最近、兄弟で刃牙を予習し始めた作者です。なんで急にって?刺激が欲しかったんです。
そして刃牙シリーズを見てて思ったのが……何個かマッシュ君できるくないか? です。
それでは本編へ……どうぞ!
「ふふふ、なるほど……権力とは本当に甘く。素晴らしい物だな」
チェリノが常日頃から座っていた椅子に座り、プリンを貪るレッドウィンターの現会長、池倉マリナ。彼女は権力を手に入れた者として好き放題、欲望のままに動いていた。
「好きなだけ昼寝もできるし、おやつも好きなだけ食べられる。会長が座っているこの椅子も……少し小さいが、ふかふかで満足だ!」
権力者ならもっと欲張れ。
この場にミサキがいたのなら、このツッコミは確実に言っただろう。マリナは事務局長席で偉そうにしながら、ルンルンとこの時間を楽しんでいた。
「ただ……先生とチェリノ会長の行方がわからないのは気がかりだな……まあきっとすぐに捕まるだろうし、あの頑固でちんちくりんが行きそうな場所なんて大体予想はついているからな。はははは!!」
これが俗に言うフラグなのだろうか、そもそも今のチェリノにはマッシュがいることを忘れているのでは無いか……そんなツッコミが出るとは思うが、今その場は静か。
「さて次は何をしようか……そうだ、庭にある銅像を私の物に――」
ドォォォォォォォォォォン!!!
「アンギャァァァァァッッ!!?」
突然消し飛ぶ壁。マリナは吹き飛ばされて床を滑り、何事かと慌てて周囲を見回す。そんな彼女の元へ、保安局の生徒らが集まってくる。
「マリナ会長‼︎」
「ッはぁ、はぁ‼︎ 死ぬかと思った…‼︎ 何事だ⁉︎」
「だ、大変です‼︎チェリノ会長が他生徒を連れ、ここへ押し寄せてきています!先ほどの砲撃はおそらく、宣戦布告の合図かと」
「な、なにぃ⁉︎」
まさか攻めてくるとはみじんこも思っていなかったマリナ、内心焦りまくり『謝る』か『迎撃』の二択を迫られている中、一度冷静になり考えをまとめるの部下に問いかける。
「その中にシャーレの者達はいるか?」
「それが全く……」
「ふ、ふはは‼︎その通りだ‼︎なんせ今先生は我々に手を出せない状況だからな‼︎あはははっ!それならば何も怖く無い!」
先生がいないのなら怖く無い、そう思い高笑いするマリナ。勝ちを確信し鼻を高くするが、念のため別のことも聞く。
「所でチェリノ会長はどれ程の仲間を引き連れてきている?三人か?それとも十人くらいか?」
「それが……数百人程で」
「―――な、な、なんだって‼︎⁉︎⁉︎何処からそれほどの戦力を⁉︎」
「旧校舎に住まう生徒、知識解放戦線の生徒、そしてあの工務部までも味方に引き入れた様でして……」
「そ、そんな……あの工務部まで……これも全てチェリノ会長の力とでも言うのか……」
「あっ、あと」
「まだ何かいるのか!?」
「なんか2メートルを超えるクマがいて、その肩にチェリノ会長が立っていまして……」
「―――――リアルクマだとぁ⁉︎」
100を超える戦力に加え、2mを超える大熊。事態は確実に悪い方向へと進んでいっていた……これはまずい。本当にまずい、しかしこのまま何もしないのはもっとおかしい……ゆえに
「――迎撃準備、防衛線を張れ。各隊に伝令を出せ、狙うはチェリノ会長ただ一人だと‼︎」
『はっ‼︎』
(大丈夫大丈夫先生がいないから大丈夫私は強い賢いえらいそうだ私はすごいんだもっと頑張れもっとやれるもっと誇れる頑張れ頑張れ頑張れ頑張れ!!)
