次回はまた月曜日に投稿させてもらいます、土日は休んで行こうかと決めました。
どうも、アニメ・ダンダダンの最新話を見てメンタルブレイカーにあった作者です………辛い。
ちな皆、どうでも良いのですが、妹先生がFate関連の作品を見たい!と言っていたのを思い出し、Fate/Zeroを進めておきました。名作だしいいよね
「……先生、もう夜も遅いし、今日はウチに泊まらない?」
「いいんですか?」
「これから一緒に動く仲間だろ? 気にすることないよ」
「ならお言葉に甘えて………てことでおろしてもらえませんか?」
『問題起こしそうだから却下』
「ひどーい」
時刻は夜。赤とオレンジ色の光に照らされた山海経の街並みを、ルミとレイジョは縄で拘束状態のマッシュを抱えながら玄武商会へと向かっていた。
玄龍門トップに喧嘩を売った*1マッシュ。玄武商会からすれば、玄龍門に喧嘩を売る事は自殺行為を意味し、ルミとレイジョは冷や汗が止まらず焦り続けていた……これはそのお仕置きのような物。
「……にしても困ったね。うちのダンボールを盗み、密売の罪を私達に被せようとしている奴が居るだなんて……正直思っても見なかったよ」
「犯人は大きくでましたね、我々……いえ、玄龍門にも喧嘩を売っているような物なのに」
「相当な自信家か、二つの組織を相手どれる人か……のどっちがでしょうね。筋肉が唸る」
「それを言うなら“腕がなる”では?」
「まあ何はともあれ……先生、色々とごめね、うちの問題につき合わせちゃって」
「困ってる人は放って置けないので、気にしなくとも」
「………そっか、君にとって一番は……」
グゥゥゥゥゥゴォォォォォォォッッ!!!!
「怪異!?」
「あっ、僕のお腹の音です」
「お腹の中にモンスターでも飼ってるの…?」
「多分あれです、お腹が糖分を欲しがってるんだと思います」
「先生の人体構造って多分学会でも明らかにできないと思うな………」
今日を通して塩分を多く取った彼だったが。肝心の糖分の摂取量が少なかったため、糖分を欲した腹が怪物に等しい声をあげていた。そんな彼を見てルミは少し笑い、料理人の本領とばかりに元気よく言ってみせる。
「なら帰ったら、たくさん杏仁豆腐を作ってあげるよ……もちろん、先生お好みの甘さでね?」
「やったーわーい」
「……会長、私は塩分を」
「大丈夫だよレイジョ、太ってもカンフーを続ければ痩せられるはずだから」
「太る事はもう確定なんですね――いやしかし、自分をまた追い込むのも、自身の強くするための一環……‼︎」
「そうそう……じゃ、一旦帰ろっか」
「いざ行かん」
「運んでるのは我々ですがね」
「お手数おかけします」
その後玄武商会へと戻ったマッシュは、糖分多めの夜ご飯を食べ、シャワーを浴び、少しの筋トレを行った後部屋へと案内され
「zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz」
その部屋で爆睡を決め込んだのである。布団に入ってからわずか10秒で、そんなマッシュをこっそりとドアから見ていたのは
「………可愛い寝顔しちゃって、フフッ」
ルミ、彼女はそっと扉を閉めた後、明日のために調理場へと向かう。その間、彼女はあることを考えていた。
(……キサキは先生に今回の件を解決してもらうために呼んだ、しかしその少し前に…例のゴシップが出回り、玄龍門はあの子を疑うようになった………――あまりにも、タイミングが良すぎる)
キサキがマッシュを呼ぶ少し前に公開されたゴシップ記事、それを見た玄龍門は彼を敵視した……まるで、見計らったような完璧なタイミングだ。偶然だと言うには、余りにも出来すぎている。
(もし……真犯人の目的が、玄龍門でも、玄武商会でも無く……先生……だったら…?……けど……それになんのメリットが……―まさか)
ルミは最悪の予想を立てていた。犯人の目的は玄龍門への宣戦布告でも、玄武商会に罪をなすりつけ利益を得ようとしていることでも無い……犯人の目的は
(私達を衝突させて……あの子の精神を追い詰めようと……? あのゴシップも、真犯人があの子を追い込もうと……………――ハハハッ……ほんと……ふざけてるよ)
