透き通る世界に拳を一つ   作:六科

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魑魅一座のモブ達って可愛すぎませんかね?なんなのあの子ら、ケモナーに刺さりまくるんですが?

ブルアカモブ達の実装待ってます。

それでは本編へ……どうぞ!


マッシュ・バーンデッドと魑魅一座

 

 

「忍を、知らない…?で、では忍者は!?」

 

「全く」

 

「な、ならあのとんでもないスピードとバランス力は一体!?」

 

「鍛えまくったら身につきました」

 

「ならこの頑丈すぎる肉体は!?」サワサワ

 

「鍛えまくったら身につきました、あと普通に胸揉まないで?くすぐったいから」

 

「せ、先生が忍びでないのなら……先生は何者なのですか?」

 

「ただの鍛えまくった結果強くなった一般人」

 

「そんな一般人イズナは知りません!!」

 

「そうかな」

 

「そうです!!」

 

 

 

 

 

 

 忍者でも侍でもなく、にも関わらず常人離れした肉体を有するマッシュに、イズナは困惑と動揺のままにマッシュの体を撫でて筋肉の強度を確かめる。先の逃走劇について、てっきり忍者として極めた身体能力に裏打ちされた芸当だと信じていたイズナは、忍者の存在そのものを知らないマッシュに対して衝撃を受けた。

 

 

 

 

 

「……そもそも、忍者って何?」

 

「忍者を知らないのですか…!?……ふっふっふっ、ならば、このイズナがお教えしてあげましょう!忍びとは!」

 

 

 

 

 

 こうして、久田イズナによる忍者についての特別講義が始まった。

 曰く、忍者とは大名や領主と言った支配者の下に仕え、スパイのような情報収集や潜入任務、罠の設置や敵を欺く策略によって活躍した人々のことを指し示すらしい。

 

 

 

 

 

「忍術か……僕の世界で言うと魔法みたいな感じかな」

 

「そしてその忍者はイズナの憧れであり、夢であるのです!」

 

「夢…一人前の忍者になること?」

 

「はい!このキヴォトスで一番の忍者になること……それがイズナの夢です!」

 

「そっか――いい夢だね、応援するよ」

 

「……応援、応援してくれるのですか!?」

 

「もちろん」

 

 

 

 

 

 

 マッシュは人の夢を笑わない。何故なら、マッシュにもまた夢があるから。ハッピーエンドという、どうしても叶えたい夢を。周りから不可能だと言われ続けても、それでも叶えようとしている。

 

 

 

 

 

「周りが何を言おうとイズナちゃんの夢を僕は肯定するよ、そもそも反対する理由もないし」

 

「え、えへへへっ、そ、そうですか……そ、そう言っていただけたのは先生が初めてです!イズナの夢を応援してくれるなんて……!まだ色々と失敗も多い身ではありますが、あらためて、イズナは立派な忍者になってみせます!」

 

「うん、頑張ってね」

 

「これからも、イズナは依頼をこなして──……あっ、ああっ! まずいです! 雇い主の依頼を終えていないのを思い出しました!」

 

「雇い主?」

 

「はい!」

 

「…あ、じゃあこのサクラ大福を一つどうぞ」

 

「ありがとうございます!―──でしたら、イズナからはこれを!」

 

「…忍びの極意、またすごい本だ」

 

「それを先生に差し上げます! 私はもう2冊持っているので!」

 

「―─ありがとう、大事にするよ」

 

「それでは先生…いえ、主人殿!イズナはお先に失礼します!ではまた!依頼が終わった後、また一緒に桜花祭を楽しめたら嬉しいです!」

 

 

 

 

 

 

 と、元気に言った後イズナは風のように去って行った。やっぱり身体能力すごいな……と感心していたマッシュ。

 

 

 

 

 

「…元気な子だったな、あんなに元気な子は久々だったし…なんか新鮮。―ひとまず百夜堂に向かわないと……読みながら行こうっと」

 

 

 

 

 

イズナからもらった本を読みながら、マッシュはさっきいた場所へと戻って行った。そしてサクラ大福はいつのまにか食べ終えていた。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「百夜堂っていえば、あの有名な喫茶店だね」

 

「百夜堂のイチゴ餡蜜が最高でねえ」

 

「色々美味しいものがあるんだけど──」

 

 

 

 

 

 

『何より最高なのは、シズコたんの可愛い笑顔!』

 

 

 

 

「………えっと、教えてくれてありがとうございます」

 

 

 

 

 

 

 マッシュは百夜堂への道を、街中にいる者達に問いかけていたのだが、その返答の全てが店までの道のりではなく、店の感想でありマッシュは困っていた。

 

けれどめげず、何度も聞き込みを続けた結果、なんとかその場所へと辿り着いた。

 

 

 

 

「すみませ〜ん…」

 

 

 

 

マッシュは店の中へと入りながら挨拶をする、すると足音が聞こえ

 

 

 

 

『お頭ラァ!!ようこそいらっしゃいマシタッ!』

 

 

 

そんな活気のいい声でお出迎えをされた、いきなり叫ばれてちょっとびっくりしたマッシュは『あの』と言葉を続けようとしたが。

 

 

 

 

「わざわざシャーレ組からいらっしゃると聞いて、このフィーナ! 心よりお待ちしてマシタッ!!」

 

「シャーレ組……?」

 

「ちょっとフィーナ! 先生が困ってるでしょ!?」

 

「エ、でも…先生が来たらびっくりするぐらい盛大な挨拶でって、さっき委員長が」

 

「いやいやいや!それはあくまで、百夜堂の従業員としての、第一印象的な話だから!……そう、第一印象!」

 

 

 

 

そう言って委員長と呼ばれた生徒は少し目を瞑った後、キャラが変わったかのようにマッシュへと自己紹介をする。

 

 

 

 

「…テヘペロ♪ 先生初めまして!♪ 私は河和シズコ。百鬼夜行連合学院所属、お祭り運営委員会の委員長であり、この百鬼夜行自慢の伝統的な喫茶店『百夜堂』のオーナーです!ニャンニャン♪」

 

「………二重人格?」

 

「違いマスよ先生、これは猫被りってヤツです」

 

「余計なこと言わないのフィーナ!」

 

「あ、ワタシは百夜堂の従業員で任侠の道を究めんとする、朝比奈フィーナと申しマス! お頭、よろしくお願いシマス!」

 

「マッシュ・バーンデッドです、16歳の先生です」

 

「へぇ〜♪先生って16歳だっ……16!?同い年!?」

 

「年下デスか!?」

 

「わお久々だなその反応」

 

 

 

 

 

『16……16の先生…大丈夫よね…?』と小さく呟くシズコ、けれど話を進めるためにも切り替え、本題に入る。

 

 

 

 

「えっと…コホンッ――改めまして、先生、ようこそいらっしゃいました。私たちは『お祭り運営委員会』と言って、この百鬼夜行の観光業の中でも最大級の規模を誇るお祭りを担当しています。企画から運営、そして全般的な管理まで、そのほとんどを担当してる部活なんです!」

 

「そしてここ百夜堂は、私たち『お祭り運営委員会』のCoooolなアジトデス!」

 

「この学園の祭りのほとんどは、ここで運営してるんだね」

 

「はい、そして今まさに、私たちが準備してきた『百夜ノ春ノ桜花祭』が開催中……なんですが……」

 

「何かトラブルが起きて、僕を頼った…そういうわけですね」

 

「はい……で、そのトラブルというのが」

 

 

 

 

 

 

そうシズコがトラブルについて話そうとした瞬間、店の外から爆音と銃撃音が響き渡った。それを聞いてシズコは『あぁもうまた!!』と鬱陶しそうにぼやき、マッシュは何事?と思う。

 

 

 

 

 

「またアイツらです!」

 

「なんでこうタイミング悪く…!」

 

「………とりあえず、現場に向かおうか」

 

「ええ!」

 

 

 

 

 

 

そしてマッシュ達は店の外へと飛び出し、少し進んで通りに着くと、そこでは金髪の狐耳。丈の短い着物に天狗のお面を被っているのが特徴的なな生徒や、青みがかった黒の二つ結び。女袴におかめのお面を被っているのが特徴的な生徒達が暴れていた。

 

 

 

 

 

「ふはははっ! あたしらは百鬼夜行の路上に屯する魑魅魍魎! その名も魑魅一座、路上流っす!」

 

「さあみんな、ご要望通りに荒らして荒らして荒らしまくりな!」

 

「―僕ゲヘナに来てたっけ?」

 

「ゲヘナよりかはマシ…な、はずです!」

 

「んーーもう、いい加減シツコイですよ!もう一度お仕置きデス!」

 

「はっ!たかだかお祭り委員会如きがあたしらを止められるとでも?」

 

「ふん!今回のお祭り委員会は一味違うわよ……なんてたって、シャーレの先生がいるんだからね!」

 

「はぁ?先生だと?」

 

「ども」

 

 

 

 

 

 

片手を上げ挨拶をするマッシュ、シャーレの先生である以上マッシュの知名度はかなりありその噂もキヴォトスではよく耳にする…が。

 

 

 

 

 

「だからなんだ!変な噂だけしかたってない奴なんかに負けるか!」

 

「そうだそうだ! 大体その噂も嘘だらけの偽り、つまり、そこにいる男はただのお荷物だ!」

 

「そのお荷物を抱えて、魑魅一座に勝てるとでも?」

 

 

 

 

 

実際その噂を信じていない生徒達もいる……戦車を素手で破壊だとかトリニティの戦略兵器と戦っただとか、隕石を難なく破壊したりゲヘナの治安をマシにした。などという噂を誰が信じれるであろうか…。

 

 

 

 

 

「……いい機会だ、あの噂が本当か確かめてやる!」

 

「お、いいね!やっちまおう!」

 

「ちょ、本気!?」

 

「ああ本気だね……じゃあな、先生!!」

 

 

 

 

 

そう言い、魑魅一座の一人がロケランを構え、マッシュに向かって発射。シズコが『先生!』と叫んだのも束の間

 

 

 

 

 

 

 

「いやたとえ嘘だったとしても撃っちゃダメでしょ」ペシンッ!

 

『………?』

 

 

 

 

 

マッシュはハエを払うかの如く力で、ロケランの弾を平手打ちで空へと弾いた。その場にいた全員の顔のパーツが小さくなり『――どゆこと?』と疑問に思う。

 

 

 

 

 

「い……委員長…?今あの人、弾、弾きマシタよね?」

 

「しかも、平手打ちで……え、なに…あの噂、ほんとだったの?」

 

「た、たまたま……そう!たまたま不発だっただけだ!!今度は仕留める!」

 

 

 

 

 

そう言って魑魅一座のMGを持っている生徒達が構え、マッシュに向かって弾幕を発射しようとするが

 

 

 

 

 

 

「街中で無鉄砲に銃を撃ってはいけません」

 

「――はえ?」

 

「それ」ゴッ!

 

「ムギャッ!?」

 

「お、おま」

 

「お仕置き」ゴッ!

 

「イダッ!!?」

 

 

 

 

 

マッシュはすぐさま魑魅一座達の側に移動し、デコピンを放った。付けていた仮面が壊れ、後ろへ次々と飛んでいく魑魅一座。

 

 

 

 

 

「き、聞いてない、聞いてないぞ私たちは!」

 

「あんなのがいるなんて聞いてない!!ただ荒らすだけの簡単な仕事だって言ってたのに!!」

 

(仕事…?)

 

「こ……こうなったら…!――おい!助けてくれ!!」

 

「…!」

 

 

 

 

 

魑魅一座の一人がそう叫んだ瞬間、マッシュの足元に何かが飛んできた。すぐさまバク転しそれを回避したあと、マッシュは飛んできた方向を見る。飛んできたのは手裏剣だ。

 

 

 

 

 

「………あれ?」

 

「忍者イズナ、参上!!これから先はこのイズナが………って、え、主人殿!?

 

「イズナちゃん、さっきぶりだね……それで何してるの?」

 

「それはイズナの台詞です! どうして先生が私たちの邪魔を!?」

 

「いや、普通に街中で暴れてるのは止めないと」

 

「はっ! もしかして先生は、最初からイズナを誘い出すために近づいてきたのですか!? まさか、すべては仕組まれていた……!? イズナの夢を応援してくれたのに……! 本当は悪い人だったんですか!?」

 

「何故にそうなる」

 

 

 

 

 

騙された、なんのことか全くわからないマッシュだが、今はイズナが敵で止めるべきだということははっきりわかる。けれどどうしても引っかかるのは、どうしてイズナが魑魅一座に手を貸しているかだ。

 

 

 

 

 

「イズナちゃん、なんでその子達の味方をしているの?」

 

「い、イズナは忍びとして命令に従っているだけです!」

 

「……んん?」

 

「っイズナ殿! 一旦戦略的撤退だ!」

 

「せ、戦略的撤退……? ですがイズナは……」

 

「立派な忍者は引き際を弁えてるものだよ! 何かの本で読んだ気がする!」

 

「なるほど! そういうことであれば!」

 

 

 

 

イズナは一つの爆弾を取り出し、それを地面に叩きつける。それは煙幕だったらしく辺りに煙が漂う。

 

 

 

 

 

「先生……まさかイズナの夢を応援してくれた先生が立ちはだかるだなんて、何という運命の悪戯……! ですがイズナは知っています! 忍びの道を行くからには、こういったことも起こり得るのだと! ドラマで見ましたので!」

 

「待ってイズナちゃん、多分何かおかしくて」

 

「望まぬ戦いに巻き込まれてしまうのもまた、忍者の宿命! 先生、イズナは諦めません! 次に相まみえる時はイズナ、今の三倍くらい強くなっているはずですので! では、ニンニン!」

 

 

 

 

 

煙が晴れると、いつの間にかイズナと魑魅一座はいなくなっていて、さっきまでの騒動が無かったかのように静かだった。

 

 

 

 

 

 

 

「うーーん……これはまた厄介だ」

 

 

 

 

 

マッシュはそう呟くのであった。





久々にインスタントラーメンを食べようとしたら、水の量を間違えて大変なことになった、作者です。

最近熱くなりすぎてませんか?早すぎません?冷房つけないとやってけない感じになりましたよ……じめってしてるのがまたいや。


励みになりますのでコメント評価、どうぞよろしくお願いします。

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