それでは本編へ、どうぞ!(オリジナル要素がありますので、それとご注意を)
調印式・会場・天気は雨
そこへとまた戻ってきたアリウス・スクワッド、その背後にはユスティナの使徒らと、個性のないアリウス生徒達。
「ついた……総員配置につけ、いつ奴らが襲ってくるかわからない。周囲の警戒をしておけ」
『了解』
サオリの指示が各々に伝わり、使徒らも含めた軍が動いていく。無駄のない洗練された……否、させられた動き。
「……いよいよ始まるんですね」
「勝っても負けてもどうせ地獄……ならマシな方を選ぶ方がいい」
「……」
「姫、大丈夫だ……全てが終わった後、アズサを迎えに行く――それからはまた、みんなで―」
「そ……その必要は…ない!」
サオリが何かを言いかけた時、そんなアズサの声が聞こえてきた。サオリは眉を寄せながら、体の中にある感情を抑えアズサの方を向く
「…やはり来たか、アズ…………………!?」
「え……え?」
「………何その変なお面」
「…!…!!」
「ちょ、いたい、姫痛い……え、シューシュちゃん? 何それ…?」
アリウスらの前に現れたのは、ロボ店長のお店、そこの公式キャラクター・シュークリームカップルのキャラ、シューちゃんの親友、シューシュちゃんの仮面をつけているアズサだった。
アリウスら全員が困惑、アツコだけはテンションが上がっていた。
「……なんの真似だアズサ、戦場にそんなものを持ち込んで………いや、本当になんでそれを被ってきたんだ」
「色々訳ありなんだ」
「納得できると思うのかそれで」
「私のことは置いておいて――聞いて、みんな」
アズサはアリウス全員にマッシュがアリウスの皆をどうするのかを教えた、けれどアリウスら全員が鼻で笑ったり、ため息を吐いたりしている。アリウス・スクワッドも同様
「――まだそんな夢を見てるんだ、バカみたい」
「アズサちゃん……それは流石に……無いというか、あり得るはずがないというか…」
「アズサ、くだらない妄言はよせ……先生が言っていた? 先生はもうすでに亡き者のはずだ…あれだけの毒を盛られ、肉体が変色し、全身の細胞が死滅していっていたのだからな」
「……………………………………うん」
「なんだその間は」
「(言えない……シュークリームと気合いで毒とか全部直したとか言えない……と、とりあえず)――残念だけど、これは本当のこと」
仮面を被りながらも真剣な表情でそう言うアズサ、いい加減、この言い争いも飽き飽きしてきたサオリははっきりとこの世の真実を告げる。
「他者の光を奪い、自身の光だけは奪われない――そんな都合の良い事はあり得ない」
「それは理解している……でも、先生にそれは通じない」
「……お前は、何故そうも足掻く? そこに何の意味がある? 何を証明しようとしている?」
「この世は、まだ捨てるには惜しい…それを、証明したい」
「……捨てるに決まってるでしょ、こんな世の中…苦しみしか存在しない、なんでこんな意味のない苦痛の中で…生き抜かなきゃいけないの――苦しくて、空腹で、辛くて、……ただ苦痛が繰り返させられる毎日なのに…」
ミサキは自分の首や腕の傷を見ながら、触れながらそれが当たり前かのように言う、ミサキは未来に絶望し生きる意味すらも失っていた
ならば、なおさら
「その苦しみ、渇き、飢え、それらを凌げるものがこの世には存在する」
「…なら、今、ここで見せてよ――そんな綺麗事な概念を」
「わかった」
「ほら、何も…………なんて?」
「―手を貸してくれ、2人とも」
そう言うと、サオリはアズサの周りの障害物に目を向ける、そこには何やらコソコソとしている……アズサと同じような仮面をつけている者が二人いた。
1人はアズサと同じような身長の女子生徒……もう1人は、黒のトレーニーを着ている筋肉質な男……アリウスは、その人物を知っている。
「―貴様は……何故だ……何故、何故生きている…!――ありえない、こんなことあるはずがない…!奇跡でも起こらない限り!!」
「―奇跡は、起きます…!信じている限り、絶対に!」
「変色した肉体も、体が痺れている様子もない……あ、貴方は……なんなんですか!?」
「こっちの事情を知らないくせにヅカヅカと――アンタは、私たちのなに!?」
「勿論――君たちの先生で、同じ生徒でもある男だよ」