マッシュを精神的に追い詰める……16の子供を、後輩を闇に落とし込もうとしている、もしくは山海経をひっくり返そうとしており、それの過程としてマッシュを利用している、姉御肌の彼女に取ってそれは――許せないことだった。
(……まだ確証があるわけじゃ無い、でも……もしこの推測が合っているのなら………犯人は――絶対に許さない)
玄武商会を落とし込もうとした犯人、マッシュに何かをしようとしている犯人――そんな者を許せるはずがない。
「―――ひさびさに熱くなっちゃってるなぁ……なんでだろ」
こんなシリアスな感じになっているがはっきり言おう。読者の皆様ならもうお気づきだろうが……
マッシュに精神攻撃なんてもう効かないのである。
――――――――――――――――――――――――
翌日、ルミはレイジョとマッシュを連れ、今回の事件の発端となる植物のことをよく知っているであろう人物の元へと向かっていた。
「…………錬丹術研究会、ですか」
「そう、私もあの植物を料理使ったことがなくてさ、どっちかと言うと薬に使われることが多いイメージが強い、だから薬に詳しい人がいるここに来たの」
「サヤさんですね、彼女ならきっと色々なことを教えてくれると思います」
「うん、すごいもんね、うん」
「……先生?顔色悪いけどどうしたの?」
「ちょっと忘れたいけど忘れられない思い出が……」
マッシュにとって忘れまくりたい事件、幼児化事件。薬を飲むと言ったのはマッシュだし色々とやらかしたのもマッシュ本人なのだが、赤ん坊の姿となり生徒らにあやされていたなんて死んでも忘れたいに決まっている。
マッシュはわかりやすく顔を青くし、嫌々ながらも中に入っていく。
「騒がしいと思ったら…玄武商会?一体僕様になんのよ―」
「お久しぶり」
「オンギャァァァァァァァァッッ!!!?」
「サヤ!?」
「先生の顔を見るなり、血相を変えて後ろへ飛んでいきましたね」
久々に登場を果たしたのは薬師サヤ、マッシュ幼児化事件の原因である薬を作った張本人である。頭に乗っているネズミのネズ助事後ろへと飛び、あわあわと焦りはじまる。
「せ、せせせせんせい!?なんでこんなところに⁉︎―――はっ!まだ何も作っていないのだ‼︎」
「まだ何も言ってないよ、それとあの件はほら、あんまり蒸し返さないんで欲しいんだ。本当に忘れたい記憶だから」
「あ、あれに関しては本当に申し訳ないのだ……」
「あんまり深くは散策しないけど、二人は知り合いだったんだね」
「僕様が作った薬を先生に飲んだことがあったのだ……そして、少し事件が起こってしまった…そんな縁なのだ」
「薬を先生に…? 先生、よく飲みましたね」
「断りきれなくて」
サヤは両手に薬を持ちながらマッシュと会談し、今回ここに寄ったワケを説明された。平たく言えば玄龍門と玄武商会との揉め事、その発端が萬年参にあると言うことを。
「うーーーん……できればそう言った揉め事に関わりたくないのだ」
「そこをなんとか、せめて萬年参の情報だけでもお願いできないかな?」
「………なら少しだけ、僕様の実験に付き合って欲しいのだ。付き合ってくれたらいくらでも教えてあげるのだ」
「いや、先程のその薬で大変なことがあったと聞いたばかりなので、そう言った事は――」
「ばっちこい」
「んーもう先生はこれだから‼︎」
「やったのだ‼︎」
背に腹はかえられぬ、マッシュは自身の体を信じサヤの実験に付き合うことに決定。もちろんレイジョやルミには止められたが、時間も時間なので仕方なく了承。
「念のため言っておくけど、子供とか老人になるのだけは勘弁してね」
「それはもう懲りたのだ……今回は少し変わった薬で、なおかつまだ安全なのだ、多分」
「薬の多分はかなり危ないんじゃ無いの…?」
「いざとなったらカンフーで吐き出させますのでご安心を」
「怪我しないでね」
「じゃあ早速……これを飲んでもらうのだ‼︎」
サヤが渡したのは赤色の液体が入ったフラスコ、一見ワインのようにも見えるが歴とした薬。マッシュはそれを手に取り観察。
