透き通る世界に拳を一つ   作:六科

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今回はシリアスが多いので、ギャグは少なめです。けど次回はガッツリ入ります。

それでは本編へ…どうぞ!!

追記

書いてある内容がバグりまくってたので色々直しました。


マッシュ・バーンデッドと委員長と土地

 

 

「……ヘイローを持っていない先生がトラックと車を投げてこちらの砲弾を撃墜、さらにブレイクダンスで竜巻を起こした?………はぁ、アコ、ちゃんと真面目に説明して」

 

 

『本当なんです!!』

 

「アコだけじゃなくてみんなからの証言……え、ほんとにブレイクダンスで竜巻を?」

 

「うす」

 

「ヘイローも持ってないのに」

 

「うす」

 

「そもそもなんでそれで竜巻が起こるの?」

 

「わからない」

 

「…………………」

 

 

 

 

マッシュ達の前に現れたヒナはすぐに事情を話すように要求。しかしその結果目の前にいるマッシュ・バーンデッドがだいぶやばい人だということが判明した。

 

 

 

「にわかには信じられないけど……ここまで証人がいるなら信じるしかないわね……所でイオリはなんで足を押さえているの?」

 

「あいつの腹筋を蹴ったら足を痛めました」

 

「なんて?」

 

「あのー…委員長さんで間違い無いんですよね?」

 

「……いけない、まだ自己紹介もしてなかったわね」

 

 

 

 

ヒナはマッシュに向き直り綺麗な体制で挨拶。

 

 

 

 

「……はじめまして、シャーレの先生、ゲヘナ学園・風紀委員会・委員長・空崎(そらさき)ヒナよ……最悪の初対面でごめんなさい」

 

「いえいえ。マッシュ・バーンデッド、16歳です」

 

「え、年下?……まあいいわ、アコ」

 

『は、はい…』

 

「事情は…別にいい。ゲヘナにとっての不安要素の排除……それを風紀委員会が行う範疇でやってくれれば、何も言わない。

 

今回のは別。ティーパーティーやシャーレや連邦生徒会。

 

そういう政治が絡む活動は万魔殿のたぬきたちにでも任せておけばいい。…少し頭を冷やしていなさい、アコ。詳しいことは帰ってから聞くから」

 

『はい……それで済むのならいいです……助かった……

 

「……つまり、アコさんはヒナさんに黙ってこんな事を?」

 

「そう見たいね」

 

「じゃあヒナさんは関係ないと……成程」

 

 

 

 

 

マッシュはヒナは悪くないと確信し、着替えを取りにシロコの元へといく。

 

 

 

 

「…この場に交渉を担当する生徒は?」

 

『…私です……アビドス対策委員会所属、奥空アヤネ。…何か、聞きたい事でも』

 

「…ひとつ」

 

「…はい、なんでしょうか」

 

「小鳥遊ホシノはどこ?」

 

『…へっ?ホシノ先輩ですか…?ホシノ先輩は休日で…呼んでも来なくて…。あの…お知り合いですか?』

 

「そういうわけじゃない、在校生名簿を来る前に確認したらいたから。…そう、今はいないの」

 

「あ、ホシノさんだ」

 

 

 

 

 

マッシュが視線を向ける。直前まで走って来ていたが、マッシュに見られている事に気付いて普段通りのゆったりさで歩いてきているホシノがいた

 

 

ヒナはホシノを視認すると、奇妙なものを見た、とでも言いたげに目を丸くしていた

 

 

 

 

「うへー…遅刻しちゃったー?ごめんねー。お昼寝が気持ちよくてさー」

 

「昼寝ぇ!?こっちは色々大変だったのに!?」

 

「ん。でも大体片付いてる」

 

「これから大変になりそうですが…」

 

「…そうみたいだねー。制服からしてゲヘナの風紀委員会でしょ?アルちゃんたちでも追ってきたの?」

 

「…………」

 

「ホシノちゃん、みんなもう帰るって」

 

「あれー?そうなのー?」

 

 

 

 

ヒナは返事をせずにホシノを観察している。ホシノもヒナを観察している。

 

 

互いの視線が合う

 

 

 

 

「…なんでもいいけどさー対策委員会はこれで勢揃いだけど。やり合う?ゲヘナの風紀委員長ちゃん」

 

「…1年生の時とは随分変わった」

 

「ありゃ、会ったことあったっけ」

 