仮面をスッと外し顔を見せるマッシュ、そんなマッシュにアリウス分校は恐れザワザワとし出し、ユスティナの使徒達も何故か手に力入れ始める。
仮面をつけている少女、ヒフミはアズサの手を握りながら、マッシュの近くにいる。
「僕の筋肉は毒になんて負けないよ」
「神秘が……キヴォトスの神秘が、外から来たただの人間の筋肉に負けたの…?」
「テニスで
「心外だな、強いって言ってよ」ムキムキ
「……………」(ホッとしているアツコ)
「僕こそが綺麗事という概念の擬人化……は、ちょっと違うな……後ごめんねみんな、僕ちょっと怒ってるんだ」
唐突にそう言われた彼女達、しかし何のアクションも起こす事はしない(マッシュのバグっぷりに引いているだけ)。唯一、サオリだけがこれ見よがしに鼻を鳴らし、嘲る様に言葉を吐き捨てた。
「はっ……ならば、ぶつけて来ると良い、お前のその怒りや憎しみを……殺意をな」
「え、別に君達には怒ってないんだけど」
「……なに?」
「僕が怒っているのは、君たちをそこまで追い込んだ――親玉についてだよ」
『!』
「腑が煮え繰り返るような……さっき食べたシュークリームが口に戻ってきそうな…そんな感じ」
マッシュはそういいアリウスの全員の注目を集める、殺気は完全に抑え、敵意も出ていない―以前戦った時のような感情はない。
「親玉の人……ハズキルーペ?」
「ベアトリーチェ」
「そうそうベアトリーチェ……その人に対しては本当に怒ってるんだ。その人のせいでエデンとトリニティはめちゃくちゃになりかけた、悲しい思いをした人だってたくさんいた、みんなから笑顔を奪うところだったんだ………そんなの許せるわけがない」
「―――何故その怒りを我々に向けない」
「君たちも被害者だからだよ、けれどやっちゃった事は消えない……そこで、みんなをシャーレに招待します」
「まだ……そんなことを…!」
「僕は本気だよ?――あ、お給料とかは気にしないで?ちゃんと支給されるし、なんと今ならシュークリームもついてくる」
「ふざけるなっ…!まだそんな薄らごとを!」
「正真正銘本気だよ」
「ゲヘナとトリニティが……そんなことを許すとでも!?お前の一存で、あの二つの学園が納得するとでも――」
そこまで言って、サオリは違和感を感じ取っていた……それは足音だ、マッシュ達の足音ではない、そう、この足音は――軍のそれだ。
『納得したから、ここにいる』
「なっ――なん…だと?」
やってきたのはゲヘナの赤黒と、トリニティの白と黄色、それらを組み合わせたような、闇の光を体現しているようなそんな正装をしているゲヘナ生とトリニティ生。
その前に立つ、もしくは運ばれているのは神々しい綺麗な装飾をしているナギサと荒々しくもザ・悪魔の総督といった形の正装を着ているマコトだった。
「キキキッ、一足早かったな先生」
「流石……と言いたいところだけど、作戦と少し違うわよ?」
「それはごめんなさい、2人を追いかけてきていたらいつの間にか……」
「……何、あの、トリニティとゲヘナの服装の色を組み合わせた正装は…あの、旗だって…!」
「今、この場にいるのはトリニティとゲヘナの連合部隊――パラダイス機構よ」
「パラダイス……理想郷や…楽園っていう、あの?」
「その通り……二つの学園の危機、その時だけ特別に動く…まあ条約のようなものだな――エデンとは違ったな」
それを聞き食いしばるサオリ、パラダイス機構……それはゲヘナとトリニティが提携し、両学園に襲い来る脅威に対抗するための機構であり、平和条約の象徴でもある。もしもの時、不可欠な際に限定された上で、これは行われる。
マッシュのお願いごと、二つの学園で協力して……はこれのこと。ゲヘナ風紀委員会も、万魔殿、ティーパーティー、シスターフッド、正義実現委員会……それらが全て、この場にいた。
「……私はトリニティが嫌いだ、和解する気はない」
「我々もゲヘナに敵意を持っていて、仲良しこよしなんてする気はありません」
「ならどうして…!」
「我々は気づいたのです、仲良くする必要はない……しかしそれで争いを続けるのは愚かだと――でしたら」
「互いに憎しみあい争うのでなく、互いの力を認めながらも競い合う……キキキッ、そう決めたのだ」
「ど、どうしてそんな…ことを?」
「そっちの方が―楽しそうだからな」
「憎しみあい傷つけあうのは……もう時代遅れ、ということです」