「じゃあまず説明するのだ、その薬は―」
「いただきまーす」
「ちょーーっと待つのだ!?」
「なんの躊躇いもなく飲みましたね‼︎ 説明もまだ何も無いのに!」
「ゴヌンッ―いや、もう薬ぐらいなら死なないよなぁって思って」
「だからって説明も無しに飲むかい普通!」
「サヤちゃんこれなんの――……くす……り……」
「先生……⁉︎」
薬を全部飲み干したマッシュ、彼は突然表情筋がもっと死に黙ってしまう。ルミが彼を心配し、彼の肩を持ち揺らした瞬間。
「――なんか急にテンション上がってきたな!!!」
「うわぁびっくりした⁉︎」
「先生の……ポーカーフェイスの顔が――元気に溢れた熱血男みたいな笑顔に!?」
「あとなんか、眩しい‼︎」
「笑顔とは正義!正義とは笑顔!そして煌めくは青春!!――燃えて来たァァァ!!!!」
「暑苦しい! サヤこれ何飲ましたの⁉︎」
「気分が少しだけ良くなる薬だったのだが、多分一気に全部飲んだから体に効きすぎたのだ…」
「青春フルパワァァァァァァァ!!!!」
こんなマッシュは解釈違い。きっとこの場に他生徒らがいたらこう言うのであろう、熱血、しかも体育会系の暑苦しくて鬱陶しいタイプの男、それにマッシュはなってしまっていた。―が
「………燃え尽きたぜ」
「早い…!」
「一気にテンションを使い切ってしまったのだ…」
「心無しか白くなってない…?」
「サヤさん……次の薬を……」
「だ、大丈夫なのだ…?」
「テンションを上げるとかじゃなくて、少しだけ明るくなるやつを……」
「わ、わかったのだ。ちょうど試したかったからよかった‼︎」
次に渡されたのが緑色の液体が入ったフラスコ、見るからに危なさ満点だが、燃え尽きているマッシュはそんなことを気にせず一口で飲み欲してしまう。――その瞬間
ピカァァァァァァァァァァッッ!!!!
「眩し…‼︎」
「明るくなったね……物理的に」
「あのこう言う意味じゃなかったんだけど」
「先生の顔が光で全く見えないのだ…‼︎」
「この薬の必要性は…?」
「何かあった時の電灯代わり」
「使えなさそうで使えるやつ……と言うか、なんで緑色に発光してるの?」
「明るすぎてルミさん達が見えない」
マッシュの体が緑色に発光し出し、その明るさのせいでマッシュのことが見えなくなる。人を懐中電灯代わりにするためだけの薬、使えなさそうで使えそうなのはまさにこのこと。
ここまでくると逆に色々と気になって来たマッシュは、サヤの薬を次々と飲み干して行った。口調がお姉になったり、根暗になったり、鬱になったりもしたし、犬耳や猫耳、鳥の羽なんかも生えたりしてしまいもう大変。
「ふぅ〜――大満足なのだ」
「それはよかった………ところでこの声っていつ治る?」*2
「時期に戻ると思うのだ」
「なるべく早くがいいな」*3
「い、違和感が凄いですね……」
「――それでサヤ、約束通り、色々と教えてくれるね?」
「勿論、約束は約束なのだ‼︎……ただ」
「…まだ何か?」
サヤは少し困ったかのような態度をとった後、そそくさをと歩き、とある植物を三人の前に持ってくる。
「今僕様は、この植物の研究を行っていた最中なのだ。レポートを書き終えるまで、少し待って欲しいのだ」
「――――サヤ…これ……なに…?」
「人の顔がある……植物?」
「……あれなんか見たことあるなこれ」*4
一見するとただの大根――しかしその形はまるで人形であり、表面には人面が浮かび、腕や足に似た根茎が伸びている……そんな摩訶不思議な植物の名は
「僕様はこれをマンドラゴラと名付けたのだ‼︎」
マンドラゴラ……それは他ならぬ魔法界の薬草であり、キヴォトスには存在しないはずの植物であった。
実はこのマンドラゴラがこの先結構大事なことになって来たりします。それもまた後ほど……。
if概念の方をこの作品とは別で出している、超番外編で出そうと思っておりまして、こんなのがみたいなのがあれば、メッセージでもコメントでも、どうぞお書きくださいませ。
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