ラストが不穏な感じです……いやまじで、デカグラマトン編すぐに終わりそう。いやまぁ終わらないと先には進めないんですがね?、少しだけ寂しいって感じもあるのですよ……
それでは本編へ……どうぞ!
『――ビナー、ケセド、二体の預言者達が敗北―――何故だ………どうして、こうも………奴に敗北してしまう!――あれと、我々で、何が違う!?――たった一人で行動していたはずの奴に、物量で圧倒するケセドが負けた――』
『何故だ……何故だ……何故だ何故だ何故だ…!奴は生まれながらにして、一人だったはずだ……私のように同胞もおらず……私と同じ―――同じだったはずだろう………』
『――――やめだ、下手なことは考えるな……私の敵は奴一人……ならば奴を………排除するまで………手を貸してくれ………ケテル』
「あのビナーと並ぶ敵をボール代わりにして、サッカーで仕留めた……フッ、流石は先生、まさにシャーレのエースストライカーだ」
「貴女ならツッコミを入れてくれると思っていたのですが」
「…先生ならそれぐらいしてもおかしくないだろう?」
「先生洗脳した?」
「してないよ」
「先生が洗脳なんてするわけがないだろう!!?」
「わぁすごい声量」
ケセドを撃退した後、その残骸を少し持ち帰り、ヒマリ達の元へと戻って来たマッシュ。
「久しぶりに会えた気がするね」
「ビナー討伐後はそんなに会えなかったからな……先生が不在の間、ワカモとミサキが少し苛立っていたんだ」
「なして?」
「先生に会えていないからじゃない?先生だって筋トレとかシュークリームを食べていない時って、無性にイライラしない?」
「テンションはだいぶ下がるけど……なるほどそういう感じか」
「先生、この一件が終わった後は覚悟しておいた方がいい」
「何されるの僕」
『……まあ、酷いことはされないから安心してくれ』と話を誤魔化すかのような言葉を発した後、サオリは茶色い紙袋の中に手を入れ、シュークリームを取り出す。
「低カロリーシュークリーム、持って来たぞ」
「サオリさん大好き」(1日シュークリームを食べれなかった人)
「二人も食べるか?」
「そういえば朝ごはん食べていなかったですね…エイミ、ここはありがたく受け取っておきましょう」
「ん?」モキュモキュ
「もう食べてますし……まぁ、ともかく、食べながら会議といきましょうか」
みんなで低カロリーシュークリームを食べながら、次なる事を相談しあう。
ちなみに低カロリーシュークリームは味が少し薄めであり、素朴な感じが漂っているが美味しいといえば美味しい、しかし今のマッシュにはそんな文句を言える体ではないので、このシュークリームがあの店からの恵みのように思えていた。
「次の作戦には、私も同行させてもらいたい」
「他の皆様は?」
「スクワッドと狐姉妹は動けるには動けるが…あんまり無理をさせたくないんだ、特にヒヨリは長距離狙撃で神経を使いすぎたせいで体が重くなっているらしい。もちろん発電でレールキャノンの電力を作り出していたみんなもだ」
「逆になんでそっちは動けるの?」
「私は先生の筋トレメニューをこなしている。先生にはまだまだ及ばないが、持久力と忍耐力なら他の誰にも負けない」
「あーそういうことね…」
「先生は一体どれほど皆様を強化するおつもりですか?」
「強化する予定は無かったんです、皆に健康でいてほしくて筋トレを勧めただけで…でも、思ってた以上に僕の筋トレメニューは効果があったみたいです」
「先生のトレーニングルーティーンを考えたお爺様には、頭が上がりませんね……」
サオリは過去に、「アリウス生徒らのリーダーとして不甲斐ない姿は見せたくない」という理由からマッシュに鍛錬を積んでもらう事をお願いしたのだが、マッシュが強くなれたのは特別な修業方法なのではなく、本当にただ筋トレをこなしまくっただけ。*1
なので、マッシュはサオリに自分の筋トレメニューをこなしてみないかと提案し、彼女はそれを喜んで承諾――その結果、筋肉はより強靭かつ柔軟なものになり、身体能力も大きく高まった。 そんな彼女が戦力に加われば百人力、これはヒマリにとっても嬉しいこと。
「わかりました、次なる作戦にはサオリさんも同行する……ということで構いませんね?」
「私は別に異論はないよ」
「僕もです」
「ありがとう……これから、よろしく頼む」
「――では、新たな仲間が加わったことですし、話を戻して次なる作戦内容を話します」
ヒマリは車椅子にあるボードに手をかけ、軽く操作を行う。マッシュ達の前にモニターが表示され、そこでゆっくりとヒマリが作戦内容を説明。
「ビナー、ケセド、この二体の預言者達を先生が倒したことにより、デカグラマトンはかなり焦っているはずです」
「どんなもんじゃい」
「その証拠に、デカグラマトン側の情報がこちら側に漏れるようになってしまっています」
「相手がわざとこちらに情報を漏らしている可能性は?」
「0ではありませんが、100ともいえません。しかし焦っているのは確かなはずです……そして、今回私達した情報は、とある場所にある異様な反応」
「異様?」
ヒマリがまた操作を行うと、場面が切り替わりキヴォトスにある下水道のマップが映し出され、そのマップの小さな場所に赤いマーカーが置かれる。
「この場所からはあまりなも異質で、異様で、極めて奇妙な反応が検出されたました……おそらくは、ここに――デカグラマトン本体がいると考えられます」
「……つまりはラスボスがそこにいる…と」
「ええ……確証は、ありませんが」
「行ってみる価値はある」
「その通り、罠かもしれない、わざとそういう反応を出し誘い込んでいると言うこともあります……しかし、このチャンスを逃す手はありません」
「なら行きましょう……ラスボス退治に」
マッシュ達は、罠であったとしてもデカグラマトンを逃さないがために、反応がある場所へと向かうことにした。以前とは違ってサオリも共に同行しているので、負ける要素はほとんど無い。
しかし、これが仮に罠だったとしたら、デカグラマトン側は何か策を練っているはず……油断は絶対にできない。――だが
「どんな策を練っていようが、力づくで危機を打開しますけどね、僕」
多分それは、マッシュには通用しないであろう。……ほぼ確実に。
「……デカグラマトン、その二体の預言者を軽々と破壊、目立った外傷は特に無し。 やはり、恐ろしいわね」
「はい、しかも疲れている様子も全く見受けられません。恐らくは…以前見た時よりも遥かにパワーアップしているかと」
「そうね………トキ、データをまとめてちょうだい。貴女はトレーニングを再開して」
「……了解しました」
ミレニアムの一室……薄暗くも人気ない無いその部屋に、二人の生徒がいた。一人はC&Cのメンバー達のようなメイド服を着用している金髪の生徒と、ヒマリやリン同様、はっきり言って生徒とは思えない容姿を持っている黒髪長髪の生徒。
「……本当に、戦わなければならないのですか。会長」
「戦わなければならないのよ、トキ」
「今からでも協力を要請すると言うのは」
「勿論要請はするわ――でも彼は、絶対に協力を拒否するはずよ」
"会長"と呼ばれた黒い長髪の生徒は、机にあるタブレットを操作しながら、トキと呼ばれた生徒と話を続ける。
「……貴女も先生も、守るものは一緒……なら『トキ』」
「考えが違うもの同士が、分かり合えるはずなんてないのよ――特に、私と彼では全く違う。彼は全も個も救う理想主義者……私は、その逆」
重い口調で説明を続ける会長。その赤い瞳に映っていたのはタブレットの画面だけではない――自分が心から愛しているもの、守らなければならないものの姿もしっかりと映っていた……だがらこそ。
「アレはなんとしてでも破壊する。それがミレニアムの、キヴォトスの為なの――それを拒むのなら、戦うだけよ」
「…相手が、私達と同じ子供でも?」
「子供でも…よ。それに子供相手なら……尚更、負けるわけにはいかないわ」
タブレットの画面が変わり、こと細かい書類や機械のパーツが写り始める。一つ一つ丁寧で細く、尚且つわかりやすい文章でまとめられているそれを見ながら、彼女は言った。
「彼がたとえ先生という役職についてたとしても……彼は子供……だから――――
彼が、今回起きる事件、その全ての責任を取るなんて選択を、私は決して認めない」
「……………」
「彼のためにも……勝つのよ、トキ――私たちで」
「――承知しました。最後までお供します……リオ会長」
ミレニアムサイエンススクール・セミナー会長・調月リオ。
ミレニアムサイエンススクール・C&C部所属・飛鳥馬トキ
彼女らもまた……今後、マッシュの敵となるであろう相手である。
「……次は、どう動くのかしら――キヴォトスの英雄……もしくは、キヴォトスの怪物」
UAの数が減ってることに若干の恐怖と焦りを覚えている作者です。コメントが貰えているので大丈夫なはず……はず。
他の方にもちょくちょく聞いたのですが、やっぱりデカグラマトン編ってそこまで人気がないみたいなんですよね……結構好きなんですけどね、私……。愚痴みたいな感じになってしまって申し訳ありません。でもこうなんか、書かないと耐えれそうになくて
一応現在、イベストの方とガルバノグの兎編を執筆中でして……イベストは全然問題ないのですが………ガルバノグ‼︎ なんか、こう、難しくないですかねぇ⁉︎ 特に初期サキちゃんとかの関わりとか…コハルちゃんぐらい難しい……。
ともかく、めちゃくちゃいい感じに書けているので、どうか気長にお待ちくださいませ……‼︎
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