今回は前回の騒ぎからの続きです。
オリジナル展開がありますが、お気を付けて…
あと主人公くんの下心が凄い表に出ています。
それでも宜しければ続き、どぞー
暴走しまくってた先生に襲われかけてたところをユメ先輩とホシノに助けて貰った。
「こんな事しちゃダメでしょ!先生!」
「先生…相手の合意も無くやってはダメだと知ってるはずですよね?」
「はい…すみません……」
「……くすん」
いや、めちゃくちゃ怖かったです。
襲われた側の気持ちがわかったような気がする……
「よしよし…大丈夫だよ〜…」
ユメ先輩に抱き締められ、頭をぽんぽんとされる。
凄く気持ちがいい…これが…母性を感じる…ってコト?!
だが、問題がある。
『ふにゅん…むにぃ…』とユメパイが俺の顔にものすごく当たっているのだ。
あっいい匂い…じゃなくてだな! これはしっかり言わなくては…いや、もうちょっとしたらで…いやすぐ言わないと………夢にまで見たあの感触だぞ!?捨てていいのか?!…いや、でも…
なんてものすごく葛藤したが、素直に言うことにした…のだが。
「ちょ、ユメちゃん…当ムググ…フムム…」
「大丈夫!安心して…よしよし……ぎゅ〜!」
何を勘違いしたのか、更に強く抱き締めた。
それに比例して、ユメパイの感触が強く感じられる。
アカンこれ…起っちゃう…息子が起っちゃうって…
「って!ユメ先輩も何してるんですか!!」
「あう!?…あ! あ〜んホシノちゃ〜んなんでぇ〜…!」
悶々としていると顔にあった幸せな感触が消えて、後ろに強く引っ張られた。
ぽすんっ…とホシノに抱き寄せられていた。
「いい加減にしてくださいよ!もう!
すみません…箭田さんの体がまだ本調子じゃないのに…」
「あ、いや、大丈夫だ」
ホシノのチョッキ越しとはいえ、ふんわりとして少し不器用な抱き締め方だ。
ちょっと首が締まっているが、それでも安心感のある抱擁…素晴らしい…
「ホシノちゃんだって箭田くんをぎゅっ…ってしてる今、なんか幸せそうな顔*1してるじゃん!!」
「あっ」
チラリとホシノの顔を見てみると、少しふにゃりと笑っていたが、段々顔が赤くなっていく…。
「ごッ誤解です! 離れろ!」
するといきなりグーパンを顔面に叩き込まれた。
「理不尽ッ!!」
そのままホシノはバタバタと走り保健室から出て行ってしまった。
「…????」
「えーと、取り敢えず改めて今日はゆっくり休んでね!
ほらっ!先生も行くよ?ゆっくりホシノちゃんと私と一緒にお話しないと…」
「うわぁーん!謝るから助けて箭田くーーーん!!」
ズルズルとユメ先輩に引き摺られて先生は保健室から姿を消した…
「疲れた…もう寝よ…」
ボスリッ…とベッドに沈み、ゆっくり目を閉じた…
パチリ、と目が覚めた。
時間は深夜?2時だ。
こっそり、保健室から出る。
神秘も『2〜3回だけなら戦闘できる』程度には回復している。
ガラガラと扉を開ける。
深夜の校舎はとても静かだ。
自分の足音も廊下全体に響くほど…しーんとしている。
夜空は星がキラキラと輝いている。
アビドスの夜空は、びっくりするほど綺麗だ。
…それこそ、前世では到底見る事ができないようなものだ…
頭を軽く横に振りそんな考えを捨てる。
だが、深夜の学校…というものは少し、新鮮だ。
深夜に学校に忍び込み、七不思議を確認する…みたいなドキドキもある。
バレないように足音を消して、探索を続ける。
すると、少し先にピンク色の何がが見えた。
「ん?…ホシノか?」
足音を消しつつ、ゆっくりと近付いていく。
「向かっている方角は…確かアビドスの市街地があったとこか?」
そのまま、ホシノについていく…
ゆっくり、ゆっくりバレないように…
「あん?あれは…『黒服』?」
何が喋っているみたいだが…ここからじゃ聞こえない…
結構長い間話してるのか?
気になる…もうちょい近付いてみるか…
「前から言っているように、私が同意するつもりは無い」
「ククク…そうですか、では…
『アビドスの借金を半分にする』『カイザーローンの利子を3割減らす』なんでどうです?」
「それは…」
「貴女の傍にいる大人に、代わりに引き受けてもらう事も可能ですよ?」
「っ!あの人達は関係ない!」
「ククク…『素晴らしき友情』…ですね。
暁のように眩しく、素晴らしい…
では、今日はこの辺りで失礼するとしましょう。
『覚悟を込めた回答』を宜しくお願いしますね…」
さて、丁度良い…黒服に頼みたい事があるしな。
ちょっと待ってくれ!
「えっ!?箭田さん!?」
「おやおやおや…ククククク…やっと出てきましたか
『異端の黒鴉』こと『箭田 空澄』さん…」
「何その厨二病みたいな2つ名…」
「っ!ダメです箭田さん!すぐにソイツから離れてください!
ソイツは…『黒服』は危険なヤツなんですよ!」
そう叫ぶホシノに対し、右手をあげ、ひらひら動かす。
「大丈夫大丈夫。
俺も『黒服』と丁度『取引』したくてさ」
「ほう…『取引』ですか…
そういう事なら、同席しましょう。
もちろん、武力行使は無しで『敵意なく取引する』と、約束します」
「俺も同じだ。
お互い、気持ちの良い『取引』をしよう。
あ、一応ホシノも同行してくんね?
