短編という名の思いついたネタを書く奴。
ここから書く話はマッシュ君がアビドスを救った後のお話ですのであしからず。
パヴァーヌむずいよ〜〜!!
マッシュ・バーンデッドと負けられない戦い(頭脳)
マッシュ・バーンデッド
連邦生徒会長(現在行方不明)が設立した連邦捜査部『シャーレ』の担当顧問。大人ではなく子供ではあるが。
キヴォトスの外から来た不可解な存在らしく、頑丈な肉体を持つ生徒達からすると身体的には極めて脆弱
――ではなく。
スナイパーライフルによる狙撃に対し、銃弾を素手で掴んで投げ返す。
戦車を拳一つで破壊する。
手榴弾を投げられれば、爆発する前にキャッチして投げ返す。
車やトラックを投げて砲兵陣地を破壊する。
ブレイクダンスで竜巻を起こす。
風紀委員長に喧嘩を売る(本人にそんな気は一切なし)
カイザーコーポレーション精鋭部隊の兵士たちを、瞬く間に壊滅させる。
その悪名高いカイザーコーポレーションの理事が話をしている最中に膝蹴りを喰らわせ、さらにその顔を地に擦り付け、そのまま砂漠の中に埋め、さらに脅してアビドスの借金を半分に減額させる。
さらにアビドスへ攻めてきた理事にパイルドライバーを決める。
神を自称する巨大勢力をその身一つで完封、撃退。
など、普通なら考えられないことを簡単にやってのけている。
関係ないがシュークリームが大好物。趣味は筋トレ
そんなマッシュ・バーンデッドだが、彼はキヴォトスに住んでいる学生達と同じ子供……そう
子供なのだ
さらに歳でいえばまだ高校二年生……つまりはどういうことかと言うと、彼は先生であると同時に学生の身分である、いうことだ。
その学生が励むべきことの一つが――勉強である。
「というわけで先生。これからしばらく私が貴方に勉強を教える事になったのですが……今現在、貴方の知力を私は把握してません。」
「………」
「ですので。今の先生の実力がどれほどの物か測るために、今からこの模擬試験を受けていただきます」
「嫌です」
「はい、では早速……え?」
「嫌です」
「そんな頑なに?」
シャーレ内のオフィスにて、連邦生徒会・首席行政官の七神リンと、シャーレの先生マッシュ・バーンデッドが、机を挟み対面する形で座っていた。
「嫌だ…勉強だけはダメなんです」
「そうおっしゃらずに、これは必要な事。先生という役職についている以上、少しでもできていないとかなり不味いんです」
「……筋肉でどうにかなりますか?」
「逆になると思ってるんですか?後さっきから逃げようとしているようですが、扉をチラチラと見ないでください」
「流石リンさん。よっ、天才」
「煽ててもテストはやりますよ」
「……うす」
頭を抱えながら机に突っ伏すマッシュ。そう、マッシュはトレーニングと肉体運動に偏重しすぎたあまり、学業が大の苦手となってしまったのである。
「先生、今回は協力者もお呼びしているのです」
「協力者?」
「はい、そろそろ来るはずなのですが…」
リンが時計を見たと同時、シャーレの扉が開く…そして現れた、二名の協力者。
「首席行政官、言われたとおりちゃんと遅れずに来たわよ?」
「資料もたーくさん持ってきました」
「ユウカちゃんにノアちゃんだ…久しぶり」
「お久しぶり先……なんでそんな死にそうな顔んですか?」
「アビドスの件ご苦労様でした先生♪」
「………ども」
「返答までに5秒の間……これまずいやつでは?」
やってきたのは、ミレニアムサイエンススクールの2年生。
同学園生徒会『セミナー』に所属している、会計の早瀬ユウカ、書記の
シャーレの先生となったマッシュを、何かと助けていた者達でもある。
「先生の模擬テストって聞いてたけど……これは簡単すぎない?」
「これができなければ問題、と言うだけですので」
「これぐらいならきっと大丈夫ですよ先生、きっと誰でもわかることです」
「……歴史とか、わかんない」
「そこもご安心を、今回やる内容は、現代文*1・数学・理科・古語*2の四つです、歴史や地理などはまだ日が浅い先生には難しいのでは、と判断しましたので」
「う…」
「私達が呼ばれたのは監視に加え、結果に応じてそれぞれの教科を教えるためよね?」
「その通り―では、早速行きましょう」
「………がんばろ」
マッシュは嫌々ながらも模擬試験へと挑む事になった。試験時間は一時間、この間マッシュは戦っている時よりも汗をかいていた。
「では、模擬テストを今から返します」
「…はい」
眼鏡を指で押し上げたリンが、現代文と古語の答案用紙を手に取る。ユウカは数学、ノアは理科の答案を手にしているのだが……リンとユウカは信じられないような顔をしており、ノアは同情と憐れみのあまり通夜に参列しているような顔になっていた。
「えー……現代文30点、古語10点」
「あ」
「数学……2って…」
「うっ」
「理科は3点……多分、選択肢問題で適当に選んだら当たったやつですよね?」
「あぅ」
「合計点数は……45点、平均点よりも圧倒的に下です」
「ううううううああああああああああ」
結果は絶望的、あまりにも酷い点数だったあまり、採点者である三人が『あれ?採点ミスかな?』と目を疑うほどだった。
マッシュはある程度の教養は祖父から教えられていたものの、山育ちという環境もあって高等教育など望むべくもなく、難しい知識についてはほとんど頭から抜け落ちていた。
「なぜ20×5が2020202020になるんですか!?」
「作者の主張(と読み取れるもの)を答えよ、と言う問題で……『すごいことが、すごい事になって、すごい感じになっている』って……曖昧がすぎますよ?」
「あの、先生…太陽は北からって書いてますけど、そんなわけないですよね?何かの間違いですよね?」
「あわわわわわわわわわわわわわ」
焦りと困惑にマッシュが震え、地震のようにシャーレ部室の基礎や周囲の都市ブロックを揺らし始めた。震源の間近にいるリンとノアはふらつき始め、ユウカが尻餅をついてしまう。
「あああああぁぁぁぁぁ……」
「せ、先生が…あの戦車を一撃で仕留める先生がここまで錯乱しているなんて…寧ろ、ほぼ本能と勘でここまで戦ってきたということでしょうか、それも逆に凄いですけど」
「そんなに勉強が嫌いなんですね」
「それでよく今まで報告書や書類を………ん?」
リンは思い出す、自分の方へと回ってきたマッシュの報告書には
『でっかいミサイルを持った人とでっかい戦車が暴れていたので、拳骨で止めました』
『なんか、ロボットの人が色々と騒いでたけど、止めました』
『でっかい蛇が出てきたけど、ボコボコにしました』
と、あまりにも簡潔すぎる物ばかりだったことを思い出す。
他の難しい書類のせいで気になっていなかったが、よくよく考えれば報告書ではなく日記、と言うか幼稚園児の作文のような感じになっていた。
「……これは私達がサポートするしかないようですね」
「そうですね〜…流石にここまでとは思ってませんでした」
「…みんな、勉強できるの?」
「できますよ!できなかったらこんなふうに言ってませんし!」
「勉強、と言うのは一番わかりやすい目標達成のための努力の形だと思っています、努力の練習だと思って毎日少しずつ勉強を続ける。それに学歴あって損する事なんてないし、大人になって後悔なんてしたくありませんからね」(笑顔)
リンが笑顔で放った正論が火の玉ストレートとなってマッシュの心に刺さった。痛みを感じたマッシュは震えをさらに増していく。
「まずい…このままじゃ『低脳先生』とか『頭よわよわ先生』とか言われちゃう…せっかくアビドスの子達に先生って言われてるのに、これじゃ面目がつかない」
「どうしますか?私達はしばらく休暇をもらっているので、教えられたりはしますけど」
「勉強を…教えてくだ…さ…い!」(ギチィ!)
マッシュが歯を立ててお願いをする、それをよし、と意気込んだ三人がマッシュに勉強を教えていく。
「ちなみに、次回やるテストで平均以下だった場合――一カ月間シュークリームと筋トレを禁止しますからね」
「え」
「だから死ぬ気で頑張ってください」
「………悪魔リン」
「誰が悪魔リンですか」
マッシュはシュークリームと筋トレのため、何としてでも合格しなければならなかった。
「では早速やりましょう、まずは数学から」
「私の出番ね!わかりやすく!端的に!教えますね!」
(ウキウキしてる…可愛いですね♪)
ユウカが数学講師となり、マッシュにもわかるようにわかりやすく教える。
「数学はまず基礎からです。応用は捨て、確実に点数を取りに行きましょう」
「うす」
「大事なのは解法暗記とそれをどう適応させていくで――」
「………」ボケーーーーッ…
数十分後
「次は理科ですね、単語を覚えつつそれを繋げて言って―」
「…―…―」(唾液が垂れ、髪が散り散りになり始める)
さらに数十分後
「では次に英語です、これも暗記ですが、意味やなぜそうなったのかを理解すれば―──先生、血を吐いているように見えますが意識はありますか?」
「…………」ゴポッ…ゴプッ…(吐血)
そのさらに数十分後
「そして現代語はその単語をよりよく理解して、文字もよく読めば」
「………」
(血が口から出始め、涙と体の震えが止まらなくなる)
最終的に
バゴーーーーーン!!
「先生!?」
「え、爆発音?!」
「まさか情報過多で脳がショート起こし、パンクしたんですか!?」
「そんなことある!?」
「あ―あ…あババババぶぶぶぶぶぶぶぶふなななななななななななななな」
遂にマッシュの脳が過熱、爆発した。黒く煤けたアフロになってしまった頭からは、煙と湯気が上がっている。
「できない………全くもって、できる気がしない…これからも…」
「いや、できないとかではなくて」
「できなければシュークリームも筋トレも無しですよ?」
「鬼…悪魔……」
それから数時間かけて、マッシュは問題と解いて必要事項を頭に叩き込もうとした。弱音が口から止まらないが……ここで、頭の中にイマジナリーじいちゃんが現れる。
『―マッシュよ…らしくないぞ?』
「はっ、じいちゃん」
『負けそうな相手でも、後先考えずに立ち向かってしまう、それがマッシュ・バーンデッドのはずじゃ』
「確かに……そうだ、それが僕のはず」
『わしもついておるし、リンさん達もいる…さあ、頑張るんじゃ――』
「そうだよね、情けないとこ見せちゃってた……僕頑張る」
「……あの、さっきからどなたとお話を?」
「幻覚見え始めてない?」
「勉強でそこまで追い詰められることってあるんですね」
マッシュは次のテストまでの間猛勉強をした、シュークリームを食べた後も、筋トレの最中も、仕事が終わった後も、苦手なりに勉強へと取り組んでいた。
「な、なんだよあいつ!!こっちに向かってくる間ずっと!」
「太陽は、東から昇って西へと沈む、これは、北半球でも南半球でも同じです。 ただし、北半球では東から昇って南へ移動し、西に沈むのですが、南半球では東から昇って北へ移動し、西に沈むという動きでブツブツブツブツブツ」
「参考書片手に戦ってんだよ!?それでなんで周りも見えてねえのに攻撃を回避できんだよぉ!!?」
問題を起こした生徒を止めている間もマッシュは勉強をやりこみ、リン達もそれに付き合っていて…リン達の気分はさながら母親のようだった。
そして…時はきた。
「やれることはやった、あとはやるだけ…うし」
「では……始め!」
テストが始まるマッシュの雰囲気が変わる、例えるなら戦場にいる兵士、はたまた死ぬかもしれない状況でなんとか生き残ろうとしている者のような、そんな雰囲気を醸し出していた。
「………」(ギチギチギチギチ)
首をすごい角度に曲げていたが、テストは順調
「あ、ここノアちゃんに教えてもらったところだ」
「次、私語をしたら失格ですよ?」
「ごめんなさい」
解けないものはもうほとんどない。マッシュはテストをやっている間、そう思いながら取り組んだ。
『そこまで』
そしてテストは終わりを告げた。
――――――――――――――――――
「それではテストを返します……先生」
「は、はい」(汗ダラダラ)
「………よくがんばりましたね、流石は会長が見込んだ男です」
「!」
リンがテストを手渡しマッシュはそれを見る。
現代文:58点
数学:50点
理科:47点
古語:69点
赤点は、ギリギリ回避。
「おめでとうございます、先生」
「やりましたね先生!」
「ほぼ毎日頑張ってましたもんね〜、教えた私たちも鼻が高いです」
「………まあ」
『まあ、こんなもんですわ』(ドヤ顔)
『調子に乗らない!』
マッシュはテストをやっている中ずっと助けられていた。自分に教えてくれたリン達の存在や、自分は助けてばかりではなく、助けられたりもして今があると
マッシュは改めて実感するのでした。
まだまだ続くよ短編集
次回はマッシュにとって大切な人が一時的に登場!けどすぐに帰っちゃうよ。
励みになりますのでコメントと評価!どうぞよろしくお願いします!
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