いよいよきました……そして脳を破壊と言ったな?今回脳を破壊されるのは……一応マッシュくんです。
けどご安心ください、ガッチガチのシリアスからギャグに少しいきます。前回のやつを書いてて、結構メンタルに来たので。
てことで本編へ……どうぞ!
「クリア――周辺一帯の制圧完了」
「……嫌に静かだ」
廊下を進むアリウスの部隊、彼女達は最低限の警備で固められている筈のセーフハウスへと足を踏み入れていた。僅かな光源、そして人気のない室内。
廊下を巡回しているはずの正義実現委員会の部員すらおらず、彼女達は困惑を隠せずにいる……情報と違った現象が、今起きていたからだ。
「セーフハウス、クリア……しかし、これは」
「……
「先客がいたか」
「恐らく」
「……まさか……あの情報が本当だったとはな」
声には、僅かな落胆が混じっていた。
部隊長──隊員番号
「――プランを切り替える、周辺の探索に移れ」
「了解」
「合流予定のスパイは?」
「それが、未だ連絡が――」
副官が呟いたところ、不意に耳元のインカムから声が響いた。
『こちらチームⅣ、襲撃を受けた……っ!』
「……ほう」
襲撃、その言葉に生徒達の空気がひりつく。中央に立った生徒はインカムに指を添え、応答する。
「こちらチームⅠ、襲撃とはどういう事だ、正義実現委員会ならば――」
『違う─―ちがう!! 正義実現委員会じゃない…っ!!』
「…なに?」
『ありえない……こんな事、あるはずがない!! こんなもの、ゆめだ! ゆめなんだ!!』
「落ち着け! 状況を説明しろ!」
インカム越しに聞こえてくるのは無数の銃声と、恐慌した部隊の悲鳴……そして
『シュークリームパーチー、シュークリームパーチー、シュークリームパーチー……シュークリーム最高!…さぁ、お前もシュークリーム最高と言うんだ』
『な、何を馬鹿な―』
『隙あり』
『ぅごぉぉぉっ!!?』
謎の単語をリズムに乗せ、何かを行っている者の声。無線を聞くチームリーダーは困惑し、周りの部隊員も戸惑いを隠せない。
「た、隊長……」
「落ち着け…これぐらいで狼狽えるな――裏切ったのか、白洲アズサ」
『その声、270か……早く終わらせて、試験を受けなきゃいけないから。正義実現委員会には既に報告が向かっている、逃げるなら今の内だ』
「何を馬鹿なことを……お前一人で、我々に勝てるとでも?」
『確かに私一人だったら難しいかも』
「ならば『話は最後まで聞いたほうがいい』」
『一人だったら……って言ったでしょ?』
「裏切り者のお前に、いったい誰が―いったい誰が協力をしていると言うのだ!」
隊長は、侵入中にも関わらず、感情に身を任せ声を上げる。普通ならば許されない行為だが……状況が変わりすぎて焦っていた。
『大事な友達と、頼れる最高の人』
「そんなもの……そんなもの! どうせ──」
『虚しいだけ…もう、それは聞き飽きた。―来るなら来い。私は……いや、私たちは――合宿所の体育館、そこにいる』
「…誘っているのか?それに釣られるとでも」
『来るか来ないかはそっち次第……けど来るしかない、何故なら』
アズサが何かを言う前に、副隊長の生徒が声を上げ、隊長に知らせる。
「た、隊長!! 先ほど、他部隊から…損害状況の報告がありまして…」
「なんだ…なんなんだ! 答えろ!!」
「そ、それが………
チームⅡ、チームⅢ、チームⅣ……ち、チームⅤが……全滅した、と」
「――――は?」
「い、意識がわずかに残っていた部隊の1人が……その、報告を…」
理解できなかった、この短時間に、アリウスの部隊のほとんどが壊滅させられた。アズサはチームⅣの端末から声がするので、その場にアズサがいる…つまり、他の部隊を襲撃した者が別にいると確信する……だからこそ。
「何をした―――お前は、何をした!?」
『やったのは私じゃない。私はチームⅣを相手しただけ』
「くっ」
『どうする?応援を呼んでも、来るまでに時間がかかる……その間、貴方達はどうするの?黙ってそこでいる?』
「きさ…まぁ!」
『……来るなら来い――相手になってやる』ピッ
そう言って通信が切れると、隊長は怒りをあらわにして、自分の部隊に命を出す。
「…チームⅠ各員聞け。これより我々は、合宿場の体育館を目指す」
「た、隊長! 他部隊を壊滅させた存在がいったいなんなのか、そもそも人なのかもわかっていません…ここは一度、撤退を」
「帰ってどうする……彼女になんて答えればいいんだ?『謎の存在に、他部隊は全滅、私たちは逃げてきました』とでも言うのか?――そんなことをすれば、排除されるに決まっている」
「っ」
「……行くぞ、どんな奴かは知らないが―我々をコケにしたことを、後悔させてやる…前進するぞ、後衛チームを呼び戻せ、所詮はひとり、数はこちらが上だ、このまま圧し潰す」
「……了解」
チームⅠの生徒らは、駆け足で合宿所・体育館へと向かった。
――――――――――――――――――ーー
ドォォォォォォン!!!
「よし、行け!!」
『了解!』
合宿場・体育館。扉が爆弾で破壊されてアリウス生が次々と雪崩込み、一帯をクリアリングする。すぐに隊列を作り、その中にいた一つの影に銃を向ける。
「ここまでだ……白洲アズサ!」
「待ってた」
隊長は周りを確認、仲間や大規模な装置や罠もない……何がしたかった?なぜここに呼び込んだ?
「……たった1人で、我々に勝てるとでも? 慢心でもしたか?」
「戦いにおいて慢心はしない」
「ならその態度はなんだ」
「これは慢心じゃなくて――余裕って奴だ」
「っ…!! 総員構え!!」
怒りが爆発したのか、隊長は指示を出し隊の銃口をアズサに向ける。しかしアズサの態度は変わらず余裕の表情を浮かべている。
「一斉射撃!!!」
無数の弾丸がアズサに向かって放たれようとする、隊長はアズサの制圧を確信しながら、彼女を拘束してからの策を練っていた。
アリウスの生徒達が引き金に手をかけた……その瞬間
「――先生!」
「…なに?」
ドゴォォ!!
「――――な……に!?」
「初めまして、アリウスのみんな」
マッシュが地面から飛び出してきた、アリウス生徒達はすぐに銃口をマッシュに向け発砲。マッシュは地面から飛び上がると、空中で足をばたつかせて飛びながら回避した。
(空中を…飛んでいる…だと!?)
「僕ばっかりに気を取られてちゃダメだよ―──みんな」
『うぉぉぉぉぉー!!!』
「な、増援か!?」
「それ!」
「えーい♡」
マッシュが注意を引いていたその時、隠れていた補習授業部達が飛び出す。その手にはアズサから貰った手榴弾が抱えられ、3人が一斉にそれを投げつける。
「ぐぁっ!?」
「っぁぁ!!?」
「くぅっ!!被害…報告!」
「ろ、六名負傷!」
「負傷した者は下がれ! 動けるものはすぐに奴らの対処を―」
「させない…!」ピンッ!
アズサが発煙弾を使い、辺りに煙を漂わせる。隊長はすぐに命令を出し、隊を一塊に集める。
「くっ!こざかしい真似を…」
「残っている数は!」
「も、もう残り14人程度です!」
「それぐらい…いるのなら!覚悟を決めろ、ここでなんとしてでも……いや、せめて1人でも!」
「その1人って?」
「あの謎の男、ヘイローを持たない…やつ………―!?」
「お、おま―」
「トライセップス魔法・ノックダウンチョップ・ラッシュバージョン」
アリウス生徒達の首筋に次々と手刀を喰らわせ、気絶させる。隊長だけはその場からすぐに離れ、すぐさま発砲―─しかしマッシュはいつものように
「フンフンフンフンフンフンフン」
「弾丸を素手で―…そうか…お前が、お前が他部隊を全滅させた張本人―マッシュ・バーンデッドか!」
「正解。どうかな、このまま諦めて、お縄についてくれれば」
「ほざくな!!」
「…そっか――アズサちゃん」
「―っ!!」
隊長が振り返り銃を向けると、そこには拳を構えながら走っているアズサの姿。早すぎる動き、隊長は追いつけず、そのまま
「――ふんっ!!」
「ガッ―!!」
アズサが放った渾身のパンチくらい、後方へと飛んで…気絶。
「……なるほど、確かに…拳で殴ったほうが、早く片付いたな」
「でしょでしょ?」
「それはお2人だけですよー?……しかし」
「こ、これで全員…よね?」
「おそらくはな…後は増援部隊だか」
「コハルちゃんが正義実現委員会に連絡をしてくれたので……おそらくは大丈夫です!」
「そうだね――よし、これにて一件」
落着……とは、いかなかった。
――――――――――――――――――――
ドォォォォォォン!!!
突如として、体育館横合いの壁が、唐突に吹き飛んだ。
「っ!?」
「危ない」
爆破によって吹き飛んだ瓦礫をマッシュは拳で対処、そのまま補習授業部の前に立ち拳を構える。
そしてアリウス生徒達が体育館内部へと雪崩れ込んで来た。
「っ、これは、増援部隊……!?」
「馬鹿な、工作部隊まで出ているのか……? 元々の作戦は――」
アズサがそう呟きを漏らすより早く、アリウス生徒はマッシュの前に立ちはだかる。先程の二十人などと比べ物にならない人数。
「えーと、一、二、三……一億人くらい?」
「流石にそれはない」
「だよね」
「これは、数が多い、大隊規模だ、多分、アリウスの半数近くが……!」
「こ、こんなに沢山の人が、平然とトリニティの敷地内に……!?」
「あ、ありえません!!これだけの爆発、銃声が響いているのに、正義実現委員会は一体何をして――」
「…いえ………そう言う…ことですか」
「ハナコちゃん……つまり、どう言うこと?」
「…先生、これから起きること……それは先生にとって…一番、一番辛いことだと…思います」
「…それって――ねぇ、待って……そんなわけ…」
最初から正義実現委員会は動かない……否、動けない。
それを指示できる存在、それはこのトリニティのトップティーパーティーのみ……けれどナギサは今は気を失っており、もう1人のメンバーセイアは…ヘイローを壊されているため、そんなことできない
――ならば、答えは一つ。
「そう言う筋書き……だったのでしょう?―
聖園ミカさん」
コツ……コツと、ハイヒールの音が体育館に響く。アハハッ⭐︎…と、聞き覚えのある声が聞こえて、マッシュはそんなわけないと……心の中で唱え続ける。
けれど現実は非常。
「うーん……やっぱりハナコちゃんってすごいな〜……敵に回したくない人ランキング二位!」
「……ミカさん」
「やっ、久しぶり先生! また逢えて嬉しいなぁ……って言っても、二週間位? あはは、久し振りって程でもないかな? でも、ずっと逢いたいな~って思っていたからさ!」
「やはり……貴方が」
「えっとね~、ハナコちゃんの言う通り、正義実現委員会は動かないよ、私が改めて待機命令を出しておいたから、今日は学園が静かだったでしょう? 正義実現委員会以外にも、邪魔になりそうなものは事前に全部片づけておいたんだぁ……
ティーパーティーの届く限り全てのところに、色んな理由をつけて……ね? だから幾ら待っても無駄だよ? 正義実現委員会が此処に辿り着く事はないし、他の生徒が気付く事はない、此処には正真正銘――私達と貴方達だけ」
「そ、そんな……!」
「て、ティーパーティーの……!?」
「ふふっ、そう、黒幕登場☆ってところかな?」
「……そんなはずない」
「…先生」
マッシュは一歩前に踏み出し、顔を下に向けながらも、口を動かす――その声は少し震えていた。
「ミカさんは……優しい人なんだ、アリウスのみんなや、トリニティのみんなを…仲良くさせて――みんなを助ける、幸せに、笑顔にするって、言ってたんだ」
「………」
「そのミカさんが…黒幕…だなんて」
「………ッ」
「何か、理由があるんですよね? 何か、特別な『ハハッ……』…!」
「ハハハッ…フフフッ―――アッハハハハ!!」
ミカは笑う、顔を空にあげ、豪快に……どこか悲しそうに、ただ笑う。
「あーおっかしい〜……先生、本当に私の事を信じてくれてたんだ……ずっと、ずっっっっと――騙されてるってことも知らないで」
「……………そんな」
「先生はね?騙されたんだよ――私に」
バサッ!と羽を広げ、腕を広げ、月光の光を浴びながら、宣言する
「私が本当の、トリニティの裏切者だよ」
そんなミカの言葉を聞き、各々がさまざまな表情を見せる。
ヒフミとアズサは驚愕したまま顔が固まり、コハルは困惑で固まる……ハナコはわかりやすく顔を歪ませ
「…ね、先生。怒った?―こんな最低な生徒に」
マッシュは………
「……ショックだ」ファーン
超ショックを受けていた。しかし表情は変わっていないので、ミカは『…あれ?』となり、周りも『え?』となる。
「……あの、先生?」
「うわぁ……ショックだ…ショックだなぁ……しんどいなぁ」
「本当にそう思ってるの? 顔の表情、そんなに変わってないけど!?」
「いやいや本当……ショックすぎて、顔固まってるんだよ……うわぁ…重いなぁ……展開が重いなぁ…」
と言いながら胸を抑える、これでもかなり心にダメージが入っている…これでもだ。
「えー……」
「………」
「おもた………いや本当に重たい…」
「…(……思ってた反応と、違ったな―表情、もっと変えると思ってたのに)」
「重たいから……とりあえず」スッ
「寝ます……zzz」
「………へ?」
『ね……寝たァァァ!!!?』
マッシュは雰囲気に耐えられなかったのか……どこからか持ってきた布団を敷いて、そのままスヤァ…と眠った。
「嘘ですよね先生!? この、この雰囲気で、普通、寝ます!?」
「アリウスの生徒さん達が…あの、戸惑っているのですが」
「そりゃそうよ! さっきまでシリアスだったのに、いきなり寝るんだもの!」
「メタいぞコハル」
「スヤァ……zzz」
鼻提灯を作り、完全に寝ているマッシュにその場にいる全員が困惑する……一応悪役であるミカが一番困惑していた。
「ね、ねえ起きてよ! さっきまで私が…その、ちょっとカッコつけたのに!馬鹿みたいじゃん!」
「スヤァ………はっ」パチン
「あ、起きた」
「…ダメだ、起きても現実だったぽい」
マッシュは布団に入りながらも、まだショックを受けていた。そんなマッシュに追い打ちをかけるように、ミカも言う。
「ねぇ先生……怒った? 殴りたくなった? 殺意湧いた?――それとも、メンタルやられちゃった? でも仕方ないよね!勝手に信じた―」
ビュン!
「わぷっ!?(何これ……布団?)」
「ミカさんが裏切り者だった……確かに結構きましたよ。心臓に弾丸でも喰らったのかってぐらい」
「ぷはぁ!…なら」
「けれど、それで僕のメンタルがやられるってことはないですね…だって」
マッシュは立ち上がり、右手の心臓に抑えながら
「僕の
「…へぇー、私はさ? まだまだ先生のそこを傷つける術は持ってるんだよ?」
「どんなに貴方が僕のメンタルを攻撃しようと無駄です」
マッシュは挑発するかのように、手のひらを下に向けて、親指以外の4本の指を前後に動かし
「無敵なんで、自分……かかってこい」
「――いい度胸じゃんね⭐︎」
そうミカを挑発した。
次回・怪獣大戦
弟先生と妹先生が、ついに真の裏切り者について知り、その時の様子が面白かったので書きます。(まだミカさんがなんで裏切ったのかはわかっておりません)
『そんな……うそだ、俺を騙そうとしている』(一応トリニティ愛好者、でも推しはホシノさん)
『……えぇ……うそん、えぇ……』
『だ、だって兄者が……ミカはいい子だって』
『アリウスと和解して、笑顔にするって……ヒーローでお姫様だって…-お兄が…』
『よっ、元気?』(某ブラックホール異星人のような登場)
『あ……兄者ァァァァァァ!!!!』(某天才物理学者のような反応)
『わぁぁぁぁぅっ!!?』(脳破壊された妹)
愉悦、超愉悦……でもわかるんですよね、自分もこうなってたので。
脳破壊と言いましたが、破壊された瞬間に即座に治ったので、実質ノーダメージです。作者は結構破壊されてますが。
励みになりますのでコメントと評価、どうぞよろしくお願いします!!
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