どうも、調子に乗ってお酒を飲みまくった結果、健康診断に引っかかった作者です。私は悪くない、この世に美味しいお酒があるのと、仕事が忙しいのがいけないんだ。
それでは本編へ……どうぞ!
マッシュが提案した作戦の決行日。
「拳良し、蹴り良し、いつでも迎撃体制良し」
マッシュはやる気満々でいた、それはもうすごい勢いでシャドーボクシングをしながら気合いを入れていた。今回の相手は幼児利用し悪事を働いた悪者、そんな相手に容赦はない。
「ルミさん達も気合い入ってたからなぁ……僕も違う意味で気合いを入れないとダメだけど」
今回の作戦…もといドッキリは、マッシュ自身が
「……ん?」
「……」キョロキョロ
そんな彼の近くへと、玄龍門の生徒が一人キョロキョロとしながら歩いてきていた。何のようだろうか、そう思い彼女に近づく。
「玄龍門の人だよね? どうしたの?」
「他の者は?」
「僕一人だよ」
「ならば良し……しかしまぁ、相変わらずの顔じゃな」
「…あれ? もしかして──」
その生徒が服を脱ぎ捨てると、現れたのは玄龍門・門主であるキサキだ。流石のマッシュもびっくりしたのか、しばらく呆気に取られてしまう。
「我ながらいい変装じゃったな……どうじゃ、先生。びっくりしたか?」
「そりゃあもう……お久しぶり、でもないですね」
「そうじゃな、其方とは少し前にあったばかりで――」
「ギザミさん」
「キサキ、キサキじゃ先生」
「あれ……あっ、ダイミョウギザミさんでしたっけ」
「
「ショウグンキサキさん、今日は何でここに?」
「先生、門主とは妾の苗字ではないし、将軍でも無いし青くも無い……もうわざとじゃろお主」
「そんなつもりはないんですけど」
「素でやっておるのならもう病院案件じゃぞ?……全く」
マッシュの隣へと寄り、辺りを見渡すキサキ。明るい電灯に活気にあふれている人々、そしてにぎやかな街並み。これら全て、キサキが今守っているもの。
「ことは順調か?」
「はい、ルミさんもミナさんもレイジョさんも、みんな協力して頑張ってます」
「それは良い……ミナはやればできる者なのじゃが、熱くなってしまうと妾でも止めるのが難しい…のでたまに鉄拳をお見舞いしておる」
「キサキさんって意外と脳筋だったんですね」
「時には暴力も必要ということじゃ、この世は残念ながら暴でしか解決できぬ事もある。それは身をもって知っておろう?」
「………は、話し合いで解決したこともありますので」
「ならこっち向かんか」
門主として、時には心を鬼にして行動し、玄龍門のため山海経のために働いているキサキ。過去には非情な判断もしたことがあり、少し心を痛めたりもしていた、それが当たり前なのだということも分かっていた。―――しかし横にいるこの男は違った。
「……のお先生、仮にじゃぞ? シャーレ内の誰かが悪事を働いた場合、お主ならどうする?」
「何でそんなことをしたのかを聞いて、それから何をするか決めますね」
「……見限ったりは?」
「しない……と思います。そこらへん僕甘いので」
「例えそれが、お主に対する裏切り行為だったとしても?」
「だとしてもです、裏切られるようなことをしたんだなぁ〜って思って傷付いちゃったりはするかもですけど」
「………杏仁豆腐のような甘さじゃな」
「あれ美味しいですよね」
口がとろけるような甘さ、真っ直ぐすぎる素直さ、それこそがマッシュが慕われる理由でもある。自分とはまた違う上に立つものとしてのあり方……参考にしようにも、それがどうしてもできないキサキ。
「妾はお主のようにはなれぬな……何があっても」
「別にいいんじゃ無いですか? ならなくても」
「……ならなくとも良い?」
「だって、キサキさんはキサキさんですし。僕じゃない、山海経のトップとしての貴女と、シャーレの僕とではなんかこう……見てる景色というか、経験というか、そういうのが違ってきますし」
「……妾は妾のやり方で、考えで、このまま生きていけば良いと?」
「そりゃそうですよ、そこにはそこの文化と伝統があるんですし……あっ、あまりにも人情がなさすぎたら口を挟みますよ?」