「いいえ。…ただ、ゲヘナでは調べ物をすることが多かったから。…アビドスの事件も知ってる」

 

「………」

 

「あの事件の後、アビドスを去ったと思っていたのだけど」

 

 

 

 

ホシノは笑顔を崩さない。それでもヒナはその姿を見て何かを納得して、ヒナは便利屋達をじっと見ていた。

 

 

 

 

「ホシノさんが相手をするなら僕も参加しますよ」

 

「先生……それは過剰戦力って言うんじゃないかなー?」

 

「相手は最強って言われてるみたいだし…大丈夫かなーって」

 

「かなり自信があるのね、先生…私と戦えるって」

 

「もちのろん」

 

「!」

 

「今回の件はヒナさん自身になんにも悪くないです……けど、この場にいる便利屋達を連れていくのなら――容赦しませんよ」グッ

 

 

 

 

とマッシュは手を握る、ヒナは驚いていた……今までいろんな問題児と相手をしてきたが、自分と戦えると豪語する者なんていなかったからだ。

 

 

 

「……へぇ」

 

「待って委員長、マッシュ先生も喧嘩売らないの」

 

「売ってない」

 

「そう言う事だからさ?このまま黙って帰ってくれないかなーなんて……だめ?」

 

「……便利屋68達は、こっちでもかなりの問題行動を起こしていて……今すぐにでも捕まえてゲヘナに持って帰りたいんだけど」

 

「あわわわわわわ」

 

「そうさせてはくれなさそうね」

 

「…」(無言のファイティングポーズ)

 

「……先生、そうまでして便利屋達を守るのはなぜ?」

 

 

 

マッシュはチラッと便利屋達を見た後、無表情でこう言った。

 

 

 

「友達でもあり、大事な生徒なんで」

 

『…!』

 

 

 

それを聞きヒナはマッシュを少し試したくなった。

 

 

 

「さっきうちの大部隊に攻撃をしたそうだけど、こうは考えなかったの?相手が自分よりも強かったらって」

 

「まあ、考えた所でやるしかないんで」

 

「…じゃあ最後に一つ、貴方はこの世界のことをまだ知らないからそんな事が言えているのだと思う……この世界には、私よりも厄介な存在や、めんどくさい連中なんかもいる」

 

「……」

 

「それらが立ちはだかった時、貴方はどうするの?その相手が…―さっき戦うと言った

 

 

 

私だったら?」バサッ!!

 

 

 

 

 

ヒナが翼を広げ圧をだす、その迫力は凄まじくゲヘナの大部隊やアビドス生徒、そして便利屋達が冷や汗をかき息が詰まりそうになる程。

 

 

 

 

 

(……これが今の空崎ヒナ、かなりの威圧感を出せるようになってたんだ……おじさんでもちょっときついかなー?この圧にマッシュ先生は……)

 

 

 

 

 

 

 

「………」モギュモギュ

 

 

 

 

 

 

(え、無表情?)

 

(……こっちが圧を出してるのに、普通そんな顔でシュークリーム食べれる?)

 

「あ、すみません、今日は糖分の摂取が足りなかったので」

 

「えぇ……」(困惑)

 

「それで……敵になったらって言いましたよね?」

 

 

 

マッシュはシュークリームを飲み込み、何気ない表情で言った。

 

 

 

「その時はしっかりと戦って、ボコボコにするよ」

 

「……!」

 

 

(風紀委員長に!!)

 

 

(ゲヘナ最強に!!)

 

 

(ケンカを売ったァァァー!!!?)

 

 

 

 

いわば宣戦布告とも言えるその言葉、それを聞きヒナは少し笑い指示を出す。

 

 

 

 

「撤収準備。帰るよ」

 

「で、でも『聞こえなかった?』…はい」

 

「先生、事前通達無しでの無断兵力運用。

 

他校の自治区で騒ぎを起こした事。

 

このことについては私、空崎ヒナより、ゲヘナ風紀委員会の委員長として、アビドス対策委員会に対して公式に謝罪する。今後、ゲヘナの風紀委員会が無断で侵入することは無いと、約束する。…どうか許してほしい」

 

「いいよ」

 

「軽い!」

 

『せ、先生が許すのなら私達もいいんですが…』

 

 

 

 

ヒナは帰ろうと後ろを向くが、振り返ってあることを伝えてくれた。

 

 

 

 

「これがあなたたちにとって、有益かそうでないかが分からないけど。情報をひとつ」

 

