励みになりますのでコメント評価、どうぞよろしくお願いします。なんてここで行ってみたりして……えへへ。
今回は短めです、それでは、どうぞ。
「……あれ、早く来てたんだ。お待たせしてごめんな―――何、どうしたのその顔色」
「腹切り案件を起こしてしまったので」
「腹切り案件…?…てかなんで敬語?」
スイーツ部と会った日の夕方、マッシュはカズサに呼ばれ最初に出会った踏切付近へと顔面蒼白しながらやってきた。他人の秘密を本意ではないとは言えバラしてしまった、罪深きことをしてしまった罪悪感から、もう海くらいに顔色が悪かった。
「……ねぇ、ほんとに大丈夫?」
「う、うん、だいじょ、じょじょ、大丈夫ですよ」
「ぜんっぜんそんな雰囲気無いけど!?」
「と、ところで、一つ聞きたいんですけど」
「な、なに?」
「過去のことかを、スイーツ部のみんなに言ってたりしてないよね?」
「……まあ、話すようなことでも無いし。あだ名のことも、先生以外には誰にも話したこと無いよ……話したくも無いし」
「ですよね」(汗ダラダラ)
「なんか洪水見たいな汗流れ始めた!?」
マッシュは今までに無いほどに汗をかきまくった、本当にまずいと、過去に諸事情によりリンやサオリ、ホシノに怒られ時よりも焦っていた。素直に謝ろう、そうそれしか無いと思いマッシュはカズサに向き直り、謝ろうとする―――そんな時。
「……もしかして、先生……あだ名の話、聞いた?」
「……キャスパリーグって、言われてたのは聞きました」
「っ誰から!?」
「…レイサちゃん本人から、スケバンを鎮圧した場で、大声で教えてくれたんです」
「―――――じゃあ、なに……その場にいた、全員に……バレたの?」
「………はい…あと、キャスパリーグって名前はバレなかったけど……中学の時の姿を、スイーツ部のみんなにバレちゃったんだ……ごめんなさい」
「……は、ははっ……終わった……」
カズサは怒っているような絶望しているような表情を見せながら、へたへたと座り込む。
「これから先、厨二病とか、そう言うレッテルを貼られながら生きていくんだ……またフードを深く被りながら生きてくしか無い…」
「本当にごめんなさい。僕とんでもないことしちゃった」
「……先生が全部悪いわけじゃ無いよ、故意でも無かったんだし……でも、どうしよ……明日からどんな顔してみんなに会えばいいのか…そもそも家に帰ればいいのか……」
「……キャスパリーグ、僕はかっこよくて好きだよ。悲観するほどに酷い名前では無いと、思う」
「……先生、考えても見てよ。キャスパリーグだのなんだと言ったって、結局は…スケバン」
カズサはゆっくりと立ち上がりながら、自分についたあだ名に対しひどく嫌悪し、否定していた。どんなに周りがかっこいいと思っていても、本人がそう思っていないのなら、無意味。
「ただただ喧嘩が強い子供ってだけ……別に、強く無い。世間を知らない、分別のなってない子供……そんな自分を、特別だなんだって思って過去の自分が余計恥ずかしいの」
「…過去のことは全部忘れたいって、ことだね」
「そう……何もかも忘れたい」
「楽しかった思い出も?」
「………それも、全部」
「……そっか」
過去との決別、大事なことだとは思うが――過去を忘れ今を生きると言うのは、マッシュには到底できないことだった。過去をよく覚えているからこそ、今のマッシュがいるのだから、楽しい思い出、嬉しかったこと、それらを全て忘れてしまうのは……とても、辛いこと。
「でも、あだ名が恥ずかしいって言うのなら僕だって」
「先生は、その名にふさわしいほどの実績があるでしょ? 仲が悪かったトリニティ内部の関係性を少し改竄したり、ゲヘナとの関係性も良くしたり、色んな生徒を助けたり……英雄、先生にピッタリなあだ名だよ」
「そう……なのかな」
「……先生、前に言ってたよね?『自分にも消したい過去や忘れたい過去もある』って」
「うん」
「あれ聞いて、意外だったの。先生にも……あんなに凄いことをした先生にもそんなのあるんだ、私とおんなじなんだって――で、でも、違うよね」
フードを被り、耳を下げた状態のままカズサは震えた声で、少し前の自分を悔いるような感じで話してゆく。
「私のは、ただただ自分がやらかした、恥ずかしい、黒歴史ってだけで……先生のは、違うよね。――や、やだなぁ〜私、すぐ、人と比べちゃう」
「カズサちゃん、それは」
「ごめんね先生、こんな時間に呼び出しちゃって……あとのことは、全部私がやるから……これ以上、迷惑はかけられないし……ありがとう」
「あっ」
恥ずかしい、逃げ出したい、そう思ったカズサは後ろを向きその場から立ち去ろうと走る。その背を見た瞬間、マッシュの脳裏によぎったのは過去の……アツコと初めて会った時の記憶。
マッシュが、深く後悔した時の記憶である。
「待って、カズサちゃん」ガシッ!
「――ちょっ、いつのまに…!」
「ここまで来て、はいそうですかと引き下がるわけには行かないよ」
「………さっきも言ったじゃん、迷惑、かけたく無いって」
「迷惑だなんて一切思ってないよ」
「ほんとに…もう、気にしないで」
「ここで引き止めずに、行かせて、大変なと事になったことがあるんだ――そのせいで色んな人に迷惑をかけちゃった、だから、引き止める」
マッシュは鋭い眼差しでカズサを引き止める、あの時、あの瞬間、無理矢理にでもアツコを止めていればエデンのアレコレの一つや二つが無くなっていたかもしれない、彼はことが終わった今でも、そう思っていたのだ。
だから、二度は無い。
「カズサちゃんとレイサちゃんの関係、スイーツ部のみんなとのこれからの関係、その他諸々の事件――全部この、名探偵マッシュ・バーンデッドに任せてよ」
「名探偵要素…どこ?」
「真実はいつも、一つくらい」
「断言してよそこは」
「それにスイーツ部に関しては、僕の完全な責任。その責任を取るって事で」
「……なんでそこまで私と関わろうとするの? 赤の、他人なのに」
「困ってる人は、助けないと放ってはおけないし……あと、カズサちゃんとは教師と生徒の関係、つまりは―他人じゃ無いから」
「……!」
『貴女とは他人なんかじゃありません、貴女は私の―宿敵!好敵手ですから!』
「………あーもう……忘れようと、したのに」
「?」
「……そこまで行ったからには、責任とって…最後で付き合って貰うからね」
「僕の大胸筋にドンと任せておいてよ」
「なんで大胸筋……ほんと…変な先生」
クスッ…と笑いながらも、先生のことを完全に認めたカズサ。これから先、彼に迷惑をかけるかもしれないが……彼が任せていいと言うのなら、遠慮なく、任せてもらおうとそう決めた。
「……ってやば、もうこんな時間」
「家まで送ってくよ」
「…………でも、あんまり今は、人に会いたく無いかな。こんな時間帯でもスケバン達は動いてるから」
「そっか……うーん……あっ、いいこと考えた」
「なに?」
「シャーレに来ればいいよ、お客さんならみんな大歓迎だろうし」
「――――――は?」
「そうと決まれば、さっそくレッツラゴー」
「ちょ、ちょ待って、それって先生のいえみたいなものだよね!?いいの、それ、いいの!?」
「大丈夫大丈夫」
「絶対大丈夫じゃ無い!!」
「でもいく当てないでしょ?」
「………うぅ」
スイーツ部面々の家に行こうにも、今は会いたくないカズサ、なんなら今日だけは人に会いたく無いので、仕方なく……しかたなーくシャーレへとお邪魔することとなった。
「あのさ先生……そんな生徒を気軽に、家に呼んだりしてさ……いつか、襲われても知らないよ?」
「大丈夫、僕負けないから」
「そう言う問題じゃ無いし、そう言う意味でも無いんだけど…!!」
グレゴリオ………勝てない。最高難易度が、勝てない………この恨みはこの小説で発散してやるからな…‼︎
BGMは神ってるんですよねグレゴリオ、コクマー君も良き……セト君見習ってね。
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