ナギサとマコトのそんな言葉に驚愕し何も言えなくなるアリウス、長年憎しみあっていた二つの学園が…憎しみ合うのではなく認め合いながらも競い合う…そんな、そんなありえないことを言っているのだから当然だ。
「―だから、どうした…!いくら戦力差があろうと……こちらにはまだ『おいおい!誰が味方はこれだけなんて言った!?』―っ今度はなんだ!!」
『行くぞみんな……気合い入れて、アピールだ!!』
『ん、行こう』
『うーんちょっと恥ずかしいけど……いいよねぇ〜』
「ヒフミちゃん」
「は、はい!(――本当にやるんですね!?)」
マッシュの近くに颯爽と現れたのはカラフルの覆面をつけている集団と、それぞれ違う色の髪飾りをつけているシュークリームの仮面をつけている集団、そして狐の仮面をつけている2人…の複数グループ。
「筋肉と」
「ゆ、友情と…!」
「糖分と!」
「愛と!」
「え、えっと奇跡と!」
「夢と!」
「希望と!」
「人の思いと!」
「みんなの笑顔は裏切らない!」
『我ら!』
『シュークリーム!カップル団!!』(決めポーズを取りながら)
シュー友のために命をかけ、シュークリームのために全てを守る義賊集団・シュークリームクラブ(マッシュ込み)がその場に決めポーズを決めながら現れた。
アリウスもパラダイス機構の皆の皆も思わず目を疑うかのような事が起きたが、まだカオスは終わらない。
「悪徳銀行ノックダウン」
「目には目を、歯には歯を、無慈悲に、孤高に、我が道の如く魔境を往く…であってるよね!?」
「あ、あとはえっと……あ、我がためと皆のため!」
《せ、正義を突き進む…!》
「これは絶対の誓いなり〜〜」
「そして時にはアイドルを…我ら!」
『覆面水着団!』
ドォォォォォォォォォォォォン!!!
何故か背後が爆発した集団、覆面水着団がちょうどシュークリームカップル団の横に登場。パラダイス機構とアリウスから少し離れた場所にいるとはいえ、他生徒を巻き込みかねない危険行為である。――さらにさらに増援が
「主人がため、忠義を尽くす二つの狐!」
「本当にやるんですかこれ…っ……あ、あなた様のため…! その身を愛に捧げたもの…わ、我ら!」
『ダブル狐コンビ!!』
(ダブルフォックスで…よかったではありませんか…!!)
狐面を互いにかけ、カッコつけて現れたのは二人組・ダブル狐コンビ(イズナが名付けました)は、さささっ、と覆面水着団の横に移動すると……彼女達は練習したかのような完璧なタイミングで
『我ら!―シャーレ連合隊!!』
そう叫んだ、拍手が広がりその場、少なくともアリウスの緊迫した空気を壊すことには成功。そんなシャーレ連合隊にアリウスは本気の困惑
「ミサキ、あいつらは――」
「……詳細なデータはなし、トリニティの制服を着用しているけれど、中身はどうだろうね、データが一切ないって云うのはちょっと変……シュークリームの方はもうなんか…うん」
「そ、それにしても覆面水着団なんて、噂に過ぎないと思っていましたが――本当に居たんですねぇ…!?」
「――ば、場違いだけど!!私達も来たわよ!」
「……ふふふっ、来ちゃいました❤️」
「ハナコちゃんにコハルちゃん……すごい、本当に揃った」
「マッシュ・バーンデッド……なんだ、なんなんだこの光景は!!」
「みんな、僕に協力してくれる心強い味方だよ――黒幕絶対倒すチームでもある」
「それぞれは違う学園のはずだ、他校の生徒同士が、ここまで仲良くなど……そんなの、そんなのあり得るはずが…!」
「あり得るんだなぁこれが!!よく聞けぇアリウス!副リーダーのお話だ!!」
「……私は…私には!!」
シャーレ連合隊を代表し、副リーダーであるヒフミが1人前に立ち、指を空に向ける……太陽が見えず、天気予報も曇りと言っていたそんな空に。
「――私にはッ! 好きなものがありますッ! 平凡で、大した個性もない私ですが、自分の好きなものについては絶対に譲れません!」
ヒフミの指が天を穿つ様に、ピン!と張り詰めた証が道を切り開くように。罅割れた雲の向こう側から、ぽつり、ぽつりと陽光が差し込み…薄暗い世界に光が灯る。
「友情で苦難を乗り越えて、努力がきちんと報われて、辛い事は慰めて、友達と励ましあって――どんな困難も、苦痛だって乗り越えて! 最後は、誰もが笑顔になれる様な……っ!」