「なにかな?」

 

「アビドス砂漠、そこでカイザーコーポレーションに不審な動きあり。…余りにも内容が不透明過ぎて、情報として上には伝わってないけど、一応伝えておく」

 

「…りょーかい。ありがとねー風紀委員長ちゃん」

 

 

 

 

風紀委員会の大部隊が風のように去っていった

 

 

 

 

「…アビドス砂漠でカイザーが何をやってるのか、さっぱりだねぇ」

 

「あとホシノ先輩がどこで昼寝してたのかもね…」

 

「…セリカちゃん?その手は何かなー…おじさんちょっと用事思い出したから帰りたいんだけど」

 

『逃しませんよ』

 

「アヤネちゃんまで!?」

 

「ん、先生捕まえて」

 

「御意」ビン!

 

「先生?その縄はなに?ってわわわわ!!?」

 

 

マッシュに縄でぐるぐる巻きにされたホシノは、そのままアビドス学校へと連行された。

 

便利屋達とはその場で別れ、柴大将にも、お店にも傷はなかった。

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

アビドス学園・教室

 

 

 

「―――え!?大将のお店に…退去…通知!?

 

「しかも……土地の保有者は私達ではなくて…カイザーコーポレーション!?」

 

「はい……先ほど、大将さんから電話があって、調べてみたんです……これを見てください」

 

 

 

 

そう言ってアヤネが机の上に広げたのは地籍帳………所謂現在の土地の所有者を確認できる書類だ

 

 

それを見て分かった事と言うのがアビドス自治区のうち今、マッシュ達が居る学校とその周辺の僅かな地区以外の全ての土地がカイザーの所有物になっているというものだった。

 

 

 

 

「で、ですがどうしてこんなことに?学校の自治区の土地を取引だなんて普通出来る筈が……一体誰が?」

 

アビドスの生徒会……でしょ?」

  

「はい、取引の主体はアビドスの生徒会でした」

 

「…そう言えば、ここにそれはいないって言ってたよね」

 

「うん……2年前に完全に無くなっちゃったんだ」

 

「ですから、生徒会が無くなってからは取引はされていません」

 

「なに……何やってんのよ!生徒会の奴らは!学校の土地を売る?それもカイザーコーポレーションなんかに!?」  

 

「………」

 

 

 

ホシノは何かを我慢するように顔を顰める。

 

 

 

 

「そんな大事にずっと気づかず私たちは…」

 

「それぞれの学校の自治区は学校のもの、あまりにも当たり前すぎて………借金ばかりに気を取られて気付くことが出来ませんでした……私がもっと早く気付いていれば……」

 

「アヤネちゃんは悪くないよ、これはアヤネちゃん…というよりおじさんですら入学する前の事なんだから」

 

「ホシノさん、何か知ってるの?」

 

「うん、おじさんは元生徒会だからねぇ」

 

 

 

ホシノはちょこんと机の上に座り話し始める。

 

 

 

「おじさんが入学した頃にはもう前生徒会の人は居なくなってたし引継ぎ用の書類なんて立派なものは何も無かった、丁度砂漠化を避けようとして移転を繰り返してた時期だったから前生徒会の書類関係はもう砂の中だしねぇ……まあそもそも、生徒会なんておじさんとその時の生徒会長だけだったし」

 

 

 

その生徒会長の話になった瞬間、ホシノの顔つきが暗くなる。

 

 

 

「その生徒会長は無鉄砲で会長なのに…校内でも随一のバカで……私の方だって嫌な性格の新入生でさ……私…は」

 

「ホシノさん、無理はしちゃダメだよ」

 

「…ありがとう先生……ほんっと、あの頃は2人であちこち走り回っててさ〜」

 

 

 

 

 

 

ホシノちゃん!こっちこっち!

 

せ、先輩!こっちにこんなのがありましたよ!!

 

 

 

 

 

 

「……ほんと…馬鹿みたい、何も知らないままさ」

 

 

 

ホシノがまた曇り始めるので、シロコやマッシュがフォローに入る。

 

 

 

「ホシノ先輩が責任を感じることはない、事情は知らないけど、アビドスに対策委員会が出来たのは間違いなくホシノ先輩のおかげ」

 

「う、うん」

 

「ホシノさんはいざって時はちゃんとしてますよね?後輩達や僕のことも気にかけてくれている」

 

「ん、ホシノ先輩の事は尊敬している」

 

「ま、待ってシロコちゃん!おじさんこう言う雰囲気苦手で…」  

 

「僕もすごいなーって思ってるよ、ホーシーノ!

 

「ホーシーノ!」

 

「ホーシーノ!ホーシーノ!ホーシーノ!」

 

 

 

 

マッシュが始めたホシノコールに後輩達も参加、手拍子と共にホシノの名前を言いまくる。

 

 

 

 

「みんなやめて!?あ、あと先生!なんでおじさんを持ち上げるのさ!」

 

「さあみんなご一緒に」

 

 

 

『ホーシーノ!!!』

 

『やめてってば〜〜〜〜!!!!』

 

 

 

しばらくそれは続いた。

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

 

「でもどうして前の生徒会はカイザーコーポレーションに土地を売ったんでしょうか?」

 

「実は裏で手を組んでたとか?」

 

「………それとも、カイザーがかなりの悪党だったとか」

 

「恐らく前の生徒会の子達も借金を返す為に仕方がなく売ったんじゃないかな〜」

 

「仕方がなく?いくら借金を返す為とはいえ……」

 

「おそらく…最初は砂漠化が進んで住めない場所とかを売ったんだろうけど…そこまで大きなお金にはならない、だからさらに売って……を繰り返すうちに今の事態になってしまったんだろうねぇ」

 

「何それ、なんかおかしくない?最初からどうしようもないっていうか……」

 

「あ~………アビドスにお金を貸したのはカイザーコーポレーションだよね?」

 

「あっ!」

 

「それって!?」

 

「カイザーローンが学校の手に負えないくらいのお金を貸して利子だけでも払ってもらうために土地を売るように仕向ける……そういう手口なんだと思うよ~」

 

「難しくてわかりにくいけど……要するに」

 

 

 

マッシュは仮面をつけシロコを呼び出しある劇を開始。

 

 

 

 

 

「うぅ、今月の返済も苦しい」

 

「お困りのようですね」(棒読み)

 

「貴方は!」

 

「今月の分が厳しいんですか?なら、ここの土地を売れば今月は大丈夫ですよ」(棒読み)

 

「本当ですか!?売ります!!……こう言うことなんだね」  

 

 

 

 

 

 

「シロコ先輩、迫真の演技すぎない?…てか!生徒会の奴らどんだけ無能な訳!?こんな詐欺みたいなやり方に騙されてさえいなければ……!」

 

「落ち着くんだセリカちゃん」

 

「その仮面で話しかけないで!」

 

「悪いのは騙されることより騙す事だと思うよ」

 

「わ、私も分かってるわよ!たまにゲルマニウムのブレスレットとか買ったりするし・・・・・下手したらここの誰よりも分かってる!悪いのは騙した方だってことは!…けど、悔しい……ただでさえ苦しんでるアビドスにどうしてこんな酷いことをするの?」

 

「……苦しんでる人達って切羽詰まりやすくなっちゃうからね~」

 

「……え?」

 

「切羽詰まると、人はなんでもやっちゃうものなんだよ……」

 

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「学校の借金、このアビドスが陥ってる状況、そして私達が先生たちと一緒に見つけ出してきた幾つかの糸口……全てが少しずつ繋がり始めてる気がします」

 

「カイザーコーポレーションは最後の土地であるこの学校を奪うためにヘルメット団を雇用していた!」

 

「実際おじさん達が入学してから襲撃の頻度は上がったらしいからね~、それまでは精神的に追い詰めるつもりだったけど本格的に武力行使に出たって事なんだろうね」

 

「…ならこっちも、武力行使で行こう」

 

「先生?」

 

「ヒナさんが言ってたんだ、カイザーコーポレーションに不審な動きありって……だから」

 

 

 

マッシュは立ち上がりググッと体を動かし、手を上げる。

 

 

 

『アビドス砂漠、乗り込もう』

 

 

 

アビドス砂漠へ乗り込むことを決定した。

 

 

 

「おー!」と、異口同音に元気な声が教室に響いた。

 

 

 

(…なんでだろう、嫌な予感がするなー…特に先生関連の)

 

 

ホシノだけは、心配しまくっていた。





書くことがあんまりないので、とりあえず活動報告をお願いするのと次回予告。

次回!カイザー理事、蹴られる&埋められる!

次回もお楽しみに。励みになりますので評価とコメント!あと活動報告!どうかよろしくお願いします!

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