シリアスに体制がついちまった作者、六科!です。
前半シリアスなのでご注意を……ああそろそろギャグ満載の話が書きたい!!
と言うわけで本編へ……どうぞ!
「アズサちゃん、あの、お話……って?」
「……ヒフミにしか…話せない…こと」
「そんなに大事なことを…?」
「……うん」
砂浜、昼ごろまでは灼熱で、地面に素足をつけることができなかった程の熱さ(マッシュとツルギは平気)だったのに、今はそこまで熱くない。
素足の状態で海水に足をつけ、二人は体育座りで座り込んでいる。
「二人の間に挟まるのは極刑なので、今回は見守ることにしました」(保護者1)
「同じく」(保護者2)
キヴォトスの中でもトップクラスの保護者がこっそりと見守っている(二人は気づいていない)ので安心して話ができる二人。数分の沈黙があったあと、アズサが口を開いた。
「………昔、本で海の話を聞いた時…とても胸が躍ったんだ」
「昔…というと」
「ここにくるずっと前……訓練が終わったあと、少しの空き時間があったから、敷地内を少し散歩をしていたんだ……そこで、ある本を見つけた」
「…敷地、ですか(アリウスの……どこか、ですよね)」
「そこに書いてあったのは、広く広がっている海水に、ギラつく太陽…そして綺麗な水着、他にも様々な情報が書いてあって、私はそれに釘付けだった………そうだ、みんなにも見せてあげよう、そう思いその本を持って元いた場所に戻った…………けれど」
『あなた…いえ、貴方達にそのようなものは不要です、燃やしなさい』
『いいですか。私は
『で、でも』
『しつこいですよ…また―――お仕置きをされたいのですか?』
『っ……』
『今日は特別に許して差し上げましょう…―しかし二度目はありません…次、このような書物を持ち出せば―その時は、わかっていますね?』
『……はい』
『返事は、ハキハキと』
『は…い!』
『……よろしい』
「そう言われ、その日以来……私は、光なんてものを見出すのはやめた……この海を見ることも、諦めた」
「…………………」
何も言えなかった、アズサの言っている人物が誰なのかはわからない……しかしその話をしている時のアズサは少し震えていて、それだけで大体は察しがつく……その人物は、アズサから、アリウスから、希望を奪い去ったのだと。
「……………………………」ミシッ
「先生」
「わかってる、わかってるよ」
マッシュは手に力が入っていたのか、触れていた木に亀裂が走っていた。ツルギも必死に怒りと殺意を抑えていて、二人ともこの空間を破壊せまいと我慢していた。
「……けれどトリニティに来て、ヒフミ達と会った時――全てが変わった」
「補修授業部での活動や、先生の影響で?」
「うん……でも一番は、ヒフミのおかげ」
「……え、わ、私!?」
「ヒフミがくれたモモフレンズの人形、アレの可愛さにやられた後、ヒフミは私といっぱい話をしてくれた。ペロロ様について色々と熱心に話してくれたり、私を笑わせてくれたりもした」
「ペロロ様の寸劇の時ですよね…?あ、あの時は必死というか、熱が入ってしまって……」
「『我こそはペロロ!』なんて言った時は、本当に面白かった……フフッ」
「わ、忘れてください!」
「それは、フフッ、む、無理…フフフッ」
「アズサちゃ〜ん………あは、あははは!」
互いに、笑い合う……そう、これこそ、アズサが光を見出した理由。
「この笑うということ自体、私には無かった……でも、みんなのおかげで、心の底から笑えた――本当に、ありがとう」
「――ど、どういたしまして!」
「……ん」
「けど……どうしてそれを私一人に?他の皆さんにも言ってあげた方がいいんじゃあ……特に先生には」
「……………えっ…と」
(あれ僕省かれてる?泣きそうだよ?)
(抑えてください先生)
「その……実は、ハナコとコハルにはもう言ってあるんだ」
「え、そうなんですか!?」
「う、うん……一番、お礼を言いやすかったのが二人……で、でもヒフミや…先生にお礼を言うのは…」
文字文字と、耳を赤くしながらアズサはヒフミに寄り添って口を開く。
「は……恥ずかしく…て…///」
「―――――ん"っ!」(尊さダメージ100)
(んっ)(尊さダメージ5000)
「よくわからないけど、二人だけはどうしても……どうしても…勇気が…必要で…」
つまるところアズサは学生ならよくある、『好きな人に告白をする』の感謝を伝えるバージョンを経験しているのだ。コハルとハナコは友人、仲間、と認識しているが、ヒフミは親友…そしてマッシュに関してはまた別の感情を抱いていた。
「ご、ごめん。別にコハルとハナコが下とかそう言うわけじゃなくて…みんな大事な友達で…えっと」
「だ、大丈夫! 大丈夫ですよ!なんとなくわかりますので!――それはつまり先生も友人…と言うことですか?」
「……いや、どちらかと言うと先生は……家族…?」
(え)
(んっ!!?)
「家族…?」
「うん、大事な人なのは確かだけど……こう、包み込まれるような感じだから……父親?」
(父親…え、…ぼく…?)
(せ、先生!気を確か……先生が父親なら…私は――――ンキヘェ!?)
「いや違うな…ああそうだ、先生からは兄貴肌と言うものを感じたんだ」
「兄貴肌……ちょっとわかっちゃいますね」
「だろう?」
「守られているような、見守られているような――なんだか安心しちゃいますね」
「――ああ、この世の何よりも、安心できる」
キャッキャっと笑い合っている二人、ツルギは後輩達の仲睦まじい姿を見れて満足し、これも青春だ……と感動していた。そしてマッシュは
「――僕は二人のお兄ちゃんだった?」
「先生!?」
錯乱していた。
――――――――――――――――――――――
楽しい時間もあっという間に過ぎ、夜。夜空に星が綺麗に見え、海もキラキラと輝いている。
体は疲れ切っていて、もう動く気力はない。ひたすらに遊んだ、ひたすらに楽しんだ……もう未練はない――
「ないわけがないんだよね、うん」
「せ、先生?」
「まだ夏といえば、の最後のやつをやってない」
「もうやりたいことは全部やったが……まだあるの?」
「あるよ……とんでもなく、重要なもの」
そう言ってマッシュはあるものを持ってくる……それは箱いっぱいに詰まった花火玉。それを手に持つ。
「花火玉!?」
「どこから持ってきたんですか!?」
「知り合いからもらった試作品、夏といえばこれって言われて」
「花火……確かに、見てませんでしたね」
「締めにはピッタリ、ですね!」
「花火………見たことないから、ワクワクだ✨」
「ちゃ、ちゃんと許可はとったんでしょうね?」
「もちのろん……じゃあ早速」
マッシュは早速花火球の導火線に火をつけ、すぐさま空高くへと投げつける。ヒュ〜〜〜…と言う音が鳴り、それからほんの数秒後。
ドォォォォォォォォォォン!!!
凄まじい轟音が響き、空に七色の花火が出現した。その美しさに皆は見惚れる。
「す、すごい火力だ…これが、花火!」
「わぁ……」
「凄い、先生…本当に凄いです!」
「綺麗ですね」
「ええ、とっでも素敵です!」
「……きらきら、してて……いい」
「…よし、どんどん投げちゃおう」
マッシュは次々に花火玉を空へと投げつけていく、投げた先で爆発、そのまま多種多様な花火が上がっていくのを見て、ヒフミ達はうっとりとしていた。
「………来年……また、来たいな」
「――もちろん、来ましょう!今度は、今度はいーーーっぱい人を誘って!!」
「うん…絶対、絶対だからね!」
「……ええ、約束です」
「誓いましょう」
「――これが青春……これが友情……キ、キヒヒッ…」
その後、花火をし終えたマッシュ達は戦車に戻り、ほんとのほんとに終了。
「……みんな疲れちゃったんだね…よいしょっと」スッ
ツルギにもたれ掛かって寝ている他メンバー、マッシュはそっと…タオルをかけ。
「どっこいしょと」
そのまま戦車を担ぎ上げて帰って行った。
そして後日、ツルギの部屋には大量の写真があり…‥その一つ一つが、ツルギにとってかけがえのない思い出となり、宝物になったのであった。
夏空のウィッシュリストInマッシュ・完
次回・祭り。
筋肉……忍者……体術……ガイ先生?と私の勝手な思考が残り続けてます……助けて。
生徒達への反応
弟『かわいい好き、愛してる、どんどん推しが増えていく♡』
妹『何人かツッコミどころ満載だけど、好き♡』
カイザー
弟『しばく、潰す、煮る、壊す』
妹『生徒達にその顔見せんじゃない!!!』
ベアトリーチェ
二人とも『÷〆々88÷×68÷:6々=〆〆€*〆〆=÷€!!!!』(この世のものとは思えないほどの罵詈雑言)
聞いたことをちょっと後悔しちゃいました、怖い。
励みになりますのでコメントと評価、どうぞよろしくお願いします!
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