マリナはチェリノを迎え撃つことに決め、部下に事細かく指示を出す。怖いし冷や汗もいっぱいかいているが、負けるよりかは遥かにマシ。
「――来るなら来い‼︎チェリノ会長‼︎」
マリナは決死の覚悟で支度を整え、武器を持ち、表へと向かうのであった。
――――――――――――――――――――――
「観念するんだな‼︎マリナ現会長」
「ぐわァァァァァ何故開始から2分で全てが終わったんだァァァ!!?」
「答えは単純……我がレッドウィンター生徒、miとMのおかげだ‼︎」
「どうもMです、こっちはmiちゃん」
「何処からどう見ても先生とあの付き人だろう⁉︎」
「ナンノコトダガサッパリダ」
あれだけ息巻いていたマリナだが、開始からほんの2分ぐらいで事態は終息してしまった。理由は単純、変装したマッシュとミサキが事務局員相手に暴れまくったらからである。
チェリノは考えた、どうすれば先生とミサキを使えるのかと……そこでトモエが案を出し、二人にはレッドウィンターの制服を着てもらい、一時的にレッドウィンターの生徒として動いてもらうことにしたのだ。
「ちなみに僕達がシャーレの先生と付き人じゃ無いって言うのは、数百の生徒が証言してくれますので口外しても無駄ですよ」
「監視カメラもなければ証拠もないからね」
「私達ほとんど出番なかったですね」
「あのミサキとか言う生徒がミサイルを撃ちまくって終わらせてたな」
「相当ストレスたまってたっぽいしね〜」
チェリノが協力を呼びかけた組織の生徒らがそこに集まり、マリナと保安局の生徒を取り囲む形で陣取っていた。ちなみにマリナは今現在トモエに腕挫膝固を食らわせられていた。
「一体何処でこんな技をぉ‼︎」
「護身術を学べる本を少し前に読みまして、そこで身につけました」
「護身術ってこう言う物だったか⁉︎」
「もう諦めるんだマリナ、貴様に勝ち目はもうない‼︎」
「くっ…………―――‼︎ いや……まだある」
「何…?」
「――決闘だ」
「は?」
「決闘って全てを決めようではないか!!」
『――――はぁ?』
その場にいた全員がそんな声を上げてしまった、こいつは何を言ってるんだ……呆れ半分困惑半分、マリナは絞技をされながら説明をしていく。
「一回勝負、一対一での対決だ‼︎ 会長に相応しいのは頭脳だけではない、武力も大切だからな‼︎ 故に、力を示す……いわゆる会長決め対決だ‼︎」
「そ、そんな決まりありましたっけ?」
「いえ、そんなのないはずですが……?」
「適当なことをいうんじゃない‼︎ そんな決まりあるわけがないだろう‼︎」
「いいやある……――あると、現在トップの私が言うのだからな‼︎」
そう、今のトップはマリナ。彼女自身が意識もあり、会長で居続けると豪語し投降しない限りその座を明け渡せない。つまり今トップの彼女が決まりを作ると言えば作れるのだ。
「無茶苦茶だ‼︎」
「早く負けを認めろー!」
「ふ、ふん‼︎やらないのなら私はこの座を明け渡さないからなー!」
「恐ろしく頑固……どうするのおチビ」
「……いいだろう、その勝負引き受けよう。トモエ、技を解いてやれ」
「し、しかし会長」
「ここまで行ったのだ、受けてやるのもトップの努めよ」
トモエは技を解いてマリナを放つ。よろめきながらも自由を得たマリナは武器を持ち直し、雪で埋まっている地面に大きな丸を描いた。
「ルールはシンプル……相手を気絶させるか、この円から出せば勝ち。選手は私一人……しかしそっちは誰を出す? まさか会長本人が出るわけではあるまい!」
「別にオイラはやってもいいのだが」
「会長にもしもの事があれば、ここは崩壊します」
「ふーむ……では」
「おっと、そこのMはダメだぞ。会長ルールだ!」
「ずっる」
「貴様はレッドウィンターの生徒なのだろう?なら、ならば私に従ってもらおうか‼︎」
卑怯。元々会長だったチェリノが勝負をして負け、傷を負いトップに立てなくなればレッドウィンターは確実に終わる……なので他に頼るしかないのだが、生徒を装っている身であるマッシュはその勝負に参加できない。
マリナは曲がりなりにも保安局のリーダー、それなりの実力は持っている。
「さあ、誰が出る‼︎」
「レッドウィンターの生徒、なら誰でもいいのか?」
「ああ勿論。そちらからの戦力なら誰でもいいぞ」
「そうかそうか………では‼︎」
チェリノが円の中に入れた者………それは
「行ってこいクマきち‼︎アレは襲ってもいい相手だからな‼︎」
「グルルルル…」
「ちょっと待ってぇぇぇぇ‼︎?」
熊のクマきちだった、ご丁寧にレッドウィンター生徒の帽子まで被っての登場。マリナは白目を剥きながら、半狂乱でツッコミを入れる。
「な、なんだそのクマ!? どう考えても生徒ではないだろう!!?」
「何を言う、クマきちはオイラの同胞。つまりはオイラの部下、ちゃんとしたレッドウィンターの生徒だ」
「クマきち、爪は使っちゃダメだよ。でも振り回すのはOK」
「ガヴ」
「なんかレクチャーしてるぞそっちぃ‼︎」
とはいえチェリノが言っていることは至極真っ当なものなので、勝負はそのまま続行するしかない。マリナは銃を片手に円の中へと入り、クマきちもその中へと入る。
「………」
「……ピ…(怖い…‼︎目が怖い‼︎お人形とは比べ物にならないほどに怖い‼︎)」
「やってやれクマー!マリナ会長なんて埋めてしまえー!」
「頑張れー!」
「マリナ様ぁ‼︎どうか、どうかご無理をなさらない様にぃぃ‼︎」
「クマー!なるべくマリナ様の服をいい感じで引きs『オルァ!』アベシッ!」
マリナを心配する者、応援する者、クマきちを応援する者でわかりやすく分かれてしまった。レフェリーを務めるのは、いつでも二人を止められるマッシュ。
クマきちは二足歩行状態で止まり、マリナは足を震わせながらもしっかりとその場にいた。
「では見合って見合って」
「グルルルル……」
(やるしかない、やってやる――やってやるぞぉぉ‼︎)
「レディー―――ファイト」
――――――――――――――――――――――
マッシュの合図とともにマリナが前に走り出しクマきちの胸に向かって銃弾を発射。普通ならば血が流れ最悪死ぬのがだが………彼はキヴォトス産のクマであり、クマの中でも頂点に屈する存在。
「………」ポリポリ
(きいてないぃぃぃ!!?)