ヒフミはモモフレンズが大好きだ、ペロロ様が心の底から大好きだ。友達も好きだし先輩も好き、みんなで食べるシュークリームも大好き……だがこれだけは譲れないというものがある。
単純、まやかしと言われ続けた…そんな―そんな
「―そんなハッピーエンドが、私は大好きなんですッ!」
顔を上げ、空を仰ぎ、彼女は高らかに吼える。心の底から。その叫びが、心からの訴えが、空に響き渡り肌を刺す。その場にいる誰もが彼女に夢中だった。
「………ハッピーエンドなどは、まやかしだ」
「まやかしだろうと、何だろうと! 誰に何と云われても、何度否定されたって、私は叫び続けて見せます!」
「お前たちには、それを実現する力すらないだろう――! 現実を知れば、真実を理解すれば、そんな理想は、夢は、露と消える……ッ!」
「いいえッ! どんな凄い人だろうと、どんな困難だろうとッ! 私達の夢を、希望を、摘み取る事は出来ません!――無理だなんて言われても、力づくで手に入れます!―私達の描くお話は、私達自身で決めるんですッ!」
「……あのトリニティ生…やるな」
「彼女こそ―トリニティの真の光ですよ」
嘘偽りのない純粋無垢、そして闇のない言葉。
「自分の見たい夢を、掴みたい理想を、描きたい明日をッ! 私はそのお話が好きなんだって、これが私の夢だって、胸を張って叫ぶんですッ! 何度無理だと云われても、それ幸福な結末が世界の真実なんてものじゃなくても……ッ!」
「ッ、待っているのは苦痛と絶望だけだ、理想を語り、夢を語り、一体何の意味がある!? 現実を見ろッ! 血と硝煙に塗れ、誰もが傷付き、苦しみ、虚しさだけが残るのがこの世界の現実だ! この世界の真理だ! それが全てなんだッ!」
「――そんなの関係ありませんッ!」
「っ……!」
「今がどれだけ辛くても、どれだけ苦しくとも、この先には……っ! 私達の進む先には特大のハッピーエンド笑顔になれる未来が待っているんですッ!」
「何を――……ッ!」
「私の、私達の物語を、こんな所で終わりになんてさせません……! その絆を、途切れさせ何てしませんっ!」
「何を、そんな――夢物語をッ!―お前たちは此処で終わるッ! その光は潰えるッ! 今日、この場所でッ!」
サオリは激昂しながら銃弾を一発ヒフミに発射、しかしそれにヒフミは避けずに堂々と立っていた……何故なら信じているからだ
パシッ!!!!
「………」
マッシュを、心から。ヒフミは続ける―その背に光を背負い、その目に熱を込めながら。
「いいえッ! まだまだ続けて行くんですッ! もっともっと、紡いでいくんですッ! 何度でも、何回でも、幾らでもッ! 笑顔と幸福に満ちた日々を! 何て事の無い日常をっ! ――私達ハッピーエンドの物語……!」
生徒達にとって大事なもの、手放せないもの、味わい深く大人になっても残るそんな概念
「――私達の、
そう告げ終えると、空は雲ひとつない、青空いっぱいの空へと姿を変える。そんな光景にアリウスも、パラダイス機構も、シャーレ連合隊も驚いていた……奇跡は、起きたのだ。
―――――――――――――――――――――――
「あ、雨が――」
「天候の操作? いや、これは……」
「奇跡、ですか……?」
「っ、そんなもの、ある訳……ッ!」
ミサキは空を睨みつけ、吐き捨てる。そんな都合の良い奇跡など存在しない。そんなものが、この世に存在する筈がない。
「今の私達なら、何だって起こせるんですッ! どんな暗闇の中だって絶望したりしませんっ! 皆が一緒なら――そうですよね……―先生!」
「その通り……――此処に、宣言する」
『!』
いつもとは違った強い声色で、マッシュは空に指を刺しながら高らかに、その場にいる全員に聞こえる音量で宣言。
「告げる、この場に集う僕達が――新たなエデン条約だ」
「なッ……!まさか…戒律を、捻じ曲げたのか……ッ!?」
本来、この条約は連邦生徒会長が宣誓を行う筈であった。そして、連邦捜査部シャーレは連邦生徒会、その生徒会長の直属。その代役として、連邦捜査部のシャーレ、その最高責任者であるマッシュが調印を行った……そしてパラダイスという新たな物も生み出したため。
「――jj7gjjtss…jj…j……」
スクワッドを囲っていたユスティナ聖徒会の輪郭が、その姿が――徐々に、徐々に喪われる。光の中に溶けて行くように、その僅かな残滓を漂わせながら消えて行く。
「リーダー、ユスティナの統制が狂い始めた……!」
「し、指揮系統に混乱が……エデン条約機構を助けると云う戒律、しかし今はETOが二つあって、どちらを優先すべきかの記述がないから――」
「ッ……知った事かッ!―こんな、ハッピーエンドだと……!? ふざけるな、そんな言葉でッ……世界が変わると、本気で思っているのかッ!? それだけでこの憎しみが、不信の世界が――何を、夢の様な話を……ッ!」
「夢は見なければ始まらない…幸せも、願わなければ始まらない」
マッシュは一歩、一歩とアリウスに近づきその目でサオリを見続ける。殺意も敵意も無い、あたたかな目で。
「夢を見続けるのは悪くないし、追いかけるのも悪くない……幸せを手に入れたいと思うのも悪くないし、願うことが悪いわけがない――でも、何もせず、何も願わない……願えさせてもらえないなんて有り得ない」
「っ…!」
「そしてその夢を頑張る友達の全力で応援し、手助けするのが僕…みんなが心から願う夢を信じ、共に寄り添い、共に学び、共に歩む……それがどんなに難しく、遠い道のりだろうとも――僕は友達を信じている」
サオリは歯を食い縛り、唸り、顔を歪ませる。その、何処までも理想を貫く姿が。自分達の全てを否定されているようで、存在意味をなくされているようで、サオリはひどく怒っていた。
「貴様がッ――貴様のような奴がそのようなっ……!その様な、甘言を口にするから……ッ!」
「甘言上等」
「誰も傷つかない世界、誰もが笑い合える世界、生徒達が何の憂いも無く幸福を享受できる世界――! それの何と遠い事か、その実現の何と難しい事か……ッ!」
「簡単なことじゃ無いのはわかってる……でもごめん―――そういったことをごり押しできたのが僕なんだ」
そんな、あっけらかんというマッシュにサオリの怒りは有頂天。ドス黒い殺意が籠った目でマッシュを睨みつけ、銃を向けながら叫ぶ。
「……お前のような、恵まれている人間にはわからないだろうな‼︎
ごみ溜めで育った、頼れる親もいない、満足な食事もない、光さえ届かないどん底のさらに下で……その下で生きてきた……
生まれるべきじゃ無かった私達の気持ちなんて―わかるはずがない!!!」
「………わかっちゃうんだ、僕は…色々と」
「戯言を…そんな力を持っている人間が、そんな扱いを受けるわけがない…!!」
「………まあ、そこは置いておいて――産まれてくるべきじゃない………そんなの誰が決めた、生まれてくることに罪なんてあるわけがない…もしそれが――そんなくだらないことが神によって与えられた事だったとしても」
マッシュは高く、高く右腕を伸ばし力を込め、地を揺らすような声量と力で高らかに―神を挑発するかのように言う。
「そんなの僕が認めない……偉い人だろうと、大人であろうと、神様であろうと――生まれてきたことを否定することなんて僕は絶対に許さない…!」
「………っ」
「誰もが普通に生きれて、普通に笑えて、普通に感情を曝け出したり、味を楽しんだりする……そんな小さな幸せをつかめる―そんな世界に変えてやる……僕のこの」
『拳一つで…!』
そう告げるマッシュの拳は、何よりも大きく見え、その肉体は……美、その物だった。
描き切ったぜ、難しいことはやめだ!!ただ楽しんでくださいませ!
ミレニアムと便利屋はお休みで、出るのはまた今度ということで。
ベアオバボコボコカウントダウン、残り数週間楽しみだ。
でも安心してくれベアトリーチェ……流石にちゃんとした強敵&小物にはしないから。
励みになりますのでコメントと評価、どうぞよろしくお願いします。特にコメントの方は作者がバグるほど喜びます
百花繚乱後に見たい話
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まだ交流がない生徒との話
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アイデェア箱から選んだお話
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ラビット2章
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愛が重い生徒との話