甘くならなくてもいい、マッシュのように強くなくてもいい、キサキはキサキとしてトップであり続け生きてればいい、そうマッシュは彼女に告げていた。
「ルミとは古い仲での、腐れ縁ともいうが……そんな者を妾は疑わなければいけなかった。門主としての……責務じゃからな」
「頑張ってんですねキサキさんは」
「……妾が?」
「あれ、なんかおかしなこと言いました? キサキさん、なんかいつも頑張りすぎてるっていうか、無理してるような気がして」
「――――これは………フフッ、成程、驚くほどの観察眼……いや、勘か?」
「キサキさんの頑張りは玄龍門のみんなや、玄武紹介のみんなはちゃんと分かってるはずですよ。たとえこの二つの組織が認めてなくとも、僕が認めます……偉そうに言っちゃってごめんなさい」
「………………本当に、呆れるほどのお人好しじゃ」
どれほどのことを見てきたのだろうか、経験してきたのだろうか、互いにそう思い考える――だができない、相手は自分とは違った景色、違った思いを持っている者……マッシュもキサキも、容易には想像できなかった。
「…先生、少し屈んでくれぬか?」
「こうですか?」
「そうじゃそうじゃ……よいしょ」
「おわ――いきなり背に乗ってどうしたんです?」
「何、こうすればお主と同じ目線で見れると思っての――――ほう、先生からはこのような目線でこの景色を見れておるのか」
今まで見てきた景色とは違う、高くなった目線からの景色。そこらにあるものがより広く見え、より鮮明な目を通せる。キサキはマッシュの背に乗り、その背から顔を見せ周りを見ていた。
「先生だから見える景色……成程、これがお主というヒトの視点か……良いのぉ」
「気に入っていただけたみたいで何よりですけど……僕はこの視点からでしか山海経をみれてませんけど――おいしょ」
「おおっ…!?」
マッシュはキサキを背から離し、肩車をする。さっきよりもさらに高く、さらに広く見えたその景色にキサキは唖然とし、マッシュは
「キサキさんはこれぐらいの視点から物事を見れてるんだと思いますよ。キサキさんは僕以上に頑張ってるので」
「―――お主、そのセリフ他のもの達にも言っておるのか?」
「そりゃあまあ、事実ですし」
「…………裁判沙汰になった時は、妾が資金を出してやろう。安心せい」
「何故に」
素直すぎる男、こんな相手を疑うのがバカらしくなり、彼女はマッシュを心から信頼した。こんな気持ちになったのはルミと初めて会った日と似ている……そう思いながら、キサキはゆっくりと地面へと降りる。
「――さて、先生。お主の考えを聞かせてはくれぬか?」
「実は犯人にドッキリを仕掛けようと思いまして」
「ドッキリ…罠のことじゃな?それはどのような?」
「……そうだ、キサキさん少し手伝ってくれませんか?」
「手伝う…?」
「はい――どうせなら門主様自ら、その目で色々と確かめてもらおうと思って」
いよいよ始まるマッシュのドッキリ――もとい罠。その内容はバカらしくもあるが効果的、非現実的だが実現的…故に犯人に明日はない。――その作戦の名は
「………えっと、君達が……今日、お使いをしてくれる子達かな?…な、名前を教えてくれるかなー?」
「シュー君、6歳です、よろしくお願いします」
「き……キキです!今日はよろしくお願いしまーす‼︎」
――マッシュ・バーンデッド&キサキ、幼児化潜入作戦である。今現在マッシュの見た目は6歳程度、キサキはただただ園児用の服を着ただけである。そしてドッキリを仕掛けるのは……一人の玄龍門生徒。
(こんな形で真実なんぞ知りとうなかった………)
(キサキさん、薬は飲まなくても大丈夫そうですね)
Q.変装してもヘイローでバレるんじゃ?
A.原作でもバレなかったし、ヘイローって先生以外見えて無いそうなので……大丈夫かなーって
さあいよいよラストです、次回まあ楽しみに
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