透き通る世界に拳を一つ   作:六科

139 / 363

今回の話は細かすぎる設定や、難解な言葉はガン無視で、ただただ頭を空っぽにして見てくれると助かります。

それでは本編へ……どうぞ!


マッシュ・バーンデッドと鉄の槍

 

 

 

「現場を報道できないって、どういうことですか!? 報道の自由は!?」

 

「連邦生徒会からのお達しです……調印式の現場、それの取材や報道は禁止』と」

 

「そんなぁぁぁ!! ついこの間までは全然OKだったのに〜〜!!」

 

「さらにトリニティ並びにゲヘナの方にも取材は禁止、調印式が終わるまでの間は、何もするな…と」

 

「そこまできたら怪しい〜〜!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

クロノススクール

 

 

報道に特化した学園で、作中では所属する生徒がテレビ中継や『月刊キヴォトス』という雑誌の作成を行っている。クロノスジャーナリズムスクールとも呼称される。

 

 

そこの報道部に属している川流シノン・風巻マイは、連邦生徒会からの命令で、エデンに関することは全て報道するな、と言われて困っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「でもどうしていきなりそんなことを……エデン条約は、今や全学園が注目していると言うのに」

 

「よっぽど、世間に知らしめたくないことでもあるんじゃ…」

 

「うぅぅぅぅ〜!絶対、絶対に終わったあと、突撃してやりますからねぇぇ!!!」

 

 

 

 

彼女らは知らなかった、調印式の映像…現状、それを世に知らしめないことこそ――平和への一歩だと言うことに。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「―キキキ…待っていたぞ、先生」

 

「迎撃用ミサイル及び、兵の配置もすでに完了しています」

 

「正義実現委員会……ゲヘナ風紀委員会……双方共に問題無し…ティーパーティー並びにシスターフッド、万魔殿も準備完了……さあ、あとは先生の指示だけだ……指示を、先生」

 

 

 

 

 

 

 

綺麗な配置につき、緊迫した空気が流れているその広場。そこには関係者以外おらず、テレビで報道しようとしている者達もいない完全なる機密空間。

 

 

 

皆が皆、襲撃を食い止めようと、悪い大人の好きにはさせまいと命をかけてここに立っていた。

 

 

 

 

 

 

そんな空間にマッシュは――

 

 

 

 

 

 

 

 

「とりあえず、みんなでシュークリーム食べましょうか」

 

 

 

 

 

 

シュークリームの入った袋を四つほど取り出した。

 

 

 

 

 

 

ズコォォォォォォォォォッッ!!

 

 

 

 

 

『なんでっ!?』

 

「お腹空いてるかな〜と思って」

 

「いや、空いてる……空いてる…が! このタイミングで言うことか!?」

 

『皆さん綺麗に、ずっこけましたね』

 

「食べませんか?」

 

『たべま―――っ、食べます!』

 

「おい!?」

 

「マコトさんもどうぞ、美味しいですよ」

 

「………いただきます」

 

 

 

 

 

 

 

緊迫した状況の中、シュークリームをみんなで食べようと言われて最初は困惑した一同だったが、緊張しまくっているその身にはスイーツが適任だと思い、食べることにした。

 

 

 

 

 

 

「マコトさんはこの場で指示を、アコさんとナギサさんはオペレーターとして他の場所に身を隠している」

 

「襲撃時にこの2人が再起不能になるのは不味いからな、あの2人にはこことは違った、また別の場所で指示をしてもらうことにした。指示は見ての通りホログラムで頼んでおいた」

 

『我々だけ安全な場所にいるような感じで……少々気が引けますが』

 

『むしろ我々がその場にいれば足手纏いになるだけですので、こちらの方が最善です』

 

「空崎ヒナ、並びに剣先ツルギは古聖堂で待機してもらっている……アリウスを狩るためにな」

 

『シスターフッドの皆さんには現在、古聖堂にあると言われている地下、カタコンベを散策してもらってある……しかし未だに見つからずじまいでして」

 

「神秘って物による工作なのか、それともシスターフッドすらわからない秘密の場所があるのか……それも不明だ」

 

「謎が謎を呼びますね」

 

 

 

 

 

 

そうシリアスなことを言いながらシュークリームを頬張るマッシュ達。その場いるのはゲヘナ並びにトリニティの雜兵と、それを率いるのマコトのみ。ヒナやツルギ、サクラコと言った重役達は調印式の会場、その場で待機している。