「な、なんと‼︎」
「何……クマきちも先生タイプだったの…⁇」
顔、足、腕などに銃弾を的確に当てるマリナだったが。クマきちは依然その場から一歩も動かない、むしろあくびまでして余裕そうだ。
(っならば…‼︎)
マリナは弾が切れた銃をクマきちの顔に向けて投げつけ、クマきちの視界を遮った後彼の溝へ向けて拳を振るった。
(――――石の……壁……⁇)
「……」
「――ぬぁぁぁぁ!!!」
拳がぶつかったと同時に、マリナが感じたのは巨大な温かみのある岩の壁という物。これで終われまいと、眉間、鼻、喉仏などを狙って蹴りと突きを繰り出し続ける。
「す、すごい連撃‼︎」
「流石は保安局のリーダー……戦闘においては、一目を置くな」
「しかしながら……相手が悪いですね、アレは」
クマきちは依然動かない、それどころかマリナの攻撃をその身で受け止め続ける。この光景を見ていたマッシュはあることに気づいた
(――クマきち、殴る気ないな)
と、まさにその通りであり。クマきちはマリナに対し自身の爪も、足も、牙も使う気がさらさらなかった……しかしタイミングは見計らっていた。
「ぜぇ――せぇ……」
「―‼︎」
マリナの体力が切れることを。クマきちは突然両腕を上げると、そのまま前に踏み込み
「モブッッ!!?」
「ああ!あの熊がマリナ会長に抱きついたぞ!」
「しかも結構な力で…‼︎」
彼女を強く強く抱きしめ始めた。
クマの腕の力は熊の腕力は、人間の約5倍と非常に強く、前腕や肩の筋肉が発達しており、馬の首を簡単に一捻りできる程の怪力を持っている生物。そんな生物に抱きしめられたら――もう逃げることはできない。
(くっ、苦しい―い、息が……………あれ?)
しかしマリナには苦しみも痛みも、徐々に無くなってきていた。抱きしめられたと思っていた矢先、その力が徐々に緩まっていたのだ。チャンスと思い抜け出そうとするが……それを拒むものが一つ。
(――あったか〜〜〜い)
「なんかあそこだけホワホワとしてない!?」
「………まさか包囲力⁇」
「もしかしてクマの体温が適温すぎて、あったかく、気持ちよくなっているのか!!」
「そんなことある?」
「アレは……伝説のクマ奥義、ベアーハグ!」
「知っているのかミノリ‼︎」
「抱きしめられた時。熊特有の毛皮と、その体温が絶妙なバランスで噛み合い……ハグした相手を堕落させると言った恐ろしい技だ」
「それ技っていうの?」
クマきちに抱きしめられているマリナに対し、次第に睡魔が襲いかかって来た。負けまいと気張る彼女だったが……熊がもつ包囲力、もしくは母性には勝てず。
「スヤ〜〜…」
「マリナさん戦闘不能、よって勝者。クマきち」
マリナはクマきちに完全敗北をしてしまった。その直後に歓声が湧き上がるのだが、それをクマきちは静止。
「クマきち、なんでマリナさんにに対して攻撃しなかったの?」
「………」
クマきちは少し笑ったかの様なそぶりを見せた後
「――ガウ、ガウガウガウウ」*1
ちょっとカッコをつけてそう言った……それを聞いた皆は思った。
『(何言ってるのか全然わかんない)』
と。これにてクーデター終了、事態は丸く収まり――再びチェリノがトップに君臨したのであった。
白状します、少しだけ疲れてました。そして次回、おそらくレッドウィンター編ラストになります。
お医者さんに『君、お酒の飲み過ぎと食事バランスの影響で体が不健康すぎて草、脂肪も増えてきてるしそのタッパと筋肉が勿体無さすぎ問題。とりあえず日頃からバランスのいい食事を心がけて、できれば運動もしておいてちょんまげ』
みたいな感じで言われたので、筋トレを始めました。目指せ細マッチョ。目指せ鬼の顔……は無理だな。
百花繚乱後に見たい話
-
まだ交流がない生徒との話
-
アイデェア箱から選んだお話
-
ラビット2章
-
愛が重い生徒との話