透き通る世界に拳を一つ   作:六科

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最近思ってしまったことなんですが……マッシュ君の肩や背にブルアカの低身長のキャラ達を乗せてみたりするじゃないですか……、そしたら。


絵面がFateとイリアを肩に乗せているバーサーカか、戸愚呂兄弟みたいになっちゃうんですよね。なんででしょうか……




マッシュ・バーンデッドと過去の自分

 

 

 

 

 

「ぐぬぬぬぬっ…なかなかやりますね、杏山カズサの舎弟さん!」

 

「舎弟じゃないってば」

 

「こんなに強い人を舎弟にしているだなんて……やはりすごい人ですね! 杏山カズサ!!」

 

「だから違うって!――わっ!」

 

 

 

 

 

 左腕でカズサを担ぎながら、レイサと呼ばれる生徒の打撃を右腕で塞ぎ続けるマッシュ。彼から見てみればレイサは弱いわけではないが、片腕で十分すぎるほどの力、なので軽々と猛攻を塞ぎ続ける。

 

マッシュの片腕に担がれているカズサは多少の揺れがありながら、確実に守られてはいた。

 

 

 

 

 

「い、いい加減どっかいって!どっか行ってってば!」

 

「そうは行きません!今日こそ必ず、必ずや打ち倒して見せます!」

 

「じゃあもう負けでいいから!」

 

「それではダメです!私が、本当に心の底から勝ったって思わないと!」

 

「…っめんどくさいなぁ、もう!」

 

「うーん困った……っとと」

 

 

 

 

 

 

飛び蹴り、跳び回し蹴り、そしてリズムのいい打撃。この子やるなっと関心を持ちながらも、なんでこんなしつこくカズサを狙うのだろうかと疑問視していた。

 

レイサが悪い子にも思えなければカズサが悪い子だとも思わない……現状何も分からないそんな状況、レイサを落ち着かそうにも、落ち着く気が微塵子も無い……ならば仕方ない。

 

 

 

 

 

「カズサちゃん、高いところは大丈夫?」

 

「え、別に大丈夫だけど……待って、まさかとは思うけど」

 

「舌噛まないように気をつけてね」

 

「何をする気は知りませんが、逃しませんよ‼︎」

 

 

 

 

マッシュはレイサの攻撃を横へと受け流し彼女と距離を取ると、そのまま両足に力を入れながらカズサをしっかりと両手で抱え。

 

 

 

 

「フルマスクルズ魔法・ハイパージャンプ」グッ

 

『――魔法?』

 

 

 

 

 

思いっきり空に向かって大ジャンプを行った。建物が小さく見えるほどの高さまで来たマッシュは、しっかりとカズサの体を掴む。

 

 

 

 

 

「んにゃぁぁぁぁぁぁ!!!?」

 

「暴れると落ちちゃうよ」

 

「高いところの話じゃにゃい!!」

 

「だから『大丈夫?』って聞いたのに」

 

「こんなに高いなんて思わないじゃん!!!」

 

「まあここまで高く飛べば『まばばばばばばばばばっっ‼︎』……………嘘ん」

 

 

 

 

 

 跳躍中のマッシュの左足を両手で掴みながら、風圧をモロに食らっているレイサ。振り払おうにも高さが高さなのであまりにも危険、しかも彼女は目はもう執念のそれ。

 

 

 

 

 

「どんなけ頑固なの⁉︎―――ってやばいやばいやばい先生!! 下! 下ぁ‼︎」

 

「あらやだ川だわ」

 

「かわばばばばばばばばっっ!!?」

 

 

 

 

 

 

 三人の下はちょうど川だった。この高さから落ちてしまえば、着水してもコンクリートに打ち付けられるような衝撃を受けることになる。キヴォトス人といえど、この高さから落ちては無事ではないだろう…――だが問題ない。今、彼女らの側にはマッシュがいるのだから。

 

 

 

「フッ」

 

 

 

マッシュは右手でレイサを、左手でカズサを持つように手を持ち変え、両脇でしっかりと彼女らを持つ。そして海面スレスレで足を超高速でばたつかせ、海面を沈まずに走ることに成功。

 

 

 

 

 

 

(嘘、この人、海面走ってる⁉︎)

 

「アブブババババババッッ!!!!」

 

 

 

 

 

 そして水面を思いっきり蹴り、また飛び上がって川原へと着地した。その時に地面にヒビが入ってしまったが、カズサとレイサは無事。

 

 

 

 

 

「――私の身に一体何が…?」

 

「怪我してない?」

 

「してない……けど………先生、さっき水面走ってた?」

 

「うん」

 

「建物が小さくなるほどの高さまで飛んでた?」

 

「うん」

 

「あと……さらっと流してたけど、キヴォトス人の蹴り片手でなんとかしてたよね?」

 

「うん」

 

「………人間兵器って言われてた理由がわかっちゃった……確かにこれは……キヴォトスの英雄って言われてても、納得がいく」

 

「嬉しいような、なんというか……あっ、それよりもレイサちゃんは―――気絶してる」

 

「あんな経験をしちゃったらそりゃあね…」

 

 

 

 

 

 レイサは白目を剥きながら意識を失っており、カズサはそれはそうだと納得。常人が経験すれば普通は意識を失うか、記憶が飛ぶかの二択な経験。 気の毒ではあるが、これでレイサを落ち着かせ、カズサの話を聞くことができる。

 

 

 

 

 

「この子どうしよう」

 

「自衛団に引き渡すしか無いと思うよ……はぁ……変な体力使っちゃった」

 

「……今更だけど、なんでこの子は君に挑戦状なんて叩き込んでくるの?」

 

「それも……後で話すよ、今はとりあえず……その子を自衛団に届けないと」

 

「それもそうだね」

 

 

 

 

 マッシュとカズサは気絶しているレイサを自警団に引き渡し、本腰の話をするために近くの喫茶店へと向かった。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「へぇ〜……先生って、放課後シュークリームクラブと仲良いんだ…」

 

「シュー友でも戦友でもあるよ」

 

「トリニティ内じゃ、あの子達はみんな救世主的な扱いを受けてたりするよ。学園関係なくね」

 

「それはそれは、なんだが鼻が高いですな」

 

 

 

 

 

 紅茶を飲みながら、テーブルを挟み向かい合う形で座っている二人。 本題に入る前に、少し変わった話題を話して緊張やら、さっきのことへの心のケアなどを行ったりしていた。

 

 

 

 

 

「……まあ、会いたくは…ないけど」

 

「何か訳あり?」

 

「色々と…」

 

「レイサちゃん関連と、関わりがあったり?」

 

「……うん」

 

「そっか」

 

 

 

 

 

 マッシュの先生としての勘が、カズサの問題は「彼女の過去や過ちに関する物なのか?」と思い始めた。表情や口調から見ても、恐らくのその線だろう。

 

 そう考えている時、そろそろ本題に入らなければと思ったカズサがマッシュに問いかける。

 

 

 

 

 

「……先生はさ、忘れたい記憶とか…恥ずかしい過去とか……ある?」

 

「それなりには」

 

「あるんだ……ちょっと意外」

 

「それを聞くってことは、カズサちゃんにもあるんだね、そういう感じの物」

 

「……うん、遅かれ早かれ、言わないといけない事だし……先生には、話すね」

 

 

 

 

カズサは胸ポケットから、ある一枚の写真を取り出し机の上に載せ、マッシュに見せる。そこに映っていたのはキヴォトスにいるスケバン達と同じような服装とマスクをしている、カズサに似た生徒。

 

 

 

 

「カズサちゃんに似てるね、妹さん?」

 

「………………それ…私なの」

 

「…………ゑ?」

 

「私―――元スケバンだったの」

 

「……マジか」

 

 

 

 

カズサの面影はありつつも、とても今の彼女から想像できないほどと柄の悪さ、引きはしないが、まじかとマッシュは驚いていた。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「……幻滅しちゃった?」

 

「まさか、意外な一面だなーくらいだよ」

 

「色々あってスケバンはやめたんだけど………あのレイサって子は、中学の頃から強いスケバンと聞けば、ああやって飛びかかるような熱血バカだったの、自称『正義の使徒』……って奴?」

 

「あーなるほど……それでカズサちゃんを――ん? でもスケバンはもうやめたんだよね?」

 

「そう……だから、あいつが、ほぼ毎日、ああやって突っかかってくるのが意味わかんないの」

 

「確かに……因縁があるとか、なんか複雑な感じがあったとかは?」

 

「分からない……でも…でもさ、私達はもう高校生なんだよ? 中学の頃なんて、忘れればいいのに……それなのにずっと突っかかってきて………いい加減、ウザい」

 

「成程……」

 

 

 

 

 

 

 ここまで聞いたマッシュの考えは、レイサは中学生の頃スケバンだったカズサを、今もスケバンをやっていると思い突っ掛かり、何かと倒そうとしている……といったふうに思ってしまう。いわゆる暴走しかけた正義のような物。

 

 

 

 

 

「私としてはもういい加減にやめてほしい、私だってあの過去を忘れたいわけじゃない…でも思い出したくない、今が十分楽しいんだから……過去のことを蒸し返されるのが、嫌」

 

「ならそれを直接、レイサちゃんに行って見るってのはどう?」

 

「言ったってどうせ聞かないよ……ああいう、正義のヒーローってのは」

 

「そうかなぁ、話してみないと分からないって事はない?」

 

「……あるかも……だけど、私自身…そこまで関わりたくないし…」

 

「でも、言葉で表さないと解決しないことって、結構あるんだ。経験者は語る……というかちゃんと話し合わない人が多い」

 

「…そんなに?」

 

「うん」

 

 

 

 

 

 トリニティでもゲヘナでも、ミレニアムでもアビドスでも、隠し事をしている生徒はたくさんいたし、会話をしないことによってあらぬ誤解を生んだり争いを起こしたりした生徒もいる……マッシュはそれを全部知っている。

 

 

 

 

「だから僕としては、ちゃんと話し合いって言う事をお勧めするよ。それでもダメなら、遠慮なく僕を呼んでくれても構わないし」

 

「……話……まぁ……考えとく」

 

「よし」

 

「……先生って私とそんなに歳変わらないよね? それなのにここまで的確なアドバイスを出せるなんて……すごいね」

 

「僕なんてまだまだだよ、話し合ってみない?っていうのも結局はゴリ押してるだけだし」

 

「それでも凄いよ……私と同じ子供なのにさ」

 

「照れますな……あっ、シュークリームいる?」

 

「今?――あとそれどこから出したの?…貰うけど」

 

「はいどうぞ」

 

 

 

 

懐からシュークリームを出し、カズサに渡すマッシュ。カズサはそれを受け取りパクっ……と一口食べると、美味しそうな笑顔を浮かべ、幸せそうに口を進めていく。

 

 

 

 

「スイーツ好きなんだね」

 

「ま……まあ」

 

「僕もスイーツは好きだよ、特にシュークリームが一番好き」

 

「……『シャーレの先生はシュークリーム狂い』って聞いたけど、あれほんとだったんだ」

 

「狂ってるってのは心外だな、愛してるだけだよ」

 

「それを狂ってるっていうんだよ?」

 

「狂ってないもん、シュークリームを主食として食べるのは普通だもん」

 

「普通じゃないからそれ!? 太っちゃうよ?」

 

「運動すればプラマイゼロ」

 

「絵に描いたような脳筋思考…!」

 

「シュークリームマイラブ」

 

「ラブって………フフッ……アハハハッ…!おっかしい〜」

 

 

 

 

 

 重かった空気が一変、楽しそうな雰囲気へと変わった。これもシュークリームパワーというのだろうか、カズサは徐々に、マッシュに対する不信感や疑問などを抱くなくなってきており、もう少し彼のことが知りたいと思うようになっていた。

 

 

 

 

「アハハハッ…!――ハァー……ねぇ、私のことはいっぱい喋っちゃったから……先生の事も教えてくれない?」

 

「僕のこと?」

 

「そう、お互いのことを知るっていうのは結構大事でしょ」

 

「そういうことなら」

 

「じゃあ早速質問ね!」

 

 

 

 

 答えられる物ならたくさん答えてやろうと、マッシュはそんな軽い気持ちで答えようとしていたのだが。

 

 

 

 

「先生には関係を持った子がたくさんいるって聞いたけど、ほんと?」

 

「関係……ってつまり、恋人ってこと?。そういう関係の子はいないよ」

 

「本当に?」

 

「本当に」

 

「じゃあ……『道具』とか『鉾』とか『盾』って自称してる子がいるっていうのは?」

 

「マジ」

 

「そっか〜これもうそ…………マジなの?」

 

「うん、おおマジなの……ちょっと困ってる」

 

「…ええ、うそ、ほんとなんだ……えーと」

 

 

 

 

 

 軽いジョークのつもりで聞いた噂絡みの質問が信じがたいことに事実だったことを知り、しまったと思ったカズサ。しかしここまでくると他の噂も問いただしたくなってしまい、聞いていく。

 

 

 

 

「じゃ、じゃあ、弟子がいるっていうのは?」

 

「弟子っていうか、忍者ならいるよ」

 

「忍者……忍者!??

 

「ちなみに自称じゃなくてマジだよ」

 

「な、なら……家族がいるっていう噂は?」

 

 

 

 

 

「家族を勝手に名乗ってる子達はたくさんいるね」

 

「ヴァルキューレ案件!!!!」

 

 

 

 

「姉と妹と……あっ、あと愛妻」

 

「こ、公認は?」

 

「妹のみ」

 

「ヴァルキューレ案件だよそれ!!?」

 

 

 

 

 

 マッシュは別に苦には感じてないし嫌な思いもしていないが、側から見れば『16歳の子供の家族を本人の意思関係なく自称しているやばい人達』にしか見えない。まあ脳を焼いてしまったマッシュもマッシュなのだが。

 

 

 

 

「……そういえば疲れすぎて母代わりになる〜とか言ってた人もいたね」

 

「誰そのとんでもモンスター!!」

 

「七神リンさん」

 

「キヴォトスの現トップ!!?――先生の周りって、まともな人いない?」

 

「みんなまともだよ?」

 

「目を覚まして、絶対に違うから!!」

 

 

 

 

 

 

思ってた以上に濃い事実が判明し、収拾がつかなくなったカズサ。しかし話した本人はなぜか苦しそうな顔もしていなければ、つらそうな顔もしておらず……なぜか少し誇らしげにしていた。

 

ここでカズサは気づく……マッシュがなぜ周りから慕われているのか、なぜ人が集まりみんな頼るのか――それはマッシュという存在が、生徒達にとって関わりやすく、安心して話ができる相手だからである。

 

 

 

 

 

「僕としては、友達と仲間が増えていってることが嬉しいからさ」

 

「仲良くなる友達は選べって……言われなかったの?」

 

「『マッシュが選ぶ友達なら大丈夫じゃ』ってじいちゃんが言ってくれたし、そもそも友達は選んでなる者じゃない気もする」

 

「そうなの……かも?」

 

「友達って、仲間って、そういう者だよ。個人的な意見だけど」

 

「………友達」

 

 

 

 

 

カズサの脳に映ったのは、自分が入っている部活の仲間達と、過去につるんでいたスケバン達―――そして、鬱陶しがっていたレイサの姿。

 

 

 

 

 

「っ…なんでアイツが……」

 

「心のどこかでは、レイサちゃんのことをそこまで嫌ってないってことなんじゃないかな。ほんと嫌いなら、思い出すのも嫌になるくらいだし」

 

「……そうかも……そうかもしれない――でも…」

 

「焦らなくてもいい、ゆっくりでいいんだ、この問題が解決するまで、僕は何度でもカズサちゃんを助ける」

 

「……先生として?」

 

「一人の人間として、同じシュークリーム好きの人間としてだよ」

 

「――それ、他のみんなにも言ってるの?」

 

「勿論」

 

「………………みんなの気持ちわかっちゃったなぁ」

 

「?」

 

 

 

 

 

 カズサはあちゃー……と思いながらも立ち上がり、マッシュの方を見る、彼の助言の通り動くのは―どこか、安心できるし合っているような気もする。そう思いながら、彼女らマッシュにお礼を言う。

 

 

 

 

 

「アドバイス、ありがとうございます――少しだけ考えてみて、それから動くことにするね」

 

「助けられたのならよかったよ」

 

「また、頼ることになるかもしれないけど……いい?」

 

「ばっちこい」

 

「――ありがとうね、先生……でも、無理はしない程度でいいから」

 

「無理って思うことがそこまでないから、安心してよ」

 

「ハハッ……!何それ…!」

 

 

 

 

 

 

 軽く笑い、カズサは明るい笑顔のままその場を去ってゆく。問題が解決したわけではないが、少しは助けになれただろうと思い、マッシュは一安心……だが仕事は終わっていない。

 

 

 

 

 

プルルルッ……ガチャ

 

 

 

 

 

 

『よお先生!久しぶり!』

 

「やあモブエちゃん、ちょっと聞きたいことがあるんだけどさ」

 

『おう』

 

「宇沢レイサって子、知ってる?」

 

『宇沢……宇沢………――あーー!!あいつか! 懐かしいなぁ……んで、そのレイサがどうしたんだ?』

 

「実はその子さ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「杏山カズサって子に、何度も勝負を挑んでいるみたいなんだ」

 

『――杏山カズサって………あの――キャスパリーグにか!!?

 

「……きゃすぱりーぐ?」

 

 

 

 

 

 

 元スケバン相手には、現スケバンに聞くのが一番……しかし、思いの外重要そうな情報に、マッシュは食いついたのであった。

 





誰にでも隠したい過去とか、忘れたい記憶ってありますよね……ということで自語りの過去を一つ。



高校生デビューのために、自己紹介でふざけまくった結果、めちゃくちゃ滑ったことがあります。


今を生きる……学生達よ………無理にキャラを変えるのは、辛いだけだから……やめておけ。


励みになりますのでコメントと評価、どうかよろしくお願いします。

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