちだって負けないさ」

「じゃあ始めるぞ」

 

「「おう!」」

 

~~~~~~~~~

 

 しばらくして、勝負がついた。

 

「やったぁ!勝ちい!」

 

 試合は、バンの勝利。これで3連勝目である。

 

「まったく、借り物のLBXのくせに相変わらず、つえーな」

「そりゃ、俺が貸しているマシンは、チューニングも最高だからな」

「そうそう」

「酷いなぁ、マシンの性能だけで勝ってるみたいに俺だってちゃんと作戦を練ってやってるんだよ」

「それは自分の機体を買ってそれで戦ってからだな」

「そうなんだよなぁ…」

 

 カズの言葉に返す言葉もなくバンはうな垂れる。まぁ、こればっかりは家庭の事情なのでこちらからはどうすることも出来ないけど。

 

「マシン性能を抜きにしてもバンは、強いと思うけどな」

「シキだけだよ分かってくれるのは」

 

 あはは……

 

「ミカ、次やらないか?」

「うん いいよ」

 

 ミカは、アマゾネス。俺は、自分でつっくたトールギス。

 

「じゃあいくよ」

 

 アミがスタートの合図をしてくれるらしい。

 

「バトルスタート!」

 スタートと同時にアマゾネスが突っ込んでくる。

 それを紙一重でかわした後腰のスラスターを噴かせて後方に下がりドーバーガンを構えて撃つ。

 さすがに避けられてしまったが距離はとれた。

 続けて2発、3発と撃つがすべてよけられてしまう。

 流石の高機動性と操作テクだ。

 アマゾネスが槍を構えてこちらに接近し攻撃してくる。

 それをシールドで防ぎながら開けた右手で裏面のビームサーベルを抜いて振るう。

 槍とぶつかりつば競り合いになる。

 パワーでは、こちらが上なので少しずつ押している。

 それを見たミカは、すぐに引かせようとするがそこに合わせてスーパーバーニアを噴かせてタックルし、よろけさせる。

 すぐさまサーベルを捨ててスラスターをすべて噴かせて飛ぶ、そしてドーバーガンを構えて砲撃する。

 よろけている状態でよけることはで出来ずに命中。

 アマゾネスがブレイクオーバー、俺が勝った。

 

「ふう、なんとか勝てたな」

「負けた……」

 

 あっ、少し不貞腐れてる。なんかごめん。

 

「シキもけっこう強いよなあ」

 

 そう言われるとれると嬉しいな。

 

「それにしても自作なのに凄い完成度よね。シキの機体は」

「幼い頃から父さんに教えてもらって機械いじりとかしてたんで」

「……」

「それに作る以上自分の納得のできるものにしたいので」

 

 その後も何度かバトルを繰り返していると日が暮れてきていた。

 

「もうこんな時間か、続きはまた今度だな」

「じゃあな、俺寄るとこあるから」

「じゃあまた明日」

「シキ、帰ろ」

「ああ。じゃあバンまた明日」

「ああまた明日」

 

 店を出てそれぞれの帰路につく。

 ミカと一緒に帰りながら今日の晩飯どうしようか考えていると。

 

「シキ今日家で食べていかない?」

 

 そんなことを言ってきた。正直うれしい。

 けど……

 

「申し訳ないしいいよ。それに急に行っても迷惑でしょ」

「お母さんは、良いって。何なら連れてきてって」

「なら、ごちそうになります」

「うん」

 

 そのあとは、言ったとおりミカの家で晩御飯をごちそうになった。その時にミカのお母さんから最近はどうか、聞かれたりした。

 

「じゃあミカまた明日」

「うん、ねえシキ」

 

 うん?なんだろう?

 

「シキって寂しくないの…」

 

 ……それを聞かれたのは、久しぶりだった。

 

「さみしくないよ。ミカが居てくれるから…」

 

 ポンポンっと子供をあやすように頭を撫でるシキ、その行動と言葉に対しミカは、顔を赤くし珍しく動揺している。

 

「そ、そう、じゃあまたね」

 

 それを悟られまいと別れの挨拶を言うとすぐさま家の中に入っていく。それを見て俺は「可愛いな……」と独り言をもらした。

 最近徹夜ばかりだったから今日は、早く寝ようと思いつつシキは自身の家に帰るのだった。

ミカがガンダムを使うならどれがいい?(これからの物語に影響があるかもしれない)

  • ガンダムデスサイサズ
  • ガンダムヘビーアームズ
  • ガンダムサンドロック
  • シェンロンガンダム
  • アマゾネスのままでいい
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