今の俺は戦えたとしても2〜3回くらいだし」
「ここで話すのは相応しくないでしょう…
私のオフィスへご案内致します。 こちらへ…」
そのまま先行する黒服、俺とホシノは一緒についていく。
ちゃんと着いてきているかチラチラ確認する黒服に少し、吹いてしまいそうだった。
さて、『取引』をしよう。
まぁ、すぐに終わるけどね。
「さて、ではコチラへどうぞ…」
不安そうに俺を見ているホシノの頭をぽんぽんとしてやる。
「失礼します…ホシノ、大丈夫だ…任せとけ」
「…」
『黒服』は椅子に座り、コチラを見る。
俺も黒服を見つめ直す。
「ククク…そんな情熱的に見つめられると照れてしまいます…」
「嘘つけ、そんな感情なんてお前ら『ゲマトリア』には無いだろ」
一部ホシノには聞こえないように話す。
「…! おやおや、一体どこまで我々の事をご存知で?」
「『ずっと前からさ』」
「…ほう、嘘はついていないようですが…では、『取引』に移りましょう…」
「俺からの要求は、『アビドスの借金を無効にする』『カイザーローンの利子を6割減らす』だ」
「…なかなかの要求ですが、私が『暁のホルス』に出した要求と同じような内容ですね。
『アビドス高等学校の借金を半分にする』『カイザーローンの利子を3割減らす』かわりに『我々の【神秘の可能性についての探求】に協力する』でしたら此方としては賛同できますが…どうしますか?
勿論、タダで協力しろ…とは言いません。
その都度、報酬はお出し致します」
「…それ以上は難しいか?」
「ククク…そうですね…此方としても今、カイザーと手を切る…ということは避けたいので。
それに、『貴方』が此方を騙し討つとは限りませんのでね…」
「…」
「それで、『契約の対価』はいかが致しますか?
もし、私の提示した条件でよろしければそう致しますが」
「OK、その条件を呑もう」
「クククク…契約成立、ありがとうございます。
協力が必要な時はその都度連絡しますので、宜しくお願いします。
此方もしっかりやらせて頂きますのでご安心を…
もし宜しければお見送り致しますが…」
「見送らなくてもいい、近付くな」
「クク…『暁のホルス』は相変わらず手厳しい…では、またお会いしましょう…『箭田 空澄』」
「あぁ、またな『黒服』
しっかりやってくれよ?」
「えぇ、お任せを…」
そのまま俺達はオフィスから出た。
はぁぁぁ…緊張した…
アビドス高校へ向けて、歩いている。
ホシノはずっと俯いて、俺の隣で歩いている。
ここまで一言も話していない。
ずっと静かだ。
「いつから、私の後を追っていたんですか…」
ホシノからそんな言葉が出てくる。
「校舎で見かけた時から…かな」
「…そうだったんですね」
そして、再び静かになる。
暫く歩いていると、俺の服をキュ…と摘まれる。
「…どうした?」
「どうして…どうして私の代わりに『黒服』なんかと取引したんですか…! …会話をしてわかったでしょう!アイツは只者じゃない! ドス黒いナニカだって!!」
「うーん…そーだなぁ」
「それに!『取引』は私がすれば良かった! 箭田さんがやらなくても良かった筈なんですよッ…」
「あのなぁ…ホシノ…俺は『大人』だぜ?」
「…『大人』ですか…」
「そ、『大人』。 …まぁ、俺は先生のように責任感は無いし、誰かを導くなんてのはクッソ苦手だ。
それでも、誰かの悩みならある程度、代わりに引き受ける事はできる。
生徒が変な契約を結びそうになる…とかな!
…なぁーに心配すんなって!俺は平気だっ!」
「………どうして、そこまでしてくれるんですか…」
なんだ、そんな事聞くのか。
「そりゃあもちろん、ホシノが大切だからさ」
「………はぇ?」
「それに、ユメ先輩や先生もホシノが酷い目に遭ったら悲しむからな。
…? おーい、ホシノさーん?」
顔が真っ赤だ…もしかしてまたやっちゃいました?
ジッと顔を見つめていると、戻ってきたらしくバッと顔を背けた。
「お、おい」
「…早く戻りますよっ」
ホシノは早歩きで歩き出した。
俺は急いで追い掛ける。
「な、なあ、h」
「うるさい!殺しますよ!?」
「ひっど!?」
理不尽にも『殺す』と言われてしまった…
泣いていい?
数歩先にいるホシノが此方を向いて、こう言った。
「……それと、先生には勝手に外出した事は伝えておきますね」
え、あ、やめて
「う゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!*2言わないで!!お願いします!マジで言わないで!*3」
「…良いですよ」
「へ?」
「共犯ってやつです。 2人だけの、秘密…ですね。
私も秘密、ありましたしね…ふへへ…」
「…そうか、助かるぅ…」
「それじゃ、戻りましょうか」
「うっす、戻りますかぁ」
その後はずっと静かだったが、不思議と悪くなかった。
ちなみに帰ったら先生とユメ先輩が待ち構えていて、死ぬ程怒られました。
ククク…
前から『観て』いましたが…やはり不思議なモノです。
神秘というのは人それぞれの特徴が色濃く出てくる…というのがありますが…
神秘でヘイローを構成する特性上、『ヘイローは一人の命につき一つのみ』という縛りがあります。
では何故…
彼には
赤色の時計のようなヘイローが一つ。
蒼色の鴉のようなヘイローが一つ。
なぜ、ヘイローが2つあるのでしょうか…?
ククククク…面白くなってきました。
是非、彼には是非、我々と共に『神秘の可能性』を追求して貰いたい所ですね…
よかったら感想、評価してみてね〜!
さて、黒服との接触も済みました。
こっから主人公くんをちょこっとだけ強化できますね。
あと、曇らせもコレでしやすくなった…かな?
番外編を次は書こうかな?(書こう書こう詐欺)