とあるSランク探索者の日常   作:カイドウ(かいどう

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第30話

 

 

 

~『修羅』side~

 

 

俺が『天雷』を受けた場所には大きなクレーターができていた。

 

——プスプスと焼けたにおいする

 

 

あ、危なかった……!

 

まさかモンスターが『天雷』を使ってくるなんて…。

 

特殊個体だったんだろうか

 

『未来視』で何が来るかギリギリでわかったおかげでなんとか結界を貼ったが、直ぐに破壊されてしまった…

 

 

「『修羅』さん!大丈夫ですか?雷直撃してましたけど!」

 

「見ての通り、ピンピンです。『剣姫』さんも大丈夫ですか?」

 

「事前に貼ってくれた結界でなんとかなりました!」

 

 

・『修羅』サンクス

・よくやった!!

・めちゃくちゃかっこよかったです!

・まさか雷防げるとは……笑

・にしてもあの蜘蛛が放った雷ってなんの魔法だ?

・教えて強い人!

 

 

「あの魔法はですね、『天雷』と呼ばれる自然魔法の一種です。説唱時間が長いのと魔力消費量が半端じゃないのでマイナーになってます。あと、素質が無いことがほとんどなのでね」

 

「素質……ですか」

 

素質という言葉を聞くと、『剣姫』は明らかに声のトーンが下がった。

 

 

 

・『剣姫』も思うところはあるもんな…

・素質か……

・ワイ、魔法の素質なし………笑

・涙拭けよ

・魔法の素質ないはあるあるだから安心しろ

 

 

 

——そういえば『剣姫』は火魔法が使えないのか…

 

 

「まぁ素質と言っても精霊と契約したり、自分が得意な魔法を極めた方が時間も無駄にはならないので特に悲観することないですよ」

 

「まあ、確かに」

 

「それにスキルスクロールも低確率ですが宝箱からドロップするので、そこまで魔法の素質がないのはヤバい!っていうことにはならないです」

 

「なるほど…!」

 

 

・そっかスクロールか!

・かんっぜんに忘れてたわ

・希望が…希望が見えるぅぅぅぅぅ!!

・よかったな

・でも高くなかった?

・確か……最低価格20万

・チーン

・惣菜買い放題じゃねえか?!

 

 

ちょ、惣菜の話はやめてくれ。腹が減ってきたから。効く

 

ネガティブな雰囲気からいつも通りの『剣姫』の配信ムードになってきたところで

『剣姫』が俺に尋ねてきた。

 

 

「そういえば、ゴールデンスパイダーのドロップアイテムは…」

 

「あーまだ拾ってませんね。見に行きましょうか」

 

『剣姫』と見に行くとそこには

 

 

手のひらより少し大きな金色の魔石

金色の宝箱

ゴールデンスパイダーの脚

毒々しい色の液体が入った小瓶

 

があった。

 

 

「た、た、たから!宝箱!!」

 

「しかも金色じゃないですか!Aランクとはいえ、レアモンスターだから期待できますね」

 

 

・おったから♪おったから♪

・ワイ氏、Aランクのモンスターがドロップする宝箱初めて見る

・俺もや

・俺もや

・見てて………良かった……!!

・しかも金色!!

 

 

「『剣姫』さんが開けていいですよ」

 

「え?!いいんですか!!」

 

「もちろんですよ」

 

 

(本当はレッドオークのドロップがしょぼかったからなんて言えない……)

 

『剣姫』が体を張って倒したレッドオークのドロップアイテムは目も当てられないほど悲惨だったのだ。

何が出たかというと、

 

 

・レッドオークの睾丸

・レッドオークの魔石

 

 

うん。

 

 

以上だ。

 

しょぼい、余りにもしょぼい。ちょっと笑えないレベルのアイテムだ。

流石にこれは俺も天を仰いだ。

『剣姫』は気絶していたし、『剣姫』のリスナーは発狂してたな

 

 

確かに二つ合わせて新人社員の3ヶ月分の給料ぐらいは手に入る。

 

 

だが、そもそもAランクモンスターを倒せる人間がほとんどいないのだ。そのレベルまで行くと、うん百万うん千万は普通にこえる。

 

まあつまり何が言いたいかというと、

 

割に合わないよねってことだ。

 

 

 

つまり、罪悪感がすごいから金色の宝箱を開けさせてるってことだ。

 

 

 

………頼むから変なのは出ないでくれよ?

 

 

 

 

 

 

 




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