 

 

そして雲ひとつない晴天の空を見上げたマッシュは、その空をじっと見る。

 

 

 

 

 

 

 

「……………………」

 

 

 

 

 

 

 

『――なんで』

 

 

 

 

 

 

「……っ」

 

「…先生よ」

 

「……大丈夫です、ちょっと、めまいがしただけなので」

 

『それは大丈夫と言わないのでは…?』

 

「マコトさん、あとどれくらいで来るか、わかりますか?」

 

「調印式が始まり、条約が締結されそうになった瞬間……奴らはその時間帯にはミサイルを落としてくるだろう……キキキ、むしろそこを利用してやるのだがな」

 

「やっぱり作戦は、頭のいい人に任せるに限りますね」

 

「そうだろうそうだろう?」

 

 

 

 

 

 

作戦、と言ってもシンプルかつ単純で、調印式が開始される時間を、元々の時間よりも少し遅らせるというもの。来る時間帯がわかっていれば対処もしやすいし、混乱も避けやすい。

 

 

 

言い方を悪くすれば……この調印式は、アリウスやベアトリーチェを狩るための餌だ。

 

 

 

そして彼女は知らない……この調印式そのものが、罠だと言うことに。

 

 

 

 

 

 

 

「……ベアトリーチェ、貴様の好きにはさせん。我々の世界は……我々の力で守らせてもらう」

 

『皆様、今日、この瞬間に、これからの全てがかかっていると言っても過言ではありません……未来のため、我々のため――勝ちましょう』

 

『了解!!!』

 

 

 

 

 

 

その場にいる生徒達……否、戦士達は気合いを入れ直し持ち場につく。何がきてもいいようにその場にいる全員が準備を整える。

 

 

 

 

 

 

「……青春を終わらせたりしない、誰も泣かせない――ハッピーエンドの邪魔、させたりするもんか」

 

 

 

 

マッシュは空をじっと見ながら、そう強く言った……全てはハッピーエンドのために、全ては――生徒達のために

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「アズサちゃん、このケーキ美味しいですよ! 一口どうですか?」

 

「むっ、そうなのか……? なら、少しだけ」

 

「わ、私にも少し分けてよ! こっちのあげるから!」

 

「ふふっ、ならコハルちゃんには私の――」

 

 

 

 

 

 

シュークリームパーティー真っ最中の補習部メンバー達。彼女達がカフェで他愛もない雑談に花を咲かせ、甘味に舌鼓を打っている。無事退学を乗り越えた者達同士、仲睦まじく、食事や会話を楽しんでいた。

 

 

 

 

 

「先生も呼べればよかったのですが……仕方ありませんよね」

 

「そうだな、エデン条約、その調印式に参加するんだ……私達に時間は割けないだろう」

 

「でもあの先生、終わったらすぐにこっちに来る気満々だったわよ? それこそ仕事ほっぽり出して」

 

「まさしく先生…ですね、ふふっ♡」

 

 

 

 

 

 

恩人でもある先生も呼びシュークリームパーティーを開きたかった補習部メンバー達、しかし今は忙しいので、我慢をしている……特にアズサが一番している。

 

 

 

 

 

「でも……変ですよね、エデン条約の締結なんて大事な瞬間、みんなが見たいはずなのに……どこにも中継されていないなんて」

 

「あのクロノススクールが動いていないとなると……うーん」

 

「先輩達にも『コハルはヒフミ達と共に、別の場所にいなさい』って言われたし……」

 

「……変な、気分だな」

 

 

 

 

 

端末でいくら探っても、調印式の映像や情報は一切出回っていない。どんな人達がその場にいるのか、どうな儀式のようなものが始まるのか、全くわからない。

 

そんな不安を抱えながらも、ヒフミはシュークリームを手に取った…その瞬間。

 

 

 

 

 

「………?」

 

「ん? どうしたの、ヒフミ?」

 

「いえ、その……――今、何か」

 

 

 

 

 

コハルの問い掛けに答えながら、ヒフミは窓に顔を近付ける………そして――――戦慄。

 

 

 

 

 

「―ミサ……イル…?」

 

 

 

 

 

一つ…二つ……そんな甘いものではなく、50を超えるミサイルが、調印式の会場に向かって飛んでいた。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

『――っ、目標を確認! 中距離弾道ミサイル! 巡航ミサイルとは違いますが……この辺りを破壊するには十分な物です!』

 

『着弾まで時間はまだあります、総員、迎撃準備を!』

 

 

 

 

 

 

アコとナギサがそう叫んだ通り、空から近づいてくる50発以上のミサイルが、着弾時に連鎖爆発が起きないよう、徹底して撃ち込まれていた。その場にいる生徒達は協力し、互いの弾薬を運びあったり、装填しあったりしていた。

 

 

 

 

 

 

「装填!」

 

「完了しています!」

 

「よし!……目標、中距離弾道ミサイル!」

 

「構え!!」

 

 

 

 

狙いとタイミングを定め、マコトは腕を上に出し

 

 

 

 

 

「―撃てっ!!」

 

 

 

 

そう指示を出しながら腕を振り下ろす、それに合わせるように、弾道弾迎撃ミサイルが発射される。撃ったからと言って油断はしない。次は、また次へと装填していき、準備を整える。

 

 

 

 

 

『着弾まで五、四、三、二…一!』

 

 

 

 

 

ミサイル同士が空中でぶつかり――爆散。鳴り響く轟音と襲ってくる風圧。マッシュはそれによって飛ばされてしまった生徒達を掴み、引き戻していく。

 

 

 

 

 

『三十発の迎撃を確認…しかし、まだ残りがやってきます!』

 

「この距離ならなんの問題はない!次弾…放て!!」

 

 

 

 

 

マコトの指示に従うように、もう一度ミサイルが放たれる。しかし何発かは撃墜に失敗してしまう……が、モーマンタイ。

 

 

 

 

 

「――フンッ」

 

 

 

 

その場にある石を投げつけ、飛んでいくミサイルを撃墜。タイミングも速度もバッチリでありすべてのミサイルがマッシュによって撃墜された……普通、石程度では破壊されないはずだが、投げつけた威力がやばかったので、簡単に破壊できた。

 

 

 

 

 

 

『げ、撃墜を確認……ですが、これで終わりとは思えません』

 

『まだ巡航ミサイルが来るはずです、皆さん警戒し、次弾の装填を』

 

「残念ながら、そんな暇もないようだ」

 

『……!?』

 

「キキキ……トリニティのセキュリティにも、我々のセキュリティにも引っ掛からず向かってくるとは……なるほど、奴が鼻を高くする理由もわかる」

 

 

 

 

 

 

防衛システム、それを難なく突破し向かってくる兵器、そしてマコトの情報通りの大きさ…つまりは巡航ミサイルだ。恐らくはまた何か細工してあるであろうそれらは、どんどん近づいてくる。

 

 

 

 

 

 

「――しかしこれでビビるほど、私たちは弱くはない……そうだろう?先生」

 

「その通り……よっこら――せ」ヒョイッ!

 

 

 

 

 

マッシュは撃墜用の地対空ミサイルを持ち上げ、狙いを定め始める。タイミング、風向き、全てを調節し……今、全力でそれを投擲。

 

 

 

 

「フンッ」ブンッ!!!

 

『――今更ですがツッコミを入れさせていただきます………なぜ、なぜミサイルを素手で! 軽々と投げれるのですか!?』

 

『考えるだけ無駄ですよ……しかし、これで!!』

 

 

 

 

 

マッシュが投げたミサイルは巡航ミサイルへと飛んでいき、完璧なタイミングで――命中。先ほどよりも強い衝撃と爆風がマッシュ達を襲う。

 

 

 

 

「!」

 

「おっと」

 

「……助かったぞ先生――だが、これで」

 

『―対象に命中、撃墜……巡航ミサイルを、防ぎました!!』

 

 

 

 

 

アコのその声に、雑兵達は歓喜の声をあげ、ナギサやマコトも一度安堵の息を漏らす。作戦は成功、ベアトリーチェの計画は阻止された…………

 

 

 

 

 

「――おかしい」

 

「…先生、どうしたのだ?」

 

「おかしいんです……こんな呆気なく、終わるはずがないのに」

 

『それは先生や万全な状態の我々がいるのですから、当然では?』

 

「だとしても…何か、まだあるよう――」

 

 

 

 

 

その時、その瞬間……あたりに、異様な気配が漂った。マッシュ達はすぐにそれを感じ空を見る

 

 

 

―そしてそれは現れた。

 

 

 

 

 

 

「――なん……だ…あれは…!」

 

『データ…該当…無し!』

 

『あんな兵器……いや、そもそも……兵器なのですか? あのような色の兵器は――見たことがありません!』

 

「ッ―焦るな!! 今はとにかく撃墜だ!」

 

 

 

 

 

 

異質な色、星空のような、宇宙の色のような……そんな色のミサイルが突如として出現。マコトは焦りながらも指示を出し、撃墜しようとする。

 

 

 

しかし

 

 

 

 

 

『命中を確認……し、しかし――無傷!?

 

『そんな、馬鹿な!?』

 

「……これも、これも神秘による力だとでも言うのか…!!」

 

 

 

 

迎撃ミサイルが着弾するも、無傷……かすり傷ひとつついていない怪物のようなミサイル――それが、ベアトリーチェが用意した兵器…『ミステリーミサイル』

 

 

 

それは、その場にいる全員を絶望させるには十分な物だった。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「――準備は」

 

「問題なし」

 

「は、はい、終わりました! チェックも出来ていますし、色々と確認も……!」

 

「あの人形との接触はどうだ」

 

 

 

 

薄暗いカタコンベの廊下、地下特有の肌寒さと静謐に身を包まれながら問いかけられた質問に、姫と呼ばれた者は両手を素早く動かし答える。最初は戸惑った手話も、今は慣れたものだった。

 

 

 

 

 

「……なら問題はない、全ては整った」

 

 

 

 

そう告げ、彼女……サオリは立ち上がる。

 

壁に立て掛けていた愛銃を手に取ると、安全装置のロックを確かめ、弾倉の中身も検めた。これから始まるのは彼女達の悲願、全てが変わる歴史的な一戦。

 

 

 

 

 

「――ミサイルは」

 

「既に射出済み、予定通りターゲット地点に問題なく着弾する……その前に放たれた物は全て撃墜されたみたいだけど」

 

「各チームの状態」

 

「つ、通路前で待機中、手筈通り私達の攻撃に合わせて作戦地域に突入するとの事です」

 

「……作戦に変更はない、古聖堂の崩壊と同時に突入し、生き残りを殲滅する、ミサキとチームⅡはトリニティ、ヒヨリとチームⅢはゲヘナの主要戦力を叩け」

 

「了解」

 

「チームⅡの最優先目標はツルギ、チームⅢはヒナだ」

 

「は、はい、わかりました! ヒナさんですね……!」

 

「チームⅠ、チームⅣは――」

 

 

 

 

サオリがそう言って視線を横に向ければ、隣り合った姫が手話で応答する。

 

 

 

 

「……そうだ、通路に沿って地下へ、知っての通り一番重要な任務となる」

 

「………」

 

「分かっている、気分は悪いだろうが、もう少し我慢してくれ………」

 

「…で、でも、変……ですよね、ライブ映像どころか、情報も開示されていないなんて」

 

「確かに気になるところだ……しかし今は、どうでもいい……調印式は必ず行われている――ならば我々は、それを叩くだけ」

 

「えっと、サオリさんは……」

 

「私は他にやるべき事がある、それが終わり次第チームⅤに合流する――残りのチームは野次馬共と、万が一抵抗する他学園の者が居たら対処しろ、戒律を更新次第、チームⅡ、Ⅲは其処に合流、一帯を制圧する………そして最終目標―――マッシュ・バーンデッドは、ここにいる全員で叩く…いいな?」

 

 

 

 

 

 

そう言うサオリの指示に、無言で頷く一同。もう止まることはない…止められない。ミステリーミサイルを撃ち込んだ以上……どう転んでも自分達は罪人だ。

 

 

 

 

 

「――これでどうハッピーエンドに持っていくと言うのだ…マッシュ・バーンデッド、不可能、不条理……貴様の夢見た理想、言葉…全てが今、ひっくり返ったぞ」

 

 

 

 

 

 

そう呟いたサオリは外套のポケットに入れていたマスクを取り出し、それを被る。

 

 

 

 

 

 

「お前の負けだ、マッシュ・バーンデッド……彼女には誰も勝てない…勝てるはずもない……すべての生徒に幸せを――そんな夢物語に、我々は付き合うつもりはない」

 

 

 

 

夢を見る事も、将来を望む事も、未来を語る事も――意味などない。

 

 

だって。

 

 

 

 

 

全ては虚しいのだから。

 

 

 

 

 

「……アリウス・スクワッド、出撃するぞ」

 

 

 

 

 

宣言し、前へと踏み出す。

 

分厚い靴底か鉄を擦り合わせる音を搔き鳴らし…サオリ達、アリウス・スクワッドはトリニティ自治区へと侵攻を開始した。

 

 

 

 

 

「これから迎えるのはハッピーエンドなどではない……これから迎えるのは――

 

 

 

 

 

バッドエンド……これは、絶対だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――バッドエンドになんてさせない、死んでも」

 

「先生……何か、手が、あるのか?」

 

『わ、我々の武器では……無理でした…なので、たとえ石を投げたとしても……』

 

『………はっきり言って、絶望です……この状況を打開する手なんて…もう…どこにも』

 

「ありますよ、一つだけ……絶対的なものが」

 

 

 

 

 

そう言い、マッシュは懐から……鉄の杖、プロテウスを取り出す。ミサイルが調印式の会場に被弾するまで、まだ少しの猶予がある。

 

 

 

 

 

『絶対的な…物?』

 

「そう……その答えは―――僕の筋肉です」

 

『…あの、筋肉でどうにかなるものだとは』

 

「なっちゃうんですよね、僕の場合だと普通に」スッ

 

 

 

 

 

 

マッシュはプロテウスを持つと、その先端を指で引っ張り形を変えていく。そんな様子にミステリーミサイル以上の衝撃を受けた一同だったがこれ以上のことがすぐに起きた……なぜなら…そう。

 

 

 

 

 

「待てマッシュ・バーンデッド……それは……それはまさか……」 

 

『まさか』

 

『まさか――、ですか!?』

 

「正解」

 

 

 

 

 

 

マッシュは鉄の杖で長く鋭利な槍を作り出したのだ。そしてそれを持ったまま少し後ろに下がった後……マッシュはスポーツのやり投げの体勢になる。

 

 

 

 

 

 

 

「シィィィィィィィッッ………」

 

 

 

 

 

 

息を吐きながらマッシュは軽く前に、リズミカルに走った後、地面が抉れるほどの急ブレーキをかけ…ミサイルへ向けて、渾身の一撃を放った。

 

 

 

 

 

 

「――フンッ!」

 

 

 

 

 

放たれた槍は空を切り、空高く飛び出した。その速度はハヤブサ……否、落雷……否、光の如き速さ、そんな速度で飛んでいった槍の威力は凄まじく…ミステリーミサイルを簡単に貫通。

 

 

 

 

 

「っ、ぅ!!」

 

『こちらにも、衝撃が…!!』

 

 

 

 

 

とてつもない光と共に、はるか上空で爆散したミステリーミサイル、風圧で辺りのガラスや散乱し、軽い建物は吹き飛び、生徒らも少し飛ぶ。

 

全てが終わった後、その場に立っているのはマッシュのみ。

 

 

 

 

 

 

 

『先生が投擲したあの槍が……槍が…!!』

 

『あのミサイルを……我々の攻撃が一切効かなかった……あのミサイルを!!』

 

「貫いた………ふ……フハハハハハハッ!!―それでこそ…それでこそ! 先生だ!!」

 

 

 

 

 

迎撃用のミサイルが全く意味をなさなかったミステリーミサイル……それを、なんの障害もなく、なんの妨害もなく、なんの躊躇もなく――マッシュは破壊した。

 

 

 

 

 

 

「神秘とか細工とか、多分めちゃくちゃ頑張ったと思う………けど」

 

 

 

 

 

 

マッシュはムキっ、とサイドチェストのポーズをとりながら

 

 

 

 

 

 

「結局、筋肉には絶対に勝てないんだよね」

 

 

 

 

 

 

そう、自慢げに言ったのであった。





原作の序盤部分は色々と省きました、みんなこの部分だけ見たいよな〜と思ったので。


とりあえず、要するに、神秘だろうがなんだろうが、マッシュ君の筋肉には勝てない!!と言うことです。


そして次回、いよいよアリウスvsこの作品のゲヘナ&トリニティ&マッシュ君のバトルです。お楽しみに。

百花繚乱後に見たい話

  • まだ交流がない生徒との話
  • アイデェア箱から選んだお話
  • ラビット2章
  • 愛が重い生徒との話
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。