~『剣姫』side~
ま、マグマ?!?!
ま、まずいわ。一旦離れないと…!
『剣姫』はレッドオークから距離を取り、あのマグマの突破方法を考えていた。
・『剣姫』!レッドオークは雷魔法からの斬撃だ!それで倒せる!!
・アホかお前!『剣姫』は雷魔法が使えないんだよ!
・えええ?!?!初めて知ったんだが?!
・え?マジで使えないの?
・かなり昔の配信で話してたからな…。俺ほどの古参じゃなきゃわからないと思うが(ドャ)
・え?じゃあ弱点つけないまま戦うの?
か、雷魔法を使わなきゃいけないの?!じゃあ私じゃ無理だ。
『紅』の動画を見ておけばよかった…。
・Aランク冒険者だから下位のAランクは倒せないの?
「はあ、はあ、『紅』の時は、弱点も分かってて、しかも何人もいたでしょ?こっちは1人。タンクもいないし回復もいない。仕舞いにはAランクになったばかりなのよ?!」
・ごめんて
・そりゃそうだ
とりあえず、『ホーリーカノン』を打って様子見としましょうかしら。
「『ホーリーカノン』!『ホーリーカノン』!」
——ぐおおおおお!!
「効いてるっちゃ効いてるね…」
・でもマグマが防御してるな…
・うーん
・これは
・耐久ゲー?
「ん〜……『修羅』さあん!」
「どうしました?」
「流石にキツイので、なんか策とかありますか!」
「斬る」
「いやそうなんですけど」
「レッドオークの頭を見てください」
「頭?頭がどうしたんですか?…あ!」
よく見ると、レッドオークの頭だけがマグマの層が薄い。
・お?
・薄いな
・これさ。剣を魔力で纏わせればいけるんじゃね?
「?!…なるほど!ありがとうございます!」
「頑張ってくださいー」
——ぐおおおおお!
「危な!」
直ぐそばまで迫ってきていたレッドオークがマグマを纏った斧が振り下ろされた。
——ドオオオオオン!!
全力でバックステップでかわすと、斧が振り下ろされた場所はマグマによって地面にクレーターができ、蒸発していた。
・エッッッグ…
・これがAランクか…
・『紅』と戦ったレッドオークよりも活発だな…
「近づけない…!」
斧を振り下ろしたレッドオークが顔を上げると、
笑っていた
——ゾク…!
全身全霊で魔力を剣に纏わせガードすると、凄まじい衝撃が『剣姫』を襲った。
——ぐおおおお!
「ぐううううううぅぅ…」
なんということはない。ただ、斧を投げられただけだ。
なんとか横にずらし斧を地面に落とすことには成功したが、体へのダメージが凄まじく、魔力も大幅に減少してしまった。
レッドオークが来る前に直ぐに魔力回復ポーションを飲み、魔力を回復していく。
「ハア、ハア、ハァ…」
・斧をなげた?!
・んなことある…?!
・『剣姫』大丈夫か!!
・『剣姫』!!
おそらく相手は、肉弾戦で私を倒そうとしてる。要は舐められてるってことだ。お前には武器もいらないって…。
……ハ!よし!思いついた!倒せる方法が!
「『ホーリーカノン』!」
まずは様子見で『ホーリーカノン』をうっていく。
ぐおおお!
レッドオークは上空に飛んで『ホーリーカノン』を避けると、マグマの塊を投げてきた。
「よ!っと」
『剣姫』は空中で回転してマグマを避けていき、そのままレッドオークに接近した。
ぐおおおお!
だが、レッドオークは、一直線に向かってきた『剣姫』を蹴り飛ばした。
ドゴン!!
「ぐうぅ!」
発生した風圧によってダメージを受ける前に衝撃でまた吹き飛ばされたが、蹴り飛ばされていたら少なくないダメージを負っていただろう。
剣を離してしまい、そのまま後ろへ飛ばされた『剣姫』は、斧が刺さったところまで吹き飛んだ。
トドメを刺そうと、レッドオークが接近してきた。
・マズいぞ!
・やられる!
・『修羅』!『修羅』!『剣姫』を助けてくれ!
「……なるほどな。考えたな」
・?
・どういうこと?
—グオオオオ!!
レッドオークが『剣姫』の眼前にまで迫ってきて、拳を振りかぶろうとした時、
(今!!)
即座に『身体強化』を使い、手に魔力を纏わせ、刺さった斧をそのままレッドオークに振り下ろした。
———グオオオオオオオオオ!
(間に合え!!!!!!)
—ズバン!!!
—ぐ、オオオ……
「見事」
・うおおおおおお!!
・『剣姫』!『剣姫』!
・マジか!!
・よっしゃー!
・信じてたぞ!
「や、やった……!」
ドサ…
そのまま『剣姫』はゆっくりと